古城くんは基本けだるげ   作:トマボ

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駄文注意報

後書きは酔っ払いおじさんの愚痴なので読み飛ばしてくださいな。
いつも以上に支離★滅裂の為。

さて、いろんな作者様のバレンタイン話が投稿されるのが楽しみです。



別枠 誰かしらの奮闘

 

「はい、古城。ハッピーバレンタイン!」

 

「ありがと…う……ぐっ。」

 

「ちょっ!?いきなりどうしたのよ」

 

「朝から…チョコレートフォンデュで……凪沙にも…お袋にも…那月ちゃんにも、来る途中に食べさせられて……鼻血が…。」

 

「え、大丈夫なの⁈なら、無理に受け取らなくて良いわよ?」

 

「…せっかくの甘味、貰わないことは無い。サンキュー浅葱。ブハッ…。」

 

「…いちよう、保健室連れてくか。」

 

「そうね…。」

 

 

 

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「ほれ、小僧。ありがたく受け取るがよい。」

 

「お兄さん!是非食べて欲しかった、です!」

 

 

 

「ふっ…ありがたく…貰うぜ……カフッ。」

 

「無理すんなよ…。」

 

 

 

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「先輩!そ、その、受け取って頂きたい…ものが…ですね…。いえ、やっぱり何でも無いです!」

 

 

「…?分かった。」

 

 

「あ!その……。」

 

 

「こいつには、はっきり言わんと伝わらないぞ?」

 

 

 

 

 

「…はい。では…先輩!チョコレート、受け取ってください!!」

 

 

 

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「…矢瀬。」

 

「何だ?」

 

「俺、もしかしたら、割とモテるのかもしれん。」

 

「そうだな。その鼻血を止めればイケメンの部類だろうよ。」

 

「ほれほれ古城くん!義理チョコの山に苦戦してるようだから、手伝いに来てあげたよ!だから、この可愛い妹にもチョコレート頂戴!」

 

「ん…。」

 

「ありがとねー。」

 

 

 

「……うん、やっぱり気のせいだったわ。」

 

「んなことはねーだろ。本命もかなり混ざってると思うぞ俺は。」

 

「…気持ちだけでも嬉しいよ。」

 

 

(嘘は言ってねえぞ?俺が渡した奴以外は本命しか無いだろうけどな。)

 

 

 

 

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本日は二月十四日。バレンタインデーである。

 

魔術が普及する世の中で呑気にイベントと称して、過去の偉人を取り立てていて良いのかという野暮な質問はもはや意味も無く、製菓会社の競売祭りとでも思っておけば良いのであろうか。

 

いくら本土から多少離れた位置に浮かぶ人工島の魔族特区だとしても、そこは流石に大元が日本であることだ。

 

古城達の通う彩海学園の生徒たちも例に漏れず、比較的自由な校則に感謝しながら、生徒間でのチョコレートの受け渡しを行う風景が朝から各所で見受けられる。

 

そもそも購買にも食堂にも、チョコレートフェアなのか、在庫処分なのかはさておき、カカオ臭満載のメニューや商品が並んでいるので、学校側、つまりは不要な持ち物を取り締まる側の教師陣としても持ち込みや受け渡しを容認しているということに近いのである。

 

色恋沙汰に飢えている年頃の男女、または同性、友達、同僚、家族、などなど、種類や用途は多いわけだが、既製品や手作りのチョコレート、またはチョコを使った料理などを親しい相手などから渡してもらえると、ほとんどの者は喜びを感じる。

 

渡す側もイベント特有の雰囲気という後押しによって、踏み出せない一歩を詰めることが出来たり、日頃の言いづらい感謝を伝えることが出来たり、と、季節的にもなかなかに悪くないイベントだったりもしなくもないわけなのではあるが。

 

妙な言い回しになってしまったのを先に詫びておこう。

 

ちなみに、貰えない、貰う相手が居ない者達についたら言うまでもないことである。普通につまむものとして友人にあげたり、特殊な趣味や事情の者を除けば、野郎同士で慰め合う為に渡し合っても虚しいだけであろう。成人している者ならば酒のつまみになるかもしれんが、学生にしてみれば虚しくやけ食いが関の山なのではなかろうか。

 

誰のこととは明言してはいないので、あまり深くは掘り下げたくはないところである。

 

 

それはさておき、本題の方々の様子はどうなのだろうか。

 

さて、先ずは、この際面倒なので始めから明言しておくが、古城に恋する乙女達(一部除く)もしっかりと今日の為に準備を進めていた。

 

メタい話で申し訳ないのだが、番外編なのだから細かいことは言いっこなしである。

 

と、話がズレたが、容姿はそのまま、しかし何処から漏れ出ているのか分からないが、老若男女問わず庇護欲を誘う雰囲気を常時醸し出している暁古城。

 

彼が、今日のようなイベント毎において何事もなく一日を終えられることはまずあり得ない。

 

何故ならば、古城を狙う乙女という名の愛の獣達は虎視眈々とその機会を狙っているからである。

 

何の? 勿論のこと、他を出し抜いて古城をお持ち帰りする為の、だ。

 

メンツはまぁ、察してほしいところだが、きっとオールスターとか全員集合というサブタイトルが付くのであろう。

 

真祖、魔族、魔女、霊能力者、一般人、友人、知人に、果ては肉親まで。

 

種族は問わず、なんでもござれな人外魔境の絃神島においてもなかなかに濃い面々がこの日のために手を回す。

 

無自覚にフラグをばらまいていると、こうなるぞ?と、世の主人公達に教えてやろうと言わんばかりの光景が見られるかもしれない。

 

それはそれで見て見たい気がするが、今は置いておこう。

 

そして、勘違いを招くので、言っておくが、当然のごとく物騒な者達も多い訳だが、危害を加えようなどとは誰も思ってはいない。よくある、ブラッディなバレンタインイベントなどは起こさないし、周りがそれを許さないので、悪しからずというものである。

 

まあ、だが、本人が甘いものや惰眠グッズで誘えばほいほいと付いて行ってしまいそうな予感はぬぐいきれないのが実際のところではあるが。

 

 

要は、お持ち帰りして、愛でるか甘やかすか。その点に尽きる。食べてしまう(物理)、またはお持ち帰り(意味深)という発想は、控えて頂こう。

 

一日経てば、自重できるくらいには落ち着ける筈のことであるために、今日特有の悪い魔素が空気感染(世界規模)しているのだ。(適当

 

 

 

さて、ならば、なぜ例年も含み、古城が持ち去られることもなく、この日を普通に過ごせているのだろうか。

 

 

 

それは、勿論、苦労人達のおかげである。

 

その中の一人、付き合っている彼女に当日会うことは難しい為に、既に前日までに一通りの恋人ののやりとりを終えた矢瀬。

男女の立ち位置は逆かもしれないが、仕事の合間を縫って作った無骨ながらも丁寧に作られた手作りチョコレートケーキを渡し、短い時間ながらも共に時間を過ごしたのはこの男のマメなところであろう。

 

 

海外から力業で押し寄せようとする者達に対する牽制やプレゼントと称する劇物の検閲、暴走する一部の乙女(笑)の笑い話で済まされないであろう兵器(手作り)の処理、メンタルケアも含めて、休む暇もなく働く面々の多くは、矢瀬と同じような状況の者か、イベントには無縁でありながらも血涙を流すことなく事に当たれる立場の人間である。

 

 

島の住人の期待を背負い、誰も知らないところで奮闘するその姿。

 

どうか、いつの日か報われることを密かに願っているゾ!

 

 

 

 

 

 

いい加減にくどいようだが、何度でも言おう。

 

 

ここは、人魔入り乱れる魔族特区の絃神島。

 

世界最強の吸血鬼、第四真祖が滞在する場所なのだ。

 

 

暦に書かれていないようなイベントでさえも一歩間違えれば島の危機になることぐらいは、特に珍しくもないことなのである。

 

 

 

 




甘くてワクワクするお話やイラストが楽しみなこの日。

心がぴょんぴょんするようなお話を思い浮かべながらも、書けないで寝落ちする駄目な作者はほっといて…(泣

いつもお読みくださってる皆様には感謝しかない限りですが、偶にはちゃんとコレジャナイ感の浮かばない話をきちんと書き上げたい、酔っ払いの戯言後書きでございます。

バレンタインの楽しみ方はそれぞれですが、絵師さんや作家様方が素晴らしい特別編を投稿してくださるのを心待ちにしております(期待の眼差し。

…文章力の無さはもはや言うまでもないけれど、書きたいネタがつまらないってのは致命傷過ぎますなぁ…。


さーせん。寝ます。

さーて、起きてからの更新一覧が楽しみだなぁ!(おい

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