人類side
「神からのお告げが来た。
これより古龍の討伐作戦を実行する。この作戦には転生者、イコールドラゴンウェポンの戦力の半分以上を注ぎ込む、非常に大規模な戦いになると予想される。
くれぐれも失敗してくれるなよ?
では作戦の詳細を説明する。
・・・・・・・・・・・・・・・・」
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トア・テスカトラside
祖龍、黒龍、紅龍により産み出されたモンスターはそれぞれ直接産み出された個体が一番強く、交配により、代を重ねれば重ねる程力が弱くなり、ある一定の強さで安定する。ちょうどこの強さは、ゲームに出てくるものとほとんど同じである。
このトア・テスカトラという個体は祖龍から産み出された古龍の中でも重ねた代は少なくとも、若く力の扱いにまだ完全には慣れて居なかった。力に慣れるというのは、実は大変重要なことで、力に慣れるだけで強さは2倍程にまでなる。古龍はなんかしらの能力を司っているが、トア・テスカトラは氷属性だった。
その龍、トア・テスカトラは焦っていた。目の前に並ぶ大軍勢に、
転生者・・・10人。
狩り人・・・100人
イコールドラゴンウェポン・・・20体
だが、トア・テスカトラは邁進していた。たかが人間が何匹集まろうと自分の勝ちは揺るがないと...
かくして、戦闘は始まった。先手は、人間側だった。普通の人間の狩人は銃器を乱射し、遠距離型の転生特典を持った者はその特典にて、攻撃していた。
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佐藤孝太(転生者)side
俺こと佐藤孝太は転生者だ。前世では、持てなかったし、才能もなかった。だが!この世界に来てからはどうだ!俺が神様から貰った転生特典はチートの塊だった。
《サイア人の力を扱える能力》
これだ!この力のおかげで金は入るは女にはモテるはでまさにこの世の春だった。この世界はまさに俺のための世界!
さぁ、モンスターども!黙って俺のチーレムの礎となれ!
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人類側の先生攻撃は、しかし、トア・テスカトラの作り出した氷の壁によって防がれた。そのまま、氷王龍は氷のブレスを叩きつける。しかしそれは転生者の放った元気玉やらロー・アイアスやらアヴァロンやらによって、防がれた。そして、遂に戦場は動き始める。今まで、動いて居なかった、イコールドラゴンウェポンが動き始めたからである。
単体で古龍には及ばないまでも、それに次ぐ耐久力、火力、を持った兵器が20体もいるのだ。ブレスを使って凍結しようとするも、4体分のイコールドラゴンウェポンの鉄ブレスで相殺され、その隙に肉薄した6体のイコールドラゴンウェポンによって串刺しにされる。しかし、只で終わらないのも古龍だった。その身に宿ったエネルギーの全てをつぎ込んだ、文字通りの全身全霊の一撃を放った。
...そこに凍結地獄が顕現した。物理法則など軽く無視し、絶対零度なども軽く越える生物など存在できない
...ハズだった。
「ったくよぉ~。ふざけんなよクソモンスターが、俺以外が戦死かよ。俺の評価が下がるじゃねぇか。どう責任とるつもりだよ。
ん?
何だ?これ?」
その唯一の生存者である転生者・佐藤孝太は何が起きたのか分からぬまま、死んでいった。
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運命の戦争
憤怒の化身
祖なるもの
3体の禁忌が戦争への介入を始めた。
たった一晩で本気の力を振るった3体のミラ種によって滅ぼされた。
これによって、人類は2つの勢力に分裂することになった。
竜との共存を目指す勢力と
竜の滅亡を目指す勢力に
それさえも、祖龍の手のひらの上であるとも知らずに、
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「ようやく。ようやく準備が整った!さぁモンスターどもよ、滅びを迎えるといい。龍に対して龍で対抗するのは少し癪だが、まぁ背に腹は変えられないか...
希望と絶望は表裏一体。
対立している片方にとっての希望はもう片方にとっての絶望であり、またその逆も然り。
地上に降臨した4体の禁忌は希望となるか絶望となるか。
星の代弁者は絶望を返す切り札足り得るか?
戦争の行方は未だ知れず。
張り巡らされた神々の策略の上で踊り続ける...
なんでもすると言ったなあれは嘘だ。