オリ主で振り返る平成仮面ライダー一期(統合版)   作:ぐにょり

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164 破界の龍

大地が震え、山が吠える。

戯画的ですらある噴火に次いで、空が闇で閉ざされた。

太陽は隠れ、各地の山から首を伸ばしたヤマタノオロチの赤黒く光る威容が分厚い黒雲と大地を薄暗く照らしている。

火山灰、霧状の硫酸、マグマを伴う噴火、火砕流。

概念的なエネルギーの流れでしかない筈の龍脈などの化身であるヤマタノオロチへの恐れが発生させた穢が混じり合う怪異の雲だ。

 

それは噴火に伴う正常な物理災害と魔化魍災害の複合物。

ヤマタノオロチ……一般的に、破局噴火と呼ばれるものに近いそれが起こす災害は、周辺の物理法則を歪め、現と幻の境を曖昧にする。

礫と酸と穢が交じる黒雲の中には、当然人を食らう怪異が潜む。

この時、空を飛んでいた飛行機、ヘリの多くは計器類の故障と子鬼の様な何かに襲われ、程なくして墜落している。

人の目の届かぬ、脚のつかぬ高高度は、人類にとって未知と不安に溢れる危険地帯と化していた。

 

運悪く、ヤマタノオロチが首を擡げた山に居合わせた登山客。

高熱を伴う火砕流などに巻き込まれず、しかしその異常現象を前に思考と動きを止めてしまった一人が、虚空に身体を貪られ、存在しない口と喉と肺から断末魔の悲鳴を上げながら絶命する。

不可視の火山ガスで死んだ犠牲者を見た古代人はそれを邪竜の呪いであると、或いは姿なき獣の仕業であると考えた。

それらが食らった人間はヤマタノオロチの養分となる。

空間型の、しかし、より直接的に人間を貪る原始的な魔化魍の一種、或いはヤマタノオロチの持つ細首の一種。

 

ぼす、じゅう。

空気の抜けるような、或いは肉の焼けるような音と共に、登山道に居た人間たちが食い荒らされていく。

すべての登山客が食われている、という訳では無い。

怪異としての属性を与えられて産まれた魔化魍の一種ではあるが元は自然現象であり、諸々の条件によって死ぬものと助かるものに分かれもする。

しかし、生き残りが居る事により、更に強い恐怖が、穢が発生し、ヤマタノオロチを満たし、育てる。

運良く、山岳救助隊や山岳警備隊に装甲服が配備されていた為に生存者の数は少なくない。

しかし、生存者の多くはそれを見た。

人を食らう姿なき顎門、それを通じて自分達を喰らい、満足気に身体を揺らす燃える炎龍の首を!恍惚に細められる形なき眦を!

それが事実として現れた変化であれ、恐怖から発生した幻であれ、人々が龍への恐れと共にそれを認識した以上、その恐怖は龍を満たし、その身をより確かな形に結実させるための骨身へと変わっていく。

 

装甲服配備に合わせて各地に設置されたシェルターの強度は、ちょっとした噴火であればしばししのげる程の性能を備える。

幾度となく繰り返された怪人の大襲撃を考慮して避難所としても機能するように設計された為だ。

だが。

シェルターの中、避難民同士で身を寄せ合い必死に窓の外から目を背けようとしている様子を見ながら、救助隊の一人は思う。

あの龍が、少し鼻先でこのシェルターをつついただけで、ひとたまりもないのではないか。

或いは、壊れないことに腹を立てて本気で壊しにかかったとしたら?

 

配備された装備は、災害から人々を救うのに、或いは怪物から人を守るのに、十分すぎる程の性能を備えている。

しかし、ここまでだ。

自分達にできるのはここまで。

あの龍の首が届かぬ場所まで人々を送り届ける事はできなかった。

 

こうなってしまえば、神ならぬ身で出来ることは少ない。

隊員たちは避難民達が落ち着くように慎重に言葉を選びながら声掛けを行い、龍がこちらに気を向けないように天に祈る。

チラと視線を向けた強化ガラスの窓の外。

祈る先の天は分厚い黒雲に覆われ、赤熱する龍に照らされて怪しく赤く染まっていた。

 

―――――――――――――――――――

 

では、山から離れた土地が安全だったかと言えば、決してそんな事はない。

日本は島国で、地平線という景色を探すことも困難な土地だ。

周囲を高いところから見渡せば少なからず遠目に山を見つけることができる。

 

突如として響く轟音に誰もが視線を奪われる。

張り裂け火を噴く山、溢れかえる溶岩。

天に向け吹き上がるそれが、流れ出し麓へ向けて流れ落ちていくそれが、意思を持ったように鎌首を擡げ、薄く顎門を開き、隙間からは穢を含む毒ガスが漏れ、舌のように細い炎が伸びる。

大蛇、龍、それらを連想するに足るだけの大怪異。

見てしまった人の想像力が、恐れが、その存在をより強固な形で補強していく。

 

人々の恐れが穢となり、ヤマタノオロチを形作り、それでもなお過剰に膨らみ続ける恐怖は不安定に形を取る。

遠くの山に龍を見て、恐怖というよりは呆気にとられていた通行人。

その足首を何者かが掴む。

肉の焼ける音と匂い。

ぎゃ、という音を頭にした絶叫はそう長く続くこと無く途切れた。

地面から這い出た赤熱する人型は、穢の尽くがヤマタノオロチとして化身したが為に、その一部として結実した木っ端魔化魍だ。

人々の恐怖がヤマタノオロチへと向けられ、しかし深層意識に残っていた過去のトラウマ、恐怖体験を思い出し、あれよりはマシ、と、そう考えてしまったが為に生まれた、都市伝説型の魔化魍よりも儚く、元のイメージを取り込みきれなかった恐怖の残影。

 

人と似たシルエットに獣の相貌を持ち、或いは明確に人を害する為の武器を構えもする、赤く燃える殺意と悪意。

それは未確認だろうか。

それはアンノウンだろうか。

誰も覚えていない鏡の中の怪物?

人々に紛れる灰の異形?

溶けかけの巨大な飛蝗人間か。

或いは限られた人の記憶にのみ留まる不死の怪物かもしれない。

恐怖のイメージから産まれたそれらは、自らの母にして父である人間たちを、その望み通りに、想像通りに殺し喰らいにかかる。

 

暗い空、明るく照らされる街並み。

声を上げて互いに抱き合いながら踊り狂う人々。

遠目に一瞬だけ見れば祭りのそれだろう。

しかし目を凝らして見ればどうか。

毒と塵と穢のスモークで天は閉ざされ。

自らの親である人間に絡みつくようにして齧りつく名前もない燃え盛る魔化魍と必死に逃れようとする人の群れだ。

 

ここ数ヶ月で増加していた魔化魍の大量発生に対応するために、装甲服は増産が進み、警察の装甲服部隊は予備人員まで含めてフル稼働状態にあり、警察外の各種組織も警戒を強めている。

出現した魔化魍に対して、数と質を合わせればギリギリのところで優位は保てている。

 

警察は十分過ぎるほどに仕事をしている。

アギト部隊、装甲服部隊だけではない、一般警察の末端に到るまで、見える範囲の市民の保護に全力を尽くしていると言って間違いない。

 

対魔化魍の専門家である猛士もまたそれは同じことだ。

文字通りの総動員、指揮をとる支部の職員を除く、鬼のサポーターまでもほぼ総動員されて、戦うことのできない見習いの見習いまで含め、魔化魍の被害を減らす為に動いている。

各地の魔化魍を退治しながら、各地で発見されたオロチ現象を鎮めるための儀式場にそれぞれの鬼が向かっている。

真のオロチが解放された今、儀式にどれほどの意味があるかは未知数。

なおかつ、儀式場は地脈の弁であり穢の噴出孔、近づけば近づく程に魔化魍の密度は増えていく。

その場に赴く鬼は事実上の決死隊と言えるだろう。

 

警察に所属していない、野良のアギト、或いはギルス。

平和を享受していた彼らもやはり自衛のため、或いは大切な人を守るために立ち上がり、或いは隠していた変身体を晒してまで戦っている。

その後に彼ら彼女らの人間関係がどうなるかは知れたものではない。

良いことも悪いことも起こり得る。

だが、そのどちらの結末も、その後の人間関係が、相手が居なければ訪れようが無い。

壊れるかもしれない人間関係の為に、それでも彼らは必死に戦っていた。

 

基本的に、対ファンガイアをメインに活動する素晴らしき青空の会。

その基本理念は人類を守ることであり外敵を打ち倒すことだ。

なおかつ、想定する敵の規模もあって、対巨大生物用の試作装備も存在している。

何事かをするために大型魔化魍を斬り伏せながら走り抜ける鬼を、首長竜かショベルカーを彷彿とさせる試作戦闘車両で援護して導き、見習い戦士も貸与されたスーツで戦っていた。

BOARDから移籍したライダー達もまた、疑似ラウズカードを駆使し、ポイントの再充填の為に変身解除と再変身を繰り返しながら戦っていた。

一歩引けば無辜の市民が死ぬ、いままさに人々が食い殺されんとしている中で、多彩な能力を操るBOARD製ライダーシステムの万能性は個人の運用できる能力の範囲内では十分すぎる程に活躍していると言って良いだろう。

 

だが、ヤマタノオロチの眷属として産まれた魔化魍の危険性は人を襲うというだけの話ではない。

街灯のように街を照らすのは燃え盛る街路樹に、そこらの可燃物となるなにもかも。

或いは人。

火を噴き、或いは触れ、喰らわんとする人間すら焼き焦がし燃やしてしまうそれらは、ただ倒すだけで被害を防げる訳でもない。

なんとなれば、通常兵器で殺したつもりで再復活されて別の場所で食人と延焼を起こし。

鬼が通常魔化魍と同じ感覚で倒せば、炎を伴う枯れ草や赤熱する土塊が飛散していく。

 

燃えている。

東京の街が。

それだけでない、人という人、生き物という生き物の住まう場所、その全てが燃えている。

 

人に害為す敵と戦うため、人々は力を蓄えてきた。

或いは人類そのものが、敵と戦う為に進化を始めようとしている。

人は今までの人の枠を越えようとしている。

だが。

自分達が暮らす環境そのものが牙を剥いてきた時、抗い切れる程の備えはできていない。

 

まして、戦う誰もがこの環境で完全に能力を発揮できる訳でもない。

ファイズギアGを用いて戦う乾巧もまた、そんな一人。

周囲の全てを守りたい、というようなものでもなく、生活範囲を、或いはそこで知り合った連中を死なせない、その為に戦うことができるから戦う、本人としてみればその程度の話。

だが、炎に飲み込まれつつある街の中というのは、他ならぬ乾巧にとって一番避けなければならない筈の戦場であった。

 

「いにゅいさん! 無理しないでください!」

 

「わりぃ……」

 

安全の為に変身を解除しないまま、巧の変じたファイズは戦闘用の装甲を纏った轟雷に支えられ、コアユニットとしてWWSを搭載した機動装甲服WWFの肩の上に腰を下ろしていた。

短時間であれば問題はないが、自らの一度目の死因である火災は、本人が自覚しているよりも遥かに強く精神を蝕む。

長時間、火災が起きる街中で戦い続ければ集中力を欠き、次第に魔化魍からの攻撃を防ぎ切れなくなる。

 

無論、ファイズの装甲はある程度の熱ならば特に問題なく遮断することも可能だ。

だが今暴れまわっている魔化魍は尽くがマグマでその肉体を形成している。

触れた箇所にはべっとりとマグマが塗りつけられ、冷え固まれば重りとなり、そうなるまでに延々装甲を熱し続けて強度を損ねていく。

そして、衝撃も熱も完全に遮断される訳では無い。

直接炎で炙られるほどではないだろう。

ただ、熱され続けるスーツの内部は正しくサウナのそれである。

精神的な負荷から低下していた集中力は更に下がり続け、単純に熱中症の危険もあり、それでいてまともにスーツを脱いで排熱するのも難しい。

 

「急いでください、私!」

 

「いまいそいでるだろ、わたし!」

 

警察などの特定の組織に所属し仲間と連携している訳では無い、ただ戦う力を持ちながら市井に潜む者達は、個人戦力としてどれだけ強くとも限界がある。

或いは、それら戦力のそばに結構な確率で人に近しく、しかし人間よりも物理的に頑強な人形が侍っているのはこの様な時の為だろうか。

二代目オートバジンの尊い犠牲によりどうにか一先ずの安全を確保できたが、巧の限界が近づきつつある。

 

現在普及している大凡あらゆる装甲服には、変身中に装着者が補給を行えないという欠点がある。

全身装甲でなおかつ気密性を高く設計され持ち運びとメンテナンスフリーを売りにした現代の装甲服はその内部に水や食料を搭載するスペースが存在しない。

オリジナルオルフェノクである為に人間に比べて並外れた膂力とそれに耐えうるだけの強度もある肉体ではあるが、そんなオルフェノクであっても大量の汗を掻きながら水分補給も無しに戦い続けられるものは居ない。

それは生き物であればそうそう無視できることのできない致命的な弱点と言えるだろう。

無制限に発生し続ける全身が高熱を帯びた流動性の鉱石でできた怪物と戦い続ける、という想定をしていないが為の盲点であった。

 

ともかく、一時的にでも巧が安全に変身を解除でき、可能であれば水分補給を取り身体を休ませる事ができる場所へ。

豪雷に思い当たる場所はそれほど多くはない。

そしてこの状況でまだ安全であるかどうかも……。

 

目指すは、元スマートブレイン本社ビル。

ブレインスクラッチ本社ビルへ。

 

―――――――――――――――――――

 

一方、ブレインスクラッチ本社もまた社内全てをひっくり返した様な状況だった。

誰一人として立ち止まって居るものが居ない。

いや、ただ一人、社長にして主任研究員である浦賀啓示のみが、半ば押し込められるようにして社長室の中に居た。

研究資料を守る警備の人員を残し、その社員全てが簡易装甲服を纏った戦闘形態で周辺の魔化魍撃退の為に出撃している。

その全員が浦賀にとって大事な社員にして運命共同体のつもりで居た。

浦賀は自らの研究で会社を回し、彼女たち全ての生活を守っていくつもりだった。

 

だが、当然ながらそうではない。

浦賀啓示に与えられたブレインスクラッチという会社は、シェルターなのだ。

人類のために運用されれば確実に成果をもたらすであろう天才的頭脳をあらゆるものから守るための砦。

当然、そこに侍る社員、人造人間である少女たちはその全てが浦賀を外敵から守るための盾にして鎧だ。

浦賀が社長としての活動……いやさ、研究の合間の生活で如何に彼女たちとの交流を深め親密になり愛着を得たとして。

危険に立ち向かう順番が変わることは決して無い。

浦賀が守ろうと思う事ができた部下は、その全てが浦賀への災厄をその身を持って排除し、排除しきれなければその身をもって受け止めて防ぐ為の身代わりとなる。

 

「くそっ」

 

社長室の窓は既に頑強な特殊合金製のシャッターに覆われ、外の様子は各種監視カメラやテレビ中継でしか確認できない。

浦賀の研究は道半ばだ。

ネビュラガスの圧縮実験は未だ成功せず、いくつかの副産物こそあるものの、クライアントの求める水準の成果は未だ出せていない。

無論、クライアントもそれで急かす様な相手でもない。

十年単位で見て結果が出れば良いとまで言われているし、言えば幾らでも支援を寄越す、研究者にとって都合が良すぎるパトロンでもあった。

だが、今はそれが仇になっている。

浦賀の手元に、浦賀が外に出て部下を守るために何かできる材料は無い。

もしも、クライアントが言っていたネビュラガスの圧縮物質と、それを利用した変身システムがあれば、それを浦賀が自由に運用できてさえいれば。

社員だけに危険を押し付けず、逆に彼女たちを守ることすらできたかもしれない。

 

研究の副産物は部下に配られているものの、どれだけの効果が期待できるかは未知数だ。

指導者、経営者は部下と肩を並べて戦うのが仕事ではない。

そもそも浦賀がこの立場に居るのは研究者として求められた為だ。

危険があるとわかっている時にその場に向かわせられる訳がない。

 

戦闘力を備えた無数の部下によって守られたブレインスクラッチという組織。

それは浦賀を守る城であると同時に、その頭脳という宝を守る金庫であり、情愛を持って作られた貴重な天才を逃さぬ為の檻なのだ。

そこに浦賀の自由意志が強く干渉することはない。

守られる必要がある内は。

 

不世出の天才、浦賀啓示。

彼がこの騒動で死ぬ事は無い。

多くの部下が、仲間が笑顔で喜んで損なわれる事で得られた安全は、彼に多くの飛躍を齎す事になる。

 

―――――――――――――――――――

 

一方、組織に所属しながら、組織から半ば離れるようにして戦う戦士が居た。

その男は事が起こり始めてからの数時間補給も排泄も休憩もなく炎の怪異を相手に戦い続けている。

一条薫。

対魔化魍という点では猛士の鬼に一歩譲るが、しかし、今都内で戦う戦士の中では一二を争う練度を誇る。

焼け焦げたように黒い装甲服に身を包み、未確認生命体四号の如く武器を作り出しては使い捨て、魔化魍を次々と始末していく。

八面六臂の活躍と言って良いだろう。

 

魔石の戦士としての力の使い方を誰に教わったという訳では無い。

クウガと似た見た目のアギトが魔化魍に対して止めを刺せるという事実が、或いはそれらが明確に別物であるというデータが存在しないからこそ起きたある種の思い込みが、封印エネルギーをより正常な形で作用させ、魔化魍を元の正常な力の流れに変換していた。

だが、この状況では焼け石に水と言って良い。

それは穢という沸騰して溢れた湯を冷まして鍋に戻す様なものだ。

今の龍脈はなみなみと張られた熱湯がグツグツと煮え続け、今もなお次々と熱湯が注ぎ込まれている大釜の様なもの。

文字通り、地獄の釜の蓋が開いた、という表現が相応しい。

 

一条は知る由もないが、専門家である猛士の上層部、吉野のお偉方ですら今回の件についての対応を決めかねている。

オロチ現象の解決法や前例は少なからずある。

だが、ヤマタノオロチの発生は猛士創設前にしか記録がない。

それも一部の伝承にそれらしき記述が残る程度の、文字通り神話の世界の話なのだ。

現場の混乱を煽らない為にオロチ現象と同じ対処を行っているが、万が一成功したとしても、既に山から顔を出したヤマタノオロチの首は清められると同時に弾け、正常な噴火と同じ挙動をするだろう。

或いはそれすら希望的観測でしかなく、同じ質量分の魔化魍がそこらに一斉に解き放たれてしまうかもしれない。

無論、ヤマタノオロチの無数の首は直接的に人と土地を喰らい始める。

犠牲者の数、という意味では減らせない訳でもない、それは微々たる物ではあるが……。

 

なぜこうなってしまったのか。

警察どころか吉野の上層部すら知らぬことだが、それは明確に近年の戦いの結果であった。

人々の間に広まる不安は言わずもがな、不安に思う人々は2001年以前と異なり、その多くがいずれアギトに至る可能性を秘めた超能力者候補であり、穢の元となる自然エネルギーへの影響力が強い。

人以外で言えば、一万年に一度のバトルファイトが行われなくなる事で、アンデッドの生成に向けられていたあらゆる生き物の想念が自然界に溢れかえり、気と雑多な感情、欲望が行き場を無くして垂れ流されている。

そして、鏡の世界の中では無数の機械の体を持つアギトとも言える機械生命体が溢れかえり、そこから漏れ出るエネルギーは、穢ならずともそれに至る自然界の総エネルギー量を増大させてしまっていた。

 

荒い呼吸音。

警察採用の装甲服としては試作品であるGシリーズに標準装備されているパーフェクターは火災の中であれば一酸化炭素や毒物を除去し水中であれば水から酸素を生成する呼吸補助具である。

それは平時であれば万能の環境適応力を与える、天才小沢澄子の開発した奇跡の装備と言って良いだろう。

 

だが、それにだって限度はある。

火災現場に何時までも居座り続ける程度ならともかく、物理的に溶岩を叩きつけられることを想定するのは難しい。

既にパーフェクターは幾度か限界を迎え破損し、半ば無意識に一条がモーフィングパワーによって修復した後だ。

しかし、無理矢理に正常に機能させた所で、無毒化して取り込まれる大気の温度はどうか。

一条の肉体が生身の人間と同じであったなら、既に煮えて縮んだ肉の塊と化していただろう。

 

彼が生命活動を、ましてや戦闘行動を取り続けていられる理由は魔石の齎す再生能力に他ならない。

再生能力の根幹であるモーフィングパワーは無に近い状態からでも手足を再生することを可能にするが、武器を作る時と同じく材料をあらかじめ用意してやればより修復はスムーズになる。

変身機能を封印された一条薫の魔石ゲブロンはしかし、数年にも及ぶ度重なる激闘の日々の中で残された機能に特化した形で宿主の肉体を作り変えつつあった。

 

一度、二度と深呼吸を繰り返す度に一条の肺を焼け付くような高熱を帯びた大気が満たす。

当然一条の肺を始めとした呼吸器はその高熱に焼け爛れる筈だ。

だが逆に、一条の疲労は急激に回復しつつあった。

大気中の熱エネルギーを転換し、そのまま肉体の修復に回しているのだ。

その再生能力、武器生成能力に関して言えば、もはや上位のゴ階級グロンギと同等かそれを凌駕する程である。

 

一条の背後から飛行型の魔化魍が迫る。

肩越しに背へ回した腕の先には既にボウガンが握られ、ノールックで放たれた圧縮空気弾がその顔面を正確に撃ち抜き、込められた封印エネルギーの作用により飛散すること無く白く燃え尽きた炭の様にその場に崩れ落ちる。

前方に迫る人型の魔化魍、ボウガンを弾いている暇はない。

振り下ろす様にしてボウガンを投げる。

投擲のモーションが終わる頃にはボウガンはソードに変わり飛翔、魔化魍の胸を貫く。

手の届く範囲に魔化魍が居ない。

と思えば、既に一条の手の中にはGX05ケルベロスに似た重火器が二丁。

射線に民間人が居ないことを確認して、発砲。

 

無からの武器生成、ではない。

よくよく見れば武器を生成する度に手元の装甲が欠損していくのがわかるだろう。

しかし、その欠損も見る間に修復されていく。

足元を見れば異常な程にくっきりと足跡が刻まれている事がわかるだろう。

地面への接触面から質量を奪って装甲服の修復にあてているのだ。

 

だが、そもそもここまで忙しなく戦う事になったのは、一条が複数人の装甲服部隊員で受け持つ様な範囲を一人でカバーしているからだろう。

突然の出来事に指揮系統が混乱しているからこその独自の判断だが、近年の一条は逸るようにして戦いに挑む様な節があった。

そして、その戦場は徐々に広がりつつ、とある場所へと近づきつつあった。

 

山だ。

山頂から赤く燃える龍の首を擡げた山脈。

そこから大量の魔化魍が発生し、人里へと近づきつつあったのだ。

各地方の装甲服部隊は発足したばかりで練度はそれほどでもない。

人員の損耗を避けつつ、市民への被害を減らすための最善の手であると考えた上で、一条は警察官の職務から半ば逸脱するような独断専行を行っていた。

 

未確認の同時多発殺人ゲームでもアンノウンの大襲撃でもない。

感覚的に言えば灰色の巨大人型昆虫の大量発生に近い。

それよりももっと災害に近い形であり、警察は魔化魍と戦いながら市民の救出に避難誘導をこなす必要があった。

具体的な原因などあるのか。

何かを倒せば収まる様なものなのか。

 

一条薫は日本の警察機構の中では単独トップと言って良い程の戦闘力を誇る。

二十二号によって魔石を埋め込まれた貴重な人材でもあり、装甲服部隊が最新式の持ち運びと瞬間装着が可能な機種を導入した今でも試作機にすぎないG1ユニットを使い続けているのは、ある意味では警察組織が彼を恐れている為である、と、まことしやかに囁かれている程だ。

彼が万が一にも何らかの形で暴走でもすれば、新たな未確認生命体、グロンギが発生する事になるのではないか。

無論、それは口さがのない一部の者だけが口にする陰口にすぎないのだが……。

現状、G1ユニットを装着した一条に勝てるものは、装甲服部隊にもアギト部隊にも存在しない。

一条の人となりを知らぬ者が不用意に恐れるのも無理からぬことだろう。

 

だが、そんな一条をして、この騒動の落とし所を見つけることは難しかった。

未確認の様に人を殺す怪物が順番に出てくる訳でもない。

アンノウンの様に特定の条件を満たした人間を狙ってくる訳でもない。

灰色の昆虫人間の様に無作為に人を襲う、という点では似ているが、不用意に倒せば周辺被害が拡大し、倒しても倒しても次が湧いて出てくる。

極めつけはあの龍だ。

 

専門組織である猛士が対応を決めかね、半ば破れかぶれにオロチ現象対策として用意していた作戦をそのまま決行していたが、当然、警察組織、そして政府に到るまでが混乱の中にあった。

裏で猛士と繋がりがある以上、政府としては警察や自衛隊には解決までの市民の保護を優先させるべきなのだが、そうも言っていられない程の魔化魍の大量発生に、現行の戦力ではどうしようもない龍の存在に頭を悩ませている。

そして、政府を実質影から操ることの出来る組織は、この件について一切指示を出して来ない。

 

具体的な指示も作戦も無い。

2000年の時とも違う。

作戦指揮を取ってくれる本部は未だ状況の把握に努めている最中であり、仲間は散り散りになりながら各地で戦っている。

そして、ここで一条が下がればどうなるか。

市街地に現れている魔化魍の数は、人口密度の高さに比例する。

地方都市程度ならば、なんとか各地の戦力で犠牲を最小限に済ませていられる。

だがそこに、山から湧き出す魔化魍が降りてくればどうなるか。

大型の魔化魍の一体も降りてしまえば。

 

一条の息が整う。

重火器の一斉射により一時的に魔化魍の攻勢が抑えられ、その間に肉体の修復が完了し、その修復に利用する事で肉体の冷却までもが完了した。

自分を含む誰かがこの災害を終わらせる、耐えきる為の策を思いつくまで、幾らでも抑えて見せる。

 

一条の中には強い決意があった。

戦っているのは自分だけではない。

二十二号によって力を与えられたとしても、自分が組織人である事も十分理解している。

だが、戦わなければならないのだ。

市民を守るために、自分達が盾になり矛となり。

あいつがかつてそうしたように。

 

『────』

 

遠雷の如き唸り声。

それが声であると認識するまでに少なからぬ時間を必要とする程に巨大な音。

五感を常に研ぎ澄ませたままの戦いの中で、今まで聞かなかったそれの出処はすぐに知れた。

 

視線を感じる。

強く、圧を感じる視線。

龍の視線だ。

あまりにも巨大な龍。

はるか遠く、薄っすらとも見えない富士の山頂から生えたそれが今、はっきりと一条へ明確に視線を向けている。

 

咆哮。

龍の首が天に吠える。

一条の戦意に反応したのか。

龍から見れば人と蟻程も差がある相手に?

或いはただ身動ぎしただけなのか。

 

地鳴りと共に、龍の体が、ヤマタノオロチの首が伸びる。

天を衝く威容。

黒雲を背景に燃え盛る龍の首がうねり、その顔面が巨大化していく。

いや、巨大化しているのではない。

その顔が一直線に一条へ向けて伸びているのだ。

 

一条にヤマタノオロチをどうにかする力はない。

敵意というのであれば今魔化魍から人々を守るために戦っている戦士は全てがヤマタノオロチに抱いている。

或いは一条を見ているのではなくその後ろの土地に移動しようとしているのか。

もしくは野生の獣の様に地面に身体を擦り付けようとしているだけか。

狙われる筋合いというものは一条には無い筈だ。

 

見る間に迫ってくる龍の顎門を前に一条は……。

腰を低く落とし、両腕を広げ、片足を下げ、構えた。

下げた脚……蹴り足に込められた封印エネルギーが炎の如く揺らめく。

キックの構え。

G1にその様な機能は搭載されていない。

解明の進んでいない封印エネルギーだが、未確認を撃破する際に使われていたそれを相手に注ぐのであれば武器を経由しても問題ない事は既に知られている。

 

いや、一条が想像し創造し得る如何なる武器を用いたとして、迫る龍の首を抑える事は不可能だろう。

理屈の上で言えば。

龍の狙いが一条でない事を祈りながら回避に専念し、他の場所を守るべきだ。

一条の蹴りなど龍にとっては虫の一刺しにも満たない。

 

走り出す。

蹴り足が地面に着く度に封印エネルギーが火華の如く弾ける。

正面からの激突になるか。

 

龍の首の中で流動する溶岩と穢と地脈のエネルギーが放つ轟音が龍の咆哮の如く響く。

或いは既にそれは明確な意思を持って放たれる声なのか。

その音に、紛れるようにして聞こえるバイクの走行音。

他の隊員が加勢に来たのか。

それを愚かと止める事は無い。

そんな余裕は既にどこにも誰にも無い。

既に一条の視界には龍の顔面しか映っていない。

 

跳躍。

いつかの採石場で見た様に、空中で一回転。

壁を蹴りつけるどころか大地を蹴りつけるようなものだ。

次の瞬間、一条はマグマに飲まれ焼かれるか、或いはその質量によって押しつぶされるか。

 

だが。

 

「おりゃぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

横合いから聞こえる叫び声。

一条のキックの着弾とほぼ同時、バイクで迫っていた何者かが龍の顔を横から蹴りつけたのだろう。

無論それは龍にとって鼻の頭を刺されるか鼻の横を刺されるか程度の違いでしかない筈だ。

だが、龍の顎門は横合いに、斜め上に向けて吹き飛ばされた。

吹き飛ばされた龍の顔と首が山肌を滑り木々と薙ぎ倒していく。

 

龍の顔面を蹴った反動で宙に投げ出された一条が着地する。

少し離れた所に乱入者の……協力者の姿。

全身に葉脈の様に生えたエネルギーライン。

ライダースーツの様にタイトな装甲は所々が鋭利なシルエットを形成し、頭部に王冠の如き角を備えた戦士。

二十二号か。

声をかけようとして、思いとどまり、思い浮かんだ名前を呟く。

 

「五代……?」

 

呆然。

空は黒く、山を裂き現れた龍が未だ大地に横たわる中。

頭部に四本角を頂いた、赤い瞳の戦士。

未確認生命体四号。

戦士クウガの称号を継ぐ男。

五代雄介。

彼は数年ぶりの再会にもかかわらず、再会を喜ぶ言葉ではなく、焦りを滲ませた声で告げた。

 

「一条さん! 一緒に来て下さい!」

 

「何?」

 

「九郎ヶ岳で彼が……二十二号が、待っています!」

 

 

 

 

 

 

 





いざ決戦の地へ

☆今年の災害
地震雷火事ドラゴン
日本のあちこちがシヨン最終回ネオサイタマもかくやというくらい燃えている
人が少ない地域は比較的無事
でもそういうとこだと日本はだいたい山なのでやっぱり燃えてる
家の中にいれば最悪異変に気づかないまま死ねるかもしれない
死ぬ前に騒動がどうにかなれば助かるよ
焦げ臭いなー外暗いなーみたいに窓の外を確認したら穢発生で近くに魔化魍がポップするかの判定が始まります
日本が主体の出来事だけど国土に火山があるとこでも似た出来事は起きてるかもしれない
その場合は現地の伝承に合わせた何かしらが生えてくるんじゃないかな
面倒なのでそっちは描写しないよ
海外に行ってる昭和の人たちがなんとかしてくれるからね
いい加減自衛隊はミサイルの一本も超法規的措置で撃てよという方もいらっしゃると思うけど空を飛ぶ系の機械は黒雲の中の無数の魔化魍に落とされてしまうあるいは破壊されてしまうので出番は無いぞ
せっかく通常兵器が当たりそうな巨大な的なのにねぇ……
実際直撃させたとしてそれが通じるかは別だけど
どう収拾つけるというのか

☆伸びるヤマタノオロチさん
デザイン的にはヤマタノオロチっていうよりアニゴジ三作目の首だけスペースギドラくんちゃん様の色違い?
こっちは一応実体があるから殴れるし頑張ればいつも通り清められるから有情
どれだけの清めの音が必要かわからんし魔化魍清めたあとの木の葉バーンっ!で散らばるのが溶岩だしそれで木の葉バーンっ!が首一本だけでなく地脈で繋がってる全てのヤマタノオロチに連鎖するなら当然地脈の上にある日本列島もバーンっ!ってなるからそこんとこ考えてやらんといかん
いかんけどそんくらいの事は理解してる筈の猛士上層部がとりあえず各地で清めの儀式を行おうとしてる辺り現状の鬼の数で一斉儀式しても清められる目処は立っていないんだろうなって
助けて古代日本でヤマタノオロチを征伐した謎の赤い剣を持った全身を虫みたいな見た目の全身鎧で覆ったおしゃれマントの人!
だがもう居なくなった!(世代交代)
どうして……
まぁ次世代は創世王と創世王候補二人で実質トリプル創世王なのでヤマタノオロチを倒すだけなら前より比較的かんたん
比較的なのは人間含む諸々の生き物の数が増えたのと人間がアギトになるルートが開放されて魔化魍が生まれやすくなったのとその他生き物の想念とかも吸収して前よりでかつよになってるから、ヒーこわい
まぁ現代で同じことすると日本列島バーンっ!は無くとも戦闘の余波で少からず日本の文明社会バーンっ!ってなるしその後は新ゴルゴムが表に出て積極的に統治しないといけなくなるからやりたくないのかもね
ゴルゴムの支配が表立つとどうなるかって言うとせいぜい
旧ゴルゴム解体の時に組織の健全化の為に(ついでに新トップへの叛意が多少なりあって新方針に納得していなくてなおかつ新組織の運営にそれほど必要でないから)パージされて全世界で新ゴルゴムに睨まれない範囲で好き勝手していた中小悪の子会社(現地ではゴルゴムの組織としての歴史をさも自分達の組織の歴史であるかの様に語っているし粛清から逃れて活動しているので隠密性もまぁそれなり)が震え上がってすり寄ってきて海外での悪の組織の活動が縮小して世界中に散ったライダー達が旧ゴルゴムの復活かと疑って日本にやってきて昭和平成大集合ライダーキックが現トップに向けて放たれ……なにぃ!そうせいおうがいない!いったいどこへ……と逃げられたりする
このルートだと煙でシュッって人間をグロンギ化できるやつがゴルゴム傘下に入るから元の意味での人類はある意味滅ぶかもしれない
イマジンが溢れる世界や機械人間に支配された世界やダークライダーに支配された世界や自然成長で人間のだいたいが怪人になる世界がある事を考えるとライダー世界の分岐としては普通にいくらでもあるものと思われる
なんなら自然成長で怪人になれなくても複数種類ある改造手術で無数の改造ルートがある為に仲間外れは少ない可能性があるぞ
人類を害するタイプの種族への迫害?
それは差別じゃなくて区別だからいいの
その未来だとそんなにかからず駆逐されるよ

☆豪華客船による世界一周クルージング
なんでか海底火山の位置情報に詳しい会社が運行しているのか海から唐突にマグマの龍がニュッて顔を出してきて沈んだりは幸運にもしない
故郷の危機の知らせを聞いて託された戦う力を手に陸に戻ろうとした休暇中の警察官とかいたけど、不安そうに震えながら何も言わずに縋ってくる妻を引き離す事ができずにその場にとどまってしまっていたりするのだ
やだー火山から龍が出てくるとかわたしこわいー、みたいな事を若ければやったけど年の功でそこは静かな振る舞いで見事にうまいことやったのだ

☆関係ないけど現創世王は何してるの?
ギリギリまで見守る方針というか、ほっといても危なくなったら候補二人がなんかしてくれるだろうという楽観もなんなら幾らかの保険もかけているのかもしれない

☆ここは任せろと言って送り出したから絶対にここ(みんなの日常)は守るし引かない男とそれでも帰ってきてしまった人
ただし一時帰国
変身を解かないのはまぁ昭和な人たちと行動を共にしているから客演時の作法として解いてないんじゃないすかね
真面目に言うと人間同士の戦争くらいで済んでた元の世界で十数年かけて元の笑顔に戻れてないのに被害者が加害者になったりするオルフェノクとか悪意をもって人間をグロンギみたいな怪人に改造したりする組織が居る世界で戦士として戦い続けてる様な人たちと一緒に居て笑顔が戻ってくるかって言われるとまぁそうよね……
ヤマタノオロチの頭部を蹴りで軌道を変えられる程度には強いという訳ではなく封印エネルギーのちょっとした応用だ……(結城丈二)
すっげー天才博士が力の一部を解析してうまい使い方とか教えてもらった
やっぱ結城丈二は出禁にするしかないんやなって


次回、おそらくラスボスとかは存在しないイベントムービーが流れて終わる最終決戦みたいな話になると思う
つらつら書いてたら響鬼の話なのに響鬼側の描写が殆ど無かったからできれば全国で清めの儀式を同時に発動して多少なりヤマタノオロチを弱らせたい響鬼側陣営の話とかも頑張って盛り込みたいけど盛り込みたいという思いと実際に書けたものが同じになるかはまた別の話であるという話をこのあとがきでは繰り返し繰り返し行っているからそんなに期待して裏切られた!みたいな人は居ないと思うけど一応注意は必要ではないかなと思います
それでもよろしければ次回も気長にお待ち下さい



次回、仮面ライダー響鬼編最終回
『天翔ける龍』
この殺意は、俺だけのものです



お楽しみに!

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