就職先はAUOの秘書でした。   作:疾走する人

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ニート取り扱い説明書

前回のあらすじ

 

ナムタルのオッサンに現代に行くように言われる

 ↓

タイムマシンを見る

 ↓

なぜにガンダム?

 ↓

コクピットに入る

 ↓

アムロ、行っきまーす!

 ↓

エレシュキガルかわゆい。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

今日は、俺の心の中でニートの取り扱い説明書みたいなのをナレーションしてみようかな。

 

そんなことを考えていたので俺とエレシュキガルの回復した目に入ってきたのは、照りつけんばかりの太陽だった。

 

「うわぁぁぁぁぁ!目がぁ!目がぁ!」

 

「グフッ…」

 

俺は某天空の城の大佐のごとく目を抑えてその場にうずくまり、エレシュキガルは吐血する。

 

なぜそんなことになるのかって?

 

考えても見給え。

 

俺やエレシュキガルは、ニートの中でも最上位の存在なのだ。

 

故に、家や自分の部屋から出ることはあんまりないし、もしも家から出てみたとしても、冥界だから太陽なんてないのだ。

 

まあ、なにが言いたいのかというと、あれだ。

 

普通のニートに限らず、最上位のニートにとっても日光は天敵、ということ。

 

ニート取り扱い説明書その一。

 

ニートに日光は当てないようにしましょう。

化学反応を起こして大爆発します。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

痛む目を抑えながらも、俺とエレシュキガルは近くのカフェに入った。

 

「よ…、ようやく解放された…。」

 

「マジで死ぬ…!日光に当たったらマジで死んじゃうよ、俺たち…!」

 

そんなことを言いながらも、俺とエレシュキガルはカフェのメニュー表を見る。

 

「そんじゃ俺はコーヒーゼリーで。」

 

「お…。それ美味しそうかも…です…。それじゃあ、私も…。」

 

注文するものを決めて、店員に二人してコーヒーゼリーを頼んでからアニメ談義を始めようとしていた俺とエレシュキガルの耳の中に、隣の席のカップルの言葉が入ってきた。

 

「ねーねー、最近、ニート、とかいう奴らいるじゃん?」

 

「あー、いるねー。」

 

「アイツラってさ、マジで社会のゴミじゃない?」

 

「「グフぁッ!!」」

 

隣の席のカップルの言葉に俺とエレシュキガルは一斉に吐血する。

 

「だよねー、ずっとずっと保護者の脛をかじりまくって、ホント何様だって話ー。」

 

「ゲボラッ!」

 

「ケフカハッ!」

 

結局、それ以上ニートのことについてそのカップルたちが何か言うことはなかったが、カップルの言葉は俺とエレシュキガルの心の中に深く突き刺さり、深い傷を残した。

 

ニート取り扱い説明書その二。

 

ニートにを言葉で攻めるのはやめてあげましょう。

 

言葉のダメージによって、精神、及び肉体に大きなダメージが与えられます。

 

今回は俺やエレシュキガルのような最上位のニートだったから吐血程度で済んだものの、俺たちよりも下位のニートだったら、かなりの傷を負っていただろう。

 

ニートのガラスは心なのだ。

 

あ、間違えた。

 

ニートの心はガラスなのだ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

コーヒーゼリーを食べ終わってから俺とエレシュキガルは店を出て日光を避けながらどこかいいところを探すことにした。

 

「なあ、どこらへんに行けば良いところがあると思う?」

 

「わからないけど、その前に今どこにいるのかを把握するほうが先だと思います…。」

 

「確かに。」

 

エレシュキガルの提案によって今どこにいるかを確認することになったので、俺はナムタルのオッサンに渡されたスマホを取り出す。

 

「えっと…、今の位置はっと…。」

 

グーグ◯マップで調べると、俺の目に「幕張」の文字が入ってきた。

 

「ファッ?幕張?せめて秋葉原じゃなくて?」

 

行くならせめて秋葉原にしたかったが、そのためにわざわざ電車なんて使って移動するのはめんどくさかったので、俺とエレシュキガルは仕方なく幕張で楽しむことにした。

 

ニート取り扱い説明書その三。

 

ニートはめんどくさがることが多い種族です。

 

ニートにめんどくさいことをさせないようにしましょう。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「幕張といえば…幕張メッセ…ですよね…」

 

というエレシュキガルの一言によって、俺は幕張メッセに行くことに決めた。

 

「あの…、今日は…、なにがあるんでしょうか…?」

 

「ああ、調べてみたら、ゲームフェスティバルみたいなのがあるらしいぞ?」

 

「やった…。」

 

ガッツポーズを取っているエレシュキガルを見てほっこりしながら俺はエレシュキガルと共に幕張メッセの中に入る。

 

そこにあったのは、目もくらむばかりの色とりどりの光と、光を出しているたくさんのゲームだった。

 

「おお…!」

 

「これは…、すごい…です…!」

 

俺たちはその後、ヒャッハーなテンションのまま中に入ってゲームで遊びまくった。

 

ニート取り扱い説明書その四。

 

ニートにはできるだけゲームを与えましょう。

 

化学反応を起こして大爆発(いい意味で)します。

 

え?

 

ゲームをしているときの描写がほしいって?

 

ゲームの光に照らされて喜ぶエレシュキガルの顔は、見惚れるほどに綺麗なものだったと言っておこう。

 

ニート取り扱い説明書その五。

 

ニートには、できるだけ美少女を近づけましょう。

 

ニートは、それだけで天国よりもいい気分になれるのです。

 

この世界って、サイコー!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに、ゲームイベントが終わってから、俺とエレシュキガルはしっかり冥界に戻りました。


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