セレニアと妹の姉妹ラブコメ作品。
『妹だけど』の影響は受けまくっている内容ですが、好きすぎるが故の結果ですので次話から変えるつもりで書いてます。誤解なさいませぬようお願いします。
私、異住セレニアの妹、異住ミレニアは完璧です。
名門女子校で生徒会長を務め、成績優秀スポーツ万能品行方正容姿端麗、その上先生方からの受けまでいいという完璧すぎて普通だったら鼻につくところを、その人好きする性格と人当たりの良さで補ってしまえるほどの完璧さ。
銀髪碧眼で日独クォーターという日本の学校ではデメリットにしか成り得ない要素も彼女のスペックに上乗せされれば神秘的な印象に早変わり。
まさに、完全無欠という言葉は彼女のためにある、と言う表現がよく似合いそうな女の子です。
それに比べて姉の私は成績平凡、不良じゃないけど優良学生でもない、運動神経は切れてます。先生方からの受けについては・・・人によって「味のある子」と評されたことがあるにはありましたね確か。一度だけですけども。
銀髪碧眼は妹と同じで胸だけは優っているそうなのですが・・・身長がねぇ-。チビでロリ巨乳だと寸胴体型にしか見えないので神秘的とは程遠い生き物にしか見えませんよマジで。
ようするに、絵に描いたような半端物。良くはないけど悪すぎもしない、現代の日本には掃いて捨てるほど有り余ってそうで、需要はあっても別に自分でなくてもいい人材の典型例とでも言ったところじゃないですかねぇ?
「―――ま。だから、どうって事でもないのですけれども」
私は書き途中の小説を保存してノーパソを閉じ、晩ご飯の用意をするため一階へと降りていきます。
妬む気持ちはある。羨ましいとも感じている。その才能が自分にあれば今頃は・・・そんな妄想をした事だって山のように存在していますが――それらは所詮、願望でしかありません。
私は私でしかなく、それ以上でもそれ以下でもない。それは、完璧な妹だって同じでしょう。たとえ叶わぬ夢だろうとも、自分がなりたいと思って目指し続ける事に意味がある。
自分のままじゃ叶わないからと自分を捨てて別の生き物になり、自分が叶えたがっていた夢を他人になった後の自分が叶えてもらったところで何の意味もないでしょう? それと同じです。
願望は願望として、願い続けて焦がれ続けて目指し続ける理想で有り続ければそれでいい。
「あ、お姉ちゃん・・・」
「こんばんは。何かお手伝いしましょうか?」
件の妹が台所に立って晩ご飯の下ごしらえをしていましたから声を掛けました。いつも通り、「別にいい。一人で出来るから・・・」と拒絶されてしまいましたが。
「そうですか。それではお皿でも出しておくと致しましょう。その方が早く食べられそうです」
食器棚に向かおうとした私に何か言って遮ろうとした妹を先回りして言い添えると、妹は「キッ!」とこちらを睨み付けてきた後で食事の準備に戻っていってしまいました。
私としては溜息をつきたいところですが、さすがに溜息の元凶が目の前にいる状況でそれやるのは挑発以外の何物でもないですからね。心の中で嘆息するに止めておくと致しましょう。
「「いただきます」」
二人並んだ食卓で同時に手を合わせて、料理になってくれた野菜や動物たちへお礼の言葉を告げてから食事を開始。
同族である人間だけではない、日々の食事に供されている命を頂かせてもらった者たち全てに哀悼の意を称する日本の伝統は良いものだとつくづく思います。
「「・・・・・・・・・(ぱくぱくぱく)」」
しばらくの間は静かな食卓風景が流れます。別に親から躾けられた訳ではありませんが、私たち姉妹は昔から黙っているのが苦手ではなく、沈黙したまま静かに食べる事を苦痛に感じない性格の持ち主たちでしたから、これが普通なのです。
「・・・今日、先生から進路について聞かれました」
ですので妹が食事中に、こんな話題を口に出すのは極めて異例なことでもありました。
普通の家庭では父親か母親が聞かなければならない案件なんですけど、うちはやや特殊な家庭環境から姉である私が最初に聞いて相談相手を選ぶ方式をとっております。
――ああ、別に両親が他界していて残してくれたマイホームに姉妹二人きりで住んでるとかのギャルゲー主人公設定じゃありませんよ?
単に母が地方へ単身赴任していった父親を追っていってしまって、姉妹仲良く置いてかれただけのことです。「私がいなきゃ何にも出来ない人なんだから~。うふふふ~♪」とかほざいてた母親の幸せそうで蕩けそうな笑顔には偶にグーをぶち込んでやりたくなる今日この頃です。
ラノベを書き始めたのも同じような理由。――単純に暇だったからと言うのと、受賞したら賞金でるし生活費の足しになりそう。プロになりたいと妄想するだけで、やってける自信なんてこれっぽっちもないんだし「失敗できる時にしておくか」ぐらいの気持ちでいんじゃね? ・・・程度の浅すぎる動機。だから第一次選考で落ちるんでしょうね、間違いなく。
不覚悟な理由で半端にやってる自覚がある以上は言い訳する資格もありませんが、学生と兼業作家両立できるスペックなんて普通の高校生に求めるなー、ラノベ主人公に求めろ―・・・とは思いますね普通に。
「ミレニアさんの学校って、エスカレーター式じゃなかったでしたっけ?」
「――っ! わ、私はまだ中学生なので実経験が少なく、将来のため見聞を広げる意味でも高校は普通の共学校に進学するのも悪くはないのではと思った次第です」
「ほう」
それは感心な事ですね。できれば卒業生から多くの財界人を輩出している名門女子校で生徒会長という学校の顔を務める前に言ってもらいたかったですが、済んだ話ですし私には関係ないので別に由としておきましょう。
「それで、どこの共学校に進学するか候補は決めてあるのですか?」
「はい。出来ればその・・・お姉ちゃんと同じ高校に通ってみたいと思ってまして・・・べ、別に変な意味での理由でじゃありませんからね!?
あくまで名門女子校での生活で得られない物を手にするためには、庶民の通う学校に通わなくてはならないであろうという現実的でリアリスティックな視点から見た客観的基準からの判断ですのでお間違えなく!」
大慌てで言い添える妹の戯言を聞き流し、私は自分たちの住んでる土地柄と立地について思いを馳せます。
うちは軽井沢の一等地・・・とまで行かなくとも、そこそこの高級住宅地に一軒家を持っている程度には家柄のいい家です。
当然のように治安も良く、だからこそ広い家に学生の姉妹が二人きりで生活してるという性犯罪の標的待ったなしな環境でも親は平然と置いていけると言うわけですね。
ぶっちゃけ、家の家事についても三日に一度はうちに来るホームヘルパーさんにやってもらっているため、食事当番とか日々の洗濯炊事とかの基本的な事ぐらいしかやる事ないんですよ、贅沢に慣れた苦労知らずなお嬢様暮らしの私たち姉妹には。
せめて最低限度の事はしないと精神衛生上良くないと思い、毎日来る予定だったホームヘルパーさんを週三日に変えてもらった程度には、うちの姉妹は心の贅肉に塗れていると自負するところであります。
・・・話が脱線してしまいましたけど、妹の通う名門女子校と私が通っている共学の普通高校は同じ学区内に存在しています。同じと言っても広いですからね、学区って。真逆の方角に位置するだけで学校周辺の環境はガラッと変わりますから不可能じゃありません。
付け足すなら、普通に共学ってだけで風紀の良さとかイジメがほとんど起きない校風とか、今時珍しいほど倫理教育が徹底されてるところとか、ここを普通と呼んでしまったら日本に多々ある普通の高校に通う高校生の皆様方から石投げつけられそうな好条件で溢れかえってますからねー。そりゃ恵まれまくってますよ確実に。フィクション以外でこんな学校、お金積まなきゃ通えるはずないですし。
「まぁ、いいんじゃないですか? 自分の人生なんですし、好きに生きれば」
「本当ですか!? 許可してくれるんですね!?」
「それについては、許可を出すのも学費を出すのもお父さんのお財布からなので、私にはなんとも。後で電話して伝えておいて上げますから、返事をお待ちなさい」
案件から見て、先にお母さんを通してからお父さんに伝えてもらった方が良さそうな気はしますけどね。学費少ないとは言え名門は通うだけでもお金が掛かる場所。制服一着、体操服の上下一着ずつだけを見ても普通の学校で買わされる物とは0の桁が一つか二つばかり違うものなのですよ。
とは言え、先ほど自分で申し上げたとおり、彼女の人生は彼女の物。許可を出すのもお金を払うのもお父さんの決定次第。
どちらも自分で選び、自分で判断し、自分で出した答えと道です。決めた事への責任は自分でお取りなさい。
第三者からの仲介があった程度で覆させられてしまう程度の決定ならば尊重されるべき価値などないのですから。
「・・・よし、第一段階はクリアーしましたね。次は踏み台を昇って本丸を攻め落としましょう・・・」
「ん?」
「こちらの話です。お姉ちゃんだからって、妹のプライベートにまで口出ししてこないでください。不愉快です」
「そうですか」
ツンとした妹の返しに、私は普通に応じて食事に戻りました。
今さっき進路のことで相談を持ちかけられた身ではありますが、そもそも親に相談事を持ちかける前には必ず私を通すルールを定めたのは私である以上、怒るのも不快になるのも筋が通りません。
相談に乗ることを請け負ったからには、自分の言った言葉に責任を負うのが当然の義務なのです。
「では、お姉ちゃん。後ほどその事に関連して別の相談がありますので、お姉ちゃんのお部屋にお邪魔してもよろしいでしょうか?」
「構いませんが・・・今ここではダメなので?」
「出来れば二人きりの場がいいのです。姉妹とは言え、年頃の女の子がプライベートなことで相談を持ちかけるのにリビングの居間はちょっと・・・恥ずかしいですし・・・」
頬を赤らめて俯く妹。
私も一応は同じ女ですので、気持ちは分からなくもないですが・・・・・・。
「二人暮らししてる家の屋内で、相談場所の違いに意味なんてあるのでしょうかね・・・?」
「気分の問題です」
断言されちゃいました。相手が「気分の問題」というからには、そうなんでしょう多分。
どのみち相談される側が、相談してくる側の心理を忖度するのもおかしなもの。請け負った以上は相手が相談しやすい状況を形作れるよう努力するのが正しい相談の応じ方というものでしょう。
「まぁ、そういう事でしたら9時頃にでも。遅くなりすぎると明日の学校に響きますからね。お菓子とかも夜遅すぎる時間に食べると身体に悪いでしょうから、その辺りが妥当でしょう」
「はい、よろしくおねがいします」
そんなこんなで、晩ご飯を食べ終わって、夜の9時頃。
トントン。
「どうぞー?」
戸が叩かれ、返事をすると、扉が開いて妹の顔がこんばんは。
「失礼します」
「はい、どうぞ」
狭いと言うほどではないですが、調度品は少ないので(ぶっちゃけ私は友達が少ないのです)ベッドに座るよう勧めるか、それとも机の椅子に座らせた方がいいのか迷っていたところで妹の方から先にベッドを選んで勝手に座ってくれたみたいです。
手慣れた所作ではありましたが、そもそも妹の部屋にベッドが有るのか無いのかさえ思い出せない私に、どうこう言う資格は絶対にありはしないので普通にスルーです。
それよりも今は妹の相談事についての方が大切なのでしょう、きっと。
「それで? どのような相談事なのですか?」
「はい。実は私はこのたびラノベの新人賞に応募して、初投稿ながらも大賞を受賞した旨を先日担当編集と名乗る方から電話で教えらて頂きました。正直なところ、舞い上がる心地という奴です」
めちゃくちゃ冷静そうに見えますけどね、第三者視点で見たならば。
まぁ、今この場にも家の中にも第三者は存在していないのですが。当事者二人だけの広すぎる空間の中なのですが。その当事者二人の片割れが私なのですがね。
「スゴいじゃないですか」
「はい。――ですが、問題が生じてしまいました。うちの学校は校則により、バイトが禁止されているのです。
その条件をクリアするためお姉ちゃんと同じ学校に入学することで、校則による縛りを外してしまおうと考えていたわけです」
「はあ、なるほど」
一応、理屈は通っている―――様に見えるのです、が。
「・・・ラノベ作家ってアルバイトに該当するんでしょうかね? 法律的にはやたらグレーゾーンな印象のある、名乗った者勝ちな職業ってイメージがあるんですけども・・・・・・」
「まだまだ世間では偏見の多い職業ですからね! うちみたいなお嬢様学校だとラノベ読んでるだけで『オタクキモい』呼ばわりされるのが日常茶飯事なほど悪しき伝統と因習と規律規範校則校則の三重奏を連呼するしか能の無い、図体と態度がデカいだけが偉い大人の条件だーとか思い込んでるバカな教師が中核を成しているのです! だから該当しなくてもさせられるんですよ!
分かりますか!? この大人たちによる子供たちへの無理解と弾圧っぷりが!? そこから抜け出すため必死に足掻く妹の涙ぐましい努力の辛さと苦しさが!?」
「・・・・・・目的、変わってきてません?」
むしろ最初から、そっちを本命だと言って持ってきてくれたら一も二もなく賛成してましたよ? 私。そんな学校だったら即刻退学させてもらってますよ確実に。
“そんな学校だったなら”ですけどね?
「――と、言う訳ですので私がお姉ちゃんと同じ高校に入学できるようになる受験生活一年の間、学生と兼業でラノベ作家をすることができません。そこで代役をお願いしたいのです」
「受験生活一年間の間はって・・・受験勉強は?」
「問題ありません。私の偏差値なら勉強する必要などなく現時点で余裕で合格確定してます」
うわ~、自覚のない実妹による頭の良さ自慢って微妙にムカつくなー。
「まぁ、ひとまず受験は置いとくとしまして、なにが『と言う訳』なのかよく分からないというのも脇に退かしときまして。――そのうえでお断りします。無理なので」
「何故ですか!?」
妹からの異常なお願いに対して普通に答えたら、劇画調に驚かれてしまいました。
夏の夜長のミステリー。・・・言い忘れてましたけど今、夏です。
「いや、だって」
私はおぼろげな記憶を辿って、あまり信憑性のない素人知識を掘り起こしてから妹の問いに答えました。
「どこの出版社か忘れましたけど・・・大賞規定で写真撮りませんでしたっけ? 確か」
「ちぃぃぃぃくしょぉぉぉっ!! 後一歩のところで完全犯罪成立しかけてたのにーーっ!!」
泣きながら部屋を飛び出していく妹。・・・何がやりたいねん、あなた・・・。
「規則法律規律規範、ルールは守ることが大前提のお姉ちゃんなんて大好きだーーーっ!!」
なんか大声で恥ずかしい告白を暴露しながら階段を駆け下りて言っちゃいましたが・・・あれ? おかしいですね・・・。
私つい数十分前まで妹のこと『完璧だ』と認識してたように記憶してるんですけど、今考え直してみると見落としてた箇所が目立って仕方がありません。昨日まで信じてたことが、今日では間違いに思えてならなくなってるのです。
・・・なるほど。これが『私たちは彼に欺されていただけなんです』と叫んで、昨日まで神のように崇めていた独裁者を『処刑せよ!』と叫ぶ群集の心理ですか。
自分でおこない、自分で客観視してみるとヒドく醜い自己正当化目的での方便だったことが分かって嫌なものですね。これからは気をつけると致しましょう。失敗から学ぶため、自分の過ちを他人のせいにするのは良くないのです。
「それにしても・・・」
小首をかしげて、妹の残した最後の台詞を思い出しながら、私は疑問に思わずにはいられません。
「・・・あの子はどうして実姉である私にいきなり惚れだしたんでしょうかね・・・? 昨日まではそんな素振りはなかった気がするのですが・・・不思議です」
ラブコメでよくある、主人公に惚れた理由がよく分からないヒロインの典型タイプな子だったのでしょうか? ああいう人たちってスカートめくられても惚れたりしますからね~。本気で訳分からん。『裸を見られることが恋のはじまり』って、月9も真っ青な恋物語ですからね、毎度のお約束展開が。
とりあえずは―――
「明日の昼にでも病院に連れてってあげましょう、脳外科に」
頭のおかしいラブコメヒロイン脳になりかかっているのなら、早急に治療が必要です。
王族に生まれた自分を『王族扱いしないから』と言う理由で無礼な態度の主人公に惚れる王女様とか、何度も袖にされながら嬉々として主人公に話しかけに行くマゾヒストのツンデレヒロインたちとかまで行ってしまうと帰ってこれなくなりますからね。
変態さんの治療はお早めに。byセレニア。
○月×日(ソレっぽい日付表記にしてみただけ。意味は無い)
妹のお姉ちゃん観察日記より
今日もまたお姉ちゃんに冷たくあしらわれてしまいました。この快感がいつもながら堪りません。昨日まで得られていた快感が子供の遊びだったのではと思えるほどです。
できる限り尖端を丸めた針を徐々に鋭くしていきながらお姉ちゃんを突き続けてきた昨日までの私・・・さよならグッバイ! 私は今日、あなたの下から旅立ちました!
そして、ハロー! 今日からの素直な私!
今まで押さえつけていた本心を徐々に伝えていく方針を放棄して本当に良かった! これで私は救われる・・・・・・っ!!!!
「ゲ~ヘ~ヘ~♡ 今日から素直に本心を包み隠さずお姉ちゃんとラブラブチュッチュッ迫りまくることが解禁日~♡ 明日はお赤飯~♡ 明日も明後日も私のご飯はお姉ちゃんのお味噌汁~♡ ・・・・・・じゅるり」
――おっと、いけない。本心が出すぎるあまり、思わず欲情の涎までが・・・。これは流石にまだ早すぎますね。ラブコメは段階的にが基本です。
「そう! 焦ってはダメです! ラブコメとは言え学生同士の恋愛である以上、節度は大事!
中学生ヒロインなら中学生ヒロインらしく、パンチラ、胸チラ、トイレでばったり、お風呂でばったり、着替えてるところを見られて『イヤ~ン♡』から始めなくてはいけません! いきなり性行為を求める美少女中学生ヒロインは不健全なのです!
学生同士の恋愛は手順とルールを守って要領よく確実に、そして最終的には必ずや相手を強制的にでも責任を取らせる形で嫁ぐ! これがラブコメにおける大前提なのですよ!!!」
どどーんっ!!!
私は自分の背中から後光ならぬ、葛飾北斎の赤富士に描写された大津波――ビッグウェェーブ!を背負いながら宣言しました!
私の私による、お姉ちゃんと結ばれる未来を手にするための戦いが、今この時より始まるのです!
「間違ったラブコメ世界の常識は私が革命します! なぜなら私は血のつながった実妹・・・姉妹の関係を壊し、恋人としての明日を創造する女だから!
血がつながってると結ばれないラブコメ世界の過ちは、妹ヒロインが粛正する!!」
今日この日、私が世界と戦うことを誓ったこの時から、妹による世界の破壊がはじまったのです!!
そして翌日。
「・・・あれ!? 北斎の赤富士ちっちゃい!? 全然ビックじゃないですよコレ!?」
「??? 今さら何当たり前のこと言ってんですかあなた。普通に切手サイズで書かれた、当時は二束三文の安物でしょコレ」
「知らなかったぁぁぁっ!? 先生と大人たちの嘘つきーーーーーっ!!!!」
「・・・・・・」
説明と謝罪:
連載を目指して書いた作品のため、今話だけだと妹が残念なだけで完璧さがどこにもないのはご勘弁を。