仮面ライダーロンパ、仮面ライダーボード 作:ガンダムラザーニャ
「えっと、本当に君たちがあの『 』?」
「そうだよ。
つっても、ゲーム以外じゃあただの引きこもりのニートだがな」
「あなたが、天才ゲーマー『M』?
とても、そうは、見えない」
「うん、そうだよ。
昔からゲームが好きだからよくやってるんだ」
「へぇ。
じゃあ同じゲーマーとしては余計に負けてられないなぁ」
空と白、永夢が会話している時に飛彩が黎斗に問う。
「一体どういうことですか?
彼らは一般人のはずなのにゲーマドライバーとガシャットを持っているのですか?
適合者ではないはずでは?」
「落ち着いてください、鏡先生。
彼らには一般人でも使えるように改良したゲーマドライバーを渡してありますのでご安心を」
「それに、彼らのドライバーにはあなたたちの中にあるバグスターウイルスの抗体があるので変身しても感染することはありません」
「・・・そうですか。
しかし、このことは衛生省には伝えて・・・」
「特別に許可はいただいてますよ。
わが社のテストプレイヤーとはいえ医療にも携わることになりますので」
「そうですか・・・」
黎斗と飛彩が会話している一方で永夢は『 』に怪しまれていた。
「あんたが本当にあの天才ゲーマー『M』ってんなら本当に負けてらんねえけどさ、本当なのか?
俺たちからしたら全然そうには見えねえけどよ」
「うん、イメージが、合わない。
私たち、ゲーマーの間では、『M』は好戦的だったはず」
「それに、あんたさ色々ドジしまくるやつだろ?
『M』って言ったらドジとかせず、たとえ相手が年上だろうと対等な口調で喋るはずだぜ?
というかあんた、転んだばっかなのか土の匂いがするぞ?」
「え!?
一応きれいにしたはずなのに!」
「そんなんが日常茶飯事だったら医療云々に衛生面大丈夫かって話なんだわ」
「う、うん。
なるべく転ばないように気を付けるよ」
『コラー!
永夢をいじめるなー!』
「「!?」」
空と白は驚きながら声のした方向に目を向ける。
そこには『ドレミファビート』の筐体があってそこから声がしたのだ。
すると、筐体の画面から光が外に飛び出し、ピンク色の髪とカラフルな衣装が特徴の少女が現れた。
「永夢のこと知らないからって、あんまりいじめるとポッピーは激おこだよ!」
「お、おう・・・」
「あなた、誰?」
「彼女はポッピーピポパポ。
僕たちドクターをサポートしてくれるんだ」
あまりの出来事にどういったらいいのかわからず困惑している空と白に永夢は目の前にいる少女、ポッピーピポパポを紹介する。
「ただのコスプレじゃねえか?」
「コスプレじゃないもん!
これはポッピーの衣装なんだから!」
「でも、たまにその手の店に行ったらあんたみたいなの大勢いると思うぜ?
まあ、あんたがゲームの画面から出てくろところはマジで驚いたけどさ」
「でも、ただの人には見えない」
「まぁそうだな、疑って悪かったな」
「分かれば良いの!」
「でもさ、本当にこいつが『M』かってなると本当にあやしいんだよ。
なんか、証拠があったら納得なんだがよ。」
「そ、それは・・・」
ポッピーがうろたえている時にテーブルに置かれている聴診器や永夢と飛彩が持っている聴診器から音が鳴った。
「ゲーム病患者がいるみたい。
そこで証明するからついて来て!」
「へいへい、じゃあ行きましょうかね」
「うん、にぃ、行こ?」
「待て、一般人」
永夢が空と白についてくるよう言った直後に飛彩が止めに入る。
「飛彩さん!?
でもいまから患者のところに向かわないと!」
「だからと言って一般人まで連れていこうとするな。
俺は一人でオペを行う。
それにおいて研修医とそこの一般人二人の存在は、ノーサンキューだ」
「ほう、一般人ねえ・・・?」
空が飛彩に睨み付ける。
「確かにあんたからしてみれば俺たちはただの一般人だ。
だがな、オペ一人でやるってのはちょっと無理があるんじゃないのか?」
「・・・何が言いたい?」
「あんたは医者ならわかんだと思うけどさ、オペってのは一人でやるもんじゃねえだろ?」
「うん。
貴方は外科医なら、その意味は分かるはず」
白はスマホをいじりながらつぶやく。
二人の言う通り、手術は一人で行うものではない。
外科医でも、手術を行う時には必ず血圧を計る係、麻酔を行う係、メスなどの道具を外科医または執刀医に渡す係などがいる。
「つまり、チームワークってことだよ。
まあ、つっても俺たちは本当に一般人だからできてもサポート程度だろうな?」
「だから、メインはあなたたち、二人のドクター」
「飛彩さん、僕も行かせてもらいます!
あなた一人では任せられませんので」
「・・・好きにしろ」
三人の話を聞いた飛彩はそっけない態度を取りながら談話室の階段を下りていき、永夢と空と白と黎斗とポッピーが後をついていった。
6人は現場にたどり着いた。
そこは公園のベンチで、一人の女性が倒れこんでいる制服姿の少年に呼び掛けていた。
「こちら電脳救命センターのものです。
この人が患者ですか?」
「はい、いきなり倒れこんで・・・苦しそうだったので」
飛彩が女性に問いかけて、女性が答える。
「わかりました、少し失礼します」
飛彩は倒れ込んでいる少年に聴診器を翳し診察する。
「にぃ、あの聴診器」
「へぇ、最近の聴診器は進化してんだな。
翳すだけで3Dの画面が出てウイルスを調べるからな」
白はスマホで聴診器の写真を取る。
「ちょっと、白ちゃん!」
ポッピーが止めに入るが空が止める。
「心配するなよ、別に他所にばらまくんじゃないからさ」
すると、飛彩が立ち上がりドライバーとガシャットを取り出す。
「ゲーム病の症状が見られます。
これより、バグスターウイルスの切除手術を開始します」
『タドルクエスト!』
「くっ、うああああああ!!」
飛彩がガシャットを起動すると同時に少年は叫び声をあげ、そのまま全身をオレンジの光に呑み込まれながら巨大な怪物へと変貌する。
「奥さんは下がってください!」
永夢は女性を後ろに下げドライバーとガシャットを取り出す。
『マイティアクションX!』
「「変身!」」
『ガシャット!
レッツゲーム!
メッチャゲーム!
ムッチャゲーム!
ワッチャネーム!?
アイムアカメンライダー!』
永夢と飛彩は光に包まれ顔以外は白くて丸い姿になった。
「ノーコンティニューで、クリアしてやるぜ!」
「これより、バグスターの摘出手術を開始する」
二人は武器を構え、怪物へと立ち向かう。
「『マイティアクションX』と『タドルクエスト』かぁ。
アクションゲームとRPGゲームといったところか。
じゃあ、俺たちも変身しても構わないよな、黎斗のおっさん?」
「あぁ、構わないさ」
「よし、行くぜ白!」
「うん」
空と白はドライバーを腰に当ててセットし、ガシャットを起動する。
『ダンガンロンパ!』
『絶対絶望少女!』
「「変身!!」」
二人はガシャットをドライバーに挿入し、かつてバーチャル世界でも変身した白くて丸い姿に変わった。
『ガシャット!
レッツゲーム!
メッチャゲーム!
ムッチャゲーム!
ワッチャネーム!?
アイムアカメンライダー!』
「「さあ、ゲームを始めよう」」
『ガシャコンサーチャー!』
『ガシャコンハッキングガン!』
空はガシャコンサーチャーを、白はガシャコンハッキングガンを召喚し、永夢たちに続いて攻撃を開始する。
「永夢と外科医の兄ちゃん、少し道を開けてもらうぜ!」
「わかった!」
「あまりオペの邪魔をするな!」
空はガシャコンサーチャーを構えながら二人に告げる。
そして怪物の懐に入った空はAボタンを押して銃口を突きつける。
『サーチ!』
すると、怪物の情報は空のガシャコンサーチャーに流れ込み、怪物は懐にいる空を振り払おうとする。
しかし、まるでそれがわかっていたかのように空は片手で怪物を殴りつける。
「おっと、まだ情報収集の時間だぜ!」
空は怪物を押さえつけながら情報収集をしている。
すると、怪物は咆哮を上げながら空を振り回す。
「うお!?」
「にぃの、邪魔は、させない」
『シビレロ!』
白はガシャコンハッキングガンを放ち、怪物の体をしびれさせる。
「よーし、空達が押さえている間に畳みかけるぞブレイブ!」
「俺に命令するな研修医!!」
永夢と飛彩がガシャコンブレイカーとガシャコンソードを構えて怪物のもとに左右に分かれながら走り出す。
「おっと、そろそろ時間だな」
『ロンパ!』
空はそれを待っていたかのように、怪物を突き飛ばし自らは後ろに飛び上がりながらガシャコンサーチャーを数発発射する。
そして、空と永夢と飛彩が入れ違うように交代し、永夢と飛彩は空が放った弾丸の後を追うように突撃する。
「はあ!」
「ふっ!」
空の弾丸は全弾命中し、永夢は殴りつけ、飛彩は切り裂いた。
「チェック、メイト」
『コワレロ!』
追い打ちをかけるように白はガシャコンハッキングガンを発射する。
白の弾丸は命中し、怪物は爆破する。
すると、先ほどの少年が吐き出されるように爆破から飛び出した。
ポッピーはそれをみてうまく受け止めようとしてこける。
しかし、まだ終わっていなかった。
「やるな、空!」
「そういうんあんたも、なかなかじゃねえか!
あれが本命ってやつか!」
空が言った通り、爆破場所から何かが飛び出した。
魔術師のような姿をした敵だった。