天才・涅マユリの秘密道具   作:筆先文十郎

109 / 192
この小説はBLEACHの二次創作です。
本編とは違うところが多々あります。
本編と矛盾するところがあるかと思います。
他にもおかしいところはあると思います。
以上のことを了解した上で読んで下さると助かります。

見えざる帝国との戦いが終わった10年後のif要素のある物語です。

大前田兄妹がふと頭に浮かんだのでこんな話を書いてみました。
何か矛盾がありましたら感想の方に書いてくださると幸いです(例、十五席には別の人間がいるなど)。


新章番外編 頑張れ希代ちゃん

 始めまして。私、護廷十三隊四番隊に所属しています大前田(おおまえだ)希代(まれよ)と申します。今日は私の一日を紹介しようと思います。

 

 朝五時。

 私は目を覚ますと軽く伸びをするなど体をほぐすとすぐに着替えます。

「こんな朝早くから掃除をする貴女を見ていると葛原(くずはら)を思い出すわ」

 朝早くから掃除をする私を見るたびに、私の直属の上司にあたる一葉(いちよう)音芽(おとめ)十五席はそうおっしゃいます。

 四番隊平隊士、仏宇野(ふつうの)段士(だんし)のお話によると葛原さんは四番隊に席を置かれていた方で、現在は十二番隊の第二十席で希次郎(まれじろう)三郎(さぶろう)お兄様の先輩に当たる方だそうです。

 ちなみに一葉十五席は、本名は仏宇野(ふつうの)音芽(おとめ)なのですが四番隊に夫にあたる仏宇野段士先輩がいらっしゃるので職務時は一葉を名乗っています。

 掃除が終わり朝の全体会議が終わると仕事が始まります。

 総合詰所で手当てを受けている方の治療はもちろん、治療中の方の体調管理と情報共有。医療品の在庫の確認。朝の時間にやった箇所とは別の掃除。色々とあります。

 また四番隊は救護・補給を専門とする部隊なので他の隊からは低く見られるところがあります。なので

 

「おい、なんだよこの飯!」

「俺ら十一番隊にこんなまずい飯くわせんのかよ!」

 

 このように救護詰所で暴れる方がいらっしゃるのは日常茶飯事です。

 四番隊には女性が多いのでセクハラをしようとする方もいらっしゃいますがそう言った方は大抵

 

「私の部下に手を出すなんていい度胸じゃないの?」

 女の私でも見惚れてしまうほど綺麗な顔を鬼のように変え、長く艶やかな黒髪を蛇のようにわななかせた一葉十五席が現れると「す、すみませんでした」とほとんどの人が謝ります。

 それでもひるまず一葉十五席に殴りかかろうとした方もいらっしゃいましたが、その時の一葉十五席は忍者のようにその方の後ろに回りこむと胴体に腕を回し後方に投げ飛ばしました。

 格闘技に詳しい仏宇野先輩によるとその技は『じゃーまんすーぷれっくすほーるど』という技だそうで、全身の筋力もさることながら、肉体の柔軟性も必要とされる難しい投げ技だそうです。

 ちなみにその『じゃーまんすーぷれっくすほーるど』を喰らった方は長期入院を余儀なくされ一葉十五席は虎鉄(こてつ)清音(きよね)副隊長にこっぴどく叱られたとか。

 その後一通りの仕事を終えると最後は回復・治療用の鬼道である回道の訓練。戦闘訓練が行われます。救護・補給専門と言っても四番隊は警察・軍事・治安を携わる護廷十三隊の一部隊。最低限の力は求められます。

 戦うことは苦手な私ですが最低限自分の身は自分で守れるようにと懸命に取り組みます。

 仏宇野先輩が「葛原も回道が全くできず十二番隊に異動になったが今では席次を与えられるまで成長した。だから腐れず努力すれば必ず身になるよ」と言われていましたから。

 そういった業務が終わりご飯やお風呂などを済ませるといち早く一人前になるために勉強、その後は明日に備えて就寝です。

 皆さんのお役に立てるようになれますように。

 そう心の中で祈りながら。

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。