兵藤一誠のダークライダー戦記 【凍結】   作:ロボ戦極凌馬

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お待たせしました!前回の投稿から六日経ちましたね。それなのに内容は地味です。赤羽くんのD×D世界に転生からフェニックス編までの話。

それではどうぞ!


第13話 転生者 赤羽健次の独白

 

 

 

 

「くそっ!一体、どうなっているんだ!?」

 

 

 俺の名前は赤羽健次(あかばけんじ)

 神様転生を実際に体験し、『ハイスクールD×D』の世界に転生した転生者だ。

 

 

 俺は現在、自宅のリビングに置いてあるソファーに座りながら苛立っていた。

 理由は、俺の予想を超えるイレギュラーが多発し、思い通りにならないことだ!

 

 

 一応、これまでの経緯について話すとしよう。

 

 

 俺がこの世界に転生する前、つまり前世ではアニメやライトノベルが好きな普通の人間だった。公立高校に通う高校2年生だったのだが、学校の帰り道の階段で足を踏み外してしまい、そのまま転げ落ちて頭を強打して死んだ。なんとも間抜けな死に方だったと今でも思っている。

 

 

 死後、『転生の間』と呼ばれる場所で神を名乗る爺さんと対面した。

 本来なら、死んだ人間は天国か地獄のどちらかに行くらしいんだが、俺の死に方があまりにも惨めだったから転生させてくれると言ってた。

 

 

 俺は喜んだ。二次創作でしかないと思っていた神様転生を実際に体験出来るのだから。しかも、転生先は『ハイスクールD×D』を元にした世界で、尚且つ特典も貰えた。

 

 

 最初は、主人公である兵藤一誠に憑依転生しようと頼んだが無理だと言われた。仕方ないので、兵藤一誠が持つはずの赤龍帝の籠手を頼んだ。他にも魔力を原作の一誠よりも多め、身体能力の向上、容姿も良くして貰った。

 

 

 これで、原作の兵藤一誠よりも『乳龍帝』とか『おっぱいドラゴン』とか呼ばれない赤龍帝として活躍して原作キャラ達でハーレムを築いて幸せに暮らすんだと意気込んだ。

 

 

 だけど、現実はそんなに甘くないということをこの時の俺は知らなかった。

 

 

 転生後、幼稚園・小学校・中学校は楽々だった。勉強も簡単で、身体能力が向上したことで前世ではやらなかったスポーツとかを楽しんだりした。

 

 

 そして、物語の舞台である駒王町にある駒王学園に合格し、テンションがハイになった。

 

 

 これは駒王学園で過ごしてて知ったことだが、この世界の兵藤一誠とその仲間である元浜と松田は原作とは最早別人だった。『変態三人衆』と呼ばれてないし。何より性格が真逆だった。

 

 

 兵藤一誠は、落ち着いた性格で運動も勉強もでき、クラスの男女から慕われていた。

 元浜は、全国模試で1位を取れるレベルで頭が良く、学園のテストでも学年1位を取り続けている。

 松田は、高い身体能力と運動能力を生かして学園の運動部の助っ人として活躍している。

 

 

 最初は驚いたが、兵藤一誠は赤龍帝の籠手を持っていないただの一般人。

 故に、原作には介入してこない。赤龍帝の籠手は俺が持っているのだから。

 

 

 そして、2年に進級し、原作が開始した。原作通り天野夕麻━━━レイナーレに告白され、デートに誘われた。デートをした後にあの公園にやって来た。

 

 

 レイナーレが本性を表し、俺を光の槍で突き刺そうと構えた。痛みは覚悟の上だ。痛みを我慢すれば、原作通りにグレモリー先輩を呼び出し、悪魔に転生させて貰う。

 その筈だったのだが、ここで予想外なことが発生した。

 

 

 そう、『仮面ライダー』の存在だ。黒い仮面ライダーがレイナーレと戦闘を始めたのだ。

 何故、仮面ライダーがこの世界に存在するのか、俺は相当パニックになった。俺を転生させた神様の爺さんが言っていた。この世界は『ハイスクールD×D』の世界を元にした世界だと。その為、原作ではなかったイレギュラーが発生するかもしれないと。だが、これは予想外過ぎる!

 

 

 レイナーレと仮面ライダーが戦ってる間にチラシを使ってグレモリー先輩を呼び出し、事情などを話した。

 結果的に、俺はグレモリー先輩の眷属になれたが、俺の計画が台無しになった。

 正式に眷属になった日にグレモリー先輩から聞かされたのだが、あの仮面ライダーが四人の堕天使を排除し、廃教会に潜伏していたはぐれエクソシストの軍団も片付けたらしい。

 

 

 原作通りなら、数日は掛かる筈だったレイナーレの事件がたった一日、それも仮面ライダーが一人で解決してしまったのだ。

 冗談ではない!本来なら俺が赤龍帝の籠手に覚醒するイベントだったのに!それが一日で台無しになった!

 

 

 念の為に数日間、町を散策したがアーシア・アルジェントには出会えなかった。あの仮面ライダーのせいで、原作がいきなり変わってしまった。お陰でハーレム要員が減ることになった!

 

 

 それから数週間が経ったある日、オカルト研究部の部室にライザー・フェニックスが現れた。原作通りなら、ライザーが現れたということは部長の結婚の話だろう。

 話し合い、と言うより言い合いが始まり、非公式のレーティングゲームで決めることになった。

 

 

 ここは原作通りだったみたいだが、俺は内心焦っている。赤龍帝の籠手が覚醒していないからだ。このままだとレーティングは確実に負けることになる。

 

 

 ライザーから十日間の期間を貰い、俺達グレモリー眷属は強化合宿をすることになった。この合宿での目標は赤龍帝の籠手に覚醒することだ。でないと、これから起こるであろう数々の事件に対応出来なくなる。

 

 

 十日間、俺は必死で魔力の扱いや木場と小猫ちゃんとの特訓をしながら、九日目で覚醒することに成功した。流石は俺だ!自力で覚醒出来たぞ!

 

 

 同時に赤龍帝の籠手に宿っている『ドライグ』と会話することも可能になった。後は片腕を対価に禁手に至れれば、と思ってドライグに話したら。

 

 

『残念だが、今のお前に禁手は無理だ』

 

「な、なんでだよ!?倍加にだってある程度耐えられるし、魔力だってある!」

 

『そういう問題ではない。片腕を対価に禁手に至りたいのなら、それ相応の覚悟と実力を俺に見せてみろ。今のお前には、禁手させる価値が見当たらん』

 

「そ、そんな!?」

 

 

 予想外の返答がだった。価値が無い?覚悟と実力が足りない?原作じゃあ、あんな変態野郎に力を貸してた癖に!

 

 

 強化合宿が終り、ついにレーティングゲーム本番の日になった。

 結果は、敗北である。

 

 

 俺は何も出来なかった。ビビってしまったのだ。本格的な戦闘は初めてで足が震えてしまい、満足に動けなかった。

 いくらレーティングゲームには一定のダメージが入ると、強制的に医務室に転移させる術式があるから死ぬことが無いとは言え、相手は本気で俺達を倒しに来る。痛みは勿論ある。

 

 

 俺はミラと呼ばれるライザーの眷属に無様に負けた。

 

 

 木場達が奮闘したが、部長が投了したことでライザー陣営の勝利となった。

 

 

 そして今に至る。

 

 

 兵藤一誠が出来たのだから、自分にも出来ると思っていた。

 だが、現実は甘くなかった。部長はライザーと結婚。本当なら、結婚が決まったら高校を中退することになっていたが、ライザーの計らいで高校は卒業させて貰えるらしい。

 

 

「なんで……なんで思い通りにならないんだ……!俺が主人公の筈なのに、兵藤一誠には出来たのに!」

 

 

 どうして、こうなるんだ!俺は一体、どこで間違えたんだ!

 

 

 




はい、赤羽くんの話でした。正直、雑だなと思ってる。それでも赤羽くんの話は一回は入れた方が良いかなと思って投稿しました。
次回の投稿はなるべく早く投稿出来るように頑張ります!

次回 兵藤一誠のダークライダー戦記

第14話 聖剣使いとの邂逅、町に迫る新たな脅威

次回もお楽しみに!感想待ってます!

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