サイヤ人伝説   作:spirits77

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妙策

パワーの上がったベジータ、トランクス、ナッパは確実に2人に追いついていた。加えて数では有利。

連携攻撃を駆使して戦うが、相手も本気ではなさそうであった。

 

「17号、そろそろ遊びはやめないか?」

 

「うーん…まぁ楽しめたし、良いか」

 

「遊びだと!?舐めやがって!!」

 

ベジータが気弾を2人に向かって放つが、軽々と避けられる。

 

「気がないのが厄介だ…気さえ読めれば俺達が有利なんだがな…」

 

「どうしたら…」

 

と、後ろにいたナッパが提案する。

 

「俺が連続して気を爆発させ続ける、2人はその気の乱れを読んで攻撃するってのはどうだ?」

 

「確かに!それなら、気が読めなくとも気の流れを読めば同じ事です!」

 

「よし、一気にカタをつけるぞ!」

 

 

「作戦は決まったか?」

 

「それじゃあ、行くよ」

 

2人がこちらに向かってくる。

 

 

「やれ!ナッパ!」

 

「クンッ!!!」

 

2人の下にあった地面が割れそこからエネルギーが噴出する。

2人とも予測出来たか、それをガードする。

と、その周りごと煙に包まれる。

 

煙に飛び込んだベジータとトランクス。

ナッパの放出する気の流れが乱れる場所を探り、そこに攻撃を仕掛ける。

 

「はぁっ!」

 

「ぐっ!?」

 

ベジータの拳が17号に当たった。

 

「厄介だね!」

 

煙を吹き飛ばそうとするが、再び地面からエネルギーが噴出する。

 

「くっ!」

 

エネルギーによって怯んだ18号目掛けて、トランクスの蹴りが炸裂。

空中を飛ばされると、そのまま煙を抜けようとする。

 

「させるか!」

 

地上から声がしたかと思うとさらに範囲の大きいエネルギーが2人を襲った。

 

「ガードをすれば俺の攻撃の対処が間に合わん!」

 

がら空きの腹に一発。

 

「俺に構っていればナッパのエネルギーでダメージを負う!」

 

ベジータの攻撃を回避した瞬間に地面から吹き出たエネルギーに襲われる。

 

「さぁ、どうする?人造人間さん」

 

首を掴むと、反対の手で作り上げたエネルギー玉を顔面にぶつける。

 

「ぐぁぁぁぁっ!」

 

地面へと落下する17号だが、そこからエネルギーがさらに襲い再び空中へ。

そこに上からかかと落としを喰らい地面へとまた吹き飛ばされる。

 

 

「はぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

18号の腕を掴みグルグルと回して上空へと投げるトランクス。

 

「馬鹿だね!ここなら…!っ!?」

 

煙の中から剣の柄が飛んでくる。

間一髪で避ける、髪の毛がヒラヒラと散っていくが次目を開けた時にはトランクスが眼前に迫り。

 

「バーニングアタック!!」

 

「がはぁぁぁっ!」

 

そのまま高いビルに叩きつけられる。

 

 

体勢を立て直す17号だったが。

 

「喰らえ!!!ビックバンアタック!!!」

 

煙の中から突然現れた気の玉に対処出来ず押されて町の外れまで移動する。

 

 

「くっ!2人共派手にやり過ぎだ…うぐ…かぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

2人がバラバラになった事でナッパのエネルギー放出の範囲がとてつもなく大きくなってしまった。

この技は円形に広がるのでどうしても無駄な部分にもしっかりとしたエネルギーが必要となる。

 

人っ子ひとりいない街を包むように大きな円。

爆音を立てエネルギーが放出された。

 

 

「しまった…!ナッパの負担が大きすぎる…!」

 

街中で膝をつくナッパ。

連発しまくったのと今ので気がほぼ空になっていた。

 

ベジータが町の方を見た瞬間、17号はベジータに向かって攻撃を仕掛けるが最期のエネルギー放出によって気が読めたベジータは、突き出した拳を掴む。

 

「くっ!」

 

「お返しだ」

 

カウンターを食らわすと、今度は鳩尾に手を添えゼロ距離でのビックバンアタックを食らわす。

 

17号はそのまま山を1つ突き抜け2つ目の山の麓に落下した。

 

 

 

「なんだ…?今のは」

 

その音が聞こえたのはセルと交戦中のネイルだった。


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