親密度MAXのアイドル達   作:カサG

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だらだと書いていくのもいいかと思ったがここらで一つルートを。


親密度MAXな渋谷凛

「ねぇ、プロデューサー」

「どうした?」

「私と付き合ってよ」

「は?」

 

 事務所が建って既に何年経ったか、今日はその周年記念ということでアニバーサリーパーティーを開いていた。

 各々ドレスを持ってきたり着物を着ていたり、普段通りの私服で来ていたアイドル達には今日だけはということで、年少組も変わらずドレスや借りていた衣装でパーティーに臨んでいる。

 今俺は三代目シンデレラガールと共に事務所のバルコニーで話していた。

 

「……すまん、今なんか言ったか?」

「へ~、聞こえてるのにそんなこと言うんだ」

 

 いやだって今、俺がシンデレラガールに告白されたとかいう訳の分からないことになってるから。

 

「だって……な?」

「だっても何もないでしょ。私は今、今世紀最大の告白をしたつもりだったんだけど?」

 

 あちゃ~、聞き間違いじゃなかった……

 

「それに分かってると思うけど私、結構アプローチしてたつもりなんだけど?」

「それは、まぁ」

 

 あれだけのアイドル達に慕われてプロデューサー冥利に尽きます(白目)

 

「で?……返事は?」

「ダメに決まっているだろう」

「……アイドルとプロデューサーだから?」

「そうだ」

「ふ~ん」

 

 凛はこの間ブライダルで着た衣装を借りている。素直に言ってとても綺麗だ。髪型とかも変わるだけでここまで雰囲気が変わるものなのかとびっくりしている。

 

「そろそろその言い訳も聞き飽きたかな」

「なんだそれ」

「分かった」

「おっ、分かってくれたか」

「うん」

 

 そうだそうだ。アイドルとプロデューサーは清い関係でいなければならない。……だれかとキスしたとかそんなんはチガウヨ。

 

「言い直すよ」

「うん……うん?」

「はぁ~……よしっ」

 

 

 

 

 

「私、渋谷凛はプロデューサーのことが一人の男性として好きです。」

 

 

 

 

 

 

 何を言ってるんだ凛。

 

 

 

 

 

「私とお付き合いをしてください……お願いします」

 

 

 

 

 

 

 凛は真剣な表情で、しかし顔を少し赤らめながら俺に告白した。

 

「…………これでいい?」

「…………」

 

 良い訳がない、そんなものダメだ。俺たちはアイドルとプロデューサーだ。信頼をし合える仲間だ、パートナーだ。そう分かっている。分かっているのに言葉が出ない。

 

「ねぇ、返事聞かせてよ」

 

 15歳にしては大人びていて、高校生にしては綺麗で。アイドルのトップになったことのある彼女。

 真剣で、真っ直ぐでそれでいて幼さの残るその告白に、俺は確実に動揺していた。

 今まで『好き』なんて言葉、いろんなアイドルから言われた。ある者はからかうように、そしてある者は照れ隠しに。今までそんな言葉、気に留めてなかった。今この時までは。

 

「まだ駄目なの?」

 

 過去に告白をされたことなんて無かったからなのか、彼女がドレスを着ているからなのか。アニバーサリーということで気分が浮いているのか分からない。何も考えられない。心臓の鼓動が彼女に聞こえるのではないかというほどに早くなっている。全身の体温が上がる。

 

「はぁ、プロデューサー」

「なっ、なんだ」

「あんまり相手に隙を見せないほうがいいよ?」

「ん?」

 

 凛がそう言ったすぐ後に、俺の唇に何か柔らかいものが触れた。

 

「………………ふぅ」

「おっ、おまっ、ななななななにししして……」

「ふふっ、何その焦り方」

 

 こいつ、今確かにキキキキスを俺に…………

 

「プロデューサー」

「ひゃい!!」

「もう、笑わせないでよ」

 

 声が裏返り変な声が出てしまった。その声に凛がクスクスと笑う。

 

「ファンやちひろさんや皆には内緒で……ね?」

「っ……!!」

 

 ここには俺と凛しかいないのか。パーティーをしていたのではなかったのか。そう思えるほどに静かで、そして時間が止まっているよう感じた。

 

「ここまで真剣に言ってるんだから返事が欲しいんだけど」

「そう……だな……」

 

 こういうことに敏感なはずのまゆや、大人組が全くこちらに気づいていないというのも不思議ではあるが。

 

「………プロデューサーって欲張り?」

「そんなことはないと思うが」

「だって私から行動してるだけだし、それに返事くれないし」

「ど、動揺してるんだ……ちょっと待ってくれ」

「高校生に告白されて目の前で動揺してる大人ってどうなの?」

 

 あぁ、刺さる刺さる。すっごい刺さる。

 

「今まで散々皆から好意を貰ってたのに?」

「その、こういう真面目なのは初めてなんだ」

「なにそれ、ふふっ」

 

 また笑われた。確かにここまで動揺してるのは自分でもびっくりだ。大人としては情けないかもしれないな。

 

「プロデューサー返事はいいよ、だから」

 

 

 

 

 

 

 

「私と一緒にずっと隣にいて?」

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・

 

 

 俺はあの後直ぐには返事が出来なかった。

 でも俺は受け入れた。アイドルとプロデューサーその範疇で収まるならと。今まであれよこれよと受け流してきた好意。改めて真剣に言われると言葉の重みが違う。

 それに問題も山積みだ。それにこのことは皆には話していないので、皆当たり前のように抱き着いてくる。そのたびに凛の視線が刺さる。

 

「しぶり~ん、またプロデューサーの事見てるの~?」

「えっ、そんなんじゃないけど」

「凛ちゃん、プロデューサーさんのお顔ずっと見てましたよ?」

「もしかして妬いてるのかな~?うりうり~♪」

「もうっ、やめてよ未央ってば」

「未央ちゃんもプロデューサーに抱き着きに行こうかな~?」

「ダメ」

「へっ?」

「凛ちゃん?」

「ダメだよ未央」

「おっ、おう……こんなに真剣な顔で言われちゃね」

「じゃ、じゃあ私が」

「ダメ。いくら卯月でもダメだよ」

「凛ちゃん……?」

「ほら、もうレッスンの時間だし行くよ?」

「あっ、まってよしぶりん!」

「わ、私も一緒に~」

 

 ……いつばれるか冷や冷やしてるし、凛の視線にも冷や冷やしてる毎日です。

 

 

 

 

 

~ある日オフの日~

 

「んぁ~……久々のオフか」

 

 最近色と仕事が立て込んでて、休憩なんて全然取れなかったし…………寝るか!!!

 

 ピンポーン

 

 

 ……とか意気込んでたら機械的な音に呼び出された気がする。……きっと気のせいだね!

 

 ピンポーン

 

 気のせい気のせい!だってこんな休日に誰も来ないよね!!来るわけないよね!!

 だって俺…………あっ。

 

 ピロン メールガキタヨッ!

 

 恐る恐るメールを見てみると。

 

 

 

 『表出ろ』

 

 

 

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 ガチャ

 

「遅いよ、彼女をどれだけ外で待たせるつもり?」

「いや悪い…………久しぶりの休日だから寝る気満々でさ」

「それは別に構わないけど……それでも酷いと思わない?」

「はい、そうだと思います」

「毎日毎日色んなアイドルに抱き着かれて、彼女が目の前にいるのにイチャイチャイチャイチャ……」

 

 もう本当にぐうの音もでないです。

 

「………私がどれだけ我慢してるか、知ってる?」

 

 おっ?凛の顔がみるみるうちに赤くなっていってる。

 

「休日くらい、構ってよ……」

 

 おっ、おおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!!(悶絶)

 

「可愛い!!凛可愛い!!!俺の彼女めちゃくちゃ可愛い!!」

「ちょっ!?もう!!」

 

 可愛い、可愛すぎて辛くなるレベルで可愛い。そんなこと言われたら抱き着かずにはいられない!!!可愛い!!ひたすらに可愛い!!

 

「もうっ!プロデューサー!!いい加減にっ!離れて!!」

「構ってやれなくて悪かった!!今日はうんと可愛がってやるからな!!な!!」

「ここ玄関、だから!!他の人に聞こえるよ!?」

「凛~凛~」

「もうっ」

 

 何だかんだで、まんざらでもなさそうな凛ちゃん超可愛い。

 

・・・・・

 

「それで?」

「え?」

「彼女が来たんだから何かないの?」

「急に言われてもなぁ~……」

 

 アイドルが家に遊びに来るって凄いな。うん?そういえば俺の住所教えたっけ……?

 

「そういえば凛」

「何?」

「どうやって俺の家の住所分かった?つか変装してるのはいいけどバレなかったのか?」

「…………身バレはしなかったよ。そこには細心の注意を払ったからね」

「そうか、ならいいんだ」

 

 あれ?俺の家の住所は?

 

「凛?俺の家の住所」

「じゃあ今日は何して遊ぼうか」

「いやだから俺のじゅ」

「ゲームとかプロデューサー持ってないの?

「おいり」

「プロデューサーが彼氏なんだからエスコートして欲しいんだけど」

 

 ダメだ。こいつ話す気まるでないな。まったく、困ったやつだぜ……とか言いながら内心めちゃくちゃ喜んでる自分ですはい。

 

「残念だがエスコートなんてしたことがないぞ」

「うん、知ってる」

 

 酷くない?ねぇ酷くない?仮にも彼女ですよ。そこは彼氏を立てるべく『そんなことないって~』とか言うんじゃないの?違うの?

 

「だってプロデューサー彼女いたこと無さそうだし」

「ぐっ」

「だって告白の時にあれだけ動揺してれば誰でも分かると思うけど」

「ですよね~」

 

 今でもあの時の焦り様は、まさしく彼女いない歴=年齢と取られてもおかしくなかったと思う。

 

「せっかく凛が来てくれたから何かしてやりたいのは山々なんだが……」

 

 如何せん家にはそういう娯楽の物がない。ゲームも今ではスマホだし。それに家に帰ってはいるもののほとんど寝るだけだ。

 

「何も無さそうだね」

「悪い」

「大丈夫だよ。こういうのも見越してたからね」

 

 そう言いながら凛はかばんの中を漁りだす。ていうかそのかばん何が入ってんだろ?

 

「そのかばん何が入ってるんだ?」

「色々と勉強してきたんだから。プロデューサーに喜んでほしくて……」

 

 凛が家で俺のためを想って色々と勉強をしてるってだけで、こうなんかこみ上げて来るものがあるよね!

 

「…………えっちなこととか、期待しないでね?」

「ふぁっ!?」

 

 俺は何も期待してなんかないけどね?いや本当だよ?だって凛まだ高校生だし。手を出したら一生凛に会えなくなっちゃうし。……………………くっ!男は辛いぜ!!

 

「…………何考えてるの?」

「いや別に?」

「…………変態」

「ごふっ!!」

 

 いっ……今のは効いたぜ……

 

「そ、それで何してくれるんだ」

「じゃん」

 

 凛がかばんから取り出したのは、小さな小瓶。なんか志希が持ってそうな感じの小瓶だな。

 

「これね、美優さんから貰ったんだ。アロマで塗るタイプのやつね。相手を癒すにはどうしたらいいか聞いたら美優さんが色々と教えてくれたんだ」

「ほぅ」

 

 美優さんから直々に貰ったならそれはちゃんとした物なんだろう。間違っても志希とかはやめてね。

 

「早速使ってみたいんだけど、どうする?」

「ん?どうするとは?」

「プロデューサーが使うか、私が使うか」

「アロマって本人に塗らないと意味なくないか?」

「はぁ……これだからプロデューサーは」

「えぇ……」

 

 なんで俺今呆れられたんですかねぇ…………

 

「こうなったら実力行使あるのみ、かな」

「??」

「とりあえずプロデューサーベッドに失礼するね」

「おう」

 

 凛がベッドに座る。これから何するんだ?」

 

「はい」

 

 そういって凛は膝をポンポンと叩く。

 

「えっ?」

「本当に分からないの?」

「もしかして、膝枕か?」

「もしかしなくてもそうだよ」

 

 …………なにっ!?凛の膝枕、だと!!

 

「凛」

「何?」

「恥ずかしくないの?」

「プロデューサー、これ以上言うならもう何もやってあげないから」

「ごめんなさい、ぜひ膝枕お願いします凛様」

「……なんか腹が立つけどいいか」

 

 改めて言うが、彼女は初めてだぞ俺は。初めての彼女が綺麗で可愛くて、アイドルの渋谷凛って……これはあらゆる場所から刺されそうですなぁ、物理的な意味で。

 

「ほらっ、早くしてよ。こっちだって恥ずかしいんだから」

「お、おう」

 

 渋谷凛の膝枕、最高だな!!では失礼して……

 

「きゃっ」

「!?」

「あっ、ごめん。ちょっとくすぐったかったから」

「す、すまん」

 

 凛の太もも、柔らかいです。温かいです。これはやばいです。癖になります。語彙力も喪失します。

 いや語彙力は最初から無かったか。

 

「……どう?」

「柔らかくて、温かくて最高です!ここで寝たい!!」

「もう、素直すぎ」

 

 なんか凛と付き合い始めてから、アイドルに対してというか凛だけなんだろうけど付き合いが変わったかもな。今までは好意を避けてたからあれだったけど、その好意をいざ受け取るとはっちゃけてるな俺。

 なんか、幼児退行?というか凄い落ち着くんだよなぁ。

 

「じゃあ私の手に塗って、っと」

 

 下から見る凛、いつもとなんか違うように感じる。俺のほうが身長が高いからいつも若干上からなんだよな。

 

「じゃあ頭撫でるね」

「おう、おうっ!?」

「何?」

「いやぁ~、凛ってば積極的だなと思って」

「誰のせいだと思ってるの?」

 

 ヘタレですいませんね。高校生にリードされるってどうなん?普通に恥ずかしいわ!

 

「プロデューサーから手、出してこないし」

「いや出したら出したでまずいだろ!?」

「そうかな、もう彼女だしいいんじゃない?」

 

 アグレッシブですね凛さん。そら色々とやりたいのは山々だけど、ほとんど事務所で仕事だから何も出来ないのが現実なんだよな。凛もすっかり有名人だし、仕事も増えてるしレッスンもあるし大変だ。だから二人きりなんて本当に休日とかぐらいしかない。

 

「それじゃあいくよ?」

「こい!」

「何その準備」

 

 相変わらず凛は笑顔が可愛いな。普段クールだから尚更だ。この柔らかい笑顔は俺以外にも向けてるのだろうか?そう思うとちょっと胸が痛くなったり。

 

「良い子良い子~♪」

「凛。流石にそれはやめてくれ……恥ずかしすぎる……」

「いいじゃん、私もプロデューサーの髪撫でるの楽しいよ?」

「そういうことではなくてだな」

 

 全身の体温が急激に上がってくる。この年下に頭を撫でられる感覚がなんとも表現しがたい恥ずかしさだ。

それに凛も大分リラックスしてるみたいだな。キャラが事務所にいる時と全然違う。

 

「~♪~♪」

 

 凛が鼻歌を歌ってる。凛の手に塗ってあるアロマの香りと凛の太ももの柔らかさとで段々と瞼が重くなってくる。

 

「やば……ねむっ……」

「プロデューサー眠いの?寝ても良いよ。私がずっと膝枕しといてあげるから」

 

 あぁ、凛……まじ……聖母……zzz

 

「可愛いなぁプロデューサーは♪」

 

「私が積極的なのは確かにプロデューサーが能動的じゃないのもあるけど、本当は違うんだよ?」

 

「プロデューサーは私達のためにずっと頑張ってくれてるの知ってるよ?時には夜遅くまで事務所に残ってるんだよね。自分の時間を削ってまで私達に尽くしてくれてる。それってそう簡単にできることじゃないんだよ?」

 

「それだけ私達のことを大切に思ってくれてるの分かってるから。だから私はどうしてもプロデューサーに頼って欲しかったんだ。自分一人で全部抱え込む必要なんか無いんだから。」

 

「プロデューサーの唯一の癒し、私がプロデューサーにしてあげられることってこれくらいしかないんだよ。私には事務処理なんて無理だし、ましてやパソコンなんてそこまで使ったことないからね。」

 

「だからプロデューサーはゆっくり休んで。身体壊したりなんてしたら許さないから。これ絶対ね。もし風邪でも引いたら治るまでプロデューサーの家に泊まるから。もちろんプロデューサーに拒否権はないよ?」

 

「お願いだからたまには自分の事も考えてね。私だけじゃなくて他の皆も思ってると思うよ。」

 

「私が彼女になったんだから、そこら辺はきちんとしてよ?寝てるから聞こえてないだろうけど」

 

「んっ……私も眠くなってきたかも。次の休日にはどこかにエスコートしてもらうからね。お休み、プロデューサー」

 

・・・・・

 

 あれから大体4時間ぐらい寝てた。凛はすっかり足が痺れてしばらく動けなかった。俺はというと、とてもスッキリとした目覚めだった。そこまでしっかりと寝たわけではないのに膝枕って素晴らしい。まだ夕方だけど凛には遅くなる前に帰ってもらった。凛が『別に泊っていってもいいんだけど……』って言った時は真面目に泊めそうになった。だが明日はまた仕事があるのでそういうわけにはいかなかった。それに間違いがあったら困るからね……最近なんかブレーキ緩々だし。

 アイドルとプロデューサーの関係のままでも付き合う、なんてこと出来ないと思ってたけど案外何とかなるもので、しかしまだ他のアイドルには伝えてないので伝えた時一体どうなるのか本気で心配はしてる。問題は相変わらず山積みだが凛と一緒に過ごすのは悪くない。寧ろ助かってる。

 そういえば凛にはまだ言ってなかったことがある。正確にはまだ伝えて無いことがる。

 

 

 

 

 

 

 

「俺は渋谷凛が好きだ。アイドル、プロデューサー関係なく一人の女性として愛してる」

 

 

 

 

 




最初のあらすじガン無視してることに書いてから気づく。
……気にしないでね!!

ルートアイドル書くときどのような感じがいいか

  • そのアイドルとのイチャラブ
  • 完全修羅場
  • 寝取られ(別アイドルに)

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