インフィニットストラトス ~空から降ってきた白銀と少女~ 作:鉄血のブリュンヒルデ
反撃!ステラの告白返し
「んん……」
皆さん初めまして。ステラ・ターナーです。最近私には困っている事があります。
「んー………」
「んもー……」
毎朝、ラウラが裸で私の布団に入ってきます。非常に恥ずかしいです。そりゃ付き合ってますけど、そういうのはまだ早いと思うんです。いや、キスはしましたけど。
「ん?あ、おはよう。嫁よ」
これも恥ずかしいです。ラウラは私の事をたまに嫁と呼びます。愛情表現なのは分かってますし、嬉しいんです。けど、反射的に照れてしまうのは仕方ないと思います。
「お、おはよう。ふふ、服着たら?」
よし、完全に冷静に装えた。これならラウラも気付かないでしょ。
「フッ、また照れているのか。可愛い奴め」
そんな、まさか、バレた?なんで?!完璧に隠せた筈なのに!
「おはよう。ステラ、ラウラ。朝ご飯食べに行こ」
なんで?なんで簪は平気なの?!
「流石にもう慣れた」
「心読まれた?!」
うぅ……仕返ししてやる。仕返ししてやるんだからぁぁ!
…………………………
作戦1!質問で照れさせる!
「ねぇラウラ」
「ん?どうした?」
ここは食堂。そして私とラウラが向かい合って二人用のテーブルに座ってる。視線が凄い。
(((((ステラちゃんに、彼女が出来るなんて!私も狙ってたのに!)))))
リボン的に、先輩達?やっぱり、女子同士のカップルっておかしいのかな?
「おいステラ。どうしたんだ?俯いて」
「うぇ?あ、あぁなんでもない!」
な、何考えてるの!私はラウラの事が好きなの!それで十分!ウンッ!という訳で、作戦開始!
「ねぇラウラ。私の事どう思う?」
さぁ照れろラウラ!流石にこんな人前で言うのは恥ずかしいでしょ!
「うむ。可愛く愛らしい。私の大好きな嫁だ」ニコッ
うわぁぁ!言われたぁぁ!なんで?!なんで照れないの?!
(((((なるほど、そういう事か……)))))
「うわぁぁぁ!もう知らなーい!」
「え?!なんでだ?!待てステラ!」
その後、二人仲良く遅刻して千冬さんに怒られました…。
…………………………
作戦2!ドキドキ、ポッキーゲーム!
「あうあぁー」
教室のラウラの席に手をつけて顔を近付ける。口にはポッキー。そう!これこそまさにポッキーゲーム!
「ん?おぉ、ポッキーゲームか。いいぞ」
ん?あっさり?けど、ここからだよ。私はギリギリまで止めないし!ラウラも流石にこんなに大勢の前でキスなんてね。フフフッ。
パキッパキッパキッパキッ
あれ?全然スピードも変わらない?
パキパキパキパキパキッ
なんか早くなってる?え、え?!
「ん、んん!」
とにかく止めなきゃ!このままじゃ本当にキスしちゃう!
ガシッ、パキパキパキパキパキッ
ちょ、頭抑え「んむ」
「んんん!」
キス、された?!え?!恥ずかしくないの?!………そう言えば私のファーストキスって、教室での公開キスだったっけ………。
…………………………
作戦3!とりあえず、お昼ご飯でアーンッてやる!
ここは食堂。ラウラのご飯美味しそう………。って、そうじゃなくて!今度は私がやる番だ!
「ねぇラウラ。そのご飯美味しそうだね」
「ん?そうだな。この料理は私の国の料理に似ているからな」
「そうなんだ。私のと一口ずつ交換しない?」
「いいぞ」
「分かった。はい、アーン」
ここまでは上々。さてさて、どうやって弄ろうか。(ニヤニヤ
「もぐっ、んん……おぉ、これは美味いな」
あれ?食べてる?照れてない?
「ほら、私のも一口やろう」
あ、ヤバい。無理だった時の事を考えていなかった。
「え、あ、その………やっぱりいいや。もう無くなりそうだし、最後まで食べていいよ」
うぅ、私ってなんでこう上手く出来ないかな……。
でも、次はしっかりとやろう!もう何がなんでもやるんだ!
…………………………
作戦4!ちょっとエッチな感じでラウラに迫る!
「ラウらぁ……」
ラウラの部屋に、ちょっとエッチな感じな下着を身につけていく。そして、部屋に入れて貰ったら、入口を閉めてすぐに脱ぐ。ラウラを呼んで、振り返ったら私の姿が目に入る。
「ん?」
よし!ラウラが振り返った!
「この下着姿、似合うかな?」
ハハハッ!これ流石に照れるでしょ!
「おぉ、お前に似合っているぞ。だが」
照れてない?!ていうか
「だがって、何?」
「それはお前の趣味じゃ無いだろ?今日は朝からおかしいぞ。どうしたんだ?」
は?ラウラは何を言ってるの?これは私の……違うよ。違う。こんなエッチな下着、私着ない。え?じゃあ何の為に私は……ラウラを照れさせる?もう途中で無理だって分かったのに?
「ねぇラウラ。なんで私が何をしても照れないの?私の事好きなんでしょ?」
分かってる。こんなの一方通行で迷惑な事くらい。でも、止めらんない。私は、ラウラを好きになっちゃったんだ。
「そういう事か。あのな、私はお前のする事全てに心を弾ませていたんだ」
「嘘だ!だって、焦ったりして無かったし、全然照れたりしてなかったじゃん!」
「ポーカーフェイスだ。軍人では基本だぞ。私はお前に格好悪い所は見せたくない。だから、私はそういうのは心に秘めておいているんだ」
そんなの、そんなのって……。じゃあ私の頑張り何だったの?気付かなかっただけで、私はラウラの照れる姿を……あっ、そうだ。
「ねぇラウラ。ラウラって、照れてる時の癖ってある?」
「ん?そんなのあったら、多分拷問を受けたらすぐに口を割られてしまう。そういうのも抑えているさ」
今、少し長く瞬きした。それだけなら気が付かなかった。けど、それは今日に限ってよく見られた。しかも、私が何かをした時。少し驚いたりしているのかなとか思ってたけど、これは……。
「ラウラ、照れてる?」
「言ってるだろ?心ではドキドキしているさ」
瞬きが、長い!照れてる!多分これは照れてる!
「ねぇ、ラウラ」ボソッ
「んひゃ?!」ビクッ
試しに、前にクロエさんにやったみたいに耳元で話してみた。どうやら効果覿面。計画通りぃ。(ニタァ
「あのね、私、ラウラに言わなきゃいけない事があるの」ボソボソ
「うひゃっ……なんだ?」
うひゃっ、だって。ラウラ可愛いなぁ。あ、ヤバい。変なスイッチ入ったかも。まぁ、いっか。
「好きだよラウラ」チュッ
「んな?!す、ステラ?!な、何を!///」カーッ
「キスだよ?ラウラだってして来たじゃん」
「いや、そうだが……」
動揺してる。なんだ。こうすれば良かったのか。
「ねぇラウラ。今夜は寝かさないよ?」
「ふ、ふえぇぇぇ?」
蕩けた顔、可愛い。色々忘れてる気がするけど、まぁ、いいよね。
…………………………(三人称視点)
「////////」
「どうしたの?ラウラ」
朝の食堂で、頭から湯気を出して机に突っ伏しているラウラを見て、シャルロットが声をかける。ラウラはそれに答える様に顔だけをシャルロットに向けた。
「シャルロットか///」
「うわっ!ラウラ顔真っ赤だよ?!風邪ひいたの?」
「いや、ステラに一晩中愛を囁かれた。あと、耳も舐められたり///」
「ごめんちょっと何言ってるかわかんない」
シャルロットは理解出来なかった。あのステラが、そんな事をするなんて。だが、次に目に映った手で顔を覆って机に肘をついているステラを見て理解した。
「あぁ、暴走ね。ある意味で」
その日以来、ステラとラウラの距離は一気に縮まり、食堂等で砂糖を吐く生徒が続出したとの事。
尚、数馬の淹れたコーヒーの人気はうなぎ登りで、数馬も満更ではなかった。そして、シャルロットはあからさまにそんな数馬に怒っていたのだった。