もしもバーン様が逆行したら?   作:交響魔人

7 / 14
またオリキャラが登場します。カール王国の騎士団長はロカでしたが、彼の後任は明言されていません。


激戦!カール王国!

 カール王国。アバン、ロカを輩出したカール騎士団を有する彼らを担当するのは、魔影参謀ミストバーン。配下のモンスターと自身の暗黒闘気で攻めたてる。

 魔影軍団最強の兵士、デッドアーマーすら投入し、一気呵成に王都へ攻め込むミストバーン。カール騎士団員でも特に腕利きな者に対しては暗黒闘気で縛り上げ、部下に抹殺させる。

 

「我が分身シャドーよ、カール女王は何処だ?」

「発見しましたが…近衛兵が妨害を」

 

 

 その返答に対し、ミストバーンはデッドアーマーを三騎差し向ける、が。

 

「させるかぁ!」

 

 大槍がデッドアーマーの一体を大破する。

 それをやってのけた騎士にミストバーンは目を向ける。

 

「フローラ様には指一本触れさせぬ!このカール騎士団団長、レイガンスが相手だ!」

 

 大槍を構える、長身で均整の取れた体格の騎士にミストバーンは眼光を光らせ、剣を取り出して構える。

 

「ははっ、槍に剣が敵うか!所詮魔物だな!」

 

 カール王国騎士団長を名乗るだけの事はあり、レイガンスの槍捌きはミストバーンの剣術と互角だ。

 だが

 

 

「ぐっ、こいつ出来る!」

「…カール王国騎士団長よ、確かにお前は腕が立つのだろう…だが、お前では私に勝てぬ。」

「だとしても!」

 

 ガギン、と槍と剣がぶつかり合う。

 

「フローラ様の命は、全てに優先する!」

「?!」

 

 信念と共に突き出されたレイガンスの一撃は重く、ミストバーンをじりじりと押す、

 このまま体勢を崩させようとするレイガンスに対し、ミストバーンの眼光が鋭くなる。

 

「…バーン様のお言葉は、全てに優先する!」

「ぐっ?!」

 

 力負けしたのはレイガンスの方だ。ミストバーンは剣を構え、レイガンスを睨む。

 

「ぬぅっ!」

 

 十合、二十合と槍と剣がぶつかり合う!

 永遠に続きそうな戦いだったが

 

 四十合を超えた所でバキン、という音と共に武器が砕け散る。武器の方が先に限界を迎えたのだ。

 

 砕け散った武器は、剣!

 

「この機は逃さん!」

 

 レイガンスの一撃がミストバーンを襲い、

それに対しミストバーンは片手に暗黒闘気を収束し、迎撃する!

 本当の切り札を使う訳には行かない、それは最後の手段。

 

「闘魔最終掌!」

「?!」

 

 愛用の得物が先端から粉砕されていく様を、信じられないという表情で見ていたレイガンス。そしてその掌は彼自身を襲う!

 

「がはっ……ふ、フローラ様…不甲斐ない私をお許し下さい……」

 

 ドサリ、と倒れ伏すカール王国騎士団長をミストバーンは見下ろす。

 

「シャドー、報告を」

「…ミストバーン様。カール女王は逃げおおせました…」

「……」

 

 その報告を聞き、改めて敵の騎士団長を見つめるミストバーン。

 彼は敗れたが、使命を果たした。

 右手に握っていた剣の残骸を見ていたミストバーンだったが、魔影軍団に命じ、カール王都を完全に破壊する。




原作でロカが何時死亡したのか謎です。アバン一行の戦士を討ち取った、と聞いたら当時のハドラーは酒宴を開きそう。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。