天才・涅マユリの秘密道具   作:筆先文十郎

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この小説はBLEACHの二次創作です。
本編とは違うところが多々あります。
本編と矛盾するところがあるかと思います。
他にもおかしいところはあると思います。
以上のことを了解した上で読んで下さると助かります。


番外編 涅マユリはいつもと調子が違うようです

「出来た、出来たぞ!」

「何が出来たのですか?マユリ様」

マユリの部屋に入ってきたのは十二番隊副隊長の(くろつち)ネムだった。

「……」

「……どうかされましたか、マユリ様?」

「いや、いつもだったらクズが来ると思ったから。ちょっと調子が外れただけだ」

気を取り直したマユリは懐から何かを取り出す。奇怪な顔の隊長が握っているもの、それはマイクだった。

「これは感動マイク!このマイクを使って歌うと感動周波音波が出て聞く人をジーンと感動させることができる!!」

「素晴らしいです、マユリ様」

「……」

「……どうかされましたか、マユリ様?」

「……いや、調子が崩れただけだ」

そう言ってマユリは感動マイクを使って『バイ○ンマンの歌』を熱唱する。

それを聞いたネムは感激の涙を流す。

「最高です!マユリ様!!」

「……」

「……どうかされましたか?マユリ様?」

「……いや。なんでもない」

 

 

 

翌日。

「出来た、出来たぞ!」

「何が出来たのですか?マユリ様」

マユリの部屋に入ってきたのは十二番隊副隊長の涅ネムだった。

「……」

「……どうかされましたか、マユリ様?」

「いや、クズが来ると思ったから。ちょっと調子が外れただけだ」

そう言ってマユリは気を取り直し部屋の隅に置かれた道具を指差す。

「あれは大人小人トンネル。入口から出口へ抜けると小さくなり、出口から入口へ戻ると元の大きさに戻るというものだ!もちろん人だけでなく物を大きくしたり小さくすることも出来る」

「素晴らしいです、マユリ様!」

「……」

「……マユリ様?」

「……いや、なんでもない」

 

 

 

さらに翌日

「出来た、出来たぞ!」

「今度は何が出来たのですか?マユリ様」

マユリの部屋に入ってきたのはまたしてもネムだった。

「……」

「……どうかされましたか、マユリ様?」

「いや、大丈夫だ」

そう言ってマユリは気を取り直し部屋の隅に置かれた道具を指差す。そこには池の中に神秘的な服装をした女神のような美しい女性の人形があった。

「あれは金の斧銀の斧の泉!あの泉になにかを投げ入れると、それと同じ種類のより良いものを手にしたあの人形が現れて、『あなたが落としたのは、この***ですか』と尋ねてくる。正直に答えるとそれがもらえて、嘘をつくと何ももらえないという画期的な発明品だ!!」

「完璧です、マユリ様!」

「……」

「……マユリ様?」

ガックリと落ち込むマユリに、ネムが心配そうに尋ねた。

「……」

奇怪な顔の技術開発局局長は何も言わず部屋から飛び出た。

 

 

 

「なぜ貴様は肝心なところにいないんだ!おかげで調子が崩れるじゃないか!!」

「ぎゃあああぁぁぁっっっ!!」

書庫で書類整理をしていた男は、いきなり上司に斬りつけられ、疋殺地蔵(あしそぎじぞう)の力で動けなくなった所をこれでもかと足蹴(あしげ)にされるのであった。

 




いつものツッコミをする男がいなかったのでここで元ネタ説明をします。

感動マイク→ドラえもんのジーンマイク。

大人小人トンネル→ドラえもんのガリバートンネル。

金の斧銀の斧の泉→ドラえもんのきこりの泉。

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