天才・涅マユリの秘密道具   作:筆先文十郎

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この小説はBLEACHの二次創作です。
本編とは違うところが多々あります。
本編と矛盾するところがあるかと思います。
他にもおかしいところはあると思います。
以上のことを了解した上で読んで下さると助かります。

あとこの話はゲーム『BLEACH~ソウル・カーニバル~ MOVIE「わかめ大使」』を見た後の方がより楽しめると思います。


番外編 朽木白哉は女性死神協会を追い出したいようです

朽木家屋敷。

「……」

朽木(くちき)白哉(びゃくや)は池の鯉にエサをあげていた。

「きゃははは、きゃはははっ!」

草鹿(くさじし)やちるが楽しそうに庭を駆け抜ける。

「ったく京楽隊長ときたら……」

「もう、七緒は気にしすぎよ」

白哉の後ろを歩きながら愚痴を言う伊勢(いせ)七緒(ななお)松本(まつもと)乱菊(らんぎく)が慰める。

「……」

チャポンッ!

池の中から(くろつち)ネムが顔を出すとポチャンッ!と言う音と共に池の中に姿を消した。

「……ッ!」

鯉のエサを池に落とした白哉は思う。

(なぜ奴らが私の屋敷を我が物顔で闊歩(かっぽ)しているのだ!)

「お困りのようだね」

声のする方へ振り返ると、そこには奇怪な顔の隊長格が立っていた。

「涅」

 

 

 

二人は場所を白哉の自室に移した。

「あの女どもに手を焼いているのだろう?そんな君にいい物を持ってきたよ」

正座をする白哉にあぐらをかいて対峙するマユリが懐からある物を取り出す。

それは涅マユリの顔を()した香水だった。

「なんだ、この悪趣味なものは」

「悪趣味とはなんだね!これは女嫌香(じょけんこう)と言ってこれを吹きかけると半径100メートルの女が近寄らないほどの匂いを発する優れものの発明品だ。女が嫌う匂いを発するが男には無臭。無色だから服に吹きかけても大丈夫。肌が荒れるなどの心配もない。あの女どもを追い出したい君にはピッタリのものだと思うがね」

白哉は香水を手に取る。

「これは、信頼できるものなのか?」

「ああ、断言しよう。それを吹きかければ君の屋敷を我が物顔で闊歩する女性死神協会に頭を悩ませることはなくなることを保障しよう」

「……なるほど」

(この男がここまで言うのなら、本物なのだろう)

目の前の男は危険極まりない男だと白哉は認識している。それでもこの男の科学者としての腕は本物だと認めている。

「では、試してみるとしよう」

美形の隊長は奇怪な顔の隊長の自信作をシュッと身体に吹きかけた。

 

 

 

涅マユリの言う通り、女性死神協会のメンバーが屋敷を訪れることはなかった。

だが朽木白哉のストレスは、彼女らが我が物顔で屋敷を闊歩するよりもひどいものになっていた。

「ふ、ふひきはいひょう……。ふぉひらひふぁいんふぉ。ウッ!(く、朽木隊長……。こちらにサインを。ウッ!)」

仕事で白哉の前に現れないといけない女性死神たちは嫌そうな顔で鼻にティッシュを詰め、隊長会議では。

「や、山本総隊長。私、ちょっと用事を思い出したので……」

「……ッ!」

卯ノ花(うのはな)(れつ)砕蜂(ソイフォン)は白哉が現れた瞬間、逃げるように足早に去っていく。

そして白哉が一番ストレスになったのは。

「兄様~!おはようございま~す!」

義妹である朽木ルキアが遠くから叫ぶ。いくら敬愛する義兄といえど、マユリが作った香水の威力はそれすらも拒絶するほどの威力を持っていた。

 

 

 

マユリの自室。

「よくも私にあのような不良品を渡してくれたな」

静かに怒る六番隊隊長は恐怖に震える十二番隊隊長?に刀を向けていた。

「あ、あの……朽木隊長!僕、涅隊長じゃ……」

「聞く耳持たん。卍解、千本桜景厳」

「ギャアアアアアアァァァァァァッッッ!!!!」

目の前にいる涅マユリが、十二番隊隊長の発明品でマユリがクズと呼んでいる男が化けていることに気がつかず、白哉は偽マユリをズタズタに斬り刻んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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