天才・涅マユリの秘密道具   作:筆先文十郎

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この小説はBLEACHの二次創作です。
本編とは違うところが多々あります。
本編と矛盾するところがあるかと思います。
他にもおかしいところはあると思います。
以上のことを了解した上で読んで下さると助かります。

見えざる帝国との戦いが終わった10年後のif要素のある物語です。


葛原粕人の一日~お前は眠八號のママか!~

十二番隊第二十席兼技術開発局雑用総責任者兼眠八號(ネムリはちごう)護衛役総責任者の葛原(くずはら)粕人(かすと)の朝は早い。

 

1時、起床。

「ふぁ~、もう朝か」

大きく伸びをした粕人は窓を見る。

「うん、今日も日が昇っていない星々が煌く朝だ!」

そうして部屋の掃除を行った後に隊舎の給湯室でサッと朝食を作り食べると、自室に戻りこれから行う仕事の内容の確認と段取りを行う。

 

2時。

「よし、始めるか!」

技術開発局の外壁に立つ粕人の手には雑巾とバケツ、箒とちり取り、様々な薬品が置かれていた。

「よいしょ!」

粕人はゴシゴシと汚れた箇所を拭きながら壁の1ミリ未満の僅かな凸凹を掴んで壁を昇っていく。時折強風で飛ばされそうになるが、粕人は壁の僅かな凸凹を掴んで耐える。命綱などつけていないので転落したら即死、よくて生死を分ける大怪我を負うのは間違いない。

そうして外壁を拭き終えた後、粕人は技術開発局周辺の雑草を取り除き箒とちり取りでゴミをかき集める。

 

5時30分。

「やばい!もうこんな時間だ!!」

ほんの少しだけ明るくなった空を見て、粕人は上司である涅マユリの元へと駆けだす。

指紋検査や瞳膜チェックなど様々なセキュリティチェックを行った後、手洗いうがいをして三角巾と割烹着に身を包むと、粕人は冷蔵庫から食材を取り出し急いで調理を始めた。

 

6時。

「ふぁ~、クズ。飯は出来ているか?」

「ふぁ~、クズさん!おはようございます!」

「おはようございます。涅隊長、眠さん。ご飯出来てますよ!」

お茶の間の机にはマユリと(ネムリ)八號(はちごう)用に作られたご飯やお味噌汁、漬物、さんまの塩焼きが置かれていた。

二人がご飯を食べ始めたのを見届けると、粕人は再び台所に戻り二人の弁当を作りだした。

 

7時。

二人が食べた食器を片づけた後、粕人は技術開発局に向かうとモップで床を磨いていた。

その後夜勤をしていた局員に「何か食べたいものや飲みたいものはありませんか?」と尋ねて軽い食べ物を用意すると作業の引き継ぎを行う。

 

8時。

引き継ぎ作業や仕事の準備を終えると技術開発局員・葛原粕人としての本格的な一日が始まる。

局長であるマユリだけでなく阿近(あこん)鵯州(ひよす)采絵(とるえ)などの上役の指示に従って仕事をこなししつつ実験結果のレポート、実験後の後片付け、書類整理、書類作成、ドリンクサーバーの補充、トイレ掃除などの雑務を行う。その間粕人にはおにぎり一つ頬張る暇はない。

 

12時~12時15分。

昼食やトイレなどを済ます。

 

12時15分~12時45分。

昼からの仕事がすぐに始められるように準備を行う。

 

12時45分~17時。

業務再開。もちろんこの間もお茶を一気飲みするくらいしか自由な時間はないほどの多忙な仕事をこなす。

 

17時。

眠八號を迎えに行く。マユリの家で眠八號のおやつを作るとやれなかった仕事を終わらせるために再び技術開発局に向かう。

 

18時。

仕事をひと段落済ませると再びマユリの家に行くと夕食の支度に取り掛かる。

 

19時。

帰宅するマユリと眠八號と共に夕食を食べて軽い世間話やほつれた服を縫うなどの雑務をこなすと再び技術開発局に向かいサービス残業を行う。

 

0時。

「ふう~、今日も疲れた」

自分の部屋に戻った粕人は軽く身体を洗うとそのまま床に就いた。1時からの準備に備えるために。

 

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とある居酒屋

「……というわけで大変なわけよ」

「いや、お前は眠八號のママか!!」

「いや、労働基準法ガン無視の労働環境とそれを受け入れている葛原に突っ込みなさいよ!!」

苦労話をする粕人に突っ込む、統合霊術院時代からの親友の仏宇野(ふつうの)段士(だんし)に、仏宇野の妻である仏宇野(ふつうの)音芽(おとめ)一葉(いちよう)音芽(おとめ))が突っ込んだ。

 

 

一日で睡眠時間入れても二時間にも満たない粕人って、どんな身体しているんだ?

あと壁の僅かな凸凹を掴むって……お前はバキに出たいのか?

 




今年最後の投稿がこんな話とは・・・。
皆様よいお年を。

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