あらすじ「マオは仕方なく賢狼族のホロを自宅に泊まらせ、なぜマクリナ村へやって来たのかを聞くと、そこには思いがけない理由があったのだった。」
ホロ「僕の村の近辺に……大型のモンスターが徘徊するようになったんです。」
マオ「モンスターが……!?」
♪OP♪
~マクリナ村 マオの家~
マオ「ホロ君……その事なんですが……。」
ホロ「?」
マオ「その英雄さんと言うのは実は……私の父と母なんです。」
ホロ「えっ?そうなの!?じゃあすぐに会わせて!僕の村近くにいるモンスターを討伐してって言うからさ!」
マオ「それが……もういないんです。」
ホロ「ど……どういう事?」
マオ「今は傷跡がほとんど残っていませんが、十年前にこのマクリナ村はモンスターの襲撃にあってしまい、そのモンスターの討伐に出ていた私の父と母は……死んでしまったんです。」
ホロ「う、嘘だ!そんなでたらめな事、僕は信じないぞ!ひどいよお姉ちゃん!僕にそんな嘘を言うn」
マオ「嘘じゃありません!!」
ビクッ ホロ「!」
マオ「全部……本当の事です。そしてその時取り残されてまだ小さかった私を保護してくれたのは、他の誰でもないマクリナ村の村長さんなんです……。」
ホロ「じゃ!じゃあ!あの広場に立ってた銅像はっ!?」
マオ「あれは父と母が生きていた証として建てられたものです……この村を救った英雄として、あの中央広場に建てられました。」
ホロ「そ……そうだったんだ。じゃあ僕は……一体何のためにこの村へ……。」ペタッ
マオ「ホロ君……。」
ホロ「僕はどうすれば良いの……?このままじゃあ……あのモンスターを倒さないと……僕の村は……。」
マオ「……ホロ君!!」バッ
ホロ「えっ……な……なに?」
マオ「私もモンスターを狩りするハンターの一人です……!だから私が、そのホロラ村に徘徊してるモンスターを倒してみせます!」
ホロ「えぇっ!?む、無理だよ!!いくらお姉ちゃんがハンターって言ってもそんな弱そうな装備じゃ、絶対あのモンスターに勝てっこないよ!」
マオ「大丈夫です!私これでも、今日も軽く1つのクエストをクリアしたんですから!」
ホロ「お、お姉ちゃんそんなに強いのっ!?」
マオ「も、もちろん!!」(汗)
マオ(うぅ……自分から撒いた種とはいえ、集会所でロウさんと下位のクエストをやったとはとても言えそうにない……。)
ホロ「そっか……そうだよね!英雄ハンターさんの子供のお姉ちゃんなら、絶対強いに決まってるよね!!だったらあのティガレックスも倒せるよね!」
マオ「そうですよ!きっと大丈夫……今、何て言いました?」
ホロ「え?ティガレックスを倒せるよねって……。」
マオ「ティガレックスって……あの凶暴って噂の?」
ホロ「うん、そうだよ?」
マオ「そ、そうですか……でも大丈夫ですよ!!ホロ君やホロラ村の皆さんの為にも、絶対に倒して見せますから!!」
ホロ「わーい!ありがとうお姉ちゃん!!これで村の皆もきっと喜ぶよ!!」
マオ「えぇ!どうぞ大船に乗った気分でいてください!!」
ホロ「うん!!……ふわぁーあ……何か安心したら眠くなってきちゃった……お姉ちゃん、ベッド借りても良い?」
マオ「あ、はい……良いですよ。」
ホロ「じゃあ僕先に寝るね……おやすみなさい、お姉ちゃん。」ポフッ
マオ「おやすみなさい、ホロ君。」
ホロ「うん……zzz」
マオ「……さてと、ロウさんにティガレックスの事を詳しく聞きに行きますか。」スッ
スタスタ ロウ「話は全部聞いた……。」
マオ「うわぁっ!……ロウさん、いつから私の家の玄関に?」
ロウ「ん……マオが肉を一生懸命焼いて焦がしまくってる所からだな。」
マオ「……それ前回の話の真ん中ぐらいですよね?」
ロウ「そうなるな……で、俺にティガレックスの事を聞くんだろ?」
マオ「はい、是非お願いします……この子の為にも。」
ロウ「全く……実力もほとんど無い癖に面倒なクエストを引き受けやがって。お前のその非力な装備で勝てるほど、奴は甘くないんだぞ?」
マオ「でも……私も立派なハンターの一人ですし、それにこの子の話を聞いてて……居ても立ってもいられなくなってしまって。」
ロウ「まぁそのガキが自分の村の為にここまでするとあっちゃ、俺等も手伝ってやらなきゃ流石に気の毒だろうからな。」
マオ「え……ロウさん、俺等もって……?」
ロウ「俺も手伝ってやるって言ってんだよ。今回ばかりはお前一人じゃ、奴相手には流石に無理がある。」
マオ「本当ですかっ!?ありがとうございます!」
ロウ「気にすんな。俺も乗り掛かった船だ、暇潰しがてら付き合ってやるから、今すぐに支度しろ。」
マオ「え?今からホロラ村へ行くんですか?」
ロウ「ちげーよ、集会所だ。流石に俺が上位に行ってるとはいえ、マオにも頑張ってもらわねぇと奴相手には厳しい……だから俺とマオの装備と武器を強化する必要があるんだよ。それともそのままの装備で行って、奴に無様にいたぶられたいか?」
マオ「……解りました、すぐに準備します!ロウさんは先に集会所で待っていてくれませんか?」
ロウ「へいへい、じゃあ先に行って待ってるぜ。」スタスタ
マオ「あ、ロウさん。」
ロウ「ん……なんだよ?」
マオ「さっき私の玄関前にずっと居たって言ってましたけど……さすがに身の危険を感じますのでやめてくれませんか?」
ロウ「………………努力する。」
~マクリナ村 集会所 受付前~
ロウ「……おっ、やっと来たか。」
タッタッタ マオ「すいません!遅くなってしまいました!」
ロウ「ちゃんとアイテムポーチの中はバッチリだろうな?」
マオ「大丈夫です!……それにしても、やっぱりこの時間は他のハンターさんはいないようですね。」
ロウ「良し、じゃあさっさとクエストに行くぞ。もう俺が受注をしているから、マオは受付横にあるクエスト板で参加するんだ。流石にそれぐらいは解るだろ?」
マオ「了解です!……ちなみに何のクエストを受注したんですか?」
ロウ「それは見てからのお楽しみだ。」
マオ「はぁ……。」
タッタッタ マオ「ろ、ロウさん!!」
ロウ「おっ、どうやら参加してきたようだな。」
マオ「こ、これっ!一体どういう事ですか!?」ピラッ
………………………………………………………………………
○題名 火山で咆哮!ティガレックス!!
○目的 ティガレックスの討伐
○場所 火山 ~昼~
○依頼者 炭鉱夫の一人
俺はいつものように鉱石を掘っていたんだ。そしたらとんでもねぇ化け物が現れやがったんだ!やべぇよやべぇよ……あんなの絶対俺じゃ勝てるわけ無いってはっきりわかんだね。じゃあ依頼するから、ハイヨロシクゥ!
……………………………………………………………………
ロウ「どうだ?本番前の肩慣らしにとても良いクエストだろ。俺が教えるより実際にぶつかった方が早いと思ってな。」
マオ「それはそうですけど……これ下位クエストは下位クエストなんですが、高難度って書いてるんでかなり難しいクエストじゃ……?」
ロウ「マオ一人だけならそりゃ無理だろうが、上位の俺がいるから大丈夫だよ。なぁに、今回の討伐では見てるだけで良い……さすがに初期装備じゃ1発食らうだけでお陀仏だろうからな、ついでに俺の実力もちゃんと再確認しとけ。」
マオ「は、はぁ……。」
ロウ「それじゃ早速行くとするか。あのガキをホロラ村まで護衛しに行くまで、あまり時間がねぇからよ。」スタスタ
マオ「はい。」スタスタ
マオ(私も立派なハンター……いつかは一人でも狩れるように今は力を付けないと。せめてこのロウさんが付いている間は……。)
マオ(そして……あの人のように……!)グッ
受付嬢「いってらー。」ノシ
パープー ~火山で咆哮!ティガレックス!!~
ークエスト を 開始しますー
=地底火山 ベースキャンプ=
スタスタ マオ「ここが……地底火山ですか。」
スタスタ ロウ「あぁ。目の前に馬鹿デカイ大穴が開いてるだろ?その崖から飛び込んでティガレックスの居る場所まで行くんだ。」
ビクッ マオ「えっ!?この穴に飛び込むんですかっ!?無理です!!絶対無理です!!」
ロウ「無理って言っても、俺や他のハンターの奴等は何の躊躇もなく普通に飛び降りるぞ?それに安心しろ、俺達ハンターはどんなに高いところから飛び降りようが無傷だからな。」
マオ「じゃあ私も……?」
ロウ「そうなるな……基本的にそういう体の造りになってる。」
マオ「それはそれで……私達もモンスターに劣らないほど、充分化け物みたいですね。」
ロウ「まぁそんな話はどうでも良い。とにかくこの火山の奥にいるティガレックスを狩らねぇと、クエストクリアにならないんだからな。ちゃんと支給品は持ったな?」
マオ「バッチリです。」
ロウ「良し、じゃあ早速お前から飛び降りろ……見ててやるからさ。」
マオ「わ、私からですか……?それはちょっと心の準備がいると言うか少し待ってt」
ロウ「早く行かんかい!!」ガッ
フワッ マオ「ちょっ……!?」
ヒューン マオ「キャァァァァァァァァ…ァァァ………!!」
ロウ「……」
マオ「……」スタッ
ボソッ ロウ「着地したな……。」
マオ「……ァ、ロウサン!ロウサンノイッタトオリ、ゼンゼンヘッチャラデス!オリテキテクダサイー!」
ロウ「世話の焼ける奴だ……。」
これで8話は終わりになります!
無理な展開があったかなぁ……敢えて気にしないことにしよう……!
ここまで見ていただき、ありがとうございましたぁ!