......ふぁぁ....。
おはよう...まだ夜ではないか..。夕方か?
首輪は...外れてないな。カズマ少年はまだ帰ってないか。
確かウィズの店に説明を聞きに行くとか言っていたな。
そこまで時間がかかるのか?外すのにクッソめんどい事しなきゃいけないとかじゃないよな。
「おう、ただいま」
帰ってきたか。....何故にやけている?何故そんな笑顔でこっちを見る?
「その魔道具だが、魔力が溜まったら発動するらしい。もっとも、数時間しか持たないらしいが」
そうか、良かった。で、外すにはどうするんだ?
「なんか、一回擬人化する必要があるらしい。そのあと持ち主が外すかを選べるらしい。ちなみに持ち主は俺に設定されてるそうだ」
カズマ少年に決定権があるのか....。外してくれるよな?
「モチロン、タクサンオセワニナッタシネ」
何故片言なんだ?外してくれるよな?外してくれるよな!?おい!なんか言え!
「ダイジョウブ、ダイジョウブ。アンシンシテネ」
全く安心できんわ!!...こいつ..!?私を見る目が性的になっている..!?
本当はケモナーだとでもいうのか!?
「とまぁ、冗談は置いておいて、今夜の晩御飯は何だ?」
冗談じゃなかっただろ!...それは私も知らない。匂いからして、カニかなんかじゃないのか?
「あっ!帰って来たのねカズマ!今夜はカニよ!!引っ越し祝いに、ダクネスの実家から来たんだって!高級品の霜降り赤ガニよ!高級酒までついて!」
いつになくハイテンションだな。それほどなのか?そのカニは。
「冒険者稼業を生業にしておきながら、霜降り赤ガニをお目にかかれる日が来るとは....!」
「そんなに高級なカニなのか?」
「当たり前なのです!これを食べる代わりに爆裂魔法を我慢しろと言われたら、喜んで我慢して、食べた後にぶっ放すくらいには!」
それ結局我慢して無いだろう。カニなら食べたことはあるが、そのあと凄くひどい目にあったから不安だ。
まぁ、この世界ならイビルジョーに会ったり、イビルを追ってきたG級ハンターに会うこともないだろう。
「そりゃすご....おい、最後なんて言った?」
ふむ。その霜降り赤ガニとやらがこれか。..どう取り出そうか...。
前の時は時は殻ごといったからな...。
「ほら、出してやったぞ。これで食えるだろ」
おお、ありがとう。カズマ少年。先ほどの不穏な言動は見逃そう。
....うん。うまいんじゃないか?私にはトロサシミウオの方が美味く感じる。
やはり私には魚だな。
皆黙々と食べているな。あと二本くらいで私は満足だが。
「カズマカズマ、ちょっとここにティンダーちょうだい。私が今からこのお酒の美味しい飲み方を教えてあげるわ」
へぇー。そういう飲み方もできるのか。
飲まないし関係ないが。おさけこわい。
「確かにこれはいけるな、美味い!」
カズマ少年がなんか我慢しているように見えるな。
「お、おう。残念だけど俺は昼間飲んじまったから明日にするな」
「明日残ってるとおもうの~~?私が全部飲んじゃうわよー?」
「クッ!」
「ちょっと早いが俺はもう寝るとするよ!ダクネス、ご馳走さん、おまえら、おやすみ!」
行ってしまった。...この残したカニをどうするか。
..ん?何だ?首輪が光って....?うわっ!?
「何だ!?何が起こっ...!?」
人の腕...だと?
「ええと?どちら様?タマミツネは何処に?」
「私がそうだが.....。何が起こったというんだ?」
「首輪のせいじゃないか?擬人化する魔道具とか言ってたろう」
....今魔力が溜まったとでもいうのか?
..げ。なんか色変わってる、何で白からピンクになるんだ。
うぐぐぐ..。やっぱり外せないか...。
「...やっぱりメスだったのね。」
「何?私はオスのはずだが?」
「じゃあ、何でそのモノがついてるの?」
なん....だと.....?
ほんとについていやがる!私はオスだ!断じてメスではない!
「ふむ。確かに女だな。なかなかの体つきをしている」
「やめろォ!ドウシテコウナッタ!?」
ア”ア”ア”ア”やっぱりカニは私を不幸にする!
「なんかヌルヌルしてますね」
してちゃ悪いか!そういう特性は変わらんのか!作った奴は誰だ!
見つけ出して八つ裂きにしてくれる!
「とりあえず風呂へ行ってはどうだろう」
......そうしなくてはダメか。
「物凄く歩きずらい.....。四足歩行したい...」
「そんなことをしてはダメだ。ちゃんと歩こう」
今まで私は四足歩行だったんじゃボケェ!
そう簡単に二足歩行出来るかッ!
「くそう、なぜ私がこんな目に....!」
「日頃の行いがわるいからじゃない?」
「そんなわけあるかボケェ!」
うがあああ!おのれぇ....!
~~~
やっとついた...!
「結構かかってしまったな」
「仕方ないだろ...両足で立つの難しいんだから....」
明かりがついている?誰かいるのか?いるとしたらカズマ少年か?
「どうした?何かあったか?」
「何でもない...」
まぁ、大丈夫だろう。
おお、前見た時とは視点が違うからか、違って見える。あとカズマ少年がいる。
カズマ少年がなんか驚いているが、どうでもいいか。
「んん?なにかい...」
ん?気づいたか。
「どうした、こっち来いよ。ダクネスと....タマミツネか?」
正解だ。では、そっちへ行こう。
「タ、タマミツネ!?どうしてそんな躊躇なく行けるんだ!?」
?別にみても興奮なぞしないし、見られてもどうでもいいし。
いや、まぁブツを見るのは嫌だが。
「背中を流してくれないか?ほら、ダクネスもそんなところでボケっとしてないで、こっち来いよ」
ぬ、人間の手だからやりづらい.....。
いっそ体全体でやってもいいが、何か調子乗りそうだしやめておこう。
「ほら、タマミツネはやってくれてるぞ?」
「ええっ!わ、私がおかしいのか?そ、そんなことをしなきゃダメなのか!?」
「違うが?」
「」
固まってしまった。
ぬぅ、この体滑りやすすぎじゃないか?
今も滑りそうになる。ちょっとした衝撃を受けたらすぐさますっ転んでしまいそうだ。
「ふふ、おっと手が滑ってしまった」
ふえっ!?何をするだぁー!うおっ。
「ふぐっ!」
「うわっなんだ!?どうした!?」
おい、どこをつかんでいる?どうしてそんな態勢になっている?
痛いからやめてほしい。
「...デュフフフ」
うわっ、気持ち悪い。
「ダクネスー助けてくれー」
「落ち着き過ぎだろう!?」
触られても、何にも思わないからな。そこらへんが人間とは違う。
「曲者ー!出会え出会え!皆、この屋敷に曲者よー!」
「....いいところだったのに....!!」
おお、すごい勢いで出て行った。
ん?首輪がまた光って?まだ一時間ぐらいしかたってないぞ?
あ、完全に戻った。
「かかってこいやぁーー!!」
何やら意気込んでるな。何を相手してるんだ?
...やっぱり首輪は外れないのか。
「何だったんだ....さっきのは」
私が知るか。
とりあえずもう私は出て、リビングで寝させてもらうぞー。
じゃあおやすみだ、ダクネス。
支えてくれてありがたかったぞ。
「あっおい、待ってくれ!」
断る。やっぱり四足歩行が一番だ。楽に歩いて行ける。
あんな長く感じた廊下がこんな短時間で行ける!
やっぱり私は、この姿じゃないとな。
さて、おやすみ。
お風呂のシーンクッソ書きづらい。何を書けばいいかわからなくなる。
あと、擬人化タマミツネは巨乳です。