兵藤一誠のダークライダー戦記 【凍結】   作:ロボ戦極凌馬

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お待たせ致しました!第10話の投稿です!
今回は、宇宙の神様に金メッキと言われたライダーの登場です!
それでは、どうぞ!


第10話 戦闘訓練3 アーサーVS黄金の林檎騎士

 

 

 

 黒歌との戦闘が終わり、少し経ってから俺は再び模擬戦ルームに戻ってきた。

 次の相手は騎士王の末裔であるアーサーだ。

 

 

 その佇み方、雰囲気や風格は正に騎士。しかも聖剣の担い手なのだから更に凄い。

 

 

「次はアーサーが相手か、よろしく頼むよ」

 

「此方こそ。よろしくお願いします」

 

 

 俺達は軽く挨拶を交わす。これから戦闘が始まるにも関わらず、その落ち着きは見習いたいと思った。

 

 

 俺は懐から本日二度目になる戦極ドライバーを取り出すが、ライダーインジケータは武神鎧武のではなく、黄金の騎士の横顔になっている。

 

 

「そのベルトは、美猴の時に使っていたのと同じですね?」

 

「あぁ。だけど、変身するのは武神鎧武じゃないぜ?」

 

 

 戦極ドライバーを下腹部に押し当てると黄色のフォールディングバンドが伸長し固定される。

 

 

 そして、『L.S.-GOLD』と書かれた林檎を模した錠前━━『金のリンゴロックシード』を右手に持ち解錠する。

 

 

「変身!」

 

 《ゴールデン!》

 

 《ロック・オン!》

 

 

 俺の頭上にクラックが生成され、そこから林檎をモチーフにしたアーマーが降りてくる。

 ロックシードを戦極ドライバーに嵌め込むと、トランペットによるファンファーレが鳴り響く。

 

 

 ドライバーのカッティングブレードに手を掛けてロックシードのキャスパッドを切る。

 

 

 《カモン!ゴールデンアームズ!》

 

 

 音声が鳴ると頭上のアームズが頭に被さり、アンダースーツを身に纏い、同時にアームズが展開する。

 

 

 《黄金の果実!》

 

 

 和風の鎧武者だった武神鎧武に対して、今の俺はその正反対。西洋をモチーフにした金のアンダースーツと赤と金のアームズを纏っている。

 鎧の各部には飾り切りしたリンゴを思わせる意匠が盛り込まれており、左手にはリンゴを模した盾型アームズウェポン『アップルリフレクター』と、その中には片手剣型のアームズウェポン『ソードブリンガー』が収納されている。

 

 

 かつて、新世代の神と称した黄金の騎士【仮面ライダーマルス】へと変身した。

 

 

「なるほど。騎士の仮面ライダーですか。ふふっ、面白くなってきましたね」

 

「嬉しそうで何より」

 

 

 俺はアップルリフレクターからソードブリンガーを抜刀し、剣先を笑みを浮かべているアーサーに向ける。

 

 

『戦闘、開始!』

 

「行きます!」

 

「行くぞ!」

 

 

 

 

 △▼△▼△▼△▼

 

 

 

 

 

「フッ!」

 

「ハァッ!」

 

 

 マルスはソードブリンガーを、アーサーは『支配の聖剣』(エクスカリバー・ルーラー)で打ち合う。打ち合う度に火花を散らす。アーサーが支配の聖剣を振るえばマルスがアップルリフレクターで防ぎ、ソードブリンガーで追撃するもアーサーはそれに反応して聖剣で防ぐ。

 

 

 マルスとアーサーは己の得物を巧みに扱い、何度も何度も攻撃しては防ぎ、防いでは攻撃するを繰り返す。

 

 

 暫く打ち合うと、アーサーの攻撃をマルスがソードブリンガーで防ぐと、アップルリフレクターでがら空きの胴に攻撃する。

 

 

「ぐふっ!?」

 

 

 まさか盾で攻撃してくるとは思わなかったアーサーは攻撃を受けてしまい、数メートル後ろに下がる。

 

 

 マルスはソードブリンガーに金色のエネルギーを纏わせてアーサー向かって振るう。振るわれたソードブリンガーからは、エネルギー波の斬撃が放たれた。

 

 

 支配の聖剣で斬撃を弾いたアーサーは、マルスに目を向ける。

 

 

(今の攻撃、支配の聖剣の能力が効かなかった)

 

 

 アーサーの持つ聖剣、支配の聖剣はあらゆる物を支配することが出来る。人や動物、上級の魔物や魔法の攻撃、先程防いだマルスの斬撃も含まれる。その筈なのだが……。

 

 

(能力が効かなかったと言うことは、聖剣では支配できない程の膨大な力、又は存在ということになる)

 

 

 アーサーは知らないが、マルスの使っているロックシードは、ある意味『黄金の果実』その物である。そんな神の力と言っても過言ではない攻撃を支配出来ないのは当然である。

 

 

(これが仮面ライダーの力、そして兵藤一誠の実力ですか。やはり居るんですね、規格外という存在は)

 

 

 アーサーが内心でそう呟いていると、マルスの追撃が始まる。

 

 

 《カモン!ゴールデンスカッシュ!》

 

 

 戦極ドライバーのカッティングブレードを一回倒すと、マルスの周りに金色のエネルギーで作られたリンゴが数十個出現する。

 マルスがソードブリンガーをアーサーに向けると、それを合図に宙に浮かんでいたリンゴがアーサーに元に飛んでいく。

 

 

(!? マズイ!)

 

 

 アーサーも斬撃を繰り出してリンゴを幾つか消し飛ばすが、全てを落とすことは出来なかった。

 仕方なく、横に回避することで攻撃を免れる。そこから反撃に転じようとするが……。

 

 

 《カモン!ゴールデンオーレ!》

 

 

 マルスがカッティングブレードを二回倒すと、先程とは比べられない程の大きさのリンゴ型のエネルギー波がマルスの頭上に出現した。

 

 

 その巨大なリンゴをアーサーに繰り出す。アーサーは聖剣の腹を使って盾の様にして防ごうとする。だが……

 

 

「ぐぁあああッ!?」

 

 

 予想以上の大きさと威力にアーサーは吹き飛ばされてしまった。

 体中に痛みが走るが、なんとか起き上がり剣を構える。すると、とんでもない物が視界に入ってきた。

 

 

(盾!?)

 

 

 そう、マルスの盾であるアップルリフレクターが勢い良く回転しながら迫ってきているのだ。

 

 

 アップルリフレクターを聖剣で弾くが、マルスの姿はどこにもなかった。

 

 

(一体どこに……!)

 

 

 《カモン!ゴールデンスパーキング!》

 

 

 頭上から音声が聞こえ、振り向く。そこには右手にソードブリンガーを持ちながら、金色のエネルギーを左足に纏わせてキック態勢に入っていたマルスだった。

 

 

「ハァアアアアアッ!」

 

「しまった!?」

 

 

 またも聖剣で防ごうとしたが、マルスの蹴りで聖剣を弾かれてしまい、そのままソードブリンガーを首に突き付けられてしまった。

 

 

『戦闘、終了!』

 

 

 同時にアナウンスが模擬戦ルームに響き渡る。

 

 

「私の負けですね」

 

 

 アーサーは自身の敗北を認める。マルスはロックシードのキャスパッドを閉じて変身を解除する。

 

 

「まさか、盾を投げてくるとは思いませんでした」

 

「盾は防ぐだけじゃなく、攻撃に使う物だからな」

 

「ふふっ、良い経験ができました。ありがとうございます」

 

「此方こそ。聖剣使いとの戦いは貴重な経験になったよ。ありがとう」

 

 

 一誠とアーサーは笑みを浮かべながら互いに握手を交わす。

 

 

「次はルフェイとの戦闘ですね。連戦で大変だと思いますが、頑張って下さい。ルフェイは強いですよ」

 

「魔法使いとの戦いか、油断はしないよ」

 

 

 そう言って、アーサーは一人出口に向かって歩き出した。

 

 

 




はい、仮面ライダーマルスの登場でした。格好いいですよねマルスって!
最近、前より増えたが仮面ライダークロノスが登場する小説が少ないと思うこの頃。もっと増えてくれ!私も早くクロノスを登場させたいですね。
感想をお待ちしております!

次回はあのライダーの登場です!

次回 兵藤一誠のダークライダー戦記

第11話 戦闘訓練4 ルフェイVS白き魔法使い

次回もお楽しみに!

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