衛宮さんちのメイドラゴン。   作:ギルス

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蟲、発見──駆除、開始。(イケボ

今回、あまりにもあんまりな扱いな人?が一人います。

仮面ライダーアマゾンズ、ちょっと血とかドバドバだし表現キツイシーンもあるけど面白くて1、2シーズン一気に見てしまった…。

──ゾォルケンは犠牲になったのだ。




第6話 「五百年の妄執ェ…」

        猛竜注意!

 

 

 

この作品は、何番煎じかもわからない…小林さんちのメイドラゴン、及びFate/staynight の2次創作です。

 

キャラ崩壊、捏造、曖昧設定などがあります。

 

それでも良いよ!

と言う勇者な方はドラゴンスレイヤーは持たずに身体を清潔にして塩を擦り込み、オリーブオイルを塗ってお待ちください。←

 

…ジョークですよ?w

 

それでは、思いつきの駄文ですが、お楽しみいただけたら幸いです。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

ぶつよくせんさぁ?

 

 

「あれ…なんでヤンス?…私アニメやゲームにハマりはしても現実と非現実の区別くらいつくつもりでありましたが…」

 

曇天の空の下、二人の人が空を見上げた。

雲間からわずかに見えたのは何だったのか。

 

それは確かに人の形をしていた。

赤茶けたマントに身を包んだナニカ。

 

地上を睥睨したそれは、すぐにその姿を消した。

 

「……疲れてんだな私たち。」

 

瓶底眼鏡の男性にこたえた、くたびれた顔をした女性は頭を振り、直ぐに店頭に並べられた本を睨んだ。

 

「…それよりもこっちだろ。」

 

「…然り!こんなチャンス滅多にないですからな!」

 

並べられた本のタイトルは。

 

『世界のメイド百選〜限定版〜』。

 

「いよっし!買うぞ、後一つでコンプリートなんだ!」

 

……本の端には、小さなフィギュアの入った中の見えない箱が付いている。

 

「…シークレットが出たのになんでアンコモンが出ないんだあ!!」

 

「物欲センサー、乙。」

 

…女性の傍らには、同じタイトルの本が10冊程積み上げられていた。

…開封されたフィギュアと共に。

 

「うるさいよ!滝谷、あんたさらっと10冊で7種コンプリートしたじゃん、裏切り者っ!?」

 

「ははははは、日頃の行いかな!」

 

「口調が素に戻ってんぞちくしょう!」

 

 

ぎゃんぎゃんとかしましく喚きたてる二人は明るい。

 

あにめ伊藤、この街唯一のヲタクの聖域。

わりといつもの光景だったりする。

 

「…平和だねえ…」

 

あにめ伊藤店主、伊藤忠文は呟いた。

 

「そうねー、平和ねー……で、なんで私はこんなところでこんなカッコさせられてんの!?」

 

「日給3万。」

 

「……くっ、わりの良さに内容も聞かなかった私の落ち度だけどっ!」

 

「あっはっは、お陰様で大繁盛だよ遠坂さん。」

 

メイド姿でレジに立つ、黒髪ツインテールが居た。

 

「…美綴ィ!絶対後で目にもの見せてやるんだからね!」

 

「笑顔だよー、笑顔ー。」

 

「うぐ、わかったわよ…」

 

穂群原の才女、遠坂凛。

聖杯戦争間近にして何故か彼女は一日メイドをさせられていた。

客入りは上々、グッズも飛ぶように売れて店長はホクホク顔である。

 

と言うのも。

 

「何、遠坂お金入り用なの?よし、そんな貴女に良いバイトを紹介してあげよう!」

 

つい、予算がキツイ…と、聖杯戦争に向けていろいろ買い揃えた結果を呟いたのを聞かれ。

 

3万あれば触媒のつなぎにする宝石粉くらいは仕入れられるな、とか軽く考えて返事をした結果である。

 

「遠坂さん、こっち見て!写真いいかな!?」

 

「あ、あははは…写真はやめて欲しいかなー、と…。」

 

「一枚!一枚だけ!」

 

「…ダメ、恥ずかしいでしょ、もう。」

 

「…なんか会話が卑猥に聞こえるなあ…」

 

なんて店長の一言に、後で後ろからガンド撃ちしてやろうかとか神秘の秘匿はどうした、って考えを巡らせながら。

 

震える拳を隠す優等生、遠坂凛だった。

 

(どうしてこうなった!?)

 

物欲センサー?怖い。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

すまないさんと小坊主。

 

 

 

「何故私はこう不器用なのか…」

 

はぁ、ため息をついたジークフリートの足元にはいくつもの残骸が転がっている。

 

以前力加減を誤り修理するはずのものを士郎の目の前で壊してしまって以来、加減を覚える為にいろいろと試したのだが…

 

全て失敗していた。

転がっているのは犠牲になった握力トレーニング機器やゴムボールの残骸だ。

 

「…すまない、壊してしまってすまない…」

 

「よいから片付けるとしようではないか、ジーク兄(にい)。」

 

最近では馴染んできて一成には兄呼ばわりされているジークフリート。

それに対し、なんとも微妙に嬉しそうな顔でああ、すまない。と頷くジークフリート。

 

…尻尾があればぐるんぐるん振っているのではなかろうか?

 

「尊い……美丈夫と若い小坊主尊い…!」

 

……何故か、フード姿のエルフ耳が柱の影から覗いていた。

 

 

……聖杯戦争…本当に始まるの?

大丈夫か、冬木。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

こうはんぱつまくら?

 

「うふふ、翔太くん可愛いデース。」

 

真ヶ土家。

体育の授業と、宿題、さらには日課の魔術の修練で疲れ果てた翔太はベッドで眠る。

 

だが、何故か布団が不自然に盛り上がっており、明らかに翔太以外の誰かが居た。

 

「う、うーん、うーん、この枕、沈むよう、やたらに跳ね返るよう…うーん、うーん…」

 

ぽよん、ぽよよん、ぽよよん。

 

「あふん!翔太くん、そ、そこはお姉さん弱いデース!はふ!」

 

……………………………。

 

 

世の中には知ってはいけないことがたくさんある。

 

だからこの光景は誰にも言っちゃいけないよ?

よいこのみんな!

九狼お兄さんとの約束だ!?

 

「……そうですネ、確かに恥ずかしいのデース。」

 

真後ろにいつの間にか嗤う蛇神様が立ってた。

 

「…え゛。」

 

…偶々だったんだ。

エリザベートを迎えにきて。

帰り道に偶々見知った気配を感じたからちょっと覗いて見たんだ、他意はないんだ!

 

「…あらあら、九狼さんてば未だにワタシを召喚してくれないカラ、ついつい浮気しちゃいました、ゴメンねマスター?」

 

「いやいやいやいや!前世では確かにウルクで一時的にご縁がありましたけど!今生の僕はカルデアマスターぢゃないから!それにマシュ一筋だかrウプッ!?」

 

「捕まえタ♡」

 

「へ、ヘルプミー!?」

 

その夜、真ヶ土家では何故かやたらに背徳的な声と、耐えるような若い男の呻き声が聞こえたとかなんとか。

 

翌朝、同じベッドにいつものようにルコアのおっぱぉに挟まれてうなされる翔太と。

 

精魂尽き果てた黒髪の青年がいた事を付け加えておく。

 

「……マシュ…俺は耐えた、耐えたぞ…」

 

…よく耐えた、うん。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

ごひゃくねんのもうしゅう。

 

 

「まず、呪術とはどんなものか言ってみろ、慎二。」

 

「あ?そんなもの…呪い、だろう。」

 

「…ならば呪いとはなんだ?」

 

成り行きから連れ帰った男、ファフニール。

彼は住処を提供すれば呪術なら教えると話した。

 

ので。

今現在居候の邪龍様はワカメに呪術講座を開いているのである。

 

「…あーなんだ、確か魔術がそこにあるものを組み替えるプログラム、であり呪術は自身の肉体を素材にして組み替えるプログラム、だったか?」

 

「…ほう、博識だな。それがわかっているならば話は早い。」

 

「いや、待て待て…僕だって大雑把な概要は言えても本質までは知らないし使いこなせもしないんだが…大体なんで自身の肉体を素材にして組み替えるプログラム、だってのに他者に害を為したりできるんだよ?」

 

「…それは呪殺なんかをする際の話か?」

 

「ああ。」

 

「簡単だ、自身の肉体を素材にして組み替える、とは即ち己を魔術回路と、現象を起こすための術式そのものにすることも可能だという話だ…つまりは己自身が一個の魔道具と化すわけだな。」

 

「…なんかそれって反則じゃないか?」

 

「一見なんでも出来る肉体になれてしまうように聞こえるがな、自己を失えばそれまでだ、自分が自分と認識できなくなれば人では無くなり、術式を行使することも叶わなくなる。」

 

「…あ?それじゃ呪術でできることなんてたかが知れてないか…ああ、だから魔術師からすれば呪術なんざ大したこともできない原始的な術式だって話になるわけか。」

 

「そうだな、確かに真に理解できねばそう言う認識になるのはしかたあるまい。」

 

ファフニールはうむ、とひとつ頷きながら慎二に視線を向けた、その刹那。

 

「うっ!?」

 

慎二の視界が真っ白になった。

 

「あが、が!」

 

目が回る。

吐き気が迫り上がる、終いには身体中が痺れ始めた。

 

「な、なに、ゔぉぇっ、かはっ!」

 

語尾がおかしくなるのを理解しつつも、まともに喋れないのがもどかしい。

怖い。

 

このまま、自分は死んでしまうのではないか。

 

「……理解したか?」

 

と、ファフニールの言葉を境に不快感が嘘のように消え去った。

 

「は、あ、ああ…なんだよ今の!?」

 

「呪術だ。」

 

「ば、馬鹿抜かせっ今のは魔眼じゃないか!」

 

「…そうだな、呪術によってなんの変哲もない、ただ数キロ先の金貨の柄が分かる程度の視力しかない私の目を、邪眼の一種に『組み換えた』わけだ。」

 

身体中の産毛が総毛立った。

 

「は、ははは…凄い、凄いなそれ!」

 

ファフニールの視力がなんの変哲もないかはさておき、確かにこんな事ができるなら呪術も使い道があると言うものだ。

 

「つまりは使い方次第と言う話だな、それでは慎二。」

 

「ああ、まずは何を教えてくれるんだ!?」

 

「まずは基本から…そうだな、日本の古式にのっとって丑の刻まいりなんかどうだ?」

 

「……巫山戯てんのっ、おまえ!?」

 

「いや、意外に侮れないんだぞ、丑の刻まいり。」

 

「…いや、普通そこは如何にもな西洋式の呪術を教えてくれるとか、竜種らしく知識を与えてくれるとかじゃないの!?」

 

「…魔術師の家系の癖に頭が硬いやつだな、禿げるぞ?」

 

因みに。

ファフニール的には呪術を行使する感覚さえ養えれば良いため実は方法はどうでも良かった。

 

要するにトランス状態…半ば無意識下で術式を行使できる下地を作れるならなんでも良いのである、後はそれこそファフニールが慎二の意識に干渉して呪術を扱うすべを教えこめば良いのである。

 

「僕はあの妖怪ジジイみたいにはならないからなっ!?」

 

と、思わず叫ぶが、ふと慎二は思い至る。

 

「……あれ?そういやあの妖怪ジジイはどうしたんだ…これだけ騒いでも出てこない、もう日も沈んだのに…?」

 

間桐臓硯。

己の祖父を名乗る、五百年から年を経た妖怪ジジイが活動可能な夜になったのにでしゃばってこない。

 

「…妖怪ジジイ…ああ、あれか。」

 

「は?」

 

「あの蟲の塊なら焼き払っておいたぞ。」

 

「は、はーーーっ!?!?」

 

「俺を見るなり群がって来たんでな、さっき追尾式の呪術を叩き込んで焼いた。」

 

「Σ(゚д゚lll)」←慎二

 

 

 

〜〜その頃の桜〜〜

 

 

「はうっ!な、なんだか胸が、胸が苦し…」

 

「大丈夫か、桜!?」

 

胸を押さえてうずくまる桜に、士郎が駆け寄れば。

 

「は、無駄に肉付きが良すぎるから筋肉痛にでもなったんじゃないですかねえ?」

 

トールが毒舌を吐き。

 

「……おっぱい、しすべし!」

 

カンナが乗っかった。

 

「カンナ、そんなこと言わない!」

 

士郎が怒りながら桜を抱きとめると。

 

「……おっぱい、やっば衛宮くんも大きいほうがいいんだ……男の子って……。」

 

何故か疲れ果てた顔でいつの間にか一緒に飯をたかりに来ていた凛がジト目で睨んだ。

 

因みに凛が居るのは、学校でトールと何かわからないが意気投合したからである。

 

「おまえらなあ!?」

 

「えへへ…先輩に抱きとめて貰っちゃいました…うへへ。」

 

桜が、だらしない顔でにやけていた。

 

(……ワシ、今正に滅ぶ寸前なんじゃけど…なんでこいつらコントしとるんだ…ああ、ワシの五百ね……ユスティ……ぐふっ。)

 

そして、ひっそりと桜の心臓に寄生していた悪も滅んだ。

 

…ここに、あまりにもあんまりな終わり方で、五百年の妄執が潰えたのであった。

 

 

──間桐臓硯、リタイヤ。

 

 

 






【あとがき的なモノリス】


──ハイ、あんまりな終わり方をしたマキリゾォルケンさん南無。

久しぶりにバカな話を書いてスッキリしました。

もう、いろいろスランプで話が書けなくて。
やっぱりギャグはいいな、ギャグは…

開始前からいろいろ改変されていく聖杯戦争。
どうなるんだこれ。
始まるのか、戦争。

そんな話は次回を待て?

筆者が書いたら、続くんだ、多分。

そんなわけで皆様、間が空きましたが私は生きてます。

読んでくれて居る皆々様、ありがとうございます!

それでは、また次回更新で!
しーゆー!!

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