オリ主で振り返る平成仮面ライダー一期(統合版)   作:ぐにょり

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143 変わりゆく世界

猛士と正式な繋がりを得るに至って、得たものは多い。

何しろ組織としての歴史の長さが違う。

そりゃ、ゴルゴムなどの桁が違う連中とは比べるべくもないのだけれど、少なくとも昭和だの平成だのという小さな括りでは収まりきらないほどの長い間、猛士は活動を続けていた。

中には悪の組織とは関係のない、他国の兵士との戦いの記録などというものもそこには含まれている(当時の諸外国が日本兵に持っていたスピリチュアルな勘違いも戦列に加わっていた鬼が関わっていると思われる)のだが、それは、まぁ置いておこう。

 

ショッカーから始まる一連の昭和の悪の組織との戦闘の記録というものは一つや二つではない。

鬼はある程度の良心を持った人間が変じるものである為に、悪の組織の作戦行動に出くわせばそれを止めずにはいられない。

しかし、その記録が悪の組織と猛士の果てしない熾烈な闘争の記録なのかと言えばさにあらず。

 

基本的に、猛士の鬼は悪事を見ればそれを止めに入る良心を持ってこそいるが、本来成すべき仕事は別に存在する。

魔化魍と怪人が同時に活動していたならば魔化魍を追うのが鬼の使命だ。

何しろ、怪人は最悪の場合軍隊でも出張れば殺せるし、或いは不慮の事故で自滅もすれば、裏切り者が相手をして始末してくれたりする。

魔化魍はそうはいかない。

魔化魍を殺せる、祓えるのは基本的に鬼しかいない。

アギトなりアマゾンなりの超常の力を持つ戦士なら殺せるかもしれないが、そういうのは数少ない例外だ。

幾ら強力な重火器を用意してもそれは変わらない。

放っておけば直接的に人を食らってより強大になり、被害の規模も大きくなっていく。

発見次第迅速にこれを撃滅する、というのが、対魔化魍戦闘の基本だ。

様子を見る、先回しにする、という選択肢はない。

敵の脅威度が低い内に始末するのが安定である。

 

そして、それは悪の組織側としても同じだ。

世界は征服したい、理想郷を築きたい。

だが、現実問題として彼等は世界を征服していないので持っていない技術も多い。

自然発生する魔化魍を清めるなんてのも当然専門外だ。

如何に強力な怪人を製造したとしても、それは魔化魍を相手に持ちこたえることはできてもこれを清めて消滅させる事はできない。

猛士と、ひいては鬼との激突を避け、彼等に普段どおりの仕事をしてもらう。

それが、世界征服のために製造された改造人間達を正常に活用する上では不可欠なのだ。

 

猛士は魔化魍退治を優先するしかないし、悪の組織も世界征服の邪魔になる魔化魍を退治させる為に猛士の邪魔をしない。

或いは書面にも残らないような密約が交わされていた可能性もある。

当時に各支部の王を務めていた人は今では閑職に回されているだとか、別組織に移動になったとか、まだ普通に務めているけど当時のことに関しては頑として口を割らないだとかでその辺の事情を詳しく語れる者は少ない。

口を噤んでいる時点で何かあったと言っているようなものではあるが、言わない事で言えないことを言おうとしていると見ればそれも誠実さの一種と思えないでもない。

 

実際、効率的に魔化魍を退治しようと思えばショッカーを始めとした雑多な悪の組織など相手にしている暇はないのだ。

シフト表に休みの文字が一つとして記されていない鬼が居るのに、そこに業務外の作業を差し込んでしまえばどうなるかなど考えるまでもない。

無理をして悪の組織の改造人間と戦って被害が出れば更に魔化魍退治の手が回らなくなる。

鬼は無改造で変身できる上に単純な馬力でも優れた戦士だが、生き物としての機能を削減してまで兵器としての機能を搭載した改造人間と比べると隙も多いのだ。

 

だが、単体の戦士として隙が多い鬼ではあるが、猛士という歴史のある組織のバックアップがあれば対応できる範囲は広くなる。

組織として真っ当に活動を続けていれば、歴史の長さはそのまま経験の長さ、集めた情報の量につながる。

事実として、大乱の後は総じて穢が多く発生して魔化魍の発生率も高くなるというデータがある。

多くの被害者を出した未確認生命体、グロンギのゲゲルが起きていた時期にも、アークオルフェノクの出来損ないが大量発生した後にも、多くの魔化魍が各地で発生したが、結果として猛士は魔化魍を取り逃す事無く鎮めてみせた。

 

普段からタイトなシフトで魔化魍と戦い続けている中、至るところに通常兵器で殺せるとは言えどかなり強めの魔化魍レベルの怪物が大量出現し人々を食い殺し始め、てんやわんやで対応した上で、

『これから今回の事件が原因で増幅された人々の中の恐怖やら何やらが原因となって魔化魍が大量発生し始めるのでしばらくキツめのシフトになります』

などと宣告された猛士及び所属する鬼の方々は如何お過ごしだっただろうか。

 

なお普段から週休0.3日などのシフトが度々組まれる事もあるという、とある鬼の当時の出勤率はウソかホントか数ヶ月の間20割を超えていたという。

鬼ともなれば日に二回出勤するなど造作もないという事だ。

何しろ一日は二十四時間ある。

八時間労働を二回、一時間休憩を二回、すると一日に六時間も睡眠に当てる事が可能なのだ!

因みに猛士は組織としては表向きNPO団体なのだが、真の姿は表社会から隠されているので実労働時間に関しては問題として表沙汰になる事はない。

だがまぁ、鬼がそれくらい活動するという事はサポートする飛車なり金銀王なりもそれに比するレベルでの長時間労働をしているという訳で……。

自然現象を相手にする仕事というのはどの世界でも文句を言う対象が無くて困るものなのかもしれない。

 

閑話休題(それはともかく)

 

修行中の『と』の中で、辛うじて鬼に変じることが出来る人員も直接戦闘に駆り出される頻度が高くなったのもこの時期である。

今では此方から提供しているU(ウルトラ)ギアばかりではなく、近年までは邪道扱いされていた技術や禁術紛いの技術まで用いて独自に新型の鬼の鎧などを開発していたりする。

表向きは発掘されたものの解析が済んで現代技術でリペアされたものという言い訳が用意されているが、そんな言葉を信じているのはつい最近猛士に所属することになった連中くらいのもの。

人間というのは、苦しい状態から脱するために色々な問題に目を瞑る事ができる器用さを持っている。

発明という発明の多くは楽をするため、転じて苦しみを軽減するためのもの。

こういうところも人間の強さと言ってもいいのかもしれない。

 

また、各猛士支部の周辺に首輪を付けた妙に行儀の良い猫が増えたというのも変化の一つとして挙げられる。

猫というとどうしても群れない生き物、というイメージがあるが、同じ猫科の動物を探せば集団での狩りを行う種類は結構な数存在する。

ある程度の知性と器用さを得た猫ならば、猛士で鬼の助手を務めることもまた不可能ではない。

或いは時期を見て、古の陰陽師達が猫に専用の鬼の鎧を着せて使役していた、という事実が鎧の実物と共に明るみに出るかもしれない。

現時点では猛士が独自に個人もとい個猫契約を交わした簡易改造野良猫ばかりだが、猛士所属である仲村くんにはニャンニャンアーミーの事を伝えているので、どこかのタイミングで派遣を依頼される可能性もある。

 

なりふりを構っていられない状況に追い込まれた時、こういう組織というのは強い。

表の警察などには秘されている情報の多くを持ち、使えるけれど倫理的な問題から封じていた技術を多く保有している。

そして、それらの技術を特段厳重に秘密にする必要もない。

少なくとも、彼等は事実上国家権力をバックに持っているに等しい。

過剰な武装に関して国会で槍玉に挙げられる、という事も無い。

その上で、上層部に限って言えば間違いなく警察との繋がりが存在するし、この時代においては魔化魍退治や人類敵対種族へ対抗する為に現場レベルで共闘する事も少なくない。

 

猛士という組織に関わる事で得られたものは多い。

呪術、陰陽術などの非科学方面での技術を取り扱える様になったというだけではない。

実働に良し、新技術の実験台に良し、装備拡張に中々踏み出せない警察へのアプローチに良し。

戦士候補の補充にも良し、となれば、何に文句を付けられようものか。

 

―――――――――――――――――――

 

口笛を吹きながら高速道路を流す。

ニャンニャンアーミー輸送用として購入した車両だが、今になって青森東京間の往復に駆り出す事が増えるとは思わなかった。

 

「彼等は大丈夫だと思うか」

 

助手席で深刻そうな顔で腕組みする仲村くん。

長距離の運転である為に運転の交代要員として引っ張り出されてきた、という事になっているが、お目付け役も兼ねているのかもしれない。

何なら俺が顔を出せない時の為に目的地への道のりなり手続きなりを覚えて貰おう、という魂胆もあるようだ。

歩からとに成り上がり、或いはあと少し経験を積めば角になれる程の実力を備えながら、仲村くんは俺との繋がりのお陰で様々な仕事を兼任させられている。

 

「平気平気、だーいじょうぶだって」

 

何しろ、彼等を置いてきたのは、元を正せば復讐者だった、或いは現役で特定の対象を持たない果てのない復讐者の群れの中だ。

そういう感情との付き合い方に関しては彼等の一歩も二歩も先を行く戦士の中でなら、彼等もそういう気持ちとの付き合い方を学ぶ事ができるはずだ。

それでいて、武門の性質として負の感情、怒りや憎しみ、或いは恐怖まで、一般的には否定されがちな気持ちを否定する事無く、真っ向から向き合うという方針を持つ。

猛士で鬼の弟子となる事を、或いは猛士そのものへの所属を拒否された彼等も、あそこでの修行を熟す内に、立派な戦力としてカウントする事ができるようになるだろう。

 

「お前が居なくても、か? 臨獣殿の治療システムはお前が主軸だろう」

 

「戦士を()()技術ってのは日進月歩、何時までも個人の技術に頼るような脆いシステムのままではないのだな、これが」

 

手術の為の設備、細胞培養の設備は整っている。

そしてそれらを運用する為の人員に関しては現地に専門知識を詰め込んだ新型のFAGを複数配備する事で解決済みだ。

特殊な能力なしで作れる改造生物技術ほどありがたいものはない。

将来的に一般への普及が可能という点も良い。

つくづく天王寺は良い技術を残してくれた。

 

「というかさ」

 

「なんだ」

 

「心配するとこが肉体の欠損じゃなくて、欠損に伴う死やら後遺症に関してだけ、ってのも、少し前じゃ考えられないよね」

 

「それだけ医療技術も発展しているという事だろう、いや、お前の持つ技術が異常なだけかもしれんが」

 

「そうでなくて、仲村くんの倫理観の話」

 

「は?」

 

「一年か二年くらい前の仲村くんなら、そういう修行そのものに忌避感くらい持ってそうなもんだったけど。或いは彼等そのものにも」

 

修行の中で肉体欠損が結構な確率で起きるとか、そもそも復讐心が理由で猛士への加入を拒否される様な連中への救済とか、その救済が復讐心で肉体の欠損も恐れず肉体の変異も恐れず修行を続けるならず者集団の中での修行だとか。

ちょっと前ならツッコミの嵐だったと思うと、中々に感慨深い。

俺の疑問に、仲村くんは小さくため息を吐いて、窓の外を見て頬杖をつく。

 

「なりふり構ってもいられん」

 

「まぁね」

 

「お前ほどの戦士でも死にかける訳だし」

 

「あぁ……そうね、うん」

 

実際、野生の創世王がサタンサーベルを構えて現れる、なんてのはそうそうある事態ではないのだけど。

 

「聞くの忘れてたんだけど……びっくりした?」

 

「心配したではなく?」

 

「いや、見舞いに来た中で一番リアクションが静かに大きかったのって仲村くんでさ」

 

同じくゴルゴムの手先にやられていたグジルとジルは悔しい、って感じの方が強かった。

難波さんは何やら心配しつつも何か決意を秘めたような顔をしていた印象が強かった。

なごみさんは俺が両断されていたとまでは知らなかったので、普通に心配してくれていた。

父さん母さんには言っていないが、母さんからはジルなりグジル経由で話が行ったのか、お見舞いのフルーツが送られてきた。

戦いに負けて怪我をしたという事を話した中で、一番驚きという形のリアクションが大きかったのが意外にも仲村くんだったのだ。

 

「戦士としてのお前を良く知っている訳ではないが、恐らく俺の知る中では一二を争う程度には強いのだろう」

 

「うん」

 

「断言するのか」

 

「それに足るだけの努力をして結果を出しているからね、少なくとも仲村くんの既知の相手の中ではそれくらいに入るよ」

 

「俺が知らない相手を含めると?」

 

昭和ライダーは無理、平成0期組も不思議パワー満載で怪しい。

今の所発生の種が確認できてるライダーの中でも最強フォームになると怪しい相手が結構居る。

破壊者も怪しいがそれ以降だとボスクラスになると不完全体の間に殺さないといけない相手も居る。

そうなると、高めに見積もっても、

 

「トップ10にも入れない」

 

「だろうな、お前はまだ安心していない」

 

そりゃあね。

今の今まで鍛えておいて、俺は唐突に自分を殺しに来る脅威のすべてを乗り越えるだけの力すら手に入れていないのだ。

 

「……十年後に」

 

「うん?」

 

「十年後に、クラスの同窓会をする、みたいな話をしただろう」

 

「あーね、したね、一年ちょっと前?だから、今から九年後かな」

 

「見積もりが甘かったかもしれんな」

 

「そう?」

 

「数日の内に数十万人が死ぬ時代だ」

 

「でも、俺達は生きてる」

 

「何時まで生きていられる」

 

「もちろん、死ぬまで」

 

「死ぬなよ」

 

「おれぁ、友人知人が死に絶えても、ひとしきり悲しんだ後に長生きのための健康管理と修行を続けるつもりだよ」

 

「だろうとは思うが」

 

「あと、死ぬとかどうとか口にすると縁起が悪いじゃん? 恥をかく、に言い換えるとマイルドになると思うんだけどどうかな」

 

アクガタ戦闘用語みたいな名目で。

 

「なんだそりゃ」

 

ワハハ、こやつめ、ワハハ。

一頻り笑いあった所で、しばしの沈黙。

空気が変わった。

 

「これは……空間系か?」

 

「条件系かもね」

 

バックモニターをつける。

カメラの角度を変え、後続車両を見れる程度にすると、異様な存在が写り込んでいた。

超スピードで疾走するお婆さん。

 

「ターボババアか!」

 

「いや……」

 

手押し車を押したまま超高速で疾走るそれの足元に、リードに繋がれた犬が並走している。

当然、首から上は人間のものだ。

 

「犬の散歩中のターボババアだな」

 

人面犬と言うと現代人からは一発ネタの怪生物の一種として見られがちだが、一部ではこちらも高速道路でバイクや自動車を追い越して事故に会わせるなどの実害がある妖怪として語られる場合が多い。

問題なのはターボババアの方で、高速移動するババア系都市伝説の一部は、驚かせて事故らせるというのではなく、追い抜いた車両の搭乗者達を殺してしまう、という伝承も存在するのだ。

 

「この場合、追い抜く事で条件を満たして対象を呪殺できるのか、それとも追い抜いた対象を何らかの方法で物理的に抹殺にかかるのか……実に興味深い」

 

「言っている場合か!」

 

仲村くんがUギアを取り出し変身しようとするのを手で制し、後部座席を親指で指す。

ばこん、と、後部のトランクが開き、外気が中に流れ込む。

穢の気配だ。

だが、追いつかれて外から開けられた訳ではない。

フラットにされた後部座席に仁王立ちする、あの孤独なシルホウエッテは……?

群れない野良猫の象徴の様なそのシルエットは既に片腕に備わった弾数実質無限のガトリングガンの銃口をターボババアへと向けている。

 

発砲!

絶え間なく発射されるのは羽手裏剣をベースにした炸裂弾。

ババアと畜生モチーフの魔化魍に突き刺さると、着弾の衝撃でその速度を僅かに落とさせた上で炸裂。

衝撃で足が地面から離れ、一瞬にして遥か後方に引き離す事に成功する。

 

「やったか?!」

 

──んまぉ

 

銃口を下げ、不満げな鳴き声を漏らすニーくん。

 

「駄目か……」

 

なんで仲村くんはニーくんと意思疎通できてるんですかね。

とまれ、ニーくんの武装はすべてアンデッドの影響により奇形化した肉体をベースにしている為、微弱ながら異能の力を持ち合わせている。

清めの音を使えないアギトなどが魔化魍を殺した事例もあるため、その手の異能が多少なり魔化魍に通用するのは確かなはずだ。

弾頭が炸裂する瞬間に白い体液が噴出するのも確認できたから、多少なり弱体化はできていると見ていい。

 

「今後、こういう魔化魍が増えるとすれば、対策は必須になるな」

 

「音撃射はできる?」

 

「俺は仮免だ。そも音撃射はお前の領分だろう」

 

「できないではないけどこの距離じゃね、高速で普通の車だから逆走もできん。それに」

 

「もう消えている、か」

 

現象型……要するに目撃例が特定の条件を満たしている場合に偏った魔化魍はこういった点が問題となる。

ターボババアは顕著で、高速で走行する原動機付きの乗り物に乗っている人間からの目撃例を元に生まれたものであるため、それ以外の状態では発見する事ができない。

更にターボババアの定義を満たさない状態では再び穢として実像を保てなくなる。

速度を落とされる、ターボと定義できない程度に減速すると一時的に消滅する。

 

「逃がすしか無いか……」

 

「近辺の鬼に連絡しとこう」

 

Uギアが猛士内で普及しているお陰で、短距離飛行レベルの連続跳躍が可能になっている。

猛士の上の方から高速道路警察隊に話を通して二面作戦が展開されるかもだが……。

 

「こうなると、上を経由して、って手順は単純に被害が増えるだけだよなぁ」

 

魔化魍ターボババアがその場で人間を殺す……捕食すると考えれば、残された車は速度を維持したまま高速道路の上で操作が手放される訳で。

後続車が巻き込まれれば大事故、そこで即死できなかった人間もターボババアの餌食となればその成長は加速するだろう。

 

「連携は強めていきたいところだ」

 

「猛士の身軽さを失わない形でね」

 

魔化魍退治は猛士の仕事。

俺も毎度付き合うつもりも無いが、連携できる組織は可能な限り連携していくべきだろう。

今年は取り立ててやっておくべき事は無い。

自己強化の為の自己強化、クロックアップ技術の広範囲化の研究の合間にでも、彼等が手を取り合う橋渡しができればいいが。

 

 

 

 

 

 

 

 





本編しばらく書いてないからリハビリ気分で書いたら全然本編感が出せたかわからない
でもサタンサーベルぶんぶんして気分良くなったから取り敢えずこれを持って幕間は終わり、ある意味モラトリアムな響鬼編に突入です

☆今年は楽勝、みたいな年が結局ここまであんまり無い脱法鬼
実際猛士が秘密組織なので引退者が鬼に変じたり勝手に弟子をとっても表向きどこに訴える事もできない為に生まれた猛士の外部協力者
ちょっと鬼の弟子にするには気性が……って感じのマッドアークとか魔化魍の被害に合った連中を臨獣殿送りにする
なお基礎体力の問題をクリアできないであろう人員は弾き済み
なお弾く段階でそちらには多少の脳改造で努力ができる思考形態を植え付けているので遠からずある程度鍛え上げて再び門戸を叩きに来てもらう所存
今年はどう原作に絡まないのか
ぶっちゃけ明日夢くん周りの話とかは一切出てこないからそこらへんはご勘弁を
表の世界で目標を見つけてそこで生活できる特に宿命とかも無い少年に変にちょっかいを出す理由は無いのだ
技術周りに手を出してテコ入れしたりはするかも

☆響鬼編では便利な中継機になるかもしれない鬼見習い
どれくらいの見習いかっていえば初登場時の轟鬼くんくらいの立ち位置
主人公の手によって結構肉体を人間の限界かってくらい鍛えられておきながらまだ見習いなのは、弟子入りした師匠が地元の人でこいつが東京に出てきてしまっているから
なんで……?
たぶん弟子入り先は顔見知りが良いだろうってのと、弟子入りがウルトラギアの仕入れ窓口としてある程度の立場を確立した後だったから既に東京の大学への進学が決まっていたから
だと思う
地元の大学に進学した、みたいな事は書いていないはずなので……
物理的な鍛え方に置いては弟子の中で頭一つ二つ飛び抜けているので注目株ではある
新時代の風って感じ

☆都市伝説魔化魍シリーズ
高速移動ババアバリエーションは幾つか存在し、数少ないジジイバリエーションは音速を超えるとの噂
発生率は近年まで極めて低かった
バダーのバイクゲゲルが原因で正確な発生条件が割り出されつつある程度には発生頻度が上がった
モチーフに近い実害を出した存在が居る都市伝説は誰が手引するまでもなく勝手に魔化魍としての存在感を増していく

☆猛士以外でも、ああいう脅威に立ち向かう力を備える事はできるんだけど、興味はあるかな?
という言葉にまんまと乗せられて三十分前の世界線に飛ばされた犠牲者達
初期勢の主人公による手厚い改造手術とは異なりFAGによる施術の為、修行を完全に終えて何らかの変身能力を得るまで肉体が結構継ぎ接ぎに見えてしまう
その姿をごまかす為にリンシー装束が作られた
変身能力を備える頃には着慣れていてむしろ着ていないと落ち着かないので勝手にそれを普段着にする
結果として臨獣殿には無数のリンシーが犇めく事に

☆臨獣殿お付きの手術用FAG
切断担当、ニパ子アーキテクト!
培養したパーツの細かな調整担当、武希子!
患者とパーツの組み立て担当、グライフェン!
臨獣殿も華やいで参りました
見ての通り麻酔担当は無いけど、復讐心があるなら頑張れるよね……
激痛でショック死したりはしない様に三人の声には多分催眠機能とかある
同じ剣編以降製造のFAGはトライアルシリーズのデータも取り込まれているから上級アンデッドの洗脳術のマネごとができるのだ
美少女三人に囲まれて催眠してもらえるとかマニアには垂涎のご褒美では?
私は遠慮しておきます

そういう訳で次回から何一つ決まっていない響鬼編始まります
響鬼編って何を書けば良いんだ……
基本的に悪の組織とか種族とかじゃなく一種の自然現象相手みたいなものだから根絶を狙える訳でもないし
まぁやるネタは幾つかあるけど、じゃあオチをどうするかって言うと……
とか言ってるけどこれまでの話もなんやかや終盤にはオチを付けられていたからまぁ大丈夫かなぁという無責任な気持ちで進めていきたいと思います
なので響鬼編は特に弱いオチになる危険性が極めて高いです
それでもよろしければ次回も気長にお待ち下さい

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