オリ主で振り返る平成仮面ライダー一期(統合版)   作:ぐにょり

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146 見張る森

魔化魍退治……の前段階、魔化魍捜索の最中には、当然やすやすと現場を離れる訳にはいかない。

市販車を猛士の技術で改良した特殊車両であるために、ある程度の頑強さとベース車を凌駕する走破性などを持ち合わせてはいるが、その主目的が何かと言えば猛士の人員及び捜索に必要な物資の運送だ。

山中などの走破性となれば鬼単独の方が早いまであるが、魔化魍を発見するまでは現地に留まり調査を続ける必要がある以上、食料、寝床、或いは鬼へ変じる事で消失する衣服の予備などをある程度の量持ち込まなければならない。

 

例えば衣服などは予備が何着必要か予想がつきにくいものである。

基本的に、魔化魍そのものではない童子と姫にしたところで育てている魔化魍の為に人を殺すので放置はできない。

夏になれば人間サイズの小型魔化魍の出現率が上がり、これは大型よりも数が多いとされているし、なんならネコマタの様に直接的に増える事もある。

鬼はこれを発見次第虱潰しにしていかなければならないし、捜索の全てを飛車や弟子のとに任せる訳には行かないので全裸のままという訳にもいかない。

基本、複数回の変身を想定してある程度余裕を持った枚数の衣類が用意されている。

 

寝床に関しては車中泊が推奨されるが、修行の一環としてテントを張ってあえてそこで寝る、車中泊では疲れが取れない、などの理由でテントが積み込まれる事でスペースを圧迫する問題がある。

が、ある程度の強度があるとはいえ、車越しでは魔化魍の接近に気付き難いなどの問題点もあるため一長一短であり、特に禁止はされていない。

 

問題は食料だが、これは千差万別。

長ければ二週間程に渡って山にこもる関係上、保存の効かない食品は非推奨だ。

近場で買い物ができる程度の浅い場所であればそれほど気にしなくとも問題ないが、そうでない事を考えれば選択肢は限られる。

昨今では携帯性と保存性を兼ね備えたフリーズドライ食品なども増えてはいるが、昔ながらの乾物、或いは常温である程度の保存が効く野菜類か。

 

持ち込みで肉を使えるのは張り込みの序盤のみ、と思われるかもしれないが、逆に木々生い茂る自然の中だからこそ存在する食材の調達方法などもある。

なんとなれば、天然自然の動物とは異なり、調教の必要も報酬としての餌も必要なく、維持費も掛からないディスクアニマルは鷹匠の操る鷹などよりも余程優秀なハンターなのだ。

無論、これは狩猟法などからすると非常にグレーな、ディスクアニマルが現行法の枠に記載されていない存在だからこその抜け道のような方法だ。

法的に問題ないものとして、山菜やきのこなどを採取するという方法もある。

これはディスクアニマルの起動者、術者がある程度の山菜の知識を有していればそれほど手間を掛けずに手に入れる事ができるだろう。

 

ディスクアニマルがある程度使え、任務の舞台が深い山の中などであれば、持ち込む食料を極限まで減らす事も不可能ではない。

最悪、調味料と鍋と火元さえあればどうにでもなってしまう。

無論、魔化魍の調査にこそ集中しなければならない関係上、最初からディスクアニマルに頼って食料を持ち込まない、という事はありえないのだが。

ディスクアニマルは小さな獲物などであれば単独で簡単に狩る事ができてしまうので、絶対にやってはいけない、ということにもならない。

食料調達の非常手段としては十分に認められている。

 

故に、予定している調査日程の間に使うであろう分の食料を全て持ち込む事は、実はあまり無い。

鬼は肉体労働であり基本的に健啖家が多いが、それは別に異常な量の食料を必要とするという訳でもない。

基本は助手と鬼、或いは弟子を数えても二人から三人程度で仕事をする為、一食分の食料は少なく済む。

一部の飛車の中にはそれこそその場から動き回る事も無いからと自分は携行食などで済ませてしまう者も居る。

食料に恵まれているこの国において、戦士やそれを支える人間の食糧事情は千差万別だ。

 

その中において、立花香須実はしっかりと食事を作る側の人間であった。

もともと父が猛士に所属していた事もあり幼い頃から猛士に関わり、将来を見据えてか自分からオリエンテーリングで身体を鍛えていた肉体派だ。

携行食を悪い、とは思わないが、やはりしっかりとした料理を食べた方が身体が動くと信じてもいる。

 

夜に出かけていったヒビキを待ちながら作るのは、具沢山の味噌汁。

ある程度常温保存が可能な味噌、携行に便利な顆粒だし、日持ちする野菜。

これだけあれば量産可能で栄養価も高い。

あとは飯盒でご飯でも炊けばこれで一食としても良いし、漬物の一つもあれば一汁一菜の完成だ。

調査開始から間もないので、持ち込んだ豚肉も入っている為に動物性タンパク質が不足する事も無い。

器に一口移し味を見て、笑顔。

間違いのない味だ。

 

そうこうしている内に、鈴の音……いや、ディスクアニマルの待機形態や音撃棒が擦れ合う音と共にヒビキがキャンプに戻ってくる。

 

「おはよう」

 

「おうはよっ」

 

「お疲れ様、そん中ね」

 

香須実が指差すのは着替えの用意されたテント。

キャンプに戻ってきたヒビキは首から下のみ変身を維持している。

鬼の変身に伴い衣服は必ずと言っていい程全損する為、次の行動に移る前にまずは着替えを済ませなければならない。

鍛え抜かれた鬼ともなれば気の緩みで変身が解除される事こそ無いが、見た目はともかく変身状態は実質上の全裸だ。

鬼もそのサポーターも慣れてはいるが、文明的な振る舞いを忘れない為にも、変身を解除し多少なりリラックスする為にも着替えを省く訳には行かない。

 

「どうだった?」

 

「うん、手助けもあってね、二人共倒せた」

 

「警察の人?」

 

「いや、そうじゃない奴らかな」

 

猛士は長い歴史があり、ヒビキ自身も鬼として戦い続けて長くなる為、実のところを言えば鬼でも警察でもない相手と共闘する場面は幾つか存在した。

近年ではグロンギを始めとした魔化魍以外の脅威も、それに対抗する戦士も増えてきている為に頻度こそ増えてはいるが、珍しいだけで決して外部との共闘は無い事態ではないのだ。

故に、世にも珍しい稲妻を放つ鹿や羽を手裏剣にして飛ばす鷲も、態々この場で詳しく説明する事も無い。

無論、ヒビキ手製の魔化魍メモには記録されるし、支部に戻ってから公式記録に残しはするのだが。

 

「魔化魍は?」

 

「問題はそっちなんだよなぁ、童子達の視点からすると、バケモンは移動した、って感じかな」

 

着替えを終えてテントから出てきたヒビキが難しい顔で答える。

童子と姫は魔化魍を育てるために餌として人間や人間を殺して奪ったパーツなどを食らわせるが、それが永遠に続く訳ではない。

ある程度の成長が見込めれば魔化魍と別行動を取る事も珍しいことではないのだ。

また、童子と姫が離れても良い、と判断する程度に育った魔化魍となれば、それは成長しきって、自力での餌の確保……つまり、人間を襲って一方的に殺せる程度に力を付けた証とも言える。

だが、必ずしも童子と姫が魔化魍から離れる理由が一定以上の成長であるとは断言できない。

童子と姫は魔化魍の世話係のようなもので、基本的には自らの命を掛けて魔化魍を鬼や外敵から守ろうとする。

それ故、未成熟な魔化魍を遠くに逃し、自分達が外敵の排除にあたる、という事もありえる。

無論、まだ魔化魍が自力で人を殺せるほどに成長していない、と考えるのは楽観が過ぎるのだが……。

 

「はい、温かいよ」

 

「あいっ、ありがと」

 

香須実から渡された味噌汁を受け取り、腰を下ろすヒビキ。

慌てるのと急ぐのはまったく別の話だ。

成長しきった魔化魍が人里に降りる危険性を考えれば、とにかく急いで魔化魍を発見して清めてしまわなければならない。

が、魔化魍を探索するのは鬼自身ではなくディスクアニマルだ。

ヒビキがこの場でじれてみたり、鬼に変身して闇雲に辺りを走り回る、というのは、魔化魍の発見に有利に働く訳ではない。

 

徹夜明けの朝食を食べるヒビキを尻目に、香須実が厚紙に貼り付けられた奥多摩周辺の地図のコピーを確認する。

所々、等間隔にマップピンの刺されたそれは、ディスクアニマルによって探索が完了したポイントを示すもので、既に地図の三割程を調べ終えている。

 

「ディスク達は全部戻ってきてるけど、そしたら改めて範囲を広げてやるしかない」

 

香須実の呟きに、ふんむ、とヒビキが唸る。

ちらりと視線をずらせば、昨夜の鹿がヒビキ達のキャンプに近寄りすぎない位置で座り込んで居る。

空に鷲は飛んでいないが、この時期には珍しい虫が多く飛んでいるようにも見える。

風の量に対して草木のざわめきが強すぎるのは気の所為ではないだろう。

 

──世界は変わった。

猛士のサポートメンバーや鬼の為の装備を作るために外部協力者と繋がりが出来たと言うし、既に魔化魍を相手にする組織は自分達だけではないのかもしれない。

だが、世の中には暗黙の了解というものがある。

ヒビキが鬼を志したあの年、そしてその一年前に起きた出来事を、今の時代に誰も口にしたがらないように。

世の中には色々な思惑があって、それは必ずしも同じ方向を向けるものではない。

同じ人間の姿をしていて、言葉が通じる相手ですらそうなのだ。

言葉が通じず、姿かたちが違うものを相手に変な期待を寄せるのは、自分にも相手にも迷惑になる。

結局の所、自分達ができる範囲の事を熟すしか無い。

待機形態のディスクアニマルを指に挟み、くるりと回す。

 

「魔化魍盗聴作戦開始だ」

 

―――――――――――――――――――

 

世に人の営みを破壊する害悪は多くあれど、それでも世界は回っている。

今この瞬間にもどこかの山間で、海辺で、或いは街角で魔化魍が発生し、テオスは人々の観察を続け、倫理観の欠如したオルフェノクがその力を悪用し、人食いの化け物であるファンガイアが何食わぬ顔で人類文明に寄生している。

しかし、それらははっきりと顕在化しない限りは人々の暮らしに直接影響を及ぼすものではないし、未だ潜伏中のそれらを全て炙り出す、というのはいかにも効率が悪い。

 

それをやろうと思えばやれるのかもしれないが、それは人生を捧げるような大事業になるだろう。

鬼の人たちが鬼を志して魔化魍と戦い続ける事は生半可なことではない、というが、正にその通り。

相手が魔化魍に限定されたとしても、人類文明に影響を与えない程度に被害を抑えるのですら、国家に紐付けられた組織が必要で、そこに所属する人々が日々忙しく戦いを繰り広げる必要がある。

 

だが、これは別に鬼が特別忙しい、他の仕事とは比べ物にならない、という話ではない。

医者になる、教師になる、何らかの職人になる、アーティストになる。

どれも生半な気持ちでつける仕事ではない。

その職業に就くのですら膨大な時間の勉強なり下積みなり練習なりが必要であり、その仕事で生きていこう、と思ったなら、大体の人間は生活の大半をその仕事に捧げる必要が出てくる。

 

医者と鬼の両立は可能だろうか。

それを可能であるとしたら、どちらからも決して重用はされないだろう。

頻繁に数週間の休業期間を挟む医師を雇う病院は無いし、個人医院であれば客は信頼しないだろう。

 

鬼と教師、鬼と公務員はどうか。

病欠などを理由に長期の休みを繰り返す、というのも不可能ではないが、事情を知らない同僚からは白い目で見られるだろう。

少なくとも、長時間どころか長期間の拘束時間がある副業をしながらできる程、教員も公務員も甘い仕事ではない。

 

鬼と会社員はどうだ?

鬼と料理人はどうだ?

鬼と芸術家はどうだ?

 

鬼、というのは、戦士だ。

だが、ある意味では職業であるとも言える。

他の仕事と何一つ変わることは無い。

 

医者を目指しながら教師を目指す人間は居ない。

教師を目指しながら料理人を目指す人間は居ない。

料理人を目指しながらミュージシャンを目指す人間も居ない。

 

鬼は、というか、猛士の鬼は魔化魍出現率の高いこの国にはなくてはならない存在だ。

当然、医者も、教師も、料理人も、ミュージシャンも欠かすことはできない。

今この瞬間、どこかで魔化魍が暴れているかもしれない、心配だ……。

と、その他の職種の人間が気を取られては社会はまともに回らなくなってしまう。

 

当然、未だ何の職にも就いていない学生であってもそれは変わらない。

何かになる途中の学習段階に居るのが学生だ。

学ぶのが仕事と言い換えてもよい。

これを疎かにして、何者にもなれない、なんて事になれば社会の損失だろう。

人口増大が問題になっている昨今だが、減る時は一瞬だ。

減らせる側が言うのだから間違いない。

できてしまう存在がなにかの気まぐれを起こしてしまえば、人材余り、なんて事を言っていられなくなる。

 

実のところを言えば、俺は戦士として活動こそしているが、その本分は学生である。

城南大学所属の二回生、余裕を持って単位を取得していたので、この春にはめでたく三回生になるどこにでも居るちょっと戦闘力に自信があるだけの成人男子だ。

好きなものは平和と武力。

嫌いなものは切り損ねて端っこで繋がった沢庵と倒しても倒せないタイプの敵と生きている価値もないが死ぬ価値だけはある薄汚い糞未満の歴史改変者ども。

 

普段何をしているか、と言えば、大学生であるが故に当然大学の講義に出席している。

城南大学はトップクラスという訳でもないがそれなりに優秀な所で、開かれる講義はどれも興味深い知識ばかりを与えてくれる。

身体が一つしか無いので俺自身は限られた数の講義しか受けられないので、出られなかった講義に関しては敷地内の至る所に埋め込まれたカメラやマイクを駆使して後に学習させて貰っている。

ここで学んだ事は結果的に戦いに直接的に役に立つものでは無かったが、知っていて損をする知識というのは害のある情報災害系でも無ければ存在しない。

 

特に、文化人類学だの、民俗学だの、心理学だの、昨今の魔化魍発生事情に複雑に絡んできそうな情報というものも無いではない。

まぁ、昔ながらの伝承を元にした魔化魍に関してはもう猛士のデータベースに十分過ぎる程に情報が出揃っているのだけど……。

オカルト、都市伝説に関しては、魔化魍に関わる上では欠かすことの出来ない、というか、監視が必要なレベルで重要な話になってくる。

戦後に流布された噂から発生した、クチサケオンナ、ジンメンケン、アカマントなどは全国で少なくない被害を齎したと言うし、流行っていた時期に比べれば少なくなりはしたが、都市部に突如として現れるという点では育成に時間の掛かる大型魔化魍よりも初動が早く即応性が問われる。

 

かの1999年7月においては対オロチもかくやという程の大規模な清めの儀式が必要になったというのだから、人の噂というのも恐ろしいものだ。

まあ、当時は本当にそれが来ると多くの人が信じ込み新興宗教などに引っかかっていたというのも原因の一つではある。

組織立って滅びという現象を信じて、各宗派ごとに固有の恐怖の大王のイメージを統一することで、より穢にはっきりとした器が生まれやすくなってしまったのだろうと推察されている。

この時に存在していた新興宗教の中でカルト度が強かった組織は謎の襲撃を受けて物理的に崩壊し信者も散り散りになって自然消滅したところも多いと聞く。

これに猛士が関わっているのか、そのバックに存在する国家が関わっていたのかは定かではない。

でもこの国、というかこの文明のバックに存在するのってあそこだよな、と考えると、いけすかないなりに支配組織としての仕事はきっちりやっているようで安心する。

 

だが、奴らが守りたいのは全体であって部分ではない。

頭目は一部をえこひいきしているらしいが、関係ない所で人が減る分には殆ど干渉するつもりはないようだ。

それでいて、何故かライダー共に滅ぼされていない辺り、現創世王はバランス感覚に優れているのだろう。

極端な話、俺の知るゴルゴムが滅んだのは完全に支配下にあるわけでない人材を無碍に扱った、という点に問題がある。

手持ちの、忠誠心の高く倫理観の薄い人材をうまい具合にやりくりすれば、悪事を働いたとしても外部に漏れない。

仮面ライダーは牙なき人を守る事はできても、自ら望んで生贄になる狂信者をどうにかする力は持ち合わせないのだ。

 

だが、それはありがたくもある。

余程のことが無い限り、俺の行動とゴルゴムの行動がバッティングしない、と考えることもできる。

俺の知るゴルゴムが海洋生物型の怪人を軽視していたのと同じく、彼等は野山を駆ける自然動物を然程重要視していない。

それは、現在の活動拠点である東京周辺の野生動物達に手を加えてもなんのリアクションもない事からも簡単に推測できる。

 

東京都に住まう野生の猫は、既にその半ばを簡易改造個体とし、それらをテレパスによって統率する量産型ニャンニャンアーミーによって管理できている。

これにて収集したデータを元に試験場に選んだのが奥多摩だ。

一つの山に住まう一定以上のサイズを持つ改造動植物同士がテレパスにより精神連結し、エリア内部に発生した異物を排除する。

異物……魔化魍、或いは童子と姫を排除するため、それらが狙う餌、人間を監視する。

結果として被害は少なくなる。

魔化魍を直接的に排除する事は現状では不可能だが童子と姫を早期に排除できれば魔化魍は育つことが出来ず、未熟な魔化魍は鬼によって排除されやすくなる。

すると、魔化魍退治にかかる時間が削減され、鬼の手が空く。

手隙の鬼は他の仕事に手を出しやすくなる。

魔化魍以外に関わることも増えてくる。

結果として全体の戦士の数に余裕ができる、という寸法だ。

 

大規模な環境改造だ。

少なくとも、奥多摩周辺で魔化魍が栄えることが難しくなる。

他の区域とは明らかに異なる異常だ。

順調に行けば、今年はオロチ現象が発生する。

そんな時に、こういうイレギュラーが起きたなら、何かしらの反応が見込めるだろう。

少なくとも、魔化魍の裏にはある程度の知性を持ち人間とコミュニケーションを取れる存在が居る、という点だけはほぼ間違いない筈なのだ。

 

不都合と見て排除に掛かるか?

或いは人為的な変化すらも自分達の実験の一部として利用するか?

藪をつついて、鬼が出るか、蛇が出るか。

 

黒幕か、魔化魍を利用して何かしらの実験を行うものが出てくれば釣りは成功。

なんのリアクションも無く、俺の策が通って鬼の手間が減れば、全体の問題に対処する戦士が増えて万々歳。

と、いうのが現在の想定。

しかし、残念ながら俺の立てた計画は全部が全部思い通りに実を結んだ事が少ない。

で、実際の計画を遂行するのが俺だけ、或いは居ても協力者は数名、というのがこれまで。

 

だから、手を借りる。

餅は餅屋、魔化魍退治は猛士の領分。

今まで通りに魔化魍を育てられない特殊な環境。

その環境を利用して魔化魍を退治する猛士の鬼。

魔化魍の裏に潜む何者かがまず手を付けるのは現場で戦う鬼。

そして、鬼に未知の存在が接触してくるのならば、猛士もそれをサポートせざるを得ない。

 

かくれんぼか、鬼ごっこか。

或いは俺の一人相撲に終わるか。

 

戦士ばかりをして、それだけで人生を終わらせるつもりは無い。

戦士ではない俺としての人生の時間を増やす為に、危険の芽は順次引き抜かせて貰おう。

 

 

 

 

 

 

 

 




カフェぇ♡(ねっとり)

☆経験豊富な大人のオトコ♡なヒビキさん
なんなら時期的には存在すればネオライダー辺りと共闘していた可能性だってある
まぁ個人的にこの人が未知の存在にリアクション芸をする姿よりは落ち着いた大人の対応をする方がイメージに合っていたからという都合もあるのだが
仮面ライダー響鬼放映が2005年
この時響鬼さん31歳
響鬼さんが鬼を志したのは中学生時代の話
16歳の頃から鬼として戦っている
2005年から15年前は1990年
中学時代というからには響鬼さんが12から15くらいの時
時期的に1986年から1989年に起きた出来事で……
その時期、日本では何が起きていたかなぁ?
うっ記憶が……
何もわからない、覚えていない
(頭が真っ白になってしまって)ウィスパーヴォイス
当時に何が起きていたか全然わからないぞー!
むしろ何も起きてないぞ災害で東京とか巨大なビルが地割れに飲み込まれたりして壊滅してたけどそれだけほんとにホント、嘘じゃないよ
という暗黙の了解
あの時期の都市破壊描写は正確に汲み取れば汲み取るほどなんで復興できてるかわからなくなる
またインフラ君が死んでる……あれ、いや、生きて、インフラ君が生きてる?
なんでインフラ君はあんなに地下の諸々の配管が復帰不可能なレベルで寸断されて生きてるんだろう……
ヒント
ジル『おうおうおいああ』
破壊も創造もすべてお前が決めろ……キメた組織があるのかもしれない
その後に侵略者相手に味方ズラして動いてればたぶんライダーはあっさり騙されてしまうのかもしれない
被害の規模を考えれば被害にあった人あってない人が入り乱れてただろうからね、そりゃ生徒間での軋轢もあるだろうさ
それは経験豊富にもなるというもの
タイミング的に転校していった生徒の転校先が東京で……とかだと色々覚悟が決まるのではないだろうか

☆猛士の古強者
言ってしまうと響鬼より一年でも前から鬼として活動していた場合何処とは言わないけど何処かとの交戦経験がある可能性が出てくる
やっぱ猛士って魔窟だわ
連鎖的にお師さんの経歴も怪しくなってきた
トドロキ君のばあちゃんよりも年寄りで、今の猛士にはそう居ない古の呪術の使い手
その術は何処で習ったんだろう……猛士そのものにも記録の残っていないような術を記録している組織……?
この設定は扱いきれなくなりそうなので使うか不明
何なら普通に戦前戦後の混乱で遺失しただけでなんの関わり合いも無い純正猛士の鬼ってことでも良いんだし
GHQが悪いよGHQがー
戦後に口裂け女の噂を流布したのは大日本帝国から奪った魔化魍のデータを収集する為の実験だった可能性……?
あれ、本当にGHQが悪くなってきた
でもGHQが奪えるって事は恐らく軍部にもある程度のデータが行っていた訳で
むむ、この世界の旧日本軍ってちゃんと人間だった?
脳味噌に針入れて半獣人の忍者になったりしてない?
あれ、大日本帝国も怪しくなってきた
なお根本というか文明発生前から存在していた組織を見るに残当

☆奥多摩の森
実験場にして囮
魔化魍の裏に居るかもしれない何者かのリアクションを観察する為に森中の野生動物野生植物が改造されている
上級アンデッドの洗脳能力を応用して発現したテレパシー能力で相互連結されているので、森全体で一つの頭脳を形成している
総体として見ればそれなりに高度な思考を可能としているが、それ故に主人公との力の差を理解している為、与えた命令は忠実にこなす
逆らったら一瞬で禿山になっちゃうからね
だけど進化しようとしない生き物は居ないんやで
前述の通り疑い始めると全てが怪しい世界なのでまだ人間に施術していないだけ真っ当
自然に優しい必要は無いんや、人間に優しい世界を作ろうと思うと自然を大事にしないといけないってだけで


ログボやデイリーすらすっぽかす様になったアプリでも欲しいキャラが出るとガチャを回してしまうんや……
ともあれ知り合いのふりして家にまで押し掛けてくる系怪威は怖いから是非とも響鬼編でやろうと思いました
裏世界ピクニックとか都市伝説系ネタもいいけど、比嘉姉妹シリーズネタもエグくていいなぁ
折角響鬼には頻繁に自宅描写がある上に戦闘能力は持たない幼気な子供が登場する訳だしね
じゃがいも人参玉葱お肉があれば何作る、みたいな話な訳ですよ
主人公もあと二年で大学卒業って時期
響鬼には幼気な高校一年生がいっぱい居るから、そろそろちゃんと成人男子として導いてあげないとね
本編見直してる間にどういう絡み方をするかはなんとなくわかってきた……
そういう訳で色々しながら進んでいきます
感想とか書きつつ次回を気長にお待ちいただけると幸いです



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