サイヤ人伝説   作:spirits77

35 / 40
セル

「何者だ!」

 

攻撃をかわしたネイルが謎の敵に向かって叫ぶ。

 

「私の名はセル…人造人間だ」

 

「この村の人々はお前がやったのか?」

 

「そうだ、お前がピッコロで…そっちがネイルだな」

 

「俺達の事はデータに入ってるのか」

 

「戦闘データも入っているぞ」

 

再び仕掛けるセル。

ピッコロに向かってパンチを繰り出すと、ピッコロはそれを避けるように動いた。

それを予測していたセルは体勢を捻り、踵蹴りでピッコロの脇腹をけりつける。

 

「ぐっ!」

 

「読まれているのか!」

 

「では…お前のエネルギーを頂こう」

 

尻尾が蠢くとピッコロ目掛けて突き刺そうとする。

 

「させるか!」

 

横からネイルがピッコロを庇うように突き飛ばす。

しかし尻尾はネイルの腕に突き刺さった。

 

「まぁ良い、頂くぞ…」

 

「ピッコロ!俺の腕ごとやれ!!」

 

「!!分かった…!かぁっ!!」

 

ネイルの腕目掛けて特大の気弾を打ち込む。

 

「ぶるらぁぁぁ!!」

 

尻尾を器用に動かし、その気弾を尻尾と突き刺したネイルごと避ける。

 

「ちっ!」

 

「まだだ!」

 

今度はネイルが自身の腕を自分で引きちぎった。

 

「ぐぁぁぁぁぁ!」

 

「なんだと…!」

 

「俺には再生能力がある…この程度なら…はぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

ブチュン!!と腕が再生する。

 

セルは切り離された腕からエネルギーを吸い取ると、枯れたような色になった腕を投げ捨てた。

 

「余裕なのもそこまでだ!喰らえ!魔貫光殺砲!!!!」

 

エネルギーを吸う間に、背後に回りエネルギーを貯めていたピッコロ。

渾身の一撃をセル目掛けて放つ。

 

「!!」

 

咄嗟に避けるが、右腕をもっていかれてしまった。

 

「外したか…!だが、、畳み掛けるぞネイル!」

 

「ああ!」

 

右腕を失ったセル目掛けて2人が突っ込んでくる。

 

「ぶるらぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「何っ!?」

 

気を爆発させたかと思うと、ネイルと同じように腕が再生するセル。

そのまま再生した腕でピッコロの首を掴み。

 

「再生出来るのは私もだ、私はお前達の細胞を持っている」

 

尻尾を胸に突き刺そうとするが、ネイルが尻尾を掴みセルを振り回そうとする。

 

「読めるぞ」

 

後ろに向かって足蹴りをするとネイルが後ろへと吹っ飛んでいく。

しかし、時間を与えられたピッコロは気弾をセルの腹にぶつけて、手の力を緩めさせ脱出する。

 

「2人は厄介だ…お前はエネルギーが少ない…殺してやる」

 

セルは2人いては上手くエネルギーを吸い取れないと判断し、ピッコロを狙いに定めることに。

 

「だだだだだだだだだだだだ!!!」

 

向かってくるセルに向かって気弾を連発するピッコロ。

しかし先程よりパワーもスピードも増していた。

 

「先ほどの腕のエネルギー…素晴らしいぞ」

 

「っ!」

 

パンチを繰り出すも、ひらりと空中に避けられ背後に回られる。

そして、背中に手の感触を感じたと思うと。

 

「じゃあな…!」

 

セルの放ったエネルギー波はピッコロの体を貫く。

 

ドサリ____

 

大量の血を流しながらピッコロが地面に倒れる。

 

「同胞を良くも…はぁぁぁぁぁ!!」

 

ネイルが怒りに満ちた表情でセルと対峙する。

 

 




次回は17.18号vsトランクス、ベジータ、ナッパです。
こちらも合体13号より前の話です。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告