うちの姉様は過保護すぎる。   作:律乃

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お久しぶりです(土下座)

また、すごく今更感ありますが…『ご注文はうさぎですか??キャラクターソロシリーズ』ココアちゃん・シャロちゃん・モカさん・青山ブルーマウンテンさんの四人のCD発売、大変おめでとうございます!!
思えば、モカさんの曲の発売日にこの小説も二年目へと突入し、更新速度も少しずつですが上昇すればと思っていますが…なかなかなんですよね、忙しくて(汗)

また、『ご注文はうさぎですか?』も新たに2019年に新作OVA、2020年に三期決定と嬉しい事尽くめな情報が多く…心がドキドキするのと、公式サイトにて描かれているみんな自身のカラーをしたひし形が描かれたセーターとベレー帽をちょこんと被ったみんなの可愛さたるや……あぁ〜、心がぴょんぴょんするじゃ〜

と、話が壮大に逸れてしまいましたが…今回の話で注目して欲しいのは歌兎とチノちゃんの絡みだったりします。二人の可愛さが伝わるように書ければと思うので、どうかよろしくお願いします。

では、本編をどうぞ!!

*この話は歌兎視点で、回想となっています。
なので、チノちゃんの事を『チノ』で統一していこうと思います。しかし、会話文は『チノお姉ちゃん』です。


008 ご注文はおつかいですか?

僕の純粋な質問が姉上様の心を抉ってしまってから数分後、僕は姉様がこの世界に来てから何処からか入手したもふもふのうさ耳がついたパジャマを姉様に着せてもらい、今はその姉様の膝の上にちょこんと座り、僕たち用の布団を引いてくれている姉上様と千夜お姉ちゃんを見ている。

何故手伝わないのか?と思う人がいると思うけど…僕と姉様も手伝おうとしたのだけど、千夜お姉ちゃんと姉上様によって手伝わなくていいと強く言われてしまったかつ千夜お姉ちゃんに姉上様が長女としてやってあげたいと言っていたと言わられてしまったらもう何も言えなくなってしまう。

 

というわけで、せっせと布団を引いてくれている姉上様の前で僕ら年少チームは畳に座り、姉様に至っては僕を後ろから抱きしめて、自分の頬を僕の頬へと擦り付けていた。

 

「あぁ〜、歌兎がもこもそのもふもふで抱き心地が気持ちいいのデス〜」

 

それは僕じゃなくてこのパジャマの性能が高いのでは?という意見は姉様の心を傷つけしまうと思い、グッと飲み込み、なすがままになっている僕と姉様の頭を撫でるのは今方布団を引き終えた姉上様だったりする。

 

「さて、引き終えたから寝るわよ、あなた達」

「…はい」「デース」

 

そして、その後どの布団に誰が寝てるかという話になり、姉様の「あたしと歌兎はお姉様と千夜お姉ちゃんの間デース!!」というセリフから僕と姉様は真ん中、そして姉様の隣が千夜お姉ちゃんで僕の隣が姉上様ということになった。

それぞれ、決まった布団に寝転がり、あとは寝るだけとなった時に千夜お姉ちゃんが不思議そうな顔をして、僕と姉様の携帯端末に着いてあるキーホルダーを見ている。それに気づいたのか、姉様が千夜お姉ちゃんに聞いている。因みに姉様のパジャマは緑のタンクトップに黄色いふわふわした短パンとかなりな露出度をほこっている。千夜お姉ちゃんは薄黄緑色の緩やかなワンピースだし、姉上様はダボっとしたTシャツに黄色いゴム入りの短パンとかなりラフな格好だが姉様に比べるとそこまでではない。

 

(ん、やっぱりうちの姉様はすごい)

 

身動きするたびに緑色のタンクトップに包まれた双丘が揺れ、姉上様が渋い顔をされるが敢えてそこはスルーとしよう。僕は失敗から学ぶ子だからね、人が触れてほしくないことには触れないに限る。

それより、何故千夜お姉ちゃんが僕と姉様のキーホルダーに興味を持ったのかが知りたい。

 

「千夜さん、あたし達のキーホルダーに興味があるんデスか?」

「えぇ、そのキーホルダーって手作りだったりする?」

「……」

 

千夜お姉ちゃんの質問に固まる姉様。

 

「あぁ、もしかして間違えていたのならいいのよ。私の見間違いかもしれないから」

 

そして、慌てる千夜お姉ちゃんの肩へと思いっきり両手を置いた姉様が心底驚いたように口を開く。

 

「千夜さん、あなたは天才デスか!何故、このキーホルダーが歌兎の手作りだと思ったデスか!」

「えっと、市販に比べては縫い目が少し荒いかなぁ〜って思って…」

「流石、お姉様の幼馴染さんデス!これからお師匠と呼んでもいいデスか?」

「えぇ、良いわよ。一人前に私がしてあげる」

「ありがとうございますデーー」

「ーーやめんかい!」「あだ」「いた」

 

真剣に千夜お姉ちゃんを尊敬する姉様、そんな姉様のキラキラした視線に心をよくしたのか悪ノリへと走りつつある千夜お姉ちゃんの暴走を未然に防いでくれたのは今まで傍観者を決め込んでいた姉上様だった。

ぽかぽかと姉様と千夜お姉ちゃんの頭をリズミカルに叩いた姉上様は呆れたように千夜お姉ちゃんを見る。

 

「全く…あまりうちの妹をいじめないでくれる?」

「まあ、あんなに渋っていたのに…もう、すっかりいいお姉ちゃんね、シャロちゃん」

「別に良いでしょう!!」

 

千夜お姉ちゃんのからかいに顔を赤くして抗議した姉上様は僕を見ると尋ねてくる。

 

「それよりも切歌がそのキーホルダーが歌兎ちゃんの手作りだと言ってるけど本当なの?」

「…ん、本当。僕のこの姉様の形をしたキーホルダーはお誕生日にお返しにもらった」

 

そういって、僕の端末についている姉様の形をしたキーホルダーを見せる。それを手に取り、眺める姉上様は感心したように姉様を見る。

 

「確かに縫い目が荒いわね。それにしてもこれを切歌が作ったの?しっかり作れてるじゃない」

「えへへ〜、あたしもやるときはやるのデス」

 

姉上様に褒めれたのが嬉しかったのか、頬を染めて照れている姉様を見ながら、僕はこんなやり取りをしたあの日のことを思い出していた。

 

 

 

ⅰ.

 

そう、それはまだモカお姉ちゃんがラビットハウスに暮らしていた時のことであった。

 

「いいデスよ、それは歌兎のデス」

「…ううん、やっぱり緑色は姉様の色だよ」

「ここは違う世界なんですから、そういうのは関係ないデスよ」

「…ダメ、姉様といえばイガリマと緑が似合うと相場が決まってる」

「いやいや、あたしだって他の世界では違うギアを……って、今はそういう話じゃなくてデスね」

「…姉様が緑の制服着てくれるまで僕はここを一歩も動かない」

「えぇえええ!!?なんで、そんな妙なところで頑固なんデスか、歌兎…」

「ぷく…」

「へ?もしかして、話も聞いてくれないって感じデスか!?」

 

そういって、姉様は僕が渡そうとする緑色の制服を受け取ろうとしてくれなく、僕もこればかりは譲るわけにはいかないと僕はその場に立ち、頬を膨らませる。

そんな僕の様子に困ったように頭をかく姉様を今まで見ていたモカお姉ちゃんがパチンと手を叩くと僕たちに近づいてくる。

 

「じゃあ、歌兎の制服を切歌ちゃんが手作りで縫うっていうのはどうかしら?」

 

モカお姉ちゃんの提案に反論する姉様と僕にモカお姉ちゃんはにこにことした笑みを崩すことなく、姉様へと更にとある提案を持ちかける。

 

「なんの解決にもなってないデスよ、モカさん」

「ぷく…」

「いいえ、よく考えて見て、切歌ちゃん。歌兎ちゃんの制服を手作り出来るということは自分の趣味も加えられるってことよ。切歌ちゃんも出ることなら可愛い歌兎ちゃんを見たいでしょう?」

「可愛い…歌兎…」

 

ごくんと喉を鳴らす姉様にモカお姉ちゃんはもう一息と押してくる。

 

「そう可愛い歌兎ちゃん、私も見たいなって思って」

「やるのデス!可愛くてみんなが仰天天外するような歌兎の制服を作るデス!!」

「…あ、あの…あまり原型から逸れるものは…」

 

気合い十分な姉様に弱々しく原型をとどめて欲しいと願うチノの言葉は当然、姉様の耳には届いていない。ブツブツ呟かれる言葉から想像する制服は本来の制服の原型は既に失われていた。

 

(これはそこはかとなくフォローしないとラビットハウスのお姉ちゃん達やタカヒロ様に迷惑かかるな…)

 

そんな事をそっと思っている僕にモカお姉ちゃんは近づくと腰を折って笑いかけてくる。

 

「というわけだけどいいかな?歌兎ちゃん」

「…ん、姉様がそれでいいなら僕からいうことはないよ」

「そっか。なら、早速だけどお使い頼まれてもいいかな?」

「…ん、いいよ」

 

即答する僕の頭を「いい子です」と撫でたモカお姉ちゃんから頼まれたのは僕の制服を作る前に必要となる布で、心配してついて来ようとする姉様はリゼお姉ちゃんにラビットハウスでの接客などを教えてもらうために残ってもらう必要があり、姉様の代わりに僕の買い物の相手として白羽の矢が立ったのがチノだった。

 

 

 

 

ⅱ.

 

「歌兎さんとこうして二人で街を歩くのは初めてですね」

「…ん、そうだね」

 

そよぐ風に水色が入った銀髪を遊ばせながら、肩を並べて歩く。

そして感じるチノからの視線に僕は横を見ると眉をひそめる。

 

「…どうしたの?チノお姉ちゃん」

「その…歌兎さんのパーカーから覗くそのキーホルダーって手作りなんですか?」

 

遠慮がちに聞くチノに僕は淡く微笑むと答える。

 

「…ん、僕の姉様と大切な人たちから誕生日に貰ったんだ」

 

そう言って、端末をポケットから取り出すとチノに見えるように持ち上げる。

そこには姉様の形を用いた小さなぬいぐるみやシラねぇ、セレねぇ、マリねぇだけでなく、響お姉ちゃんや翼お姉ちゃん、クリスお姉ちゃんを用いた小さなぬいぐるみが左右に揺れている。

 

「大切にしてるんですね、あまり汚れてないです」

 

左右に揺れるミニ姉様達を見ながら微笑むチノに僕はこくんとうなづく。

 

「…ん、姉様はもちろん大好きだけど…他のお姉ちゃん達も大好きだから。もちろん、チノお姉ちゃん達も好きだよ」

「…そ、そうですか…あり、がとうござい、ます…」

 

何故か頬を染めて、横を向くチノに眉をひそめる僕の前を野うさぎが通るのであった……




どうだったでしょうか?
二人のこのおつかいはもう暫し続くと思います。その間に少しでもキュンキュン出来る出来事を加えられればと思います(笑)


と、今やってる戦国ギアですが…私の趣味どストレートなんですよね(キラキラ)
マリアさんの必殺技がかっこいいのは言わずもがな…なんですが、必殺技といえば翼さんの方がずるいんですよねっ!『常在戦場』と書かれた旗が迫ってくるんですよ?私だったら、翼さんに切られる前に笑い死んでるかと(笑)

また、新たに始まる『機械仕掛けの奇跡』にて現れる新たなオリジナルキャラクターの『シャロン』ちゃんですが…いかんですね、この子。
大きめのパーカーに大人しそうな外見…私のどストレートです!!
和服も好きなんですが、パーカーとかラフな格好も私好物なので…果たして、この子がどのようにストーリーに関わっていくのか?楽しみにしてます!(ワクワク)

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