本編とは違うところが多々あります。
本編と矛盾するところがあるかと思います。
他にもおかしいところはあると思います。
以上のことを了解した上で読んで下さると助かります。
技術開発局には他の組織にはない鉄の掟が存在する。
【
この鉄の掟が誕生した経緯は葛原粕人が平隊士だった頃に遡る。
技術開発局、深夜。
「王様ゲームを始めるぞ!」
わあー!!
研究に行き詰まり、息抜きとして粕人が提案したのが事のきっかけだった。時間やお金もかからず場所を移動させる必要もないということでその場にいた全員が賛成した。
こうして王様ゲームが始まった。
最初の王様は
その結果、密かに女性に人気のある
その後ポッキーゲームや腕立て、秘密の暴露など王様ゲームは盛り上がっていた。
盛り上がる王様ゲームも終盤に入り王様になったのは再び采絵。
「それじゃあ時間も時間だし。ちょっと過激な命令するわよ」
イタズラっぽい笑みを浮かべた女性の命令が全員を困惑させ、かつ悪夢の引き金になるとはこの時、技術開発局の誰も思わなかった。
「3番が4番の胸を揉む」
「え?」
3番と書かれた棒を持っていた粕人は固まった。持っている棒の数字を凝視する。これは何かの間違いではないかと。しかしどんなに見ても数字が変わることはなかった。
にやける自分に粕人は待ったをかける。
(……ま、待て!待つんだ葛原粕人!!この僕にラッキーなことが起こるはずがない。この場合僕が
そう思い周りを見て4番と書かれた棒のところで止まる。
その棒の持ち主は
「……」
尊敬する上司、
「あ、あの。采絵さん……」
マユリに半殺しされることを予想して王様に命令撤回を乞おうとする粕人に
「王様の命令は絶対よ」
言い放った。
「わ、わかりました」
粕人は覚悟を決めた。
「それでは失礼します、ネム副隊長」
「どうぞ」
極度の緊張で急速に乾いた喉をゴクッとにじみ出た唾液でわずかに潤した粕人が腫れ物に触るかのようにゆっくりと、そしていたわるようにしてネムの胸にそっと手を乗せた。次の瞬間
『
胸から涅マユリの声がしたかと思うとパカッ!とネムの胸が開いた。そこにはギランッと黒光りする二門のガトリング砲が。
(や、やばい!!)
逃げようとした粕人だったが、すでに遅かった。
ダダダダダダダダダダダダッッッ!!!!
至近距離から放たれた無数の銃弾は粕人の顔を始めとする上半身に次々と命中していく。
数秒にわたる銃撃に物言わぬ肉体と化した粕人が倒れた。
「――――――」
その姿は悲惨で上半身がかろうじて形を止めているとしか表現できない無残なものだった。周囲には血痕があちらこちらに飛び散っている。
その光景にネムを除く局員達は固まるしかなかった。
こうして十二番隊に【葛原粕人は王様ゲームに参加してはならない】という鉄の掟が刻まれることとなった。