オリ主で振り返る平成仮面ライダー一期(統合版)   作:ぐにょり

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172 カルト組織とコピー・ガード

「ワームについて触れ回っているヤツが居る?」

 

「そうなんだ、ZECT内部でも問題になってて……」

 

昼を少し過ぎた頃。

一般客が居なくなった頃合いを見計らい、秘密組織ZECTの見習い隊員である加賀美新は知り合いである天道総司に声を掛けた。

店内にはZECTやワームについて知らない者も居るため、声は加賀美の主観では潜められている。

(無論、客の一人とひそひそ話をしている様子は丸見えである為、眉を顰められているが)

 

「人間に擬態する怪物が社会に紛れてるなんて、一般に知られたら混乱が起きて大変な事になるだろ?」

 

「馬鹿かお前は」

 

「なにおっ!」

 

「今どき人間に化ける怪物なんぞ珍しくもない。そういう話をするには7年は遅い。また龍が飛びでもすれば混乱も起きるだろうが……っと、これは不謹慎だったか」

 

そう、天道がZECTに対して持つ不信感の理由はそこにもあった。

どんな人間にも擬態し頭の中身まで盗み取るワームの能力は恐ろしいものだ。

しかし、単純に人間の姿に化けて社会に紛れる怪物というものはありふれてすらいる。

最も有名で数多くニュースで取り上げられた未確認を始めとして、名前の知られていない白い怪物の目撃例は後を絶たない。

なんとなれば、警察にも多数いるアギトにしてみてもそういうものと考えることもできる。

あえて口にしようとは思わないが、世間で人殺しの怪物として扱われているものの幾つかはアギトと似たような、人間の変じたものだろうとも思っていた。

 

「今の時代、そういう手合いを相手にするなら、もっと大々的に研究した方が早く結果が出る。大体の人間はそうやって地道に成果を出すし、出せたから未確認も居なくなった」

 

逆に言えば、そういう怪物の存在を隠して、自分達だけで研究して対抗手段を手に入れて、なんて方がどうかしている。

それはつまり、後ろ暗い企みを持っていますと公言しているようなものだ。

その事実をわざわざZECTに所属する相手に言うつもりも無いが……。

 

実のところを言えば、天道総司という男は警察という組織や、それと協力関係にあるらしい半民間組織にも、一定の信頼を置いていた。

彼らがここ数年の日本を命を賭けて護っているのは間違い無い。

天道が来るべき時の為に只管自分を鍛え上げる事にのみ集中していた間、自分や妹の生きる世界を護ってきた。

それに対する敬意を忘れる程、天道総司という男は愚かではない。

唯我独尊を気取った男ではあったが、祖母の薫陶もあり、人の行いを正当に評価する事もできる平等さも備えていた。

 

去年に大量に現れていた妖怪のような何かに対しても調べはある程度ついている。

それに関わる半民間組織への追求を途中で止めたのも、自分が関わる必要性の薄さと危険性を鑑みての事だ。

公的組織の形を取らないのも彼等が相手取る敵の性質上の問題であり、秘密組織という形は必然的なもの。

それでいて、部外者が巻き込まれた時の対応にしてもマニュアルがしっかりとしており誠実だった。

問題にならない程度に事情を説明した上で、なるべくそれらと遭遇しない為の注意点や、もしもの時の連絡先まで教えてもらい、店に伺った際に頂いた菓子は量産品としてはとても良く出来ており妹にも好評だった。

 

「その触れ回ってるという情報や資料がZECTから盗まれたものというならまだ解るが」

 

「ワームの情報を持っているのはZECTだけだ」

 

「という訳でもないのは、いい加減わかっているだろう」

 

「そりゃ……」

 

天道の切り返しに加賀美は口籠る。

実のところを言えば、ZECTがライダーシステム、ゼクターとベルトを完成させるよりも以前から、同種と思われるシステムを使って戦う戦士の目撃情報は確認されている。

ワーム発見の知らせを受けて対応したゼクトルーパー部隊が壊滅しかけた時、颯爽と現れて見事に助けられた、という事も一度や二度の話ではない。

そしてそれは、ZECTが開発したシステムとは似ても似つかず、完成間際のものを盗まれたとかスパイによって情報を抜かれたとかいう話では説明がつかない時期の話だ。

スパイに抜かれた情報をもとに作られたにしては実用までが早すぎる。

恐らく、ZECTではない組織がワームに対抗する手段として独自に開発を推し進めた結果の装備品だ。

 

「良い機会じゃないか。秘密主義の怪しげな組織を抜けてもワームを倒せるなら。職歴にアルバイトの時期が長いと再就職に不利だぞ?」

 

「無職に言われたく無いぞ」

 

と、苦々しく言い返しながら、加賀美の中に迷いがある事も事実だった。

弟の失踪を契機に入隊したZECT。

弟はワームに殺されて擬態されていたので、入隊したこと自体は間違いではないと思っている。

ワームという、人類社会に潜む恐るべき敵を倒す!全て!

という意気込みはあるが、既にそれはZECTでなくても可能になりつつある。

 

なんなら、今年のはじめにようやく対ワーム装備であるライダーシステムが完成したZECTよりも、ワームの相手が専門でない組織の方が先んじて有効な装備を開発運用してすらいる。

そして目撃例の数からして、運用する台数すら他所の組織の方が多い。

カブトゼクターにザビーゼクター、未だワームのクロックアップに対抗できる装備が二つしかなく、しかもその装着者の片方が組織外に居るZECTに拘る理由があるだろうか。

 

加賀美新は細かいことを考えることを得意としないが、それくらいの損得勘定はできる。

このままZECTで見習い隊員としてやっていき何時かゼクターに選ばれるのを待っているよりは、警察官採用試験でも受けて装甲服部隊でも目指す方が道筋がはっきりとしていることくらいはわかる。

 

しかし、勘定が多少できたとしても損得だけで行動できるタイプでもない。

ZECTが客観的に見て怪しい組織であるという事は理解できる。

弟の失踪を切っ掛けに入隊した組織だが、弟の件について決着が付いた今、ZECTに固執する理由は無い。

が、だからといって即座に辞められるかと言われれば難しい。

田所の下で見習いとしてとはいえチームの一員としてやってきて、今更組織が全体的に怪しいから辞めます、などと一抜けしよう、とも思えなかった。

 

更に言えば、田所を始めとして加賀美が組んだチームのメンバーは全員加賀美よりも頭が良い。

そんな彼等が未だ辞めていないという事は、やはり怪しいと思ってしまっているところにも何かの事情があるのではないか。

 

……という、加賀美の考えが、天道には手に取るように解っていた。

加賀美の考えは典型的な悪い思い込みでしかないのだが、それをわざわざ言ってやる程お人好しという訳でもない。

それで加賀美がZECTに残るというのなら、加賀美経由で何かしらの企みを抱いている組織の動向を知ることもできる。

 

ともすれば、情に流されて決断できないまま、所属する組織がどうにかなる様を見ることになるかもしれないが……。

それもまた、天道には関係のない話。

事は、天道すら預かり知らぬ速度で進んでいる。

懊悩する加賀美を横目に食後の茶を楽しみながら、昨夜見た光景を思い出していた。

 

―――――――――――――――――――

 

出遅れた。

ワームが未だ健在であるにも関わらずカブトがそう感じたのは、既に勝負が決まっているのが見えた為だ。

コンパウンドアイで遠目に確認した上で、ワームの動きをよく観察してようやく解る。

真紅の鎧武者、その装甲に変じた赤い巨大蜘蛛のものか、既にワーム達の身体には目に見えない程に細い糸が絡みつき、その動きを阻害していた。

変身前、ワーム達を一度蹴散らした時には既に糸を巻き付けていたのだろう。

 

ノミに似た特徴を持つ成体ワーム、プレクスワームの姿が掻き消える。

マスクドフォームのライダーはその発動時のタキオン粒子変動を感知し、半ば自動的にキャストオフ、或いはクロックアップを発動する事が可能になっている。

仕様書に記載の無いシステムだが、これが無ければワームのクロックアップを見てから対応する事は出来ない。

自動操縦、という意味では赤い靴システムの応用とも言えるものだ。

 

だが、カブトの手がゼクターホーンに触れることは無い。

キャストオフの為にゼクターホーンに手を伸ばすよりも先に、鎧武者がプレクスワームを一刀両断してしまった為だ。

擬音を付けるとしたら、ずんばらり、そう書きたくなる綺麗な太刀筋。

余りの大刀の速さに、爆発するよりも早く袈裟懸けにされたプレクスワームの上半身が地面に落ちる。

 

「ほう」

 

カブト、天道総司が感心から思わず息を漏らした。

7年間、妹を守るために弛まぬ努力を積み重ねてきたからこそわかる。

スーツの性能に頼った一撃ではない。

鍛え上げた肉体から繰り出された、練り上げられた技。

強い肉体で強い武器を持ち強い技を使えば強いという、シンプルながら実践に至るのは難しい理屈に基づいた強さ。

 

「なかなかやるじゃないか」

 

少なくとも戦いの場において一廉の人物である事は間違いないのだろう。

糸による拘束を抜きにして考えても危うげなく倒せたと思える程の手腕。

慎重なのか、臆病なのか、逃走や爆発による周囲への被害を考えてのものか。

 

ワームの群れの中の唯一の成体が落ちてしまえば、後のサナギは雑兵も同然。

土壇場で羽化を遂げるという逆転の目もあるが、成体のクロックアップを目の前に後の先を取れる鎧武者がそれを許す筈もない。

クロックアップすら無く、まるで時代劇の殺陣の如き動きで斬り伏せられていく。

時間にして一分と経たず、その場に立っているのは鎧武者のみ。

 

違和感に気付いたのは、鎧武者が変身を解き、その装甲が組み上がって出来た巨大な機械の蜘蛛を伏せさせ、そこに座り込んで何かの作業を始めた時点でのことだ。

斬り殺されたワーム達が一向に爆発しない。

いかなる理由か、ワームは死亡時に例外なく爆発する。

幾度かのワームとの戦いを経てそれを理解していた天道には、それが不思議でならなかった。

 

しばし後、ワームの死体が転がる現場に複数台のパトカーと事故処理車が現れた。

大蜘蛛に乗る男がそれに対処している。

これから現場検証、そして、爆発せずに残ったワームの死体が警察によって回収されるのだろう。

天道はカブトとしてワームとの戦いを自主的に行っているが、ワームとの戦いを全て自分でやらなければならないという拘りがあるわけではない。

 

踵を返し、その場を去る。

天道はワームにばかり構ってもいられない。

妹を心配させないためにも自身も健康であらねばならない以上、無意味な夜更かしはしない。

太陽は天から地上を照らすが、夜になれば休むもの。

天の道を行くものは、その休みもまた必然なのだ。

 

振り返り際、完全に背を向ける直前の天道の視界の端。

大蜘蛛の背に乗る男がひらひらと手を振っていた。

警察との現場検証とワームの遺体の運び出しの僅かな隙間を縫ってのもので、警察官の中の誰一人として気付きはしなかっただろう。

夜闇の中、ライダーに変身することで辛うじて見える距離。

鎧武者に変身していた時に目視していたと考えるのが普通だろうが……。

 

「ふっ」

 

小さく不敵に笑い、天道は今度こそその場を後にした。

 

―――――――――――――――――――

 

ZECTという組織とそのバックに居る侵略生物共は最終的に全て解体させて貰う事になる訳だが、その構成員にまで罪があるかと言われると難しい所だ。

彼等の志、人類を脅かすワームという侵略生物を相手に命をかけて戦おうというのは見上げたものだと思うが、彼等は作中において明確に殺人未遂、殺人幇助未遂、及び殺人教唆などを頻繁に行っている。

 

基本的に国家の枠組みの中で活動する組織が決めたルールが法律よりも優先される事は無い。

上司があいつを殺せと命令してきました、というのなら、会話内容を録音なりして警察に駆け込むのが正常な人間の行動だ。

自動運転で勝手に持ち主を決める変身アイテムを作ったら組織の外の人間を選んでしまったので無理やりにでも組織に組み込め、無理なら殺せ。

命令されたからと言って素直に行動に移して良いものではない。

この国には職業選択の自由というものがあるし、勝手に人を選んでそいつの元に飛んでいってしまうという仕様をゼクターに組み込んだのはZECTの側に非がある。

 

敵がワームとネイティブのみ、ライダーシステムもZECT製のみ、という世界観なら問題にもならなかったのだろう。

警察組織や政府にネイティブの手先が蔓延るのになんの障害もなく、超法規的措置というものがいくらでも取れる。

そもそも一度の出動で十数名の戦闘部隊員が死んでも補充が効く程の組織力。

人の一人二人消しても罪に問われる事は無い。

 

だがこの世界は違う。

これはまず間違いないことなのだが、この世界の警察組織に対してZECTは強権を持っていない。

どころか、幹部の多くは警察組織の前に姿を表すことすら出来ないだろう。

最近ではアギト部隊以外にも、幹部クラスの護衛にアギトが配備される事も少なくない。

人間に化けた異形に対してアギトはセンサーとして非常に有効なのだ。

 

翻って、ZECTという組織がこの世界において如何なる立場に居るかという話。

大前提、ネイティブがこの星でどれくらい好き勝手できるか、という。

妙なセンサー持ちのアギトが大量発生したのは最近の話だし、適当な金持ちとでも入れ替わってしまえば資金源は確保できる。

極端な話、素晴らしき青空の会のような謎の集いにして、警察からの干渉は金持ちパワーでどうにかする、という選択肢があるように見えるだろう。

 

だが、権力をどうこうできるレベルの組織の関係者をネイティブが乗っ取るのは難しいだろう。

何しろ、そういう連中は大体ゴルゴム関係者だ。

この惑星最古参組織であるゴルゴムが社会に伸ばした根は深い。

深いというか、順序で言えばゴルゴムという大地に今の人類文明という木が根を張っているという方が正しいだろう。

ゴルゴムの組織運営に多少なりとも必要な人材は唾が付けられている。

 

じゃあ、なんで昭和の時代に各種悪の組織が天才科学者やらスポーツ選手やらを誘拐しまくれたか、という話になってしまうのだが。

これに関しては、講談社から出版されている仮面ライダーSPIRITS及び新仮面ライダーSPIRITSを参照して頂くのがともかく早いだろう。

五万年に一度の日食の日に産まれれば誰でもいいという訳が無いのである程度の選別を下部組織にやらせていたと考えるのが自然だ。

更に創世王ボディが何代も同じ構造だったとも考え難い為、この世代で創世王に相応しい種族を改造するための技術の蓄積も必要になる。

ゴルゴムのタイムスケールで見ると新創世王ボディの研究のタイミングがギリギリ過ぎるが、そこはある程度の積み重ねがあるからちょっとの試行錯誤で済ませられるのかもしれない。

 

話が逸れたが、つまるところ、あんまり社会的に高すぎる立場の人間を乗っ取る事は不可能なのだ。

ネイティブがゴルゴムの事を認知しているかは不明だが、幾度かの試行錯誤の末、そういう個体は不思議な力で護られている、という程度の察しは付くだろう。

個人的にはそこで諦めて他の星に行けよ、とも思うのだが……。

 

できるのは、それ程偉くなくゴルゴムが直接的に関わらない小金持ちやちょっとした組織の偉いやつと成り代わる程度の事だろう。

そして、そういう小金持ちやら中小企業のトップ、数年で任期が終わるタイプの偉い人、正常にコピーできる範囲の職にあぶれた学者などを乗っ取ったり脅したりして、コツコツ作り上げたのがZECTという事になる。

科学者を脅したり、或いは擬態したりしながら対ワーム用装備を開発したり、各種地方の小さな工場等を使ってゼクトルーパー用の銃器や刃物含む装備品を量産したり。

権力はそれほど無く、非合法な手段で武装し、時に目的達成の為なら殺人すら厭わない集団。

はっきりと武装カルト教団である。

 

彼等は本気で、自分達こそがこの世界を救う救世主にして英雄であると信じているのだ。

知識を秘して、他の誰もが知らない事を知る……世界の真実を知るこの組織こそが世界を真の意味で守ることが出来る唯一の組織なのである!

そう、考えてしまっているのだ。

なお、そんな哀れなカルト宗教の信者を現地で直接指揮して運用するネイティブも居るというのだからとんだ面の皮の厚さだと思う。

 

三百年の伝統ある蕎麦屋?

まぁ、蕎麦屋自体の伝統は途切れていないな?

戦いが終わったら実家の蕎麦屋に帰る?

まぁ、そこに本来帰るべき者も居ないし、疑問に思わないというのなら何も言うまい?

なんとも。

厚かましさから考えて彼らの首から上にあるのは面の皮の塊であると考えた方が自然だろう。

近縁種の解剖結果とは異なるが、実に不思議。

ZECTでの部下に対する振る舞い云々が消し飛ぶ悍ましい話だ。

やはりネイティブもまたワーム共々殲滅しなければなるまい。

 

そんな彼等だが、厳密にこの国の法に照らし合わせて考えていくと結構な数の犯罪を犯している事になる。

彼らの心意気というか志というか、そういうものとは関係無く、単純に彼等の活動の多くがこの国の法に反しているのだ。

彼等が自分達を真に世界を救う戦士だと心の底から信じて命をかけて戦おうとしている事と、彼等が紛れもない犯罪者である事は一切矛盾しない。

この国で民間人が銃剣付きマシンガンなんて持ってたらそりゃぁどんな志があろうとお縄を頂戴した方が良い。

彼等がワームに利用されている、という話も弁護にならない。

ワームを滅ぼしネイティブの存在と罪を詳らかにし害や罪のある大半の個体を滅し、ZECTが崩壊した後は、人間の構成員もその多くが法で裁かれる事になるだろう。

 

無論、刃物や銃器による武装という面で言えば素晴らしき青空の会だってどっこい(実質半国営の猛士は除外する)なのだけれど、これは嶋さんが裏から手を回してどうにかしてくれている。

元々、ファンガイアはこの星でもそれなりに古参の種族であり、歴史だけで言えば人類と共に歩んできたと言っても過言ではない。

そして彼等は食人種族であるため、近い時代だけで考えても被害者遺族はかなりの数に登る。

素晴らしき青空の会が好き勝手やれているのは嶋さんがドチャクソ金持ちである、という理由だけではない。

法を捻じ曲げられる立場にもファンガイアに恨み憎しみを抱く人間が居るし、彼等もまた素晴らしき青空を望んでいる。

嶋さんはそういう方面に顔が利くしその上で金もある、というのが、こんな組織を維持できる秘訣なのだ。

 

そんな素晴らしき青空の会だが、その組織力の高さと自由裁量権をくれる度量の広さを差し引いても、今現在の俺にとってのウィークポイントと言って良い。

猛士との提携により呪術的コピーガードが成されているが、残念な事に彼等の学習能力は人並みかそれより少し良い程度のものでしかなく、術に関しては猛士からの出向職員か俺が定期的に掛けるしかないという隙がある。

やはりこういう所が無改造脳みそは辛い。

 

解決策はあった。

脳改造による脳性能の向上だ。

魔石が脳に高度な学習能力をどのようにして与えているか、という点は既に解析済みであり、魔石抜きでの完全再現は不可能であると結論づけられているが……。

それでも常人を超えた学習能力を手に入れる事が可能なのは数々の動物実験で証明済。

昨今の情勢を考えて、人類もそろそろ意図的に意識的に次の段階に進む為の準備を始めても良い頃合い。

その先駆けとして、見た目の上では変化の少ない脳改造、或いは脳開発は手頃なものであると言える。

 

当然、希望者には即日の脳改造(念動力とモーフィングの併用による非開頭手術であるため朝開始で夕方には帰宅の見込み)が可能である事はこれまで時間をかけて滔々と周知してきたのだが、残念なことに素晴らしき青空の会での希望者は今の今まで0人だったのがここで響いた。

先んじて希望者を募った臨獣殿での改造手術では、人格に著しい影響が明確に記録に残る形で確認された被検体は0とカウントして差し支えない程度だったのだが。

 

やはり世間一般的価値観ではまだまだ肉体を意図的に作り変えるというのは忌避感が強いのだろう。

人類の生き残りの道を模索するのであれば、こういう意識を変えていくのも素晴らしき青空の会が行うべき活動なのだ。

そういう風に次世代のイクサ装着者候補である新人にも刷り込みを行っているのだが、元の気位が高いために自らの未改造脳へ強い拘りを捨て切れずにいる。

これは今後の課題として時間をかけて解決していくしかない。

幸いにして、元の組織を追い出された経験、未だ追いつけぬ先達、先の見えぬイクサ継承への道など、力を求める筋道は整えられている。

彼が古い自分を捨て去る日はそう遠くではない。

 

そんな悠長な事を考えている間に、事件は起きた。

なごみさんからの緊急の連絡で、なおかつ素晴らしき青空の会の他のメンバーには知らせないで、とのお達しだ。

現在地は防音処理の施された一室。

目の前には悩まし気な表情のなごみさん。

俺となごみさんの間には蠢くズタ袋。

中身の身長は成人くらいか。

 

「なるほど、一緒に死体を埋める系の」

 

「なるほどじゃないのよ」

 

絆を深める系のイベントではないらしい。

まぁ絆を深めるために犯罪行為を犯すのも良くないので仮に死体処理をする話なら一緒に特製焼却炉に放り込む形になるが。

冗談はさておき。

 

「擬態したワームですね」

 

「わかるの?」

 

「霊視ができれば難しい話ではありません」

 

「便利な話ねぇ」

 

「霊視だけなら手術で一時間くらいですよ?」

 

「まぁその話はいいのよ」

 

ぷぇー(・ε・`)

素気なく脳開発話をスルーし、しゃがみ込み、ズタ袋の絞り口を開くなごみさん。

そうすると、ズタ袋の中からまたなごみさんの顔が出てくる。

なごみさんの元に現れた擬態ワームをなごみさんが捕獲したというなら別段おかしな話ではない。

同じく屈んで擬態なごみさんの顔を確認する。

 

常人の五感、そしてこの時代の地球の表向きの科学力では一目で見分ける事は難しいだろうな、という程度の擬態だ。

超越感覚で見ると肌組織の再現が粗雑なのがよく解る。

衣類と同じような感覚で皮膚上の化粧まで含めて再現しているのも悪影響を与えているのだろう。

皮膚と化粧が半固着した状態で一括再現しているため、なんなら見る人が見れば表情の動きによる皮膚の引き攣れ具合で見抜けるかもしれない。

当然、俺はなごみさんの身体は頭の天辺から爪先まで外から中まで、触れ心地から匂いから味まで含めて良く知っているので見間違いようが無い。

が、この個体はそんな基本情報とはかけ離れた場所で、俺以外でも明確に見分けられる程度には奇妙な状態だった。

 

「これは、どんな状況で発見を?」

 

「家の前に転がってた……というか、いきなり外で叫び声が聞こえて、暴漢かなって殴りに行ったら、これが倒れてて」

 

「どんな叫び声でした?」

 

「声にならないというか、可聴域の外というか、そういう」

 

「お泊りの時のなごみさんみたいな」

 

ごん、と、頭にイクサナックルを落とされた。

変身してなくても高圧電流出るからあんまり人に向けないで欲しいなぁ。携帯が壊れる。

 

「まぁ……でも、そうね。言われてみれば、そういう声だったような……え、私、こういう顔してる?」

 

「最中のなごみさんはもっと可愛らしくていじわるしたくなる様な顔をしてますよ」

 

口を一文字に引き締めたなごみさんに、頭に落とされたイクサナックルをぐりぐりと押し付けられた。

あんまりからかい過ぎると本当に引き金を引かれかねないのでここまでにしておくとして。

 

ズタ袋から飛び出した擬態なごみさんの首から上。

それは顔面の穴という穴から体液をたれ流し、白目を剥き、表情筋という表情筋が弛緩しただらしのない表情をしている。

口元からは舌がてろんとまろび出て、普段の本物なごみさんの凛々しい表情からさ想像もできないだらしない顔をしている。

それでいてどこか幸せそうにも見えるのが恐ろしい。

いったいどんな目に会えばこんな顔ができるのか……。

 

「実際のところはまだわかりませんが、何となく予測はできます。この予想が確かなら、なごみさんの擬態対策は格段に楽になりますね」

 

「え、これ私側に何かあるの?」

 

頷く。

そして、ちょいちょいとなごみさんに手招き。

なになにと近付いて来たなごみさんの腰に手を回し横抱きにする。

 

「やっ、はっ、ちょっと、今真面目な話でしょ」

 

「それですよ」

 

「はぁ?」

 

今なごみさんの腰に手を回して身体を抱き寄せた時に、なごみさんはそれ程強くではないが身を捩り身体を離すように促し、俺はそれに従って手を離した。

これはなごみさんがちゃんとオンオフを弁え、仕事中は変にエッチな事に意識を向けないように心掛けているためだ。

緩い抵抗が攻撃に転化されなかったのは、なごみさんとの以前の約束の通り、そういう行為をする時は事前にそういう空気を作るようにしている為、腰を抱くという行為に何らかの理由があることを理解してくれているからだ。

 

なごみさんの意識は現時点で完全に仕事の範囲で動いている。

という大前提を踏まえて、超越感覚でなごみさんの身体を確認するとどうなっているか。

具体的に何処がどうと明確な器官名を口にすると世界の法則が乱れてしまうので明言は避けるが。

発汗量は増し、顔面はやや紅潮し、ほぼ新品だった筈のナプキンは瞬時に交換タイミングになり。

誤魔化すように汗で群れた厚手のタイツに包まれた太腿を擦り合わせ、上昇した体温によって気化した体液は女性特有のフェロモンを酷く濃厚なものにしている。

常の凛々しい瞳はその凛々しさを残したまま奥に隠しきれぬ情欲を押し込むように潤み、吐息は熱く、それを気取られまいと咳払いをし、汗で濡れた髪を掻き上げる仕草。

その最中に見えるうなじには汗がたらりと伝い落ち、艶を増した肌が実に刺激的だ。

 

常識的に考えてみてほしいのだが。

いくら肉体関係にある異性が相手であっても、真面目に仕事の話、しかも人の命に関わる脅威を相手にした相談の最中に肉体的接触があったからと言って、常人は即座に準備万端になったりはしない。

なんなら、真面目な話の最中に何を一人で勝手に盛っているんだ、と、冷ややかな気分になるのが普通だろう。

それが正常な人間の反応というものだ。

異性が求めたら即座に、なんてのは、成人コミック雑誌の実用性に定評のあるベテラン作家に任された読み切り8ページ漫画のヒロインでもない限りはありえない。

 

だが、なごみさんの肉体は既にそういう感じなのだ。

これは、別に前々から、という話ではない。

元カレが鬼畜調教師だった訳でもないし、実は嶋さんとそういう関係だった、という話でもない。

ほんの数年前まではこんな反応を見せる事は無かったのだが……。

度重なる行為の積み重ねにより、こう、なんか、こういう感じになってしまったのだ。

 

これは勿論なごみさんにそういう才能があったとか、そういう話ではない。

近年では大量の魔化魍が人を食い殺し回ったり、危うく日本列島が吹き飛びかけたりしたが、それによるストレスというのも関係ない。

時代や環境のせいじゃない。

なごみさんが行為前を思わせるちょっとした肉体的接触に反応してエッチな気分になってしまうようになったのは、日頃から隙を見て身体を重ねてきたせいで……。

つまり、たまにはなごみさんの顔が見たいなと生活リズムが異なる中で一緒の時間を取れるようにしてきたせい……。

はっ!全部俺のせいだ!ハハハハハッ!なごみさん、全部俺のせいだ!フフッ!

 

という冗談は兎も角として。

なごみさんは普段は露ほども表に出さないが、数年分、魔石の戦士のエッチに付き合ってきた経験がある。

肉体的にどういう状態かと言えば、戦力として復帰できるかギリギリのラインを軽くオーバーするまで改造された対魔忍、という例えが適切だろう。

世界観が世界観だったら箱くらいにはなっていたかもしれない。

 

行為中の絶頂反応で脳が物理的に焼き切れかけるところをモーフィングパワーによる治療を並行して行う事で安全に享受してきたのがなごみさんだ。

なんとなれば、性的絶頂、脳の物理的破損による忘我の悦楽、壊れた脳神経がリアルタイムで修復される快楽を経験し続けている。

やろうと思えば自力で同じことができる難波さんやジル、グジルと違い、なごみさんは最早一人で慰めても只管切なくなり続けるだけで欲求不満を解消もできない。

 

常人であれば日常生活も危ういかもしれない。

だが、なごみさんはそれを解決している。

どうやって、と言えば、精神力で、としか答えようがない。

人類の防人としての強い義務感、戦士としての使命感、それが彼女を彼女足らしめる強い支柱として支えているのだ。

これはなかなか出来る話ではない。

彼女が対魔忍であったなら、アサギ校長にも匹敵するほどの対魔忍になれていたかもしれない。

それが良いことかは知らないが。

 

と、ここまでがなごみさんの肉体と精神の実情だ。

ところで、ここに人の記憶すべてをコピーし、自分のものとして運用可能なワームという生き物が居る。

彼等は基本的に相手の知識記憶姿形を写し取って自分に都合よく運用する習性を持つ。

しかし、中にはコピー元の自我や感情が強すぎて自我を乗っ取られてしまう間抜けな個体も居る。

つまり、ワームという生き物は強い脳活動に対する耐性が存在しないのだ。

 

そんな生き物が、数年に渡る激しく濃厚な、脳の損傷にも迫るレベルの強い性的快楽の記憶を、ほんの数秒も欠けることなく自分の脳味噌に写し取ってしまったとしたら?

当然、かつて起きた記憶を写し取っただけなので、そのまま脳が破損するという事もないだろうが、それが強烈な記憶である事に変わりはない。

そして、記憶を運用する側のワームにとって、義務感だの使命感だのは他人事だ。

精神の支柱となるものが無い状態で、精神を打ち砕く程の性的衝撃を受け取ったのなら。

 

という推理を(モーフィングパワーに関しては超能力による治癒と言い換えて)話すと、なごみさんはなんとも納得いっていなさそうな、しかし、どこか恥じらうような様子で。

 

「……わたし、そんなエッチなつもりは無いんだけど」

 

「そこが良いんじゃないですか」

 

エッチな自覚は無いけど肉体的にはドエロ、というギャップが良い。

屈しない、と言いながら物理的には屈している、というのも良い。

倫理的にもギリギリなラインの事も許してくれる最中特有の緩まった倫理観も良い。

 

「じゃあ……私が全部受け入れて、オープンになっちゃったら、嫌いになっちゃうのかしら」

 

僅かに首を傾げ目を細め、悪戯っぽく笑う。

あー。

なごみさんのこういう所がめっちゃ良い。

 

そして。

なごみさんのこういう所までもを不正にコピーし、侵略に利用せんとするワーム。

これは確実に排除していかなければならないのだと、改めてそう確信したのであった。

 

 

 

 

 

 

 






振り返ると言いつつ世界観が固まってきた為に振り返る先が原作から大きく乖離しているのがこのSSの特徴になりつつある(折返しは過ぎてる)
そんなお話でした

☆流石に現状を疑い始めた戦いの神候補
しかし戦いの神とは?
まぁこれは過剰な名付けではなくて、ネイティブの支配から脱するための切り札なのでそうあってほしい、という願いに由来するものなので誰が責められる話でもない
それはともかく息子をガタックの適合者にする予定は産まれる前からあった筈なのに特に戦うための特訓を施していたりするわけでもなく好きに野球とかやらせて人並みの青春を遅らせてあげてたの、パパさんは非情になりきれない人情派なところがあるんやなって
なって納得しそうになるけど、一度の死んだあとにベルト着けて復活の工程で戦闘に適合した肉体に作り変えられていたのでは?という疑いがある
だってあの復活劇が余りにも説明無さ過ぎて……
とか考え出すと好きに青春をおくらせてたのも城戸光政が城戸沙織に向けていたのと似たタイプの愛情だなぁとも思われる
人並みの青春を送る真っ直ぐな青年なら怪しげな秘密組織が怪しげな秘密組織でしかないと気付いても周囲の人に引き摺られて辞めるに辞められないだろうしね
そんなわけでZECT残留するけどこの組織マジで怪しいよなという思いは抱えている
外部の人間の殺害を上司が指示してきた時点で怪しいと気付け
でもそこを疑問に思えなくするのがカルトの手口なのだ

☆カルト組織ZECT
この世界では警察に対して強権とか持ててない正真正銘のカルト
そもそも原作ゼクトルーパーからして外部のワームでもない一般人に対して一切の躊躇なく銃口を向けて引き金を引けていた辺り重めの洗脳が行われていたのは間違い無い
それを抜きにしても人格に問題のある人しか居なかったけどね
強い権力とかも無いのでデカい本部とかなく表向きは別の会社の名前で所有してる建物の中に細々とZECTが活動している
ゼクトルーパーの装備とかもあちこちの郊外の工場とかでひっそりパーツ事に別けて別々に作られてたり
当然ながらカブト編が終わるまでにはこういう違法な組織は潰されて工場とかも摘発される

☆でもこいつの振る舞いが思わせぶりで怪しいのも良くないのかもしれない天の道を行気すべてを司る不審なイケメン
他の組織のエージェントとかそういうのかな……?と思われても仕方が無い落ち着きぶり
だが無職
でも本気でライダーしようと思ったらライダーそのものを仕事にするかフリーの仕事にせざるをえない
一番良いのは無職で全時間自由にして敵が来たらライダー出動!なのだから最適解な生き方ではある
こいつの場合能力はあるからライダーやめても普通に生きていけるし
ところで妹二人がどっちもくっっっっそカワイイ
特に義理の妹のあの明るさこそ本当の太陽だろ

☆警察に再び運び込まれる無数のワームの死体、無数の死体を前にこういうのの権威として呼ばれ家に帰る時間もない椿、なんとかしろとネイティブからせっつかれる加賀美陸警視総監
事前に顔合わせの済んでる外部組織と協力関係にある外部協力者からワームの情報提供されて物理的資料多数提供されて既にワームに対抗できる戦力もあって
……陸さん、既にネイティブに従う理由ほぼ無いなこれ、全部警察にゲロるのでは?
多分離脱が原作よりも早まる
椿さんはこの時期どこ務めかな、まぁ今更原作の時間軸と就業場所に拘る理由もないのだけど
少なくとも一年未確認の被害者捌き続けて未確認の死体の相手もしてなんて経歴の医者がこういう場面で招集されない理由がない
因みに警視総監別に居るやんけ問題は警視総監の在任期間は長くても四年くらいなので普通に代替わりした

☆作中で詳しく言及されないけど闇深い田所さん
年齢的に地球産まれなんだろうけど、三百年の歴史ある蕎麦屋の倅が少なくとも一人ネイティブに置き換えられてるし、最悪家族丸々ネイティブに乗っ取られた結果という可能性も
或いは産まれ方はひよりちゃんと同じか
ネイティブという存在が明かされる数話前に田所さんの実家の話するのは何とも深みのある話じゃぁないですか
まぁ別にネイティブバレした後には実家の300年の歴史ある蕎麦屋やら家族やらへの言及は一切無いんですけどね

☆魔石の戦士の肉体を解析して開発された脳改造技術
洗脳ではなく構造変化による性能強化手術
粘土細工のように直接的に脳味噌が作り変えられる為、苦痛と快楽、などという言葉では説明しきれない複雑怪奇な感覚の波によって精神が危うくなり結果的に人格にも影響が出る
ので、手術中は幽体離脱させられることでそれらのリスクは事実上すべて無視できる
でも自分の自我が入ってる入れ物を弄られるのを許容する人は稀だし、脳味噌の構造が変化してるので術前と完全に同じかって言うとうーん……
そもそも変化無いよって言ってるのは自分から脳味噌弄って自分で異常なしとか言ってるやつなので信用はちょっと

☆ここ数年のスケベ体験がワーム対策になったスケベながらに完全陥落はしない年上お姉さん
もうお姉さんって歳ではない気もするが肉体年齢は度々巻き戻されているので実は初登場から殆ど加齢していない
常人が彼女の体験したスケベを追体験した場合当然ながら廃人と化す、のでワームも発狂する
言っちゃうと普通なら一発で死ぬレベルのオーバードーズキメセクを無理矢理完全回復しながら年単位で続けてるみたいなもんなので……
強い意志が無ければもうとっくの昔に調教モノの最終ページみたいな振る舞いがオートになるレベルだが彼女は強い意志を備えた戦士なのでなんとかなっている
なお最初から激しいプレイだった訳ではなく、エスカレートした結果こうなった
強い意志で自分を保ってるだけなので肉体的には間違い無く興奮している反応を出すし、それを悟られてるのを悟ると恥じらう乙女さもある

☆じゃあその強い精神的支柱含めてつまり人格上書きルートだとどうなるのっと
あれこれ言われてるけど、人格乗っ取られたっていう個体も別にそれで安定してる訳でなく普通に度々ワームに戻って人間襲ってるし、特に考慮に値する話じゃないんだよね……
なんなら坊ちゃま登場して数話で視聴者には正体バレしたしその時点で人殺してるし
つうか人殺してるしって言うけど元々坊ちゃまは坊ちゃまと姉ちゃま殺してるしな
汝虫なり罪ありき、としか


そろそろZECTも出てくる頃合い
どうせ滅ぼすとこなので遠慮はない
タイミング的にはまだカブト序盤で矢車がザビーに見放される前くらい?
こっちの矢車もゆうたくらいのフィジカルがあれば……
そんな後悔もすべてを置き去りにカブト編が進んでいくわけで
それでもよろしければ次回も気長にお待ち下さい


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