サイヤ人伝説   作:spirits77

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不安定な覚醒

「こいつは…っ!」

 

振り向いたセル。

姿が以前と変わっていた、それと同時に戦闘力も跳ね上がっている。

 

「ふふ、17号を吸収した姿がこれか…どれ、ベジータ。力を試させてくれ」

 

「なめやがって…!」

 

怯んだものの空かさず攻撃を仕掛けに行くベジータだが、

一瞬で最後に回られる。

 

「なっ!?」

 

「そらっ!!」

 

回し蹴りで前のめりに地面へと叩きつけられる。

済んでのところで気弾をクッションがわりに横に飛ぶベジータ。

しかしそこ目掛けてセルの気弾が飛んできている。

 

「はっ!」

 

今度はそれをネイルが気弾で相殺。

地面をえぐりながら止まるベジータと交代でネイルがセルに接近する。

セルは尻尾を突き出すと、ネイルはそれを右手で弾くようにして避ける。次いで右拳のパンチを左手で処理をした。

セルは残った左拳をガラ空きのネイルの腹にめり込ませた。

 

「ぐっ!」

 

と、腹を抑え屈んだネイルの背後から、頭を通り越しセルの顔面に蹴りを食らわせるベジータ。

 

「その程度か?」

 

ベジータの足を掴むと地面に叩きつけまくる。

ベジータは瞬時に爆発的なオーラを放ち、セルは手を離すと距離を置く。

 

「はぁ…はぁ…」

 

「息切れかァ…まぁ良いだろう。素晴らしい力だ、この調子で18号を見つけるだけだ」

 

そう言い残すとセルは飛び立つ。

ベジータは追おうとするがネイルに止められる。

 

「今は待て!殺されるだけだ!」

 

ネイルは横たわるピッコロを抱える。

 

「天界に行くぞ、体勢を立て直したい」

 

「……ちっ」

 

不服ながらも2人は天界へと飛び立った。

 

 

一方合体13号は。。。

既にラディッツが倒れ、悟空も超サイヤ人化が解けてしまった。

ターレスも両足を重点的に攻撃され這いつくばっている。

合体13号はそれぞれを見渡すと、本来のプログラムを実行することにした。

孫悟空抹消プログラム。

即ち狙う相手は孫悟空、ただ1人。

 

「ごはっ!」

 

ラディッツもターレスもフォローする事が出来ない中、ほぼ一方的に悟空を殴りつけて甚振る。

膝と手をつく悟空を踏みつけると、真上から留めの気弾を放つ。

なす術なくそれは悟空に当たり大爆発。

煙が退くと動かなくなった悟空が。

合体13号はまだ息のある悟空に驚くも、再びトドメを刺そうと特大の気弾を放った。

 

!!!

 

放った気弾は横から飛んできた気弾により相殺される。

 

「ヌゥ?」

 

気弾が飛んできた方向を見る。

 

「許さないぞ…」

 

そこには、孫悟飯の姿が。

怒りの形相で合体13号を睨む。

 

「カ、カカロットの息子か…逃げやがれ…」

 

ラディッツが悟飯に声をかけるが聞いていない。

それどころかどんどんかが膨れ上がっていく。

 

「あいつ…もしや…」

 

プチン___!!!

 

「許さないぞおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

金色の戦士がそこにいた。

 

しかしまだ気の扱いに慣れていない為、

気の揺らぎが大きい。

 

覚醒した悟飯。

 

「魔閃光!!!!!」

 

フルパワーの魔閃光を合体13号に向かって放つ。

それを迎え撃つも想像以上の火力にどんどん押されていく。

1つ山を削り、1つの谷を越え。

幾多もの山を突き抜けていく。

 

「くっ…!」

 

しかしここで悟飯の変身に限界が訪れる。

気がどんどん乱雑になり。

 

「っ!!!」

 

ついに変身が解け、魔閃光も出せなくなり前のめりに倒れる。

 

合体13号はかなり遠くの山まで吹き飛ばされていた。

 

これはチャンスだと、ラディッツとターレスは力を振り絞ると悟空と悟飯をそれぞれ抱えて天界へと敗走する。

 

 

街でナッパを救助したトランクスも天界へと向かっていた。

 

 

 

「はぁ…ここまで来れば追ってこないはずだ」

 

森の中で息をひそめる18号。

右腕は破壊されている。

 

と、そこに光とともに何かが木をなぎ倒しながら現れた。

 

 

 


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