現人鬼人理修復鬼譚   作:K氏

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・無駄に溢れる創作ネタ!
・それを上手く放出できない己の無力さ!
・ついでに家庭環境と、己の実生活の不甲斐なさへのストレス!
・てか衛府の七忍含めて若先生の作品の二次創作少ねぇ!

 以上の成分を元に、勢いだけで書き上げたのがこちらになります。

 ぶっちゃけると、若先生の創られるキャラやら作風を文章で再現するのが非常に困難なので、次回以降は未定です。勢いで書いておきながらこの体たらく。すまぬ……すまぬ……。


炎上都市現人鬼召喚儀

――そのサーヴァントは、美しかった。

『なッ、なんだこの反応!? この霊基パターン……普通じゃない! てか半端()ねぇ!鬼半端ねぇ!』

 召喚された瞬間、サークルの中心から圧倒的な威圧感と共に現れたる者は、(まさ)しく人智を超越せし存在であった。

「――ほぉ。これはまた奇怪(きっかい)な。否、愉快・奇怪・痛快の三拍子揃い踏みか」

――その声は人を魅了し。

「せ、先輩……こ、このサーヴァントは……何か、()()()です!」

――人を震え上がらせる。

「……オイオイ、俺も英霊として召喚されんのは度々あるがよォ……()()()()()()()()()()()()()()()

 唯一、歴戦の(つわもの)たる男は、文字通りその身一つ、裸一貫で呼び出されたその者の覇気に怯む事無く。だが、男はその軽薄な態度とは裏腹に、既に覚悟を完了させていた。

 何の。決まっている。この強者(つわもの)と打ち合う覚悟だ。

(チッ、せめてこの身が魔術師(キャスター)でなく、槍兵(ランサー)であったならば……)

 男の名は、クー・フーリン。ケルト神話に語られる大英雄。光の御子。そんな彼にそこまで警戒の念を抱かせる程の何かを、眼前の存在は持っていた。

――男でありながら、女でもあり。過剰であり、無謬(むびゅう)。猥褻であり、純潔。人と呼ぶにはあまりにもかけ離れた特性(肉体)を持つ存在。
 この極東の地の言葉にて彼の者を例えるとするならば――『鬼』。
 釈迦の誕生より遥かな太古にて、人間にとって神であった者。

 戦士たるクー・フーリンはともかく、年頃故に初心(うぶ)な召喚者の少年と、その従者となったばかりの少女は、その身体を見るなり赤面せざるを得なかった。

 ふと、呼び出されし『鬼』は、美しく微笑む。

「我が身に衣なぞ必要無し。纏うべきか否かに非ず。纏いたい時に纏う。それだけよ」

 だが、と続ける。

「そうさな。呼び出されて早々ではあるが、呼び出した本人はこの様。折角だからこの場でつまみ食いしてもよいのだが……」

 それは如何なる意味合いか。

 少なくとも、少女――マシュ・キリエライトに我を返させ、そして警戒させる程に警戒心を植え付けさせるような意味合いであったのは確かだ。

「……ッ」
「クク。その様子だと、その男はそなたの――想い人か」
「先輩は、私の、マスターです!」

 『鬼』の言葉に、マシュは勇気を振り絞り、言の葉を返す。

「ますたぁ……異国の言葉か。確か、主という意味合いであったか。ふむ、聖杯の与える知識というのも、なかなかどうして侮れぬ」

 一人納得した様子の『鬼』に、マシュは手にした身の丈程の盾を構え、マスターと呼んだ少年の前に立つ。

『……あー、少しよろしいですか?』

 唐突に投げかけられたその言葉に、『鬼』は視線を向ける。
 その目は、怒気と同時に、愉快なものを見るかのようで。

「なんとまぁ、軟弱そうな男の声よな。本当に逸物を下げておるのか、怪しくもある」
『ひ、ヒィ……また貶された……』

 『鬼』の推測は間違っていなかったか、彼方の地から声だけを飛ばすその男――ロマニ・アーキマンは、弱弱しく唸る。

「如何なる妖術によって声を飛ばしているのかは知らん。が……だからと言うて、貴様の身が安全であるなどと思うたなら」

 唐突。正に唐突に、『鬼』が殺気を膨れ上がらせる。

「その素首(そっくび)、刎ねてくれようぞ」

 予測不可能回避不可能な殺気に、画面の向こうでけたたましい物音が響く。大方、ロマニが椅子から転げ落ちたのだろう。

「……ほぉ、倒れぬのか、お主」

 殺す気と書いて、殺気と読む。さっきの殺気は、間違いなくこの場にいる全員を殺すつもりで発したものだったのだ。
 だが――『鬼』の殺気を受けても、常人である筈のその少年は、震える足で大地を踏みしめ、真っ直ぐに『鬼』を見据えていた。

「……貴方がどんなサーヴァントなのか、まだわからない、ッス」
「そうッスか」

 それでも緊張の為か、覚束ない口調で言葉を紡ぐ。

「――けど。けど今は。今だけでいい。俺と一緒に、戦って欲しい。……無理スか」

 ふと、そんな少年の瞳の中に、光りうねるものが見えた。

 それは、かつて人の子であった『鬼』を、(まこと)の『鬼』――即ち、『怨身忍者』へと変じせしめた存在――衛府の龍神。

「――ふ」

 思い出す。かつて六文銭を己に寄越した、真田の隠し姫の事を。六文銭とは、三途の川の渡し賃。意味は、命を省みぬ共闘の要請!
 それに等しい『覚悟』が、少年の言の葉には乗せられていた!

「……貴公、名は」

 どこか様子の変わった『鬼』の言葉に、少年は額に汗を滲ませながらも、応えた。

「……良し。しかと刻み付けたぞ、貴公の名。いやぁ、愉快じゃ! 狂ほしく愉快じゃ!」

 途端に高笑いを発する『鬼』を前に、少年はマシュと顔を見合わせる。
 不思議そうにする少年少女と、ついでに英霊をほっぽりだし、『鬼』は魔力で編んだ羽織を纏いながら歩き出す。

――彼の者を知らず、あまりにもエキセントリックで捉えようのないその人物像を人伝に聞いた人間は皆、「そいつ狂ってるんじゃね」と、疑問符を浮かべる事無く訊くだろう。

 そしてその問いならざる問いに、彼の『鬼』を知る少年、ひいては組織の職員すらも、口を揃えてこう答えるだろう。




――『波裸羅様に是非を問うな!』と。




「うぅーん……」

 ちなみに、少年とマシュ、そしてロマニが属する組織の長たる少女は、先の殺気を受けて泡を吹いて倒れてしまった。南無。






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