甘くない偽物の恋   作:鼻眼鏡26号

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さてさて2話です。

書き溜めてました。

読んで見て下さい。

それではスタート





第2話

休日の日曜日

 

 

休日は基本実家の店で手伝いをさせられていて遊びに行くなど滅多にない地獄の休日を過ごしていた。

料亭おおたには和洋中など様々な料理を作り豊富なメニューな店となっている。

 

 

「3番テーブル、カツ丼とミートソーススパゲッティ…シェフの気まぐれが一つずつ。」

 

 

「はいよ〜…優!カツ丼よろしくねー」

 

 

「りょーかい。」

 

 

俺は注文通り刻んだ玉ねぎをフライパンに入れてかき混ぜた卵をよく焼いた玉ねぎの中に投入し蓋をし煮るその間にカツを切ってフライパンに投入。

よく焼けたらご飯の入った丼に乗せたら完成。

 

 

「カツ丼出来ました。」

 

 

出来上がったカツ丼をウェイターに渡しまた調理場に戻る。

時刻は昼を過ぎて峠は越えた。

 

 

「優〜今日はなんか客少ないからこの後休みでいいよー」

 

 

「マジで!やった〜!!」

 

 

母親からの終了の言葉を聞いて久しぶりの休日に心躍らせた。

それから俺は街へ出かけた。

 

 

 

 

 

少し前までギャングやヤクザが抗争していた街とは打って変わって急に大人しくなって普通の街として活気が戻っていた。

優はその街を歩き本屋で漫画を買ったりゲームショップに行って見るだけで楽しんだりと高校生らしい休日を過ごしているのではと思われる。

そんな優が街で見たことのある人影を見つけた。

そして絶賛トラブルに巻き込まれている最中であった。

 

 

「なぁなぁ君かわいいねー今ヒマ?俺たちとお茶しない〜?」

 

 

「人を待ってるんで。」

 

 

優の視線の先300メートル先にいた桐崎千棘を優のもとよりよかった視力が捉えていた。

優は人混みを割って歩き出すが船を出す為に歩くが人混みに流され前に進むのに手こずっている。

そんな事をしていたら

 

 

「ちょ!……離しなさいよ!触んな!」

 

 

「いいじゃんいいじゃん…てか力強っ」

 

 

ナンパ男が桐崎の腕を掴んでいて桐崎は必死に振り解こうと手を振っていた。

流石にまずいと思っている優は強引に進むが桐崎が手を出す方が先になりそうであった。

そこに突然現れた存在がいた。

 

 

「いやーすみませんねー!!こいつ俺の連れでしてねー!!」

 

 

一条楽、彼が勢いよく高いテンションで現れて勢いで誤魔化して抜け出そうとしていた。

しかし、そうは上手くはいかなかった。

 

 

「触んなよっ!…お前みたいな冴えない男には用はねぇよ。」

 

 

桐崎を掴んでいた手で楽の顔面を打ち付けた。

 

 

「がっ!…いってぇ!」

 

 

打ち付けられた顔面を抑えるが楽の鼻から鼻血が出ていた。

その状況を一部始終見ていた優は周りの人を御構い無しに退けて走り出し一気に詰め寄り楽に打ち付けた腕を掴んだ。

 

 

「!?…なんだてめぇ!…触ってんじゃねぇよ!」

 

 

急に現れた男に腕を掴まれ驚くナンパ男は腕を振り解こうとするがビクともしなかった。

 

 

「優!?」

 

 

「大谷君!?」

 

 

楽と桐崎は急に現れた知り合いに驚き声を上げるけれど優の耳には届いておらず優の目はじっと力強くナンパ男を見続けていた。

 

 

「俺の友達に手を出すんじゃねぇよ。」

 

 

その言葉と同時に優は握力を強め掴まれている腕からはミシミシと音が聞こえた。

 

 

「いててて!…お…お前らこいつをやれ!」

 

 

ナンパ男は後ろにいる仲間の3人に指示を出すが。

 

 

「む…無理だ…か…体が動かねえ。」

 

 

仲間の3人は体をガタガタと震わせて一歩も動かなかった。

その原因は優であった。

彼は野生を触れて相手に遅れをとらない為の眼光と相手の恐怖本能に訴えるプレッシャーを海外の料理修行で学んでいた。

 

 

料理旅のはずなのに。

 

 

「いててて!わ…分かった!分かったから離してくれ!!」

 

 

ナンパ男は痛さに耐えかねて懇願してきた為優は腕を離すと

 

 

「さっさと失せろ。」

 

 

男にだけ聞こえるようにその本能に問いかけるように小さく呟いた。

それを聞いた男は仲間を連れて慌てて逃げ出した。

 

 

男たちが見えなくなったら優も先ほどのプレッシャーを解いて友達の方へと振り返る。

 

 

「大丈夫か?楽に桐崎さん…ってなんで2人とも地面に座ってんの?」

 

 

「「こ…腰が抜けた。」」

 

 

「マジかよ」

 

 

実は優のプレッシャーは周囲の人にも影響していて周りは逃げるなりこの2人同様に動かなかったりしていた。

 

 

「ってか…なんか周りに注目されてるな。…2人ともちょっと移動するから」

 

 

「「へ?」」

 

 

そう言って優は2人を両脇に抱えて走り出した。

 

 

 

 

公園

 

 

街から離れて住宅街の公園にやってきた3人はベンチに座っていた。

 

 

「鼻血止まったか?」

 

 

「あ…ああ…悪いなハンカチ借りて。」

 

 

「おう…洗って返せばいいさ。んでさ…事情とか聞いた方がいい?」

 

 

「「!!」」

 

 

楽と千棘は優の質問に体をビクつかせた。

 

 

「まさか君達2人が休日デートに洒落込んでるの見てしまったからね〜気になって気になってしかなくてさー」

 

 

楽と千棘は本質がバレてなくて安心するがこの状況そのものが気不味くクラスメイトにどう対応するかを悩んだ。

本質とはギャング、ヤクザの抗争をさせない為に偽物の恋人を演じていることである事でその事をここで説明したくてもこのデートにはそれぞれのギャングとヤクザがどこで隠れて潜んでいるかわからない為言い出せずにいた。

 

 

「いやー俺たち付き合うことになってよーなぁハニー!」

 

 

「そ…そうなのよーねーダーリン!」

 

 

恥を覚悟で演じる事にした。

 

 

「え?…そうなの?」

 

 

だがその目撃者は優だけでは無かった。

 

 

「「え?」」

 

 

「あれ?小野寺…奇遇だなこんな所で。」

 

 

「あ…うん、こんにちは…ちょっと3人を見かけてね。」

 

 

小野寺の登場に顔が凄いことになっている楽と千棘はあたふたし始め小野寺が好きな楽は物凄く焦っていた。

気まずい空気の中話を切り出したのは。

 

 

「あー俺この後用事があってな…悪いがここらで俺は帰るよ。」

 

 

優は逃げるという選択をした。

正直耐えられなかったからである。

 

 

「お…おう…ありがとな助けてくれて。」

 

 

「ほ…本当にありがとね。」

 

 

「おう…小野寺もじゃあな。」

 

 

「うん…さようなら。」

 

 

楽と千棘は口には出さないが顔に行かないでくれと言っているのが見て取れるが優は気にしないようにそそくさと帰った。

 

 

 

 

そして、学校に到着すると楽と千棘が付き合っているという事実がバレていた。

 

 

 




3話製作中です。

書くのむっずいです。


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