読み返して違和感があったのと、次話の繋がりの都合でちょっと修正しました
「
「いや、アホじゃないよ」
現れた
「あ?」
「センサーが反応しないってことは何かしらの対策が立てられてるってことだよ。しかもUSJという校舎から離れた隔離空間に少人数の生徒が入る時間割なんてそう多くない、それに適当に奇襲して上手くいくほど
「ああ、奴らはバカだがアホじゃねぇ。これは何らかの目的があって用意周到に画策された奇襲だ」
轟君も僕と同じように現れた
「13号避難開始!学校に
「ッス!」
「13号!任せたぞ」
相澤先生は次々と指示を出し
戦闘では【個性】で攻撃してくる
「緑谷君!何をしてるんだ!早く避難を!」
「させませんよ」
避難しようと出口へ急ぐ僕らの前に突如黒いモヤの
「初めまして我々は
は!?
「本来ならばここにオールマイトがいらっしゃるハズ・・・ですが何か変更あったのでしょうか?まあ、それはとは関係なく・・・私の役目はこれ――」
オールマイト殺害宣言に気を取られているとかっちゃんと切島君が黒いモヤの
「その前に俺たちにやられることは考えてなかったか!?」
「危ない危ない・・・そう、生徒といえど優秀な金の卵――」
「ダメだどきなさい二人とも!」
「――散らして嫐り殺す」
13号先生が急いで2人に下がるように指示を出すも間に合わず黒いモヤは僕ら全員を包み込んだ
「皆!!」
次に目を開くと湖の上に放り出されていた
ザバーン!!
奴の【個性】はワープか!!それに水があるってことはここは水難ゾーン!
[エラ呼吸]
[
既に囲まれてる!?
周囲200m以内に12人!?いや2人の反応に覚えがある
「来た来た!!」
「ちっ!!」
こんな時に!!
[操水]
やられる前に!
「うぎ!急になん――ウギャー!!!」
ベキベキベキ
骨が砕ける音が水を伝って聞こえてきた
「ケロッ!緑谷ちゃん」
蛙吹さんと峰田君!
蛙吹さんは舌を伸ばして僕を掴み水面まで引っ張ってくれ、水面まで浮上すると船があったので一旦そこに上がることにした
「ありがとう蛙吹さん」
「梅雨ちゃんと呼んで、しかし大変なことになったわね」
「カリキュラムが割れてた。行き当たりバッタリでどうにかできると思ってるような馬鹿な連中じゃない。綿密に計画を練って実行している」
「でもよでもよ!オールマイトを殺すなんて出来っこねえさ!オールマイトが来たらあんな奴らケッチョンチョンだぜ!」
峰田君は「オールマイトなら楽勝」と言っているがそもそもオールマイトが来るまでは僕らだけで対応しないといけないことを理解していないようだ
「・・・殺せる算段が整ってるから連中こんな無茶してるんじゃないの?」
「だろうね、背後からの奇襲ではなく真正面からの奇襲を選ぶくらいだ、それ相応の準備はしてきてるはずだ」
「そしてそんな連中に嫐り殺すって言われたのよ?オールマイトが来るまで持ちこたえられるのかしら?オールマイトが来たとして、無事に済むのかしら」
無理だろうな、ただ待つだけじゃ死ぬだけだ
「・・・!!みみみ緑谷!!!!大丈夫だよな!俺たち無事に帰れるよな!?」
「ああ、帰れるよ――」
「だだだだよな!だよな!」
「――
そう言って僕は水面を指刺した
「大漁だあああぁぁぁ」
「さて、どう潰そう」
「物騒なこと言ってんじゃねえよ!何が潰そうだよバカかよぉ!オールマイトブッ倒せるかもしれねー奴らなんだろ!?」
ここにいる連中は恐らく末端の捨て駒、オールマイトをどうこう出来るようには思えない
「主犯格たちはね?ここにいるのは雑魚、街に出没するチンピラとそう変わらない【個性】を持て余した奴らだ」
「だからどうだってんだよー!!!!」
「それに奴らは僕たちのことまでは把握していない可能性がある」
「どういうこと?」
「ムシかよー!」
「水難ゾーンに蛙吹さ―――梅雨ちゃんが移動させられてる、僕らの【個性】を知ってるなら梅雨ちゃんを水難ゾーンへは送らない、僕の場合は火災ゾーンか倒壊ゾーン辺りに送られてるはずだ」
水難なら独壇場と梅雨ちゃんが言うからには最も戦いやすいフィールドのはずだし、僕は水や土のある場所なら[操水]と[操土]で一度に相手取っても戦える
「二人の【個性】を教えてくれる?」
そうして分かったのは梅雨ちゃんは[蛙]の【個性】で跳躍や壁に張り付いたり舌を伸ばしたりでき、峰田君は頭から捥いだ球体が自分以外にはくっつき、自分自身にはブニブニ跳ねる【個性】だった
峰田君は捕縛特化の【個性】みたいだから僕が
ズガーン!
突然船が揺れ、沈没し始めた
「ちっ!蛙吹――梅雨ちゃん、峰田君!
「分かったわ」
「なにさらっと俺まで戦うことになってんだよ!」
「がたがた抜かすな!死にたいのか!ここにはオールマイトもプロのヒーローもいないんだ!いるのは僕らと僕らを殺そうとする
時間がないんだよ!
「ううぅぅ・・・」
「怒鳴ってごめん、でも別に正面切って突っ込めって言ってるわけじゃない、
「ほんとにお前だけで倒すのか?・・・」
「大丈夫、倒す算段はついてるから。兎に角合図を出したら峰田君は【個性】の球を水面に向かって可能な限り投げて、梅雨ちゃんは峰田君を掴んで船から全力で跳躍して」
「いいわ」
「わかったよ、ううぅ・・・」
「じゃあ、行ってくる」
僕は峰田君と梅雨ちゃんに指示を出し船から飛び降りた
[声真似] + [大声]
『『グルルルガアアアァァァァァウウ!!!!!!!!』』
全力の
[
[操水]
無防備な
「ギャー」
「なん――ぐふ」
「いでえぇ!!」
骨の砕ける音と共に何人かの
「いまだ!!」
「うわあああああ!!!!!」
合図と共に無数の黒い球体が降り注ぎ、
そして[操水]で渦を発生させて全ての
その後、[
[翼]の【個性】で飛んだ方が早いが、いかんせん目立つ
「このまま水辺に沿って広場を避けて出口に向かうのが最善だ」
「そうね広間は相澤先生が
「・・・
「え・・・まさか緑谷バカバカバカ・・・・・」
「邪魔になるようなことは考えてないよ、あそこには今回の襲撃の主犯が居る。さっき戦った雑魚とはレベルが違う。だから隙を見て少しでも先生の負担を減らせればって」
―― 広間 ――
え・・・相澤先生?
そこには脳が剥き出しの黒い怪物が相澤先生を組み敷いていた
「対平和の象徴、怪人脳無」
ベキバキ
脳無と呼ばれる怪人に掴まれた相澤先生の腕から骨が砕ける音が聞こえる
「【個性】を消せる、素敵だけどなんてことはないね。圧倒的な力の前ではつまりただの【無個性】だもの」
「緑谷ダメだ・・・さすがに考え改めただろ?」
峰田君が震えながら諭してきた
でも僕は別のことを考えていて聞こえていなかった
助けなきゃ!でもどうやって!?情報が足りない!下手に動いたら先生が!
必死に打開策を考えているとワープの【個性】を持った
「死柄木弔」
「黒霧、13号はやったのか」
13号先生!?
「行動不能には出来たものの散らし損ねた生徒がおりまして・・・一名逃げられました」
一名逃げたってことは誰かが助けを呼びに行った?
「黒霧おまえ・・・おまえがワープゲートじゃなかったら粉々にしたよ・・・さすがに何十人ものプロ相手じゃ敵わない、ゲームオーバーだ、あーあー・・・今回はゲームオーバーだ・・・帰ろっか」
今なんて言った?帰る?
「やっ、やったぁ助かるんだ俺たち!」
峰田君は
本当に帰るのか?オールマイトの殺害宣言までしておいて帰るのか?
「気味が悪いわ緑谷ちゃん」
「うん、これだけのことをしといて、あっさり引き下がるなんて」
なんだ、何か裏がある?何を考えているんだこいつら!!
「けどその前に平和の象徴としての矜持を少しでも――」
え?
「――へし折って帰ろう!」
突然蛙吹さんの前に手だらけの
蛙吹さん!?
[バリア]
「・・・・・・厄介なのがまだいたか」
[バリア]は
バリアが!!なら!
「蛙吹さんから離れろ!!!」
[
[
全力で吹っ飛ばす!
「脳無」
ズドン!!!
・・・な!!いつの間に・・・いやそもそも今のが効いてない!?
水面から飛び上がり
『殺せる算段が整ってるから連中こんな無茶してるんじゃないの?』
蛙吹さんが言っていたことが頭に浮かんだ
まさか!
「蛙吹さん!!」
相手が何かしてくる前に!
急いで蛙吹さんと峰田君に飛掛って服を掴み出口方面に投げた
「いい動きをするなあ、それにその切り替えの早さ・・・まぁいいや君――」
あ、やば――
「――死ねよ」
[バリア]
[
[
[金剛石]
急ぎ【個性】を発動させて守りを固めたが、拳はまるでガラスのように[バリア]を砕いて眼前に迫りくる
バァン!!!!
黒い拳が僕を捉え凄まじい衝撃が全身を駆け巡るのと同時にUSJの出入り口が吹き飛んだ
「もう大丈夫、私が来た」
吹き飛んだ扉からはいつもの安心するような笑顔ではなく憤怒の形相のオールマイトが現れた
「あーー・・・コンティニューだ」
オールマイトの登場に悔しそうな表情を浮かべる