オリ主で振り返る平成仮面ライダー一期(統合版)   作:ぐにょり

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169 龍の抜け殻を埋めるように

復興シーズン到来!

そう断言しても問題ない程度には、日本の復興は進んでいる。

進んでいる、というか、無理くりに復興を進めている、というのが実際のところだろう。

温暖な地域であればまだ良いが、都市機能が回復しないままに本格的な冬を迎えてしまった場合、寒冷地の住民は為す術なく死んでしまう。

現在この国は使えるものは全て使って、破壊されたインフラの回復に努めている。

お陰で住居を失った人々も仮設住宅ではあるものの、ある程度文明的な生活が可能な環境を手に入れ、元の生活を取り戻す為に動き出し始めているところだ。

 

植物の除去作業においてはかつてドラゴンオルフェノクくんを捏ね繰り回した時に生成に成功した灰化物質の複製物を素晴らしき青空の会経由で各所に配布したのも要素としては大きいだろうが、メインは違う。

立役者がどこか、と言えば、間違いなくブレインスクラッチと難波さんの会社という事になるだろう。

最新型強化服でありその実ネビュラガス式変身システムであるレイバーブロス。

それが十分に普及した辺りでリリースしたブレインスクラッチの新製品、人型二足歩行ヘキサギアであるバルクアームα。

廃墟の解体、植物の除去作業、地ならし、建設と広く普及し、これらは急速に普及した。

 

普及したが、当然、こういうものは出回り始めて少しすると本来とは異なる用途で使われ始める。

何しろレイバーブロスは通常の装甲服と同じく自分の身体を動かすのとそう変わらないやり方で動かせてしまうし、バルクアームも自律駆動こそしないものの、他のヘキサギアと同等のCPUを搭載し、操縦者の意図をある程度汲んで簡単操作で動かせてしまう。

どちらも思慮深くないバカでも簡単に動かせてしまうのだ。

無論、大量に世に出回っているものなので、これで全てを支配してやるぜメーン!なんていう大それた事を考えるバカは出て来ない。

出て来ないが、そもそも出回り始めでこれがどれほどに危険な装備品であるか、という事を理解は出来ていても実感は出来ていない人間というのが殆どだ。

 

変身した上でその上からブカブカの服を着て変装し犯罪行動を試みる、或いはバルクアームを用いてATMから直接金を引きずり出そうとする、などというわかりやすい犯罪は可愛らしいもの。

昔ながらの土木現場のノリで変身したまま同僚や後輩をどついてしまい病院送りにしてしまった(市販の旧型強化服のお陰で軽症)、血気盛んな作業員が変身したまま喧嘩を始め、それを仲裁しようと喧嘩する両名を壁にクレーターができる威力でバルクアームαで殴り飛ばしてしまった(変身後の耐久力のお陰で気絶したが無傷)などの、実は人間が減ったのを埋め合わせるのに何処からか人間に見えるお猿さんでも連れてきているんだ、と言われたほうがまだ納得できるような事件事故が多発している。

単独素手で崩れかけながらも頑丈な一軒家を一日かけずに解体し更地にできる腕力というものがどういうものか、人力を増幅する装置に触れたことのない人間は理解しにくいらしい。

肉体の延長線上の動きをそのまま倍力できる、というのは、人間の本能的な動きをそのまま増幅してしまうのだからこういう事故も起こり得る、という事だ。

これが仮にクレーン車とかショベルカーとかなら、喧嘩している人間をそれで仲裁しよう、などとは思わないだろう。

 

そのうち訴訟されるかも、という事で、ブレインスクラッチと難波さんの会社の共同で顧問弁護士を雇うことになった。

病気で死にかけてベッドに繋がれた油田状態でまともに仕事を受けられなくなっていた超敏腕悪徳イケメン弁護士が運良く東京在住だったので、ちょいと治してやれば雇い入れるのは簡単だった。

一応、訴訟しよう、という動きが見えた端から出どころの脳みそや人格をファイファイする事で裁判沙汰になるのを防いでもいるが、取りこぼしというものは確実に出てくる。

これで一先ずは安心しても良いだろう。

 

レイバーブロス。

それは、(表向きは)肉体労働用に開発された強化装甲服(というていの人体強化装置)の総称(バリエーションを出していく予定)である。

建設、土木分野に広く普及したが、同時に強化装甲服による犯罪も急増。

警視庁は既存の装甲服部隊の大幅な拡充を行い、これに対抗した。

通称、強化装甲服特需の誕生である。

 

そう、肉体労働の補助装備として発売した筈の装備品が悪党の手によって犯罪に使われてしまった為、警察もそれに対抗する為に同等かそれ以上の装備を求め、国内で実用的な強化装甲服を販売している唯一と言って良い企業を頼っているのだ。

元々オロチ現象の前兆である魔化魍大量発生でのヘキサギア特需による恩恵を受けていたブレインスクラッチは言わずもがな。

共同開発先である難波製作所はこの度めでたく難波重工業へと社名を改め、製品の生産ラインを大幅に拡充したり、葛城博士に元から潤沢に与えられていた研究費用もとんでもない事になっていたりする。

 

俺は社長ではないので詳しい純利益など知る由もないが、ブレインスクラッチなどは自社社員全員にレイバーブロスのカスタマイズ品を与えて自衛能力などを高めている。

社長であり社内最高頭脳である浦賀さんも最近は研究により熱が入っているようだ。

やはりああいう大規模な事件を体験すると色々と価値観が変わるのだろう。

ブレインスクラッチ社屋と社長を守るために奮戦し、一時は死亡寸前まで損傷を受けていた社員達も報われるというもの。

 

彼女達はあの日の戦いを人類の宝とも言える偉大な頭脳、自分達を率いる天才を守った名誉なものと思い、技術的には完全に消し去る事ができる傷などを勲章の一種として身体に残していたりするほどだ。

箱庭を整備させるための作業員くらいのつもりで配備した彼女達であるが、想定通り、順調に社長への崇拝や親しみ、所属組織への強い帰属意識などが芽生えているようで何より。

兵士向けの犬風人格プリセットで統一した甲斐があった。

彼女達が他の同僚に見せつけるように、しかし隠そうと思えば隠せる位置に残した傷跡をうっかり目にしてしまうたび、浦賀社長の研究は確実に狂気じみた速度で進んでいるので、ファントムリキッドの生成もそう遠い未来の話ではなくなりつつある。

 

量産型どもに密かに与えていた浦賀社長の研究意欲のブースターとしての機能も想定よりもかなり高い数値を記録していると言って良いだろう。

それでいて、側近として付けた猟兵型エーデルワイスはそんな社長の苦しみを理解して寄り添い、決定的な精神と肉体の崩壊を防ぐ事に成功している。

猫は癒やしにもなっている。

俺も鼻が高い。

 

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と、いうのが、明るい話題。

ここからは恐らく暗い話題になる。

壊滅した都市の復興計画だ。

 

廃墟の解体、あるいは建築が高速化されたお陰で住民が暮らす場所にはそれほど困らなくなったが、龍によって土地ごと薙ぎ払われ、廃墟どころか元の地形も何もかも跡形もなくなってしまった土地、というのが今の日本にはそれなり以上に存在する。

放っておいて不法占拠などされてはたまらない為、日本政府は方々に手を伸ばし、とりあえずどんな形でも良いから空白地帯を埋めていく努力を重ねている。

 

一番わかり易いもので言えば、巨大な風力発電施設でありながら電波塔としての機能を兼ね備えた大型モニュメントを中心とした巨大な実験都市だろうか。

目立つところはそれくらいだが、聞き覚えのある企業が幾つも名乗りを上げている。

無論、これらが直接的に厄災の種になる事はない筈だ。

どう考えても時系列が噛み合わない。

歴史改変でも起こらない限りは、ただの少し特徴的な街が幾つか日本に増えるだけの話だし、歴史改変が起きた後のことを考えて今から諸々の元凶を殺しに行く、というのも難しい。

殺したという結果ごと書き換えられてしまうからだ。

 

園咲家の所在も掴めてはいるが、彼らは地球意思との接触を果たしている訳でもない一般考古学者とその平凡な家族でしかない。

鴻上ファウンデーションにしても、社長が少しケーキ好きで会社全体で錬金術の研究を繰り返しその成果で利益を上げているだけで、グリード達を封印した遺跡の発掘には至っていない。

歴史改変対策、という意味で言えば、平成一期に限って言えばかなり安定性がある、と考えて良い。

時間の運行を守り過去改変を基本的には許さない連中が居る為だ。

 

ミラーワールドのライダーバトルに連中が介入しなかった理由に関してはなんとなく察する事ができる。

あの改変は極めて局所的なものであり、最終的に全ての改変が無かったことになる、という結末で幕を閉じる事が確定していた。

電王連中がやっているイマジンとの戦いでも、一時的に歴史が書き換えられる事がよくあるが、あれも最終的に元に戻っているので、過去改変はなされていない、ということになっている。

所謂、自己収容状態。

神崎士郎が時間の連続性を保てなくなる程にループを繰り返しても修正に来ない辺り、あのライダーバトルではどうやっても神崎優衣に新たな生命が与えられて生き延びる未来には繋がらなかったのだ。

 

キャッスルドランの中にある時の扉に関しても、まだ実物を見たことがない為に断言できるものではないが、推測ではそれほど危険なものではないと思われる。

タイムスリップもので良くある、未来から過去への干渉が行われた際、それは本来起きるべき出来事だったのか、という問題に繋がる話だ。

時の列車に標準的に搭載されているデンマインドやゼロマインドはアカシックレコードに乗っ取って時間を運行する為の装置であり、単純に過去から未来への道筋を一本道に捉えて動いている訳では無い。

未来から過去への干渉すら、ものによってはアカシックレコードに刻まれた正常な流れの一つ、運命とも言えるレールの上の出来事である可能性は十分にある。

そうで無かった場合はキャッスルドランVSデンライナーの頂上決戦が始まるのかもしれない。

撃墜された方を鹵獲できれば時間の秘密を解き明かす更なるヒントを得られるかもしれない。

目指せ単独ボソンジャンプ。

何しろ公式で単独時間旅行者は居るし。

最悪あれを鹵獲できれば機能移植に希望が見える。

 

そう。

極端な話をすれば、大体の敵対勢力は最終的に弱体化ないし壊滅を望めるのがこの世界の良いところだが、倒せる倒せない、という話に持っていけない敵対勢力もまた存在する。

魔化魍なんかは結果的に出現率を一時的に下げることに成功した……というか、時期的に下がるタイミングであった事が発覚した訳だが、逆説的に俺自身の努力が魔化魍の出現率を下げた訳では無い、ということは覚えておかなければならない。

なんとなれば、古代から地球を牛耳ってきたゴルゴムですら、あるいは古代日本に出現したと思しき創世王すら、ヤマタノオロチを征伐することはできても、ヤマタノオロチが発生するシステムを取り除く事はできなかった。

星1つを管理していると言っても過言ではない巨大組織であったとしても、より巨大な規模感を持つ世界のシステムそのものを作り変える事は不可能か、可能であっても容易なことではない、ということだ。

 

背の高い雑多な植物の草原。

その中心に聳える、恐ろしく巨大な樹を見上げる。

日本で言えば蒲生のクス、アメリカで言えばハイペリオンにジャーマン将軍の樹、メキシコで言えばトゥーレの樹、ハワイはオアフ島の気になる樹であるモンキーポッド。

巨木と言えば名所として数えられる有名所を上げるだけでもそれなりの数が出てくるものだが、今、目の前に聳えるものは、一見して樹として認識できない程に巨大だ。

何しろこの巨木、山が吹き飛ぶほどの巨大噴火の後、噴火後の巨大な穴を塞ぐように数ヶ月掛けて生えてきたもので、当然のごとくその直径は噴火口を塞ぐほどである。

 

「……高司神社の樹じゃないのは確認していたけどさ」

 

あるいは一本の樹ではなく、木材を継ぎ目なく繋いで作った城壁の様な幹に手を当てる。

恐らく、植物としての種類は同種なのだろう。

かつて画面越しに見た御神木と、あるいは高司神社で見たそれと、スケール感を除けばかなり近い見た目をしている。

当てた手のひらからモーフィングパワーを通し、太めの枝を一本作り出し、へし折るように採取。

肉体の再構成と同じ手順を樹の方に施して、人体で言えば体表の新陳代謝を活性化させて垢を擦り落とした、くらいのものだ。

この規模の巨木が少し傷付いた程度で病気になるか、というと怪しいところだが、気遣う分には余計という事はないだろう。

 

「あー、いけやせんいけやせん!乱暴に扱われちゃ!」

 

「丁重に扱ってる」

 

付き添い、あるいはお目付け役として着いてきた太刀川のおじさんが慌てるのを尻目に、手にした枝をしげしげと、細胞の一片に到るまで観察する。

何の変哲もない木材だ。

吉野が管理している霊地の御神木を龍脈が活性化した状態で伐採して、腕利きの陰陽師が素材が死なない様に余計な枝葉を落として芯の部分だけを削り出したら似たような素材が手に入るだろう。

天然素材由来の猛士の剣みたいなもの。

これで音撃武器を作り出せば劇場版先出し最強フォームではない、本編終了後Vシネ限定最強フォームになれてもおかしくはない、程度のものでしかない。

木材そのものは何の変哲もなく、地脈に根を下ろし、そこから大地を流れる星の力を吸い上げた結果として産まれただけのものだ。

 

「ここ、ゴルゴム預かりで管理ってことになるんだよね?」

 

「今回は坊っちゃんの功績が大きいって事で、そちらに預けてもいいとさ」

 

「偶に観察と採取と実験だけさせて貰えればいいよ。情報隠蔽は苦手なんだ」

 

この、世界の汎ゆる巨木が残した記録を根こそぎ書き換える謎巨木がニュースになっていないのは、ゴルゴムの優れた情報統制能力のお陰だ。

そうでなければ、この、九郎ヶ岳跡地に生えた巨木はあっという間に観光地として取り上げられて人でごった返していただろう。

観光客に紛れた在野の陰陽師や呪術師、錬金術師などが下手な手出しをしていたかもしれないことを考えると、ゴルゴムが真っ先にこの地を押さえてくれたのは本当にありがたい話だ。

ゴルゴムは地球規模の巨大組織であり、歴史の長さで言えば地球上で並び立てる相手が存在しない程の古参組織で、当然のごとく旧い呪いなどにも造詣が深い。

龍が飛び立った跡である龍穴がどのような場所であるか、というのも察しがついていたのだろう。

 

例えば除霊において、一定空間内の雑霊を綺麗さっぱり消し去ってしまうのは問題がある。

霊的空白地帯は隣接する場所から急速に霊的存在が流入し、返って除霊前よりも雑多な動物霊や悪霊が紛れ込んでしまう事が多く見られる為だ。

猛士などではこの現象を利用して流れ作業的にディスクアニマルに封入するための雑霊を収集したりもしている、ちょっと霊的技術を学んだ者ならば常識として備えている知識だ。

 

本来のオロチ現象ならぬヤマタノオロチの飛翔において、地上の穢の基である生命体が尽く絶滅した後、生き物が再誕する為に似たような現象が起きるのではないか。

龍に取り込まれずに残留したちょっとした生命の残滓とも言える魂の欠片が、残った魔化魍発生のメカニズムに乗っかって土塊から肉体を形成する事はありえない話ではない。

幾つもの神話に語られる、土塊から人間を始めとした生命が作られる、という話は、原始世界において、あるいは地球以前の星で行われたこの生命再誕のプロセスを魂が記憶しているからではないか、という予測も立てられる。

 

今、龍が飛び立った跡の空白地帯を塞ぐように生えた樹は、一種の封印として機能している様に思う。

霊的空白地帯を、地脈エネルギーで満たされた大樹という巨大生命体で埋めることにより、他の場所からの霊的存在流入を防いでいるのだ。

この他の場所というのは地球上に限った話ではない。

というか、今の地球上に残留した生物は外部に発散する程の余剰エネルギーを持たない。

地球上で発生した穢が地下に溜まり、龍という形となって地球を離れ、浄化された思念エネルギーは光酒へ、光酒は植物へ、その植物を食らう獣たちへ。

そんな形で生命の循環へと取り込まれた。

そして、取り込まれたエネルギーは、ヤマタノオロチという強大な災害に反応して自己防衛のために生命力を増幅させるために使用されていくだろう。

穢、という形で体外に思念エネルギーが漏れ出す割合が格段に減少する筈だ。

 

では、地下の霊的空白地帯が開放された場合、どこからエネルギーを吸い寄せるか。

かつてのクライシス帝国と地球が双子星という縁で結ばれ、それほど惑星間移動が難しくなかったのと同じく、遠縁の惑星との繋がりが産まれかねないし、もっと言えば、他の類似する宇宙との接触点として機能しかねない。

まして、惑星から惑星へ転々と移動を続ける、一つの生き物を神へと押し上げる程の力を核として成立する侵略的植物群などが存在した場合、受け皿としてこれ以上のものはないだろう。

 

この大樹は、資源的価値の高さを損なって余りある程の地雷だ。

無論この大樹自体が悪いわけではなく、寧ろ不安定な状態を安定させている安全装置のようなものなのだが。

それを、俺よりよほど古くから地脈の構造に通じているゴルゴムが理解していないはずが無い。

あ、いや。

理解していないはずが無い、なんてのはただの思いこみだ。

ジョーカーの時にやった。

 

「ゴルゴムに任せた場合どういう管理になるか聞いてる?」

 

「大神官相当の役職の連中がなんとかするんじゃないか? 俺ぁそういう方面はさっぱりだから深くは知らん」

 

「じゃあ、やっぱりここの管理、大筋で任せるけど少し口出しさせて貰う。責任者が到着したらお話できるようにこっちに繋いで」

 

「へいへい……やっぱ似てるわ」

 

誰とだ。

まぁ、そんな事はどうでもよい。

 

恐らく。

この大樹は最終的には蓋としての役割を果たしきれずに伐採される筈だ。

実際にどうなる、という事実、未来に訪れる結果がどうあれ、そういう想定で動いておく方が安全なのは間違いない。

そして、それを永遠に先延ばしにしておく事は難しい。

だから、これと決めた時間まで、この大樹が保ってくれれば良い。

ワーム、イマジン、ファンガイア。

現時点でわかりやすく存在している脅威は三種。

一年一種とは限らないし、その後に複数世界を巻き込む大戦が巻き起こる可能性だって否定できないが。

これらを始末するまでの間くらいは、余計なイレギュラーが発生しないように手を加える。

そして、最低限余計な横槍が入らなくなった辺りで、害虫駆除に専念させてもらおう

 

 

 

 

 

 

 

 

 




短めに
超科学のお陰でどうにか怪人が暴れられて存分に乱せる程度の平和は整ったよ、という話ファイナル
主人公とおっさんしか出てこないけど、言ってしまえばこのおっさんもギリギリ平成に放映されたライダーの関係者だから実質的に平成ライダーの又従兄弟くらいの立ち位置だろうからセーフ
みたいな

☆ブレインスクラッチ社員専用新装備
現行法にギリギリ抵触しない範囲で元の機能を復元した実質トランスチームガン
ネビュラガスの攻撃的運用法として、スチームダガー相当の装備であるスチームトンファー、スチームロッドなどと合体させる事でエレキスチーム、アイススチームなどを用いた長距離広範囲攻撃が可能
内部に使用されているネビュラガスはファントムリキッド生成の実験過程で産まれた高密度圧縮ネビュラガス
元々彼女達が所持する変身システムと併用する事を前提としており、彼女達以外が使おうと思えば副作用は免れない
内蔵フルボトルの成分は浦賀社長の側近の猫から抽出している為本来ならキャットフルボトルとなるべきなのだが、何故か抽出する度に属性が変化してしまう為社員の変身後の形態には被りが存在しない
人類敵対勢力やライバル企業を相手に実戦経験を積み続けているトップに心酔する戦士が変身する量産型ナイトローグ強化型軍団と見れば中々の勢力であると思われる
デザインが一体一体違うので社員が週一で殺されても一年飽きが来ない良い悪の結社ではないだろうか
中の人は全員死に際に社名を叫びながら自爆しつつバトルレコーダーを近場の仲間に投げつけて後を託すくらいには忠義心があるものとする

☆例外色々過去改変
有名所で言えばクライシス帝国もRXも時間移動をしているのだが
改変は起きないと分かりきっている事案には手出ししない、という方針だと思われる
そうでないとデンライナーにパス持って乗車して適当な時代で降りてくお客さん達とか説明がつかないし
恐竜ハンターが密猟者としてタイムパトロールに追われるのと並行して恐竜ハントが未来で大流行しているのと同じで、管理下で行われる影響の少ない過去観光の様なものは許されているのかもしれない

☆消滅した九郎ヶ岳周辺地域と異常巨大樹木
こりゃ映画だわって感じで、恐らく画面に映る時はバリバリにCGで描かれるタイプ
龍脈の跡地に御神木が生えて、それを引き抜くと災が、で二期に繋げる予定だったのだが、太くし過ぎて天下分け目な劇場版使用に
歴史改変が起きると細まるのか、それとも実験の果てに細まるのか、或いは自然の摂理として徐々に細まっていくのかは不明というか未定
少なくともこの世界は戦国ではないのでMOVIE大合戦にはならない
ならないが、話を纏めるならMOVIE大合戦の方が穏便に終わりそうではある

☆主人公を誰かと重ねて似てると苦笑するおっさん枠
まぁ大体の話でそういう人って主人公を通して自分の過去とか見てるんだけど
これはまぁたぶんごく最近に直属の上司から似たようなことを似たような口調で命令されているから出たやつ
統治はめんどいから理由つけて人に管理を任せて美味しいとこ取りたい
でも少し心配なところもあるから相手さんと少し話を詰めながら共同管理くらいにした方がいいか
と、互いに考えていた事をこの人だけは間近で察する事ができた
苦労は背負いたくないけど自分以外を全面的に信用しないから時にはアクティブに動く、みたいなやつに挟まれたなら、そりゃ肩を竦めて手紙役をこなすしかない
逆に言えばそれだけで済むのだから楽なもの、と思われるかもしれない

☆真でも新でもないシンのあれこれを書きたい衝動
を、あえて抑えてネタバレ抜きで言わせて貰うと
俺は好き!!!!
でも自分以外に対してこれは名作だからぜひ見て!とは言えない
嫌い、苦手、という人の気持ちもなんとなくわかってしまう
でも対面で感想を言い合いたいから身近な人の一部にはオススメしておいた


そういう訳で長々と続いた響鬼編も幕間含めてここまで
響鬼編はちょっと変わったことやろうとして失敗してみたいな軌道修正してみたいな感じだったので、せっかくならカブト編はすっきりとシンプルな話をやりたいね
ZECTとは関係ないところでワームを駆除して回る謎の戦士!
シンプルに初心に立ち返った様な話になるものと思われる
そこに生体実験とか惑星開発そういうのが少し付随するだけのお話
ワームの民族問題にも触れたり触れなかったり触れようと思い立って忘れたままカブト編が終わったりする
そんな感じでもよろしければ、次回も気長にお待ち下さい

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