古代エジプトに暗黒の女王として君臨していました 作:とんたん
あ、まだ詳しいM大学の設定無いから細かい所に突っ込まないでね!
本当は、この位の投稿ペースです。
感想やら、評価が思ってたより沢山あったので舞い上がって投稿スピード上がってました。
「アーミテイジ教授、ラザフォードです。お呼びと聞きましたが」
「入りたまえ」
入室すると、そこには初老の男が居た。彼こそがヘンリー・アーミテイジJr、M大学考古学科教授である。
「うむ、よく来たラザフォード君。うん?君寝ているか?」
入室したハリーの顔色を見て、教授はこれから頼むことに不安をおぼえた。
「いえ、あんな面白い物を与えられて、寝てられるかってんですよ」
「はぁ~」
そう、不敵な笑みを浮かべるラザフォードを見て、アーミテッジは深いため息をつく。
「君には近々、日本の冬木市に飛んでほしい」
「はぁ!?私は今、発掘品の鑑定・ヒエラティック・テキストの解読を考察したものを論文にまとめる作業がまっているんですよ!」
「近々、冬木市で60年に一度のビッグイベントが行われるそうだ」
「はぁ~そりゃ凄い。オリンピックやワールドカップなんて目じゃない、一体何の競技をするんです?スキー?スケート?どちらしろ私は門外漢です、私は考古学専門の学者です!」
激昂するハリーだが、アーミテッジは一切動じず淡々と話を進める。
「60年周期でアインツベルン、マキリ、遠坂が主催となり執り行われる、聖杯……願望機降臨の大儀式。
過去の英霊を呼び出し、殺し合わせ、そして最後の一組が願望機を得るという儀式だよ」
今の今まで、激昂していたハリーも過去の英霊を呼び出すという事を聞いて目の色を変え、大人しく聞き入りだした。
「ふむ、興味を持ってくれたようでなにより」
アーミテッジは、分厚い資料をラザフォードに渡した。
「これが資料だ。読みながらでいい、聞きたまえ。
私も大学も願望機などというものには、懐疑的でね。
過去三度儀式を行って成果を得られていないのなら、それは大きな欠陥を疑うべきだ。
よって君に、絶対願望機を入手せよ、などというつもりは無い。
だが、今回参加がふるわないようでな、参加の要請を時計塔などから受けた。
まぁ、今言った我々の所感を他の魔術師達も得ているのだろうから、仕方ないのだろう。
今回この要請を受けたのは遺跡発掘の利権がらみで、上が判断したことだ」
遺跡の利権という言葉に納得し、更に、苦虫を噛み潰したような表情を作った。
そう、ハリーは察したのだ、エジプトの古代遺跡発掘が
だが、彼は諦めない。何故なら魔術師同士の戦争に己が参戦出来るほどの実力を有しているとは思えないからだ。
「あの教授。何故、私なのです?
ご存知かと思いますが、私は、魔術師としてラザフォードの家を継げなかった。
いわば予備として必要最低限の教育しか受けていません。
使える魔術も強化や暗示と言ったものしか使えない、三流魔術師です。
そんな私より、貴方やカーター君、シュリュズベリイ嬢のような一流の方々が出た方が確実だ」
「ふむ、私はもう60過ぎで流石に魔術師や英霊相手に切った張ったの大立ち回りなどできん。
つい最近腰も壊したばかりだしな。
カーター君は未だ眠りから覚めず。
シュリュズベリイ嬢は南極にフィールドワークに赴いて、あと半年は帰らん。
そんなこと、知っているだろう?」
(ああ、知っているとも。だが、あんたが腰を壊しているなんて事信じている奴なんざ、この大学にいるわけねぇだろ)
内心そう愚痴るが、彼は知っていた。
このあと、どのような事を言われるのかを。
「
なに、我々は君のガッツとサヴァイブテクニックを高く評価している、君ならば、生き残る事も可能だと。
それに、
過去の英霊と触れ合えるそれだけで千金の価値がある、聖杯などという有るかどうかも分からぬものよりな」
彼は、再び飴を与えられた。
今度は毒が入ってる事を知っていた、それも致死性の猛毒だ。
それでも彼は毒入りの飴を食べるのだろう。
何故なら、彼は知っていたからだ。
毒入りの飴は、毒々しい程美味しいという事を。
そして、いつも通り教授に言い包められ、彼は日本の冬木市は円蔵山・柳洞寺に居る。
人里のパワースポットは既に運営や教会に抑えられているだろうし、他のパワースポットは学校や駅など人が集う場所に建てられるもので拠点として抑えるのは難しい。
ならば、残るは寺か神社だ。
他にもあるかもしれないが、ラザフォードが入手できる資料でそこまで精細なことを知る事が出来なかった。
寺や神社は地脈・龍脈・霊脈等のパワースポットに建てられることが多い、恐らくここもそうだろうと彼は当たりをつけた。
そして彼は、本来の住人である住職とその家族達に、日本全国湯めぐりツアーを自前でプレゼント(勿論、暗示の魔術等を使って)して、2週間は帰らない。
そうしてどうやら彼は当たりを引いたらしい。
山に天然の結界が張ってあり、それに霊体が正門以外から侵入をすると著しく弱体化する、そうそれはたとえ英霊であっても逃れられないものだ。
パワースポットも恐らく、この地最高の物だと断言できるものであり、逆に何故この地の管理者たちがここを抑えておかないと疑念を抱き、何かあると確信させるほどのものであった。
だが、考えても始まらない。
そして、彼はここを選んだ。
ならば、あとは進むのみだ。
なんか頭の中で
インド神に気に入られた兎が主人公の東方作品を書くんじゃ~とピョンピョンしております。
誘惑がきついっス。