この素晴らしい世界に捻くれを!   作:八住白露

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本日二回目の投稿です、温かい目でよろしくお願いします


この異世界生活からの洗礼を

そして異世界転生された俺ら、周りを見ると中世ヨーロッパのような街並み。

人を見る限り日本人とは思えない容姿の人たちばかりだ、

 

「獣耳だ!エルフ耳!あれエルフか!?美形だし、エルフだよな!さようなら引き篭もり生活!こんにちは異世界!この世界なら、俺、ちゃんと外に出て働くよ!」

 

…佐藤、お前ってやっぱ引き篭もり&ニートだったんだな、あと耳に反応しすぎだ、耳フェチか?

 

「興奮しすぎだろ」

 

「いやいや、だって異世界だぜハチマンは興奮しないのかよ!?」

 

「まあ俺だって多少はするが…ってもう名前呼びかよ」

 

「ダメだったか?でも異世界だから名前呼びの方がいいと思うぞ」

 

まあ確かに俺の知っている異世界転生物で苗字で呼び合う物はあまりないな。

ここは不本意ながら名前呼びで良しとするか。

 

「分かったよ、カスマ」

 

「カズマだよ!!」

 

「わかってる分かってる言い間違えただけだ」

 

「いや、絶対わざとだろ」

「ああああ…………ああああああ…………ああああああああああ!」

 

そして突然、俺らの隣で頭を抱えて叫び声を上げているアクアの方を振り向いた。

 

「おいうるさいぞ。俺たちまで頭のおかしい女の仲間だって思われたらどうするんだよ。それより、こういた時には俺たちに渡す物とかあるだろ?ほれ、見ろよ今の俺らの恰好。ジャージと制服だよ?せっかくファンタジー世界にジャージと制服一丁ですわ。ここはゲームとかで恒例の、必要最低限の初期装備とかを……」

 

「あああああああああああああああああああああああああああああああああああーっ!!」

 

叫ぶと同時に女神は泣きながらカズマに掴みかかた。

 

「うおっ!あ、なんだよ、やめろ!分かったよ、初期装備は自分で何とかするよ。というか、悪かったって!そんなに嫌ならもういいよ、帰ってもらって、後は自分で何とかしてみるから」

 

「あんた何言ってんの!?帰れないから困ってるんですけど!どうすんの!?ねえ、どうしよう!私どうしたらいい!?」

 

女神は泣きながら取り乱し、頭を抱えてバタバタしていた。

 

今更ながら、なぜここに女神がいるのかを説明すると、まず、異世界転生に決めた際にすぐに死なれても困るということで、俺とカズマにそれぞれに特典を一つずつ選ばされた、

何か一つなんでも異世界に持っていけるとのことでだ、魔剣、聖剣、チート能力やチート武器、等をだ、そこでカズマが選んだのが俺たちを導いた女神アクアを選んだ、特典を選んでる最中に小ばかにされそれで怒ったカズマは女神を選びそのまま、カズマの選んだモノとされこの世界に転生された。

 

「おい女神、落ち着け。こういう時の定番はまず酒場だ。酒場に行って情報収集からは始めるもんだ。それがロールプレイングゲームでの定番だ」

 

「そうだな、大抵のゲームは酒場と冒険者ギルドが繋がっているから、そこで冒険者になれば最初の支給金ぐらい渡されるだろ」

 

「なっ……!ヒキニートにヒキボッチなのに、なぜにこんなに頼もしいの?」

「「おい!引き篭もりと『ニート』『ボッチ』を足すな!クソビッチ!!」」

 

クソビッチ呼ばわりされた女神が俺たちの首を絞めてくるが、それを無視して酒場へ向かう。

 

カズマが道端にいるおばさんに冒険者ギルド的なものの場所を訪ねこの街についても少し訪ねた。

 

訪ねた結果、冒険者ギルドの場所もわかり、この街の名前もわかった、町の名前はアクセル、魔王の城から一番遠い街らしい、俗にいう駆け出し冒険者の集まる街だ。

 

冒険者ギルド

 

そこはかなりの大きな建物で、中からは食べ物の匂いが漂ってた。

駆け出しの街ということで、荒くれものなどは居ないと思うが、ここは異世界、なにが起きても対応できるよう覚悟を決めて中に入る。

 

「あ、いらっしゃいませー。お仕事案内なら奥のカウンターでへ、お食事なら空いているお席へどうぞー!」

 

短髪赤毛のウエイトレスのお姉えさんが、愛想よく出迎えた。

 

周りを見る限り俺が想定していたような、荒くれものは見当たらないが、異様に視線を感じる、新参者は珍しいのかと思ったのだが、視線の原因に気づいた、原因は二つ、一つは俺とカズマの服装であろう、二つ目は…

 

「ねえねえ、いやに見られているんですけど。これってアレよ、きっと私から滲み出る神オーラで、女神だってバレてるんじゃないかしら」

 

アクアのこのすっとぼけた発言に対して俺とカズマは目を合わせうなずき合う。

取り敢えず無視して目的を遂行しよう。

 

「…いいかアクア、登録すれば駆け出し冒険者が生活出来る様に色々チュートリアルしてくれるのが冒険者ギルドだ。冒険支度金を貸してくれたり、駆け出しでも食っていける簡単なお仕事を紹介してくれて、オススメの宿も教えてくれるはず。ゲーム開始時は大概そんなもんだ。」

 

「分かったわ。ゲームは知らないけど、こういった世界での常識やお約束ってヤツね。私も冒険者として登録すればいいのね?」

 

「まあ、そうだな、ということで行くか」

 

カズマを先頭にアクアと着いていく、受け付けは四人、カズマは四人の受付のうち女性職員、そして明らかに美人な方の受付の列へ向かった。

 

「はい、今日はどうされましたか?」

 

「えっと、冒険者になりたいんですが、田舎から来たばかりで何もわからなくて…」

 

「そうですか。えっと、では登録手数料がかかりますが大丈夫ですか?」

 

……登録手数料?

 

「…おいアクア、金って持ってる?」

 

「あんな状況でいきなり連れてこられて、持ってるわけないでしょ?」

 

「ハチマンは?」

 

「あると思うか?」

 

「だよな」

 

一旦受付から離れ、三人で作戦会議をする。

 

「おい、いきなり打つ手が無くなったぞ、どうするんだ?」

 

「いや、俺もまさかいきなり金が必要になるとは思わなかったぞ、しかも一人千エリスか」

 

エリスとは俺らの国で言う円と同じ扱いだ、一エリス=一円

 

「いきなり頼りがいが無くなったけど、まあしょうがないわね。引き篭もりなんだし。いいわ、次は私の番ね、まあちょっと見てなさいな。女神の本気見せてあげるわ」

 

アクアは自信たっぷりにプリーストの男に地下づく。

 

「そこのプリーストよ、宗教を言いなさい!私はアクア。そう、アクシズ教団の崇めるご神体、女神アクアよ!汝、もし私の信者んらば……!……お金を貸してくれると助かります」

 

「…………エリス教徒なんですが」

 

「あ、そうでしたか、すいません……」

 

痛い、痛いぞ、見ていて、あまりの痛さに自分のとトラウマを振り返ってるかのようだ、

 

アクアが寂しそうにトボトボ

と帰ろうとすると、そのプリーストが呼び止める。

 

「あー……。お嬢さん、アクシズ教徒なのか。お伽噺になるが、女神アクアと女神エリスは先輩後輩の間柄らしい。おれもなにかの縁だ、さっきから見てたが、手数料がないんだろ?

それぐらいなら持っていきな。エリス様の御加護ってやつだ。でも、いくら熱心な信者でも女神の名を名乗っちゃいけないよ」

 

「あ…。はい、すいません…。ありがとうござます…」

 

お金を貰い、俺のような目をしたアクアが返ってきた。

 

「あはは……女神だって信じてもらえなかったんですけど。…ついでに言うと、エリスは私の後輩の女神なんですけど。……私、後輩女神の信者の人に,同情されてお金貰っちゃったんですけど……」

 

「よく頑張った。よくやったよお前は」

 

あまりの悲しさについ慰める俺だが、その後カズマと二人で励ました。

 

「ええっと……。登録手数料持ってきました」

 

「は……はあ……。登録料はお一人千エリスになります……」

 

その後、冒険者について説明してくれたが、あまり目を合わせてもらえなかった。

次に職業を決めるために、書類に身長、体重、年齢、身体的特徴等を記入してステータスを調べるため、カードに触れた。

 

まずはカズマからカードに触れて、受け付けのお姉さんがカズマのステータスを読み上げる。

 

「……はい、ありがとうございます。サトウカズマさん、ですね。ええと……。筋力、生命力、魔力に器用度、敏捷性……、どれも普通ですね。知力がそこそこ高い以外は…あれ?幸運が非常に高いですね。まあ、冒険者に幸運ってあまり必要ない数値なんですが…。でも、どうしましょう、これだと選択できる職業は基本色である『冒険者』しかないですよ?

これだけの幸運があるなら、冒険者家業はやめて、商売人とかになる事をオススメいますが……。よろしいのですか?」

 

「え、ええと、その、冒険者でお願いします……」

 

冒険者人生否定されたカズマ、ちょっとこの世界酷くない?

次は俺の番なんだが一つ疑問があるので、アクアにこっそり聞く。

 

「なあ、これって、職業を決めるんだよな?この場合って俺の特典どうなるんだ?」

 

「ん?ああ、ハチマンの特典ね、気にしないで大丈夫よ冒険者カードとは別にカードがあるから」

 

「ということは、俺は職業が二つってことでいいのか?」

 

「そういうことになるわね」

 

そういうことなら、なるべく特典と相性のいい、職業になれることを期待して、カードに手をかざす。

「……ヒキガヤハチマンさん、ですね。筋力、生命力は普通、器用度、敏捷性は少し高く、幸運は少し低いですが知力と魔力はかなり高いですよ、これならいくつか上級職になれるかもしれません!」

 

そういわれ、現在なれる職業を提示される、その中で気になるものがあったので受付の人に聞いてみる。

 

「あの、エンチャンターって何ですか?」

 

「はい、エンチャンターとは付加術師のことで、プリーストとウィーザードを足して÷2した職業です。支援魔法に攻撃魔法、攻撃魔法については人によって覚えられる魔法と覚えられない魔法があるので気を付けてください、それら二つの魔法をパーティーメンバーや自分、または武器に付加させて戦う職業です。なれる人はかなり少ないのでお勧めですよ。

残念ながら、最初から上級職のハイエンチャンターにあなれませんが、レベルを上げれば、

クラスアップもできるのでオススメです。」

 

「じゃあ、それでお願いします」

 

冒険者カードを持ちカズマのもとへ向かう

 

「おいいい!ちょっと待て、なんだよこの差は!俺は冒険者でハチマンはエンチャンター!!ちょっと冒険者カード見せろー!」

 

おとなしくカズマにカードを渡し、カズマと俺のカードを見比べる

 

「魔力とか俺の倍以上あるじゃんえかよ」

 

「でも幸運はカズマ方が五倍以上あるからいいだろ、それに生命力、筋力も少しだけどカズンの方が上だしな」

 

「そ、それはそうだけど、職業の差がありすぎだろ」

 

カズマとお互いのステータスについて話していると突然受付の人が声を上げる。

 

「はっ!?はあああああっ!?なんです、この数値!?知力が平均より大幅低いのと、幸運が最低レベルなこと以外は、残り全てのステータスが大幅に平均値を超えていますよ!?特に魔力が尋常じゃないんですが、あなた何者なんですかっ!」

 

「なああれって普通は俺たちのイベントじゃね?」

 

「確かに、多少は期待したが俺はもう捨てたぞ、そんな期待は」

 

俺らがどうこう話しているうちに、アクアはアークプリーストになる事にしたようだ。

まあなんにせよ、こうして、異世界での冒険者生活が始まった。

 

 

 

 




次ので八幡の特典を出したいと思います。ちなみに多作のパロ能力です。

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