うちの姉様は過保護すぎる。   作:律乃

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最速でッ!
最短でッ!
真っ直ぐにッ!


一直線にッ!!


フラグ(必愛デュオシャウトガチャ)を回収しちゃいましたね、私

可笑しいなぁ……

待ちに待っていた筈なのに、目の前が何かで霞む……(ごしごし)


※ものの数分で読めるような話を目指して書きました。
主に切ちゃんがボケ、響ちゃんがツッコミというレアケース(?)となっております、時々"クス"や"あはは"と楽しんで笑いながら読んでもらえればと嬉しいです(土下座)


002 秘密

「で、そろそろ聞かせてくれないかな?」

 

ふらわーから出てから至る所にある屋台に立ち寄っては買い込んだ食べ物をベンチに置き、ペットボトルのジュースを歩き疲れた身体に流し込み、癒した後に"まずは串焼きからトライデス!"と大きな口を開けて、噛み応えのある豚肉を噛んでいる時にそう尋ねられ、響さんへと小首を傾げる。

 

「ふらわーじゃあ聞きそびれちゃったんだけど、今の切歌ちゃんは落ち着いて見えるから」

 

その後に続く言葉はきっと"あたしが落ち込んでいる理由が知りたい"って事だろう。

やっぱり響さんには敵わない。

仕方ない、ここは白状しよう。

 

…歌兎が最近隠し事をしてるみたいなんデスよ。あたしには今日も内緒で調やクリス先輩、未来さんと会ったりして、キャッキャウフフしてるんデスっ、あたしはもういらない子になったんデスよ!!

 

嘆くあたしの告白に一瞬口をあんぐり、琥珀色の瞳をまん丸にして、暫しぽかーんとした響さんはおずおずとあたしへと尋ねてくる。

 

「切歌ちゃんのいらない子発言はまず置いておいて…あの歌兎ちゃんが切歌ちゃんに隠し事?本当に?」

 

あの歌兎がデス、本当にデス。この目で見たんデス

 

「切歌ちゃんのいう事ならなんでも聞くあの歌兎ちゃんが?見間違いとかじゃなくて?」

 

だからさっきからそうだと言ってるデスッ!!!

 

くどい響さんにプチ()れるあたしに響さんは両手を顔の前に重ねて謝る。

 

「あはは、ごめんね、切歌ちゃん」

 

"笑い事じゃないデス"とあたしは太ももに置いてある屋台で買った串焼きをやけ食いし、その横に置いてあるたこ焼きやたい焼きをガブガブと口に詰め込むあたしへとペットボトルの蓋を取り、差し出してくれる響さん。

 

「本当にごめん、切歌ちゃん。まさか、お姉ちゃん大好きっ子な歌兎ちゃんが切歌ちゃんに隠し事なんて珍しいなって思っちゃってね。その隠し事は今朝からなの?」

 

そんな響さんから乱暴に飲み物を受け取り

 

「…今朝じゃないデス。始まりはーー」

 

そっぽを向いて語り出すのは、この出来事の始まりであの日である。

 

『ーー』

 

その日、歌兎は熱心にソファに座って雑誌を読んでいて、あたしはその雑誌が気になった。

理由は、歌兎が本や絵本ではなく雑誌を熱心に読んでいたからで。

 

『歌兎、何読んでるデスか?』

『…!?』

 

そこであたしは考えた。いつものノリで後ろから抱きついてから、その雑誌の中身を一緒に見よう…後ろから抱きつくのが駄目なら、歌兎を太ももの上に乗せて、一緒に読めばいいじゃないか。そう思って、あたしは後ろから抱きつこうとして歌兎の後ろに忍び寄り、いざ抱きつこうとしたら思いっきり避けられ、手元にある雑誌へと手を伸ばそうとしたら怒鳴られた。

ショックだった、忽ちに頭が真っ白になった。

 

「そんな些細な事で---いいや、切歌ちゃんならあり得るのかな」

 

響さん、失礼デスね。凄く失礼な人デスね。あんなに可愛い歌兎に拒絶されたんデスよ?『姉様、それに触っちゃダメ!』ってキツく…ッ、キ…ツ、く言われたんデスよ。誰だって天地がひっくり返る気持ちになるデスよ?え、分からないデスって…いいデス、ここから歌兎講座に入りましょう。歌兎の可愛さを響さんに存分に教えてあげるデス!!

 

「あ、うん…話の腰を折ってごめんね。講座はまた後で受けるから、切歌ちゃんがグレちゃってる理由の続きどうぞ」

 

ごほん。

グレてはないデス、グレては…ただ、歌兎があたしに構ってくれないから…あれ?響さんが可哀想な子を見る目になってるデス、なんでデスかね?

と話を戻して、その後はつんつんと歌兎に頬を突かれて、意識を戻したのデス。

 

「…放心状態だったんだね、切歌ちゃん…」

 

響さんの可哀想な子を見る目が加速していってる!?意味がわからんデス!!

 

「…うん、分かったから話を進めて」

 

分かったのデス。

頬をつんつん突いていた歌兎がいったセリフが以下デス。

 

『…姉様、顔が真っ青だけど大丈夫?』

 

思わず、叫びそうになったデスよ、"あたしが顔が真っ青なのはあなたのせいデス!!"って。

 

「…う、うん…そう…だね…」

 

なんか、響さんの表情がだんだん悪くなってるデス、もう可哀想な子を通り越して、生暖かい眼差しになってるデス。しかし、あたしの怒りと悲しみはここでは終わらないのデス。

 

その次の日も次の日も、次の次の次の日も歌兎は自室にこもってばかりであたしのことを構ってくれないデス。

 

「そうなんだね…、それは辛いね」

 

なんだか投げやりな慰め方デスね、響さんっ!あたしはこんなにも悲しんでいるっていうのに!!

歌兎には部屋に入ろうとすると『姉様は入っちゃダメ!』って言われるし、調やマリア、セレナは良くて…なんであたしはダメなんデスぅ…?朝はいつものあたしよりも早く起きてるし、寝る時はあたしよりも早く寝るし…っ、ゔゔぅ…ぅ……、歌兎成分がぁ…歌兎成分が足りてないんデスよぉ…くすん。

 

「なんだかもう…どっちがお姉ちゃんか分からないな」

 

なんか言ったデスッ!!?

 

「ううん、何にも!!」

 

両手をブンブン横に振る響さんは不意に端末をいじると勢いよく立ち上がる。

 

「切歌ちゃん、そろそろ帰ろうよ。もう辛くなってきたしさ」

 

いやデス…あたしはあの家ではもういらない子なんデス…。歌兎には調にマリア、セレナがさえいればいいんデス。あたしはこのベンチに膝を抱えて座って、大きなキノコになるデス…。

 

「何故そこできのこぉ!?」

 

膝を抱え出すあたしを無理矢理立たせた響さんは爽やかに笑う。

 

「へいきへっちゃらだよ、切歌ちゃん!歌兎ちゃんはお姉ちゃんが世界一…ううん、宇宙一大好きな子なんだよ!そんな子が切歌ちゃんを大嫌いになるわけないじゃない。だから、今日は帰って歌兎ちゃんとよく話してみたらどうかな?」

 

もし帰って、へいきへっちゃらじゃなかったら、毎晩響さんの枕元に正座して、怨みの念を送り続けてやるデス。それでもあたしを帰らすデスか。

 

「怖ぁ!?切歌ちゃん、怖ぁ!!?」

 

そう言いながらも響さんはベンチに置いたままにしてあるやけ食い用のプラスチック容器をビニール袋に入れ直すと嫌がるあたしの手を握り、何故かルンルンと鼻息交じりにずるずるとあたしをマンションへと送ったのだった……




さてさて、切ちゃんは自宅に帰り、歌兎と仲直りが出るんでしょうか?
そもそもこれは喧嘩と言えるのか!?
それは読者の方のご判断にお任せ致します(笑)



さてさて、過保護な切ちゃんのことも気になるでしょうが…私の必愛ガチャの結果も気になりますよね。

結果は以下の通りデス。

11回の1回目、☆5は出たが『技属性のクリスちゃん』。

2回目、☆5全く出ず。

3回目、みんなの名言(?)がカッコいい文字で書かれているカットインが入り、"こ…これ、来ちゃったんじゃないデスかッ!?"とテンションがハイになり、来たのが☆5の『心属性のマリアさん』と『力属性の翼さん』の年長コンビ…嬉しい…震えるほどに嬉しいんですが…1回目のクリスちゃん同様、三人のファンの皆さん心からすいません(高速土下座)
思っちゃったんです…"あんた達じゃねぇー!!"って


今は4回目に向けて、ちょくちょくと石を貯め中デス。

恐らく、早くてこの更新後くらいにはガチャれているでしょうか…フレンドリストの方に"必愛切ちゃん"を載せていられることを願いつつ、必愛ガチャ報告を終わろうと思います。

秋も終わりに入り、冬になりつつある今日この頃寒い日々が続いているので、皆さまお身体を温めつつおやすみください、ではでは(。-_-。)

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