MH外伝(ハンター物語)   作:サクトン

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あらすじ「ベルローナ地方マクリナ村出身の新米ハンターであるマオは、マクリナ村の外れに位置する集会所へと足を運ぶが、他地方からやって来たハンター達に圧倒され、村へと帰ろうとする。」

あらすじ「だがそこへ、シナト村からやって来たハンターのロウと出会い、ロウの元、マオが集会所クエストに挑戦する許可を得に、全てのクエストを管理しているギルドマスターの元へ赴くのだった。」


♪OP♪


狩4 ギルドマスターとマオ

   ~マクリナ村 集会所 GMの屋敷~

 

 

スタスタ ロウ「なるほどな……マオはその憧れの人とやらに会う為、ハンターになったのか。」

 

スタスタ マオ「はい……もう一度あの人に直接会って、昔言えなかったありがとうを言いたいんです。」

 

スタスタ ロウ「と言うかさっきも聞いたが、そいつの顔も名前も解らないんだろ?せめて出身の村とか解れば何とかなったかも知れんが、それは流石にどうしようもないんじゃないのか?」

 

スタスタ マオ「そっ、そんな事ありません!!後ろ姿はちゃんと見てました!あ、でも逆光になってたので良く見えなかったですけど……それにもう10年以上も前になりますし……そうだ!声はちゃんと覚えてますよっ!声を聞けば絶対に解る自信はあります!」

 

スタスタ ロウ「声は覚えてるって言われてもなぁ……第一どこにいるかも解らんだろ。それにハンターと言ってもこの地方だけじゃない、全世界に何千何万といるんだ、その中から一人だけを探すってのは……さすがに無理があるぞ。」

 

スタスタ マオ「でも私は会ってお礼を言いたいんです、絶対に!私はあの人に命を救われて、その命で今はあの人と同じハンターの道を歩いていますから!それで今度は私がその人の立場になって、世界から悪いモンスターを倒したいんですっ!」グッ

 

スタスタ ロウ「……なるほどな。だからその為に、今は少しでも早く強くなりたいって訳か。」

 

スタスタ マオ「はい!」

 

スタスタ ロウ「ふっ……マオみたいな奴、俺は嫌いじゃないぜ?」

 

スタスタ マオ「あ、ありがとうございます。///」

 

スッ ロウ「さぁ着いたぞ……ここがGMの居る大部屋だ。」

 

マオ「ゴクリ……とても大きな扉ですね、高さは私の身長の3倍ぐらいでしょうか……。」

 

ロウ「何だ怖じ気づいたのか?この扉でそんなになってたら、GMを見たときはその場で気絶しちまうぞ?まっ、とにかく入んな。」ガチャリ

 

マオ「はい……。」スッ

 

 

ギィィィィィィィィ……

 

 

GM「……ん。」

 

ロウ「ようマスター、久しぶりだな。」スタスタ

 

マオ「お、お邪魔します……」スッ

 

GM「…………ロウか。」スッ

 

マオ(こ、この人がギルドマスター……?何でしょうこの感じ……なんだかとっても……。)

 

マオ(背小っさ!!私の膝ぐらいまでしかないですよっ!?)

 

ロウ「あぁ。悪かったな……近頃色んな村から依頼があったもんでよ。こっちの村に来たのは2日ほど前だ。」

 

GM「…………そっちの者は?」チラッ

 

ロウ「こいつは昨日、マクリナ村で新しくハンターになったばかりのマオだ。今日からこっちの集会所で世話になるから、とりあえず登録だけ頼む。」

 

マオ「お、お願いしますっ!」ペコッ

 

GM「ん…………こっちこっち。」ヒョイヒョイ

 

ロウ「ほら。登録してくれるからってマスターが呼んでんぞ?」

 

マオ「あ……はい。」スタスタ

 

GM「……。」ジー

 

マオ「……。」(汗)

 

マオ「あ、あの……さっきからじっと見てますけど……何か付いてますでしょうか?」

 

GM「名前。」

 

マオ「え……?」

 

GM「名前。」

 

マオ「あ、はいっ!マオ……です。」

 

GM「性別。」

 

マオ「女です……。」

 

GM「趣味、特技。」

 

マオ「え、えっと……趣味はハンター教本を読むことと、特技は特にありません。」

 

GM「……おっけ。」スタスタ

 

マオ「おっけ……?」

 

ロウ「良かったなマオ。これでお前も集会所のクエストを受注出来るようになったぞ!」

 

マオ「えっ!あれだけで終わりですかっ!?てっきり私は精密な審査とか色々すると思ってたんですけど……!」

 

ロウ「はっは、そんな事やってたら時間がいくらあっても足りねぇよ。ハンターはいくらでも湧いて出てくるもんだからな。」

 

マオ「虫みたいに言わないでくださいよ……私もロウさんもその中に入ってるんですから。」

 

ロウ「悪い悪い。 それによ?ギルドマスターに認められたその証拠に、マオの真上に出てる名前の横にちゃんと数字が付いただろ?」スッ

 

チラッ マオ「……あっ、本当に数字の1と付いてます。」

 

ロウ「ランクが付いたことによってこれからクエストをクリアする度に、クエスト報酬とはまた別にハンターランクポイントってのが入るようになっから、まぁ精々頑張れや。」

 

マオ「はい!」

 

ロウ「それじゃあマスターからの許可も下りたことだし、早速集会所に戻ってクエストに行ってみたらどうだ?」

 

マオ「はい。ちなみに……ロウさんはこれからどうするんですか?」

 

ロウ「俺か?そうだな……まぁ適当にモンスターを狩って素材集めでもするさ。」

 

マオ「素材……?素材ってなんですか?」

 

ロウ「はぁ!?マオ……お前素材も知らんのか!?趣味でハンター教本を読んでるって言ってたじゃねぇか!」

 

マオ「書いてたのは書いてたんですけど……当たり前のように文面に載ってましたから。素材とはどういったものかまでは書いてなかったので……。」

 

ロウ「やれやれ……仕方ねぇな、ここを出たらまた色々教えてやるよ。」

 

マオ「ありがとうございます!」パァ

 

ロウ「はぁーあ……俺の世話好きも少し考えなきゃいけねぇなぁ。」スタスタ

 

 

マオ「あ。そう言えばロウさんのハンターランクって4なんですね?」スタスタ

 

ロウ「気にしてるから言うな……。」スタスタ

 

 

GM「……。」

 

ボソッ GM「……英雄の子か、大きくなったな……。」

 

 

    ~マクリナ村 集会所 食堂~

 

 

ガヤガヤ ガヤガヤ ガヤガヤ ガヤガヤ

 

 

ファンゴ装備ハンター「盆踊り盆踊りぃー!」フラフラ

 

コンガ装備ハンター「俺も俺も!!」フラフラ

 

ハンター達「お前ら自重しろwwww」

 

ガハハハハ ワハハハハ モットヤレー イイカゲンニシロッ!

 

 

フムフム マオ「なるほど……素材とはモンスターの体から剥ぎ取った物の事なんですね……。」

 

ロウ「あぁそうだ。それを使って身に付ける防具やモンスターを狩る武器を作り上げるのさ。武具屋で買い揃えても良いが、性能の差が月とスッポンレベルで違うからやめた方が良い。この肉まんお前も食うか?バルバレって街の名物みたいだぞ。」スッ

 

マオ「あ、ありがとうございます。」スッ パクリ

 

マオ「んっ……美味しい……!」

 

ロウ「だろ?俺のお勧めだからな。こっちのタンジアビールも飲め……って、マオはまだ20歳未満だったか。」

 

マオ「はい……ここってジュースとか無いんですかね……?」キョロキョロ

 

ロウ「基本的に俺みたいなおっさん連中が出入りしてるからな、マオみたいな若い奴は珍しいぐらいだぞ?」

 

モグモグ マオ「そうですか?あまり気になりませんでしたけど……。」

 

ロウ「そうか……ところでマオ、お前さんどのクエストに行くかもう決めてるのか?」

 

モグモグ マオ「特には決めていませんが、とにかく大型モンスターを狩って早く強くなりたいです!」

 

ロウ「マオ、言って悪いが物事には順序ってもんがある。まず最初は採取などをしてアイテムポーチを万全に整えてからだn」

 

ダ ン ッ マオ「嫌ですっ!私は早く強くなりたいんですっ!!!」

 

 

ザワザワ ナンダドーシタァ? ザワザワ アノコガテーブルタタイタミタイヨ? ザワザワ ウルセェナァ… ザワザワ ナンノサワギダヨ? ザワザワ

 

 

ロウ「おっおいっ……!解ったから!解ったから騒ぐなよっ……!」(汗)

 

マオ「むー……!」

 

ロウ「はぁ……しゃあねぇな……。」ポリポリ

 

ロウ「解った。じゃあこれ食ったらマオを大型モンスタークエに連れてってやるよ。」

 

マオ「ありがとうございますっ!」キラキラ

 

ロウ(何か俺、妙にこの子に振り回されてるような気がするんだが……気のせいか?)

 

 

    ~マクリナ村 集会所 受付前~

 

 

ロウ「で……来たのは良いが、とりあえず大型モンスターなら何でも良いのか?」

 

マオ「お願いします!!」

 

ロウ「はいよ、んー……じゃあとりあえず軽くコイツでも狩るか。」ビリッ

 

マオ「これは……アオアシラ?」

 

ロウ「青熊獣アオアシラだ。マオ、お前コイツと1回やりあってみろ。」

 

マオ「えぇ!わ、私がやるんですか!?」

 

ロウ「当たり前だろ。俺が討伐してやっても良いが、それじゃあお前さんの為にならないからな。早く強くなってあの人に会いたいんだろ?」

 

マオ「うぅ……でもこのモンスター図鑑を見たら、アオアシラってかなり凶暴そうですよ?ほ、他のにしませんか?」

 

ロウ「は?大型モンスターを狩りたいって言ったのはマオだろうが。」

 

マオ「い、いざとなったら……ちょっと緊張してしまうと言いますか……。」ガクガク

 

ハァ ロウ「やれやれ……狩り人である俺達ハンターが怯えてどうすんだ。そんじゃ辞めるか?」

 

マオ「う……。」ガクガク

 

ロウ「まっ、マオが行かないって言うなら別に止めないがな。俺は俺で、適当に他のクエストに行くだけだし。それじゃーなー。」スタスタ

 

マオ「ま、待ってください!!」

 

ロウ「……?」チラッ

 

マオ「行きます……行かせてくださいっ……!」

 

ニッ ロウ「そうこなくちゃな……。」




これで3話は終わりになります。

ある程度は書き溜めしてるので、更新は早いです……それもあんまりですけど。こんな感じでよろしければ、随時更新していきますので、暖かい目で見守ってくだされば幸いです。

ここまで見ていただき、ありがとうございましたぁ!

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