「この前はどうでしたかプロデューサーさん?」
「ええ…よく分からないんですが色々あったようで…」
「そうですか。それで?まゆちゃん達を相手にしてどうでしたか?」
「そもそも『アイドルと距離をとる』ということ自体がすごく難しいことだと知りました」
「よろしい」
やっと分かってくれたんですね・・・今更ですけどね?
「でも聞いてくださいよちっひ」
「またその呼び方ですか」
「何故かは知らないんですけどね?昨日あたりからですね?菜々さんのことが気になって来てですね・・・・」
「……え?」
え?何言ってるんですかこの人??そんなの他のアイドルに聞かれたら修羅場どころじゃなくなるんですけど?
「いえ・・・・よく分からないんですが、菜々さんのことが頭から離れなくて。昨日あった出来事に関係してるんですかね?」
「ワタシハシリマセンヨー」
ガチャ
「おはようございます!!!!」
「おはよう茜ちゃん」
「はい!!おはようございます!!!」
「おはよう日野さん」
「プロデューサー!!おはようございます!!」
「相変わらず元気がいいな!」
「朝からジョギングしてきましたからね!!」
「なるほど」
相変わらず茜を見てると元気をもらうというかこっちも元気になってくるんだよなぁ・・・・
「ではプロデューサー!!いきますよ!!」
「・・・・いつものか・・・」
ザッ
・・・・来る!!
「プロデューサー!!大好きですぅぅぅ!!!」
ダンッ
なにぃ!?今日はジャンピングダイブだとぉ!?
「ぐっ・・・・来い!!」
ガッシ
「うぉぉぉぉぉぉ!!」
ザザザザッ
あぁぁぁぁぁ!!靴底すり減る!!なくなっちゃう!!
シュゥゥゥゥ・・・
「・・・・・・今日もいいタックルだったぞ・・・」
「はい!!プロデューサーも受け止めてくれるので嬉しいです!!!」
茜とはこれが朝の挨拶。毎朝愛情表現としてタックル(物理)してくる・・・正直受け止めるのは辛い・・・・・・が、これをするとなぜか元気になるので毎回やってるんだよなぁ・・・・・・
「えへへ♪」
茜が大人しくなったらどんな感じになるんだろうな・・・?
「朝からまぁイチャついて・・・・・・」
「え・・・あぁ、すいません」
「もう慣れたんでいいんですけどね?」
「あ、はい・・・」
ちっひ公認のイチャつきになってきた・・・
「あ、でも端っこでやっててくださいね。私の作業効率がすごく下がるので」
「アッハイ」
ガチャ
「おはようございます!」
「おはようございます~」
「おはよう、藍子ちゃん、未央ちゃん」
「あっ!!茜ちんがプロデューサーと先にイチャついてる!!」
「おはようございます!!未央ちゃん!!藍子ちゃん!!」
「茜ちゃん?抜け駆けはダメですよ?」
「分かってますよ!!!」
ポジティブパッション勢ぞろいか・・・まぁLIPPSみたいなことはなさそうだな・・・・・・?
「私達同盟を組んでますからね!!」
「同盟?」
「そう!ポジパプロデューサー同盟!!」
・・・なにそれ・・・
「そのままですよ?」
「プロデューサーを取り合わないための同盟ですよ!!!みんなプロデューサーが大好きですからね!!!」
「そ・・・そういうことだから・・・//」
「そ・・・そうか・・・//」
なんだ・・・・他のアイドルたちと違ってこう面と向かって言われると恥ずかしいな。
「そうなんですよ・・・?皆プロデューサーさんのことが好きなんですよ・・・///私達だけじゃなく他の娘達も・・・」
分かってる・・・多少やりすぎたり、まぁ・・・ひどい目にもあってるけどそれは全部愛情表現だということは・・・ただ俺が答えを出せてないだけだからな・・・そう考えると俺って酷いな。
「でもそんなことはどうでもいいんです・・・」
「・・・・・え?」
「今が楽しいんです♪皆と、そしてプロデューサーさんと一緒にいられるのが・・・だから今はこれでいいんです♪」
「高森さん・・・」
「でもその呼び方はめっ!ですよ?」
「うっ・・・わ、分かった・・・・」
なんかもう名字で呼んでも意味がないような気がしてきたな。すっごく今更だけど・・・・あんなことい言ったがいっそ俺が恋人でも作れば解決するんじゃないか・・・?
「まだ苗字呼び続けてたの?しぶりんやしまむーで懲りたんじゃなかったの?」
「いや~・・・・俺も頑張ってたってことで・・・」
「でも流されてるよね?」
「・・・ハイ・・・」
俺って本当に意志弱いな・・・・大丈夫か俺。
「ま、流されやすいのはあの時の対応見てたら一発で分かるし?今更だけどさ~、そんなんじゃ本当の恋人ができたとき知らないよ~?」
「いやそれは・・・・・」
ガチャ
「Pくんおっは~!」
「おはよ~ございま~す」
「・・・おはよう、美嘉ちゃん、莉嘉ちゃん」
「あれ?ちひろさん機嫌悪い?」
「・・・そうですね・・・少し」
「そう?大丈夫?」
「えぇ・・・なんとか」
「美嘉ねぇ!おっは~」
「お、未央じゃん。それに藍子ちゃんに茜ちゃん・・・ってことは今日はポジパで撮影?」
「そうそう!!」
「へ~いいじゃん。莉嘉もユニット活動とかちゃんとできてる?」
「大丈夫だよ!お姉ちゃんが心配するようなことはないから!」
「莉嘉が自信あるときってなんか心配なんだよね~」
「お姉ちゃんひどいよ~」
あ~・・・普通の光景。なのになぜこんなにも心が落ち着くのか・・・俺の心が癒しを求めている・・・?いや、癒しならこの目の前の光景が既に癒しだ・・・
「Pくん!!お姉ちゃんとデートしたって聞いたんだけどほんと!?」
「ちょっと莉嘉!!」
・・・お?
「え!?美嘉ねぇとそんなに進んでたの!?」
「アツアツですね!!私もアツアツになりたいです!!!」
「茜ちゃんが言うと別の意味に聞こえるね・・・」
「アタシもPくんとデートしたいぃぃぃい!!!お姉ちゃんだけずるい!!」
「いやそんなこと言われてもな・・・」
「Pくん!!アタシとデートして!!」
「こら莉嘉!我が侭言わないの!」
「お姉ちゃんはもうやったんだからいいでしょ~!!」
莉嘉はこうなるとデートするかそれの代替案なるものがないと落ち着かなそうだな・・・
「いいんじゃないですか?」
「ちひろさん!?」
「もうデートやらディープキスやらしてるんですから一人も二人も同じでしょう?」
「なんてことを・・・」
「ディ・・・ディープキス・・・///」
「ふ~ん・・・なんだ、やるとこまでやってるんだプロデューサー・・・」
「おい未央その言い方・・・」
「だって間違ってないし?」
「・・・・・・」
あぁもう!!そこで言い返せよ俺!!そうだよしちゃったよ!!もう!!なんか悪いか!!・・・いや悪いだろ・・・大丈夫か俺。感覚が麻痺って来てないか?やばいぞそれ・・・このままだと大変なことになりそうだ。
「・・・分かったよ。するから落ち着け莉嘉」
「ほんと!?Pくん大好き!!」
ギュ~
「もう・・・プロデューサーごめんね?」
「構わんよ。それにいつも頑張ってるご褒美としてそれくらいはいいだろ」
メディアとかスキャンダル的な意味では全然良くないけど。
「えへへ~♪PくんPくん~♪」
スリスリ~
「おい莉嘉!?頬ずりするのはちょっと・・・」
「莉嘉~そろそろレッスン時間だよ~置いてくよ~?」
「あっ、お姉ちゃん待って!!じゃあねPくん!デート楽しみにしてるね!!」
バタン
「行ったか・・・」
「プロデューサー!!私も!!デート!!したいです!!!」
「お、おぉ・・・」
いつになく気合が入ってるわ・・・
「未央ちゃんもどっか行きたいな~もちプロデューサーのおごりで!」
「未央・・・俺の金で飯食いたいだけだろ・・・」
「あ、ばれた?てへっ☆」
「・・・あっ!そうですよ!撮影終わったら皆でお散歩に行きましょう!」
「散歩ですか!!いいですね!!!」
「ん~・・・私はちょっとな~」
「え・・・未央ちゃんお散歩嫌いなんですか・・・?」
「いやそういう訳じゃないんだけど・・・」
「・・・未央どういうことだ?」
「・・・ちょっとプロデューサー・・・」
・・・?なんだ手招きして・・・?
「私あーちゃんと何回かお散歩とかしたことあるんだけどね?」
「おう・・・毎回だから嫌になったのか?」
「そうじゃないんだよ・・・あのね?あーちゃんと一緒にいるとね?時間の流れが遅く感じるんだよね」
「・・・?つまり時間が経つのが遅くなるってことか?」
「逆だよ逆。は~いっぱいおしゃべりした~って思って時計みたら時間めっちゃ経ってるの」
「ほう」
「それで撮影ギリギリなこともあったんだよね・・・」
「なんだそれ・・・」
藍子といると確かにふわっとするというか緩くなるというか、ゆるふわ~的な空気にはなるけど・・・
「実はその被害にあったのは私だけじゃないんだ・・・みなみんとかもあってるんだよね」
「あの美波がか?時間にはしっかりしてると思うんだがな・・・」
「そのみなみんが撮影ギリギリまでお茶してたんだよ・・・」
「なかなかの効き目だな・・・」
確かに遅れが出るレベルの散歩はまずいな・・・でもまぁいいだろ。
「俺が何とかするから別に大丈夫だろ」
「ほんと?」
「ほんとほんと」
「じゃあ任せる!」
「任された!」
「二人で!!内緒話!!ですか!!」
「んーとりあえず散歩は行こうか、休憩も交えて」
「良かった・・・実はお昼のお弁当皆の分作ってきてたんです!」
「お、まじか」
「さすが藍子ちゃんですね!!」
「あーちゃん女子力高いからね~」
藍子の手作り弁当か・・・ん・・・?手作り弁当、響子、キュート・・・うっ・・・頭が・・・
「じゃあ撮影行ってくるね~」
「おう。いってらっしゃい」
「「「行ってきます」」」
バタン
「ふぅ・・・」
なんだろう、会話が平和すぎて感覚が狂ってるな・・・最近なんかよく記憶が思い出せないこともあるし・・・でもこれが普通なんだよな・・・そう、これが普通。何も間違ってない平和な日常。これこそ俺が求めていたもの・・・でも、これは『求めていた』ものなんだろうか・・・?それは『求めるべき』ものなんだろうか・・・あれ・・・?よく分からんな・・・
「ま、難しいことはいいか!!とりあえず仕事しよ」
「プロデューサーさん・・・」
「なんですか?」
「いえ・・・」
「・・・・・?」
「少し席を外しますね」
「ええ、どうぞ」
バタン
「プロデューサーさん・・・」
なんだろう・・・プロデューサーさんから違和感がするというか。なんかアイドルの娘達に影響されて変なこと考えてなければいいんですけど・・・それはないと思いますけど・・・心配ですね。
「・・・喉が渇きました・・・冷蔵庫は~・・・っと」
ガチャ
ん、牛乳に・・・あれ?ペットボトルが3本?なんでしょう・・・?
「ん~・・・ま、いいですかね!頂きます!」
ゴクゴクゴク
「え・・・なんですかこれ・・・味がしない・・・・・?」
無味無臭なんですけどこれ・・・
ピラッ
「ん・・・なんか落ちて・・・」
『志希ちゃん特性飲み物~飲みたい人は勝手に飲んでね~
何が起きてもしらにゃいけど~にゃはは☆』
「うっそ・・・・・・・・・」
バタン
修羅場要素0のほのぼの回になりました。たまには休息が必要ですよね・・・?
ルートアイドル書くときどのような感じがいいか
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そのアイドルとのイチャラブ
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完全修羅場
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寝取られ(別アイドルに)