古代エジプトに暗黒の女王として君臨していました 作:とんたん
凄く短い、許してくれよ~
プロローグI
私がこの世界に転生し80年、私は私の国を滅ぼした。
そう私は、 ナイアーラトテップを名乗る神の手によって2000年代から古代エジプトに転生させられた。
転生特典として、あらゆる叡智と魔法・魔術の技法を魂に刻まれた。
そして、ナイアーラトテップの名を名乗る権利を許された。
それから、問答無用で転生させられた。
私が転生した所は、ナイル川上流に居を構える集落の族長の一人娘として生まれました。
この世界に、転生してから初めてパンを食べた時の事は今でも忘れられません、ええ勿論悪い意味でですが。
あまりにも硬く、とてもでは無いが食べれなかったのです。私がよく知る、発酵パンではなく無発酵のパンで、食べる際に水などに漬けふやかしてから食べるものでした。
それがとてもではありませんが私の口に合わないこと合わないこと……幸い気候柄、天然酵母を手に入れるのは子供でも容易かったので発酵パンを作っちゃいました。どうなるかというのも理解していましたが、食欲には勝てませんでした。
当然といえば、当然なのですが私の奇行を生暖かい目で見守ってくれていた両親も、半信半疑で発酵パンを食べたら目の色を変え、それを分けられた同じ集落の人々も目の色を変えました。
目の色を変えて皆が皆、作り方を教えて欲しいと齢2、3の子供のところに来るのだから人間の食欲というのは侮れないものです。ですが、一通り教え終わると、次は知識の出所を気にし始めます。当然と言えば当然です、なんせ族長であった両親でさえ知り得なかった知識を2、3の年齢の子供が知っていたのですから。
まぁ、正直に暗黒の叡智の神からの天啓ですと答え、序に自覚は無いけど化身だそうですと伝えたら、またも半信半疑の視線を両親は勿論、今度は周囲の大人達からも向けられました。
仕方ないと言えば仕方ないのです、だってやり方さえ分かれば偶然だろうと考える方が自然なのだから。
ですので、今度は別の知識を披露しろと父に言われたので、今度は蜂の眠らせ方と効率的な蜂蜜の採取法を教えました。
この時代、蜂蜜は勿論、蜂自体が高級食材ではあったが取るのも命がけでした、そのリスクを抑え蜂蜜と蜂を取れるようになれば集落の助けになるだろうという思いもありました。
父は、私の指示した通りの樹脂と香草を集め、壺に入れ火を焚き煙を出しました。それを使い父は見事に巣蜜を持ち帰りました。
発酵パンの事は偶然と済ませられるが、採蜜の件は偶然では無いと結論付けられ結果、私は暗黒の叡智の神から天啓を与えられたと信じて貰えました。
この頃から、集落は発展し周辺の集落をも吸収し村となり、同様に村も吸収し街、そして次第に国と呼べるものになり、私が国の長つまりは王として統治するように父より任されました。