竜因子持ちが二頭と一人。
説明回?
猛竜注意!
この作品は、何番煎じかもわからない…小林さんちのメイドラゴン、及びFate/staynight 、Fate/GrandOrderの2次創作です。
キャラ崩壊、捏造、曖昧設定などがありますまた、しばらくシリアスが続きます。
合間合間におバカな話は挟みそうですが。
それでも良いよ!
と言う勇者な方はドラゴンスレイヤーは持たずに身体を清潔にして塩を擦り込み、オリーブオイルを塗ってお待ちください。←
…ジョークですよ?w
それでは、思いつきの駄文ですが、お楽しみいただけたら幸いです。
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夢だ。
あ、これ絶対夢だな。
…昔みたいな魂持ってかれる系じゃ無いけど。
見えるのは魔方陣、召喚サークル。
眩く輝く金色の円環。
…金色…これは、強大な霊基の予感!?
え?
バーサーカークラス?
「………Arrr……Arrrrrrrrrr!」
ランスロットォ!?
いや、おまえもう12人来たダロォ!?
来すぎだから!!
もういいからあ!?
え?
13人揃ったからすごい技が使える?
コクコクと頷く13人のランスロット。
一人だけセイバークラスである。
何、男の方の我が王から借りた?
手にした剣にはなにやらかっこよく変形する鞘が。
鞘ごと聖剣を手前に構えるランスロット(セイバー)。
『シールサーティーン、ディシジョンスタート。』
なんかその女性の我が王の声じゃ無いこれ?
『承認──
ランスロット【バーサーカー】
ランスロット【バーサーカー】
ランスロット【バーサーカー】
ランスロット【バーサーカー】
ランスロット【バーサーカー】
ランスロット【バーサーカー】
ランスロット【バーサーカー】
ランスロット【バーサーカー】
ランスロット【バーサーカー】
ランスロット【バーサーカー】
ランスロット【バーサーカー】
ランスロット【バーサーカー】
ランスロット【セイバー!!】』
待て待て待て待て!?
コレは世界を救う戦いである(CV置鮎)、じゃねーから!
『
あれ、なんか誰かとパス繋がってないこれ?
てか、13人同一人物とかおかしいからね!
一人円卓かよ!
承認の意味は!?
あ、だから独裁政権…いや、聖剣だって?
駄洒落かよ!
ていうかいつもの単体宝具がぶっちらばって全体宝具化しただけじゃねーか!!
ゔぉ〜〜ぃ!?
アロンダイトが光り、刃が弧を描く中。
視界は、フェードアウトしていった。
────────────────
【竜は円卓の夢を見るか】
「円卓の騎士ぃぁ!?」
ガバァ!
と。
焦りながら布団から飛び起きる。
ん。
んんん??
見慣れた衛宮亭の一室、しかし何かが違う。
そう、そうだ。
ちょこん、と正座したその女性。
何故か、シロウさんの隣に。
「よかった、目が覚めたかトール、ドラゴン姿から人型になった途端に気絶したから心配したぞ?」
ああ、そうか私は魔力の急激な解放とその魔力の痕跡を広く拡散しないため、傷の回復とあれこやこれやに魔力を使いすぎて…
シロウさんに抱きついて安心して気を…うん、役得でした、ってそうじゃない。
いつもと同じ優しい笑みを浮かべてそう語りかけてくるのは愛しい人。
衛宮士郎その人に違いないのだ。
ただ、その隣に正座した人物が問題なわけで。
青いスカートドレス姿にはなんとなく見覚えがあった。
そうだこの人は、──では?
「……私、今何を言いました?」
「……我が王とか、なんとか?」
「……私は竜種を部下に持った覚えはありませんが…シロウ、彼女は確かトール、と言いましたか。」
「あ、ああそうだ…トール、彼女はセイバー。俺をアサシンとやらから救ってくれた恩人だ。」
「いえ、私は貴方の剣だシロウ。」
目の前の美少女はまるで芸術的な人形の様な美しさだった。
金糸の様な柔らかな髪に翡翠の様な美しいエメラルドグリーンの瞳。
華奢な体つき、しかし無駄の無い肉付きをしたその手足は最低限の筋量ながらも引き締まっている。
美しいだけではない、戦士のソレだ。
それに何よりその身体から発せられる魔力。
己ほどではないが現代の魔術師には到底有り得ない魔力であり、またその質も。
「…ご同輩、ですか貴女?」
「はい、私にも竜の因子があるのは察しの通りです…本来ならシロ…いえ、未熟なマスターに真名を晒す気はまだありませんでしたが…貴女が味方であるならばよいでしょう。」
味方ですよね?と改めて確認をする美少女。
「…事実でも未熟と言われるのはやっぱりこたえるなあ。」
「いえ、未熟というには些かおかしいのですが…普通竜種を側仕えなんかにできませんよ…いかなる王にも容易にはできなかった事ですからね…何故その魔術の腕前でそんな奇跡が。」
「そりゃ、側仕えじゃなくて友「妻」達だからな。」
「えーー!?」
「いや、いつ妻になったんだよ!」
「え、それはこの家に置いて貰ったその時にでは?」
「ハウスキーパーだ、ハウスキーパー!」
「……なるほど、わかりません。」
「…おしかけにょぼう?」
ひょこ、と出てきたカンナがそう付け足す。
「…いや、カンナそれも違うからな。」
「照れなくてもいいじゃないですか、このこのぉ。」
「やめろ、脇腹をつつくなトール!?」
「ハウスキーパー、ようは側仕えでは?」
「いや、側仕えだと部下とか下働きだろ…トールやカンナは…ハウスキーパーみたいなことはして貰ってるけど家族みたいなものだから、さ。」
桜や藤姉もな。
と付け足す照れ顔のシロウさん可愛い。
「尊い…尊い…!」
「…あの、トール…帰ってきてください話が進みません。」
ちょっと遠慮がちなセイバーの声にはっとなる面々。
「あ、わるいセイバー。」
「そうですね…シロウさん可愛いです。」
「いや、なんでさ。」
「…先程シロウには簡単に説明をしましたが、私はこの地の聖杯により呼び出された英霊、サーヴァントです。」
「英霊…サーヴァント…人類というカテゴライズにおける最高峰のゴーストライナーじゃないですか…それが使い魔?ありえませんね…けれど貴方のその力は…衰弱した様な状態ですが確かにそうだと言われても納得できそうなものだとはわかります。」
「流石に竜なだけあって詳しいな、トール。」
「伊達に長生きはしてませんよ、それに他のサーヴァントとも不本意ながら交戦済みですから…まさかこの上、シロウさんが土蔵で襲われているとは思ってませんでしたけど。」
「ええ、概ね指摘の通りです。私は確かにマスターであるシロウが魔術師としては未熟故に魔力不足から弱体化していますし、本来なら人間が英霊を使役するなど不可能に近い。」
しかし、とセイバーが俺の手の甲を見た。
双刃の剣にも見える赤い痣。
「その赤い聖痕は令呪と呼ばれる大魔術式の一部であり…サーヴァントを統べるための3度きりの絶対命令権であり、奇跡を起こす触媒でもあります。」
「奇跡?」
「はい、限定的ながら魔法にも近しい現象を起こしたり、我々サーヴァントをパワーアップする事もできます。」
「ふむ。」
「例えば、今この場に来いと言われればたとえ万里が離れていようと空間を捻じ曲げてでも今すぐに馳せ参じることが可能になります。」
「…そして、いかなる不本意な命令であれ令呪を用いて強制されれば従わざるを得ません。ただしあまりに意にそぐわない場合などはサーヴァントも抵抗しますから、一画ではなく二画必要となる事もあります。」
「なるほど…そして一画は残さなければいけないわけですね。」
「え、なんでだ?」
「英霊とは人を遥かに凌駕する存在です、それが従う理由は聖杯による願いの成就──そして、令呪による絶対命令権があるが故です、どんなに逆らおうと、二画もあれば願いの否定すら強要できるから…です。」
ゴクリ、と唾を飲む音。
「セイバー、君は俺を助けてくれた…それは令呪があるから、契約があるからか?」
それがなければ、俺を殺す事さえ?
「…ふ、心配はいりません、私は貴方の剣だ、その担い手である貴方を害しようなどとは思いません。」
「…そうですか、けれどセイバーさん、どんな理由があれ、万が一にもシロウさんに剣を向けた時には、私が許しませんからね。」
トールが、その瞳を竜のそれに戻して睨む。
「…シロウがマスターとして、共に正しく聖杯を求めて戦うのであればそんなことにはなりませんよ、トール。」
「…なら、いいですけど。」
「ああ、それと話が脱線しましたが。」
改めて自己紹介を、とセイバーが切り出す。
「…トール、今はただのトールです…あなた方英雄という人種からすれば竜なんて倒すべき悪でしょうが…まあ、シロウさんの力になるっていうのなら我慢します、でもシロウさんに色目を使うのは禁止ですからね、あとシロウさんたまに見惚れるのやめてください、すごく嫌です私と言う妻がありながら!?」
「ぶっ、いや、待て、だからトール、おまえ妻じゃないだろ!」
「じゃあ許嫁でいいので。」
「いーのでー。」
と、ひっつく竜二頭。
「はあ…あ、セイバー、こっちの小さい子はトールの知り合いで、やっぱりドラゴンのカンナカムイ、カンナだ。」
「かんなー、よろょろ〜〜。」
「…どこでそんな適当な挨拶覚えてきた。」
「んー、たいがあ?」
「藤姉か…。」
ため息をついていると、セイバーがクスクスと笑いながら佇まいを正した。
「…改めて、マスター…衛宮士郎、私はサーヴァント、セイバー…あの土蔵で召喚されたその時より貴方の剣となり共に戦うものだ。」
シュ、と。
一瞬にしてその身体が銀色の鎧に覆われる。
その姿は正しく騎士だ。
凛として、強く、美しい戦場に咲く花。
「──貴方と、トール、カンナカムイの力を信じて明かしましょう…我が真名はアルトリア・ペンドラゴン…あなた方が認識するところのアーサー・ペンドラゴンです。」
ブワ、と。
その手に握る不可視の何かが振り抜かれ、次の瞬間眩い金色を露わにする。
それは剣。
何より眩い、幻想の中に語られた金色の刃。
ブリテンに伝わる人類史上、知らぬ者はいないほどに有名な聖剣の代名詞。
「え、え、えっ、アーサー、アーサー王!?」
トールが流石に驚き、俺はその剣に見惚れ、釘付けになっていた。
「はい、この剣…エクスカリバーがその証。」
間。
さらに間。
「「う、うええーーーー!?!?」」
俺とトール、二人の驚愕の叫びが轟いたのだった、まさかアーサー王だなんて思ってなかったからな…。
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【擬・魔力供給】
あの驚愕の事実から役四半刻(30分)。
トールがランサーを退けたこと、その真名がクランの猛犬、クー・フーリンであった事。
また、聖杯戦争におけるアサシンはごく僅かな例外を除き山の翁と呼ばれる代々の暗殺教団の教主である事など情報を交換した。
セイバーは何故アサシンの事など知っていたのか謎だが、聖杯からもらう知識のうちなんだろうか?
そして、ランサー、アサシン、セイバー以外にはエクストラクラスと言う例外がいる可能性を除けば残っているのは、弓の騎士アーチャー、騎乗兵、ライダー、魔術師、キャスター、狂戦士、バーサーカーがいるらしい。
七騎のサーヴァントと七人のマスターの殺し合いの果てに決まる聖杯の争奪戦。
それが、聖杯戦争。
「話を聞いてわかりましたが、校庭でシロウが出くわしたのはランサー、それにトールが僅かだけ交戦したと言う銃剣使いはアーチャーでしょう。」
「そっか、銃も弓兵に入るのか。」
「ええ、そしてランサーは暫くは表に出ては来ないでしょう、傷を癒すまでは潜むと見ていい。」
「……なあ、セイバー。」
「なんですか?」
「やっぱ殺し合わなきゃだめか?」
バカなことを聞いていると思いながら、言わずにはいられなかった。
「…話を聞くにシロウ…貴方一度死にかけたのでしょう、それを何を悠長に…次は生きていられるかわかりませんよ?」
「かもな、けれど…だからって殺し合わなきゃならない理由にはならない、危険だからって相手を殺していい理由にはならないよ。」
「シロウ…それは美徳だが、賢いとは言えない、これは戦だ…一騎当千の英霊と、人の道理を外れた魔術師達のバトルロイヤル…甘いことを言っていれば死ぬのは貴方になってしまう。」
「…セイバーさん、私達を忘れていませんか?私はサーヴァントとも戦えます、言うならこちらはサーヴァント二騎を有しているわけですから。」
「いや、しかし私も不完全だ…トールだけをあてにするわけにもいかない…宝具、エクスカリバーを撃てるとして一度が限界でしょう…2度目を撃てば魔力の枯渇で私は消えるしかない。」
「……ううん、うーーん。」
「どうした、トール…具合でも悪いのか?」
「トールさま、便秘?」
「カンナ、おだまりやがりなさい、違いますよ、違います…本当は嫌なんですけどね…セイバーさんの魔力不足…補えるかもしれませんよ?」
「…ほ、本当ですか、どうやって?」
セイバーが思わずと言った風に身体を乗り出して──って近い近い!
「何故シロウさんを挟むようにして乗り出してくるんですか、わざとか!あざといのか!ヒロインの座は渡さない!?」
「いや、落ち着けトール、そうじゃない。」
一瞬、セイバーの綺麗な髪と女の子らしい甘い香りにくらっとしたのもこの茶番劇で吹っ飛んだ。
「で、その方法って?」
「それは、ずばり────」
「ずんばりずばり?」
カンナが間でふわふわと空中を舞いながら相槌をうつ。
「料理、です!!!」
は?
「いや、たしかに兵站は重要ですが食事で得られる魔力量は本当にごく僅かですよ、とても状態を改善する程には…」
「まっかせなさい、私に良い考えがある!」
それ、なんか心配な台詞だな、特に司令官的な人が言いそうで。
そして。
セイバー歓迎、もとい、魔力供給の為に。
深夜のどらごん料理劇場が幕開けたのだった。
【あとがき的なモノリス】
はい、またも間が空きました。
引っ越し、環境が変わりなかなか時間を作れなかったライダー/ギルスです。
まあ、気力も体力もついていってないのでやはりオルタニキを集中して書いていた時みたいなペースは厳しそう。
まあ、ゆっくり書いてますからたまに上がってたら読んでやってください。
感想とかくれたら超喜びます。
さて、セイバーとトールの邂逅。
魔力不足をどうするの?
ならトールに解決してもらいましょう。
と言うわけで次回はトールの三分クッキング?
開幕です。
乞うご期待?
「まよねーず?」
「カンナ、それ以上いけない。」
そういやFGOの強化に必要なのは…Q──
ガシャアン!(何かがぶつかる音
トール「と言うわけで、筆者にかわりまして、私から…皆さま次回更新まで、しーゆー♡」
カンナ「しーゆーぅ?」
多分続く。