ウルトラマン戦記   作:ブレード

21 / 41
第17話 少年兵ゼロ

江南の町で、町の人々が虐殺された事で刹那が怒りに任せてMS部隊を惨殺した事を知った一同。

 

 

中国

アークエンジェル

ブリッジ

ムサシ「!!」

 

 

今回の行動を取った刹那に対して、彼はウルトラマンとしてやってはいけない事を破り、彼の顔を数発殴った。

 

 

刹那「・・・・。」

 

ムサシ「おい、何故殺した!!君がやった行為は自覚はあるのか!!」

 

我夢「待て、ムサシ。いきなり早まるな。」

 

ヒカル「そうですよ、ここは落ち着いて・・・・。」

 

ムサシ「彼は人を殺したんだぞ!!ウルトラマンが人を殺す事は断じて許される行為ではない!!例え敵兵の命であってもだ!!」

 

 

刹那を殴って激しく叱責するムサシに我夢とヒカルが止めようとするが、ムサシは刹那が敵兵であっても殺した事にウルトラマンとして人を殺す事自体許される行為でないと厳しく非難した。

 

 

ムサシ「君達はウルトラマンとして人を殺す事が許されないかわかっているはずだ!!」

 

我夢、ヒカル「・・・・。」

 

ペガ「刹那が今回やってしまった事はまるでウルトラマンとは思えないよ。」

 

リク「ペガ。」

 

ライハ「私も今回、怒りに任せた彼には同調出来ないわ。」

 

リク「ライハさんまで。」

 

ムサシ「このような行為をした者に、ウルトラマンとして相応しくない。」

 

刹那「・・・・。」

 

ムサシ「ゼロ、彼をウルトラマンとして選んだ責任はある。」

 

ウルトラマンマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「・・・・。」

 

ムサシ「どうした、何も言わないのか?」

 

藤宮「彼に何か理由があるみたいだ。」

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「あぁぁっ。あいつには深い事情がある。」

 

ショウ「深い事情?」

 

藤宮「彼について詳しく聞かせてくれないか?」

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「あぁぁっ。クライシス・インパクトが起きた後の6年前だ。」

 

刹那の事情について説明をするウルトラマンゼロ。彼がどんな事情を抱えて来た、彼と遭遇した事をムサシ達に話す。今から6年前、ウルトラマンベリアルが起こしたクライシス・インパクトが起きた直後にその世界がコズミック世界と1つになり、ウルトラマンベリアルとの戦いで損傷したウルティメイトブレスレットでコズミックイラの世界へやって来たウルトラマンゼロ。

 

 

回想

6年前

宇宙

ウルトラマンゼロ「キングの爺さんに頼まれた着いたのがこのコズミックイラと言う世界か。ベリアルとレイブラッドとエンブリヲと言うやつとマギウス101人評議会がこの世界全体を裏で操り、種族の対立を生み出してると。」

 

 

ウルトラマンキングの命によってコズミックイラへ到着したウルトラマンゼロ。このコズミックイラの世界はウルトラマンベリアルとレイブラッド星人とエンブリヲと101人評議会に支配されていて、様々種族の対立を生み出しながら戦争を引き起こしたりしている。地球へ突入したウルトラマンゼロは着いた場所が、中東の荒れ果てた国、クルジス共和国だった。

 

 

地球

クルジス

ウルトラマンゼロ「何てひでぇ光景だ。」

 

 

クルジスの荒れ果てた町の光景を見るウルトラマンゼロ。だが、そこである銃声がいくつか鳴った。

 

 

ウルトラマンゼロ「?!」

 

 

すぐにこの場を見たウルトラマンゼロは、それは戦場で戦う子供達の姿だった。MSのアンフを相手に必死で銃で撃ち、だが、アンフには全く効いておらず、機銃で撃たれて次々と死んでいった。その中でただ1人になりなから必死になって戦う1人の少年がいた。

 

 

幼い刹那「はぁはぁはぁ。」

 

 

その少年は名は、刹那。彼はアンフの攻撃から必死で逃げ抜き、銃で撃ちながら交戦した。

 

 

幼い刹那「この世界に神なんていない!!」

 

 

それでも必死で戦い続け、銃で弾幕を張りながアンフに攻撃した。

 

 

ウルトラマンゼロ「まずい、あの子供が殺される!!」

 

 

生身でMS相手に太刀打ち出来ず、その少年が殺されてしまう事ですぐに向かったウルトラマンゼロは、頭部のゼロスラッガーを投げてアンフ部隊の手足を次々と切断して、攻撃を阻止した。

 

 

幼い刹那「ああっ。」

 

 

窮地に陥った所、上空から現れたウルトラマンゼロに命を救われた幼い刹那。

 

 

ウルトラマンゼロ「もう大丈夫だ。」

 

 

無事に救ったが、ウルトラマンゼロのカラータイマーが赤く光り出し、時間制限が間近に迫った。

 

 

ウルトラマンゼロ「うっ、こんな時にかよ・・・・!!」

 

 

カラータイマーが赤く反応しながら時間制限が迫るウルトラマンゼロ。

 

 

幼い刹那「うっ、うぅぅっ。」

 

 

戦いで体力を激しく消耗した刹那が力尽きて倒れようとした。

 

 

ウルトラマンゼロ「まずい、この子を救わないと!!」

 

 

力尽きて倒れようとする刹那をウルトラマンゼロが彼を救うためにある手段に出て使った。それは人間とウルトラマンによる一体化で、力尽きようとした刹那を救った。

 

 

幼い刹那「?!」

 

 

力尽きて倒れようとした自分が、何故か身体の正常化していた。

 

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「気が付いたか?」

 

 

突如自分の手元に現れたサングラスらしきアイテム、ウルトラゼロアイが幼い刹那に声をかけた。

 

 

幼い刹那「うわぁっ、何だ?!」

 

 

突如声をかけられて思わず驚いた刹那は、銃を出して自分の手元に現れたウルトラゼロアイに撃ち始めた。

 

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「うわぁっ!!」

 

 

いきなり銃で撃たれてきたウルトラマンゼロ。

 

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「おい、何するんだ!!いきなり危ないだろ!!」

 

 

幼い刹那「お前、誰だ!!」

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「俺は君の命を救った恩人だ。」

 

幼い刹那「嘘を言うな!!お前、俺に何をした!!」

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「落ち着け。君は力尽きようとしていたのを俺が一体化して救ったんだ。」

 

幼い刹那「一体化?!何だそれは!!」

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「知らないのか?俺は君と1つになったって事だよ。」

 

幼い刹那「俺を救ったのか?!」

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「ああっ、君がロボットのようなのに襲われたの救ったあの巨人が俺の事だ。」

 

 

あの時現れた巨人がアンフ部隊を倒して自分を救ったのだと気付いた刹那。

 

 

幼い刹那「あの時現れた巨人か?!」

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「そうだ。」

 

幼い刹那「名前は?」

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「俺の名はゼロ。ウルトラマンゼロだ。」

 

幼い刹那「ウルトラマンゼロ?」

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「別の世界の宇宙、M78星雲の光の国からやって来た宇宙人さ。」

 

幼い刹那「別の世界、宇宙、宇宙人・・・・?!」

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「もしかして知らないのか?驚かせて悪かった。」

 

幼い刹那「それは何なのか教えろ!!」

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「まあ落ち着けな。それはな・・・・。」

 

 

自分が別の世界の宇宙のM78星雲の光の国からやって来た宇宙人である事を告げてさらに戸惑いました幼い刹那に詳しく説明しようとするが、そこで他のアンフ部隊が現れて迫って来た。

 

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「あれは、さっきの仲間か?!」

 

幼い刹那「こんな時にか?!」

 

 

増援として現れるアンフ部隊が近づいて来て、幼い刹那に迫って来た。

 

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「おい、俺を今すぐにお前の顔にかざせ!!」

 

幼い刹那「どうやってだ?!」

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「お前の手前にある俺を手に持て。」

 

 

自分の手元にあるウルトラゼロアイを手に持った刹那は、すぐに顔にがさそうとするが、遠くからのアンフの機銃が射撃され、すぐに走ってかわす幼い刹那。

 

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「やべぇぞ、このまま撃たれて死んでしまうぞ!!」

 

幼い刹那「わかっている!!」

 

 

とにかくひたすら走り続けて逃げる幼い刹那。一刻もアンフ部隊が徐々に近づいて、刹那に迫ろうとして来た。

 

 

幼い刹那「あああっ、あああっ!!」

 

 

自分と同じ少年兵が死んだのを目の当たりにした幼い刹那は、自分も同じように死んでしまう恐怖を抱いた。

 

 

幼い刹那「死にたくない・・・・!!」

 

 

死への恐怖を抱きながら必死で走り続ける刹那。アンフ部隊が機銃で射撃して地面に当たって爆発によって吹き飛ばされた幼い刹那。

 

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「おい、しっかりしろ!!」

 

 

爆発によって吹き飛ばされて地面に倒れた刹那はすぐに立ち上がたが、アンフ部隊が迫ってきた。

 

 

幼い刹那「うわぁっ、わぁぁぁっ。」

 

 

とうとうアンフ部隊に迫られて窮地に陥ってしまった幼い刹那。このままで今度こそ確実に死んでしまうと感じた幼い刹那。アンフの機銃が刹那に撃とうとする。

 

 

幼い刹那「死にたくない、死にたくない、死にたくない!!」

 

 

死への恐怖と絶望に迫り来る中、幼い刹那は、死にたくないと言う必死の想いで、顔にウルトラゼロアイをかざした。

 

 

幼い刹那「!!」

 

 

ウルトラゼロアイを自分の顔にかざした刹那は、変身し、自身と一体化したウルトラマンゼロへとなった。

 

 

ウルトラマンゼロ(幼い刹那)「こっ、これは・・・・?!」

 

ウルトラマンゼロ「これが俺の姿だ。」

 

ウルトラマンゼロ(刹那)「これが?!」

 

 

ウルトラマンへと変身した幼い刹那は、変身した姿に驚き、自分と一体化したウルトラマンゼロの姿に驚き、これが自分と一体化した者の姿だと驚きを隠せなかった。目の前に現れたアンフ部隊がウルトラマンゼロに200㎜×25口径長滑腔砲で射撃した。

 

 

ウルトラマンゼロ「くっ!!」

 

 

アンフ部隊の200㎜×25口径長滑腔砲の攻撃を受けたウルトラマンゼロ。

 

 

ウルトラマンゼロ(幼い刹那)「あいつら!!」

 

 

アンフ部隊の攻撃に対し、ウルトラマンゼロと一体化した幼い刹那は、変身した今、アンフ部隊を倒しに突走りかかっていって、ウルトラマンゼロに変身した幼い刹那は自分の意志で動かしながらアンフにパンチでぶち込んだ。

 

 

ウルトラマンゼロ(幼い刹那)「うわああああああああー!!」

 

ウルトラマンゼロ「おい、何をする!!」

 

 

アンフを次々とパンチで打ち込む破壊し、まるで鬼神のように相手を徹底的に根絶やしにしていく幼い刹那。彼を止めようとするウルトラマンゼロ。だが、身体の意識が一体化した幼い刹那に主導権を奪われ、幼い彼の激情でアンフ部隊を壊滅させた。

 

 

ウルトラマンゼロ(幼い刹那)「はぁ、はぁ、はぁ・・・・。」

 

ウルトラマンゼロ「お前、まさか・・・・。」

 

 

激情した刹那にウルトラマンゼロが気付いたのは、彼が戦う事だけしか知らない者であった事に気付いた。幼い刹那をちゃんとした正常さをするため、ウルトラマンゼロが彼の保護者として6年育て続けていく。

 

 

現在

江南

アークエンジェル

ブリッジ

藤宮「彼にそんな事が。」

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「ああ、そうだ。刹那は戦いだけ知らない少年兵として歩んできた。」

 

ムサシ「どう言う事だ?」

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「彼はあるテロリストによって少年兵に仕上げられてテロ活動させられてきた。」

 

ショウ「何?!」

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「一番辛い想いをしたのは刹那の方だ。今までずっとテロ活動させられてどれだけの人を殺らされてた来たんだ。」

 

ムサシ「ゼロは彼と6年間ずっと一緒にいたのか。」

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「ああ。」

 

ムサシ「君は彼を人間社会を学ばせるためずっと育てて来たのか。」

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「そうだ。刹那をちゃんとした人として生きていくために俺が1人でずっと育てて来たんだ。あんな苦しい事を味合わせないために。」

 

ムサシ「だが、彼は自分の感情に流されて敵兵をやった。」

 

ウルトラマンゼロ(ウルトラゼロアイ)「それは・・・・。」

 

ムサシ「彼を独房に入れさせていく。今の彼をまたあのような事を起こさないために独房に入れておく。」

 

 

刹那の事情を教えたウルトラマンゼロ。たが、ムサシはそんな彼を再び敵兵を殺す事があるといけないから彼を連れて独房に入らせた。

 

 

個室

リバイ「・・・・。」

 

バレル「入るぞ。」

 

 

ノワールオラクルとの戦いで心を病んでるリバイ。彼の個室に入って来たバレル。

 

 

リバイ「何の用だ?」

 

バレル「おまえ、何やらあのハンターチームとは何か関係があるみたいだ。」

 

リバイ「お前には関係ない。」

 

バレル「ノワールオラクル。確か極悪、卑劣、残虐非道のハンターチームと聞いた。」

 

リバイ「あぁぁっ。お前が知ってどうする?」

 

バレル「お前とノワールオラクルは一体どう言う関係だ?」

 

リバイ「・・・・。」

 

バレル「言いたくないのか?」

 

リバイ「ノワールオラクルは俺のかつての仲間2人を殺した仇だ。」

 

バレル「仇だと?」

 

リバイ「俺はグロウズとデルトルトと出会う前にナックル星人ハンジェ、シャプレー星人サガミケスと共にハンターチームを組んでいた。俺は2人でいつも仲良く過ごす日々をしていた。ある日突然、ハンティング中に俺とハンジェとサガミケスの前に奴らが現れた、ノワールオラクル。リーダーのスティーブはキングドラゴリーを呼び出してハンジェとサガミケスを捕らえて人質にし、俺達の集めたプラズマソウルを差し出すように求めた。俺は奴の要求に応じて集めたプラズマソウルを差し出した。だが、それは罠だった。奴らの狙いは2人の命を狙う事で、エンペラードラゴリーに2人は握り締められたまま俺の目の前でスティーブに殺害された。」

 

バレル「暗い事があったのか。」

 

リバイ「俺は2人を殺したノワールオラクルをこの手で必ず取る事を誓った。そしてハンジェの怪獣、双子のブラックキングのソニー&ビーンを引き取り、2人の分まで生き続けて来た。」

 

バレル「そうか。俺もお前と同じだ。」

 

リバイ「同じ?」

 

バレル「俺の故郷バルタン星は爆発によって滅び、俺以外の者は皆死んだ。」

 

リバイ「お前にこんな過去があったのか。」

 

バレル「俺には仲間がいる。今の仲間がいるから俺は生きて来られた。お前だってハンターとして今の仲間がいるから生きて来れただろ?」

 

リバイ「仲間・・・・。」

 

バレル「今の仲間を大事にしろ。また悲劇を繰り返したくなれば。」

 

 

リバイとバレル、2人の星人ハンター。リバイはかつての仲間ハンジェとサガミケスが宿敵ノワールオラクルに殺害され、バレルは故郷のバルタン星の爆発で自分だけが生き残り、それぞれ仲間を失った者同士の悲しみを味わい、今の2人には新しい仲間が出来て、今の自分を生き続けて来て、また新しい自分であった。

 

 

次回 18話へ続く


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。