兵藤一誠のダークライダー戦記 【凍結】   作:ロボ戦極凌馬

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第2話の投稿となります。
初戦闘回で、あのライダーが登場します。
それではどうぞ!


第2話 はぐれ悪魔と髑髏の戦士

 

 

 

 

 

 時刻は夜の20時。

 

 

 学校から帰宅し、夕飯を食べ終えた俺は学校で親友から借りたラノベを読んでいる。

 そうして、俺が読書に耽っていると窓の方からコンコンと音がした。首を窓の方に向けると、窓の外に赤と銀で塗装された機械の鳥が飛んでいた。

 

 

「……そうか。はぐれ悪魔が出たか」

 

 

 機械の鳥『タカカンドロイド』を確認した俺は直ぐに行動を開始する。上着を着て部屋から外に出て、周りに人が居ないことを確認する。懐からサクラの形をした『ロックシード』と呼ばれる錠前を取り出す。

 

 

 そして、ロックシードの側面にあるボタンを押して、軽く空中に投げる。すると、ロックシードは空中で静止し、巨大化してバイクへと変形した。変形を終えたバイクはガシャン!と音を立てて地面に着地する。

 

 

 白を主体に軽く桃色が混じったバイク『サクラハリケーン』に跨がりヘルメットを被る。

 

 

「それじゃあ、タカちゃん!案内頼むね!」

 

 

 俺の言葉を理解したタカカンドロイドははぐれ悪魔がいる方向へと飛んでいく。俺はサクラハリケーンを走らせてその後を追う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……またここか」

 

 

 タカカンドロイドを追って着いた場所は住宅街から離れた廃工場。

 前にもここにはぐれ悪魔が住み着いていたことがある。連中、廃工場やら森の中やらと人気の少ない場所に住み着くことが多いんだよな。

 

 

「さっさと終わらすか」

 

 

 サクラハリケーンを再びロックシードの状態に戻し、ポケットに入れる。

 そして、懐から黄色の小太刀が付いた黒いバックル『戦極ドライバー』を下腹部に押し当てる。瞬間、バックルから骨型のベルトが飛び出し、自動的に固定されるとフォールディングバンドと呼ばれる銀色のベルトに変化する。

 

 

 右手には肋骨のような意匠が入ったロックシードを握りながら、俺は工場の中へと歩き出す。

 

 

 

 

 

 

 

「んあ? 何故人間がここに居る?」

 

 

 しばらく歩くと、一体のはぐれ悪魔と遭遇した。頭から角が生えていて蜘蛛のような足ををしている。

 

 

「まぁ、イイか。この町に来る前に何人か食ったがまだ腹が減っててなぁ」

 

「あっそう。じゃあ、遠慮はいらないな」

 

 

 《フィフティーン!》

 

 

 俺は右手を前に突き出し、ロックシードを解錠する。

 すると、俺の頭上に円形で骨型のクラックが出現し、そこから巨大な髑髏が降りてくる。

 ロックシードから手を離すと浮遊してバックルの中央の窪みに自動的にセットされた。

 

 

「変身!」

 

 

 《ロックオン! Gyiii-yiii-yiii!》

 

 

 右手の手刀でロックシードのハンガーを閉じ、カッティングブレードを下ろす。

 頭上の髑髏が俺に被さり骨が全身を包み込むと、闇のオーラが全身を覆う。闇が晴れると俺の姿は変化していた。

 

 

 骨格のような黒い体に頭部は白い鬣と『十五』の漢数字を象った角が飾り付いている。

 

 

 十五のライダーの力を秘めた戦士【仮面ライダーフィフティーン】へと変身した。

 

 

「なんだソレは!? まさか、神器か!?」

 

「生憎、これは神器じゃないよ。詳しく教えないけどな!」

 

 

 驚愕しているはぐれ悪魔に向かって俺は走り出す。

 

 

 

 

 

 

 △▼△▼△▼△▼

 

 

 

 

 

「食らえ!」

 

 

 はぐれ悪魔は鋭い鉤爪である右手を振るうがフィフティーンは左腕で防ぐ。はぐれ悪魔はもう片方の手で攻撃するが、フィフティーンは右手から出現させたアームズウェポン『黄泉丸』で迫り来る相手の腕を斬り落とした。

 

 

「ぐぁああああああ!? よくも俺の腕を!」

 

 

 激痛で顔を歪めさせながらも鋭い目付きでフィフティーンを睨む。

 はぐれ悪魔は残った右腕を使い攻撃する。

 だが、どの攻撃もフィフティーンに防がれてしまう。上段からの攻撃を黄泉丸で防ぎ、横から振るった攻撃も軽く交わされ、正面からの攻撃は黄泉丸でいなされる。

 

 

「クソッ! いい加減に当たれ!」

 

 

 ダメージを与えられないことに段々とイライラしてきたはぐれ悪魔の攻撃はどんどん大振りになっていく。

 フィフティーンはその攻撃を掻い潜り足下に接近し黄泉丸を横に一閃。足を斬られたはぐれ悪魔はバランスを保てなくなり、その場に崩れてしまう。

 

 

「まっ、待ってくれ! 分かった! この町から直ぐに出て行くから! い、命だけは!」

 

 

 なんと、はぐれ悪魔は自分が絶体絶命のピンチに陥った瞬間、命乞いをし始めた。

 

 

「命だけは……か。お前が食ってきた人達も言ってたんじゃないか?それで、命乞いをした人達をお前はどうしたんだ?」

 

「ヒッ!? や、ヤダァ!?」

 

 

 フィフティーンは禍々しいオーラを黄泉丸に纏わせ、黄泉丸を両手で持ち直して上段に構える。そして、

 

 

「ヤダァアアアアアアアアアア!?」

 

「消えろよ、害悪」

 

 

 一気に降り下ろした。

 はぐれ悪魔は頭から真っ二つに斬られ、血の池を作りながら絶命する。

 

 

 はぐれ悪魔が死亡したと同時に廃工場の割れた窓ガラスからナニカが飛び出した。それは複数で、黒い龍、銀色のサイ、紫の大蛇に赤いエイ。『ミラーモンスター』と呼ばれるそれらは、はぐれ悪魔の死体を囲むようにしてフィフティーンに顔を向ける。

 その姿は、まるで主人からの命令を待っているかのように見える。

 

 

「あぁ、良いよ。皆で仲良く食べな」

 

 

 フィフティーンがそう告げるとミラーモンスター達は口に死体を加えて窓ガラスの中に戻っていった。

 その場に残ったのはフィフティーンとはぐれ悪魔の流した血の池だけである。

 

 

「……さて、そろそろ戻りますか。ん?」

 

 

 撤収しようとしていたフィフティーンは気付く。自分から少し離れた場所の地面に赤く輝く魔法陣が出現したことに。

 輝きが更に強くなると魔法陣から一人の人物が姿を現した。

 

 

 腰まで届く紅の髪に服越しからでも分かる抜群のスタイル。

 その人物は、フィフティーンこと兵藤一誠が通う学校の有名人な女子生徒、リアス・グレモリーである。

 

 

「アナタかしら、私の領地で好き勝手に動いているのは?」

 

 

 これが、『ダークライダー』と『悪魔』の邂逅である。

 

 

 

 




……戦闘シーンて、難しいですね。もっと頑張ります。

フィフティーンは個人的に好きなダークライダーなんですよね。私の友人は頭の十五がダサいと言う。まぁ、価値観は人によって違いますが、私は格好いいと思うんだけどなぁ。


次回もお楽しみに!

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