デート・ア・ライブ 黄金の精霊   作:アテナ(紀野感無)

27 / 68
よし、一ヶ月以内に投稿できた…。

この調子で投稿ペース増やしてこう……
できる範囲で(震え声

さて、ようやくデアラ三期始まってますね。
デアラはやっぱり面白い(確信

まあ、自分の作品は…うん。まあ何も言わないです


それではどうぞ





26話

「……変な夢見たな…」

 

ベットから起きて日にちを確認する。

うん、ちゃんと夏入る前くらいだね。

なんかいきなり新年に飛んだ気がするけど気のせいかな。

 

「……学校休みだっけ。…久しぶりに秋葉原行こうかな。新しいグッズとかあるかもだし…」

 

ボストンバッグとお金を用意して、私は外へ出た。

 

 

 

 

 

 

電車に乗る。

案の定満員だが、痴漢だとかそういうのは一切気にしない。

だって、勝手に周りが避けてくれるんだから。

 

ソファに座ると、私を中心に1メートルほどには人がほぼいなくなった。

1()()()()()()

 

英雄王様はすぐに気づいていた。

駅に着いた頃だろうか。

電車に乗った瞬間に、精霊化して体の主導権も英雄王様に渡す。

 

「どうも、お久しぶりですね【アロガン】。数年ぶりでしょうか」

 

「メイザースか。ふん、前の時よりはマシになったか?」

 

「そちらこそ。力の使い方がより洗礼されている。ああ…マナからの報告だと、多重人格、でしたか?本来の力の持ち主が貴方だと」

 

隣に座ったのは、女だった。目も合わせていないが、誰かはわかる。

 

「何の用だ。我はアイザック・ウェスコットと------以外は貴様らに用はない。疾く失せよ」

 

「そう釣れないことを言わないでください。私もあの頃よりは腕を上げて来たのです。ここで試されるのも一興では?」

 

「ふむ…そうさな。だが、まだ時ではない」

 

「というと?」

 

「そう答えを急ぐでない。然るべき時に、せいぜい児戯程度には相手をしてやろう」

 

「それはそれは、非常に楽しみですね。そういえば、マナが勝手に貴女に挑んだそうですが、彼女はどうでした?」

 

「前とさほど変わっておらん。まあ、以前よりはマシ、といったところか。だが、あの程度ならば再び我が『エア』を前にしたら動けないであろうな」

 

「それは仕方ないでしょう。私もアレと真正面から対抗するなど、間違ってもしません。本気を出していなくてあの威力なのでしょう?本気を出せば()()()()()()()()()()()。しかしそれをしないのは、『星の抑止力』が働く為。だがそうであったとしてもその威力は神造兵器の名に相応しい。しかし、弱点がないわけではない。あの一撃を放つ際に起こる暴風のせいでその間は他の武器を取り出すことが一切できない。故に、その隙をつけばどうということはない。あの一撃を耐えれたら、の話ですがね」

 

「ほぉ、そこまで調べ上げたか」

 

「ええ、私達はそもそもの話、貴女の、神夏ギルの()()()()()()()()()()()()()()()()()からね。理解してからは、すぐに色々とわかりましたよ」

 

「なれば、次に我の前に現れる時は多少マシであろうな?期待しているぞ、メイザースよ。だが、その時はウェスコット、もしくは----を忘れぬことだ。其奴らを始末した後に遊んでやろう」

 

そう言いながら英雄王様は電車から降りた。周りが道を開けてるところを堂々と歩いていく。

 

 

「まったく、相変わらず美しくもあり強い人だ。女だというのに、見惚れてしまいそうですよ。あの様な方に惚れられていたなんて羨ましい限りです」

「あはは。僕の場合は惚れられてたわけじゃない。彼女が僕に抱いていたものはどちらかというと依存・執着に近い。それに、ちょっと違う。あの…えーと、英雄王?だっけか。そっちの人格じゃなく本来の神夏ギルの方の性格ですよ」

「ああ、そうでしたか?」

「まあとんでもなく嫌われちゃいましたけどね」

「そうでしょうか?異常な殺意も、相手に向ける感情としては、愛情と同意義だと私は思いますよ。殺意も愛情も、相手に向ける想いに変わりはないのですから」

「そういうもんかねぇ…。世界最強の魔術師(ウィザード)さんの言うことは分かんねえわ」

 

 

 

 

 

「…はーっ、緊張したぁ…」

『戦闘にならなかっただけマシだ。しかし…やはりメイザースも来ていたか。となるとウェスコットと-----も来ているな。よかったではないか。悲願を達成する時がすぐそこへきているぞ?』

「そう…ですか。ようやく…」

 

英雄王様の言葉で、あの顔が、憎い憎いにくいニクイ顔が脳裏にちらつく。

 

『神夏よ、その癖は治せと言っておろう?我に何度言わせる気だ?』

「…申し訳ありません。……だめだ、この事になるとすぐ自我を見失いかける…」

 

こんな時は……

 

 

ストレス発散するしかない…。

 

 

 

 

 

 

〜とあるゲームセンター〜

 

 

「ふははは!よし一位!」

 

 

「よし!獲得!ちょろい!」

 

 

「対戦?ええ…まあいいですけど…。え?勝ったら付き合え…?ええ…絶対嫌だ…。え?勝ったらなんでも奢ってくれる?いいですね乗った!」

 

 

「よし勝った!てことでこれからのゲーセンでの費用全部あなた持ちで!え?いやいや、言ったのあなたですからね?遠慮しないから覚悟してくださいねー」

 

 

「よし、ゲーセンは満足です。それではどうも、お金ありがとうございますねー。え?帰るためのお金がないから貸してくれ?嫌です♪それではー」

 

 

 

 

 

「ふーっ、満足満足。あのゲーセンには出禁くらっちゃったけど、まああんな取れやすい設定にしてるのが悪いよね!」

『神夏…其方、本当に好きなこととなると人が変わるな。流石の我も引いたぞ…』

 

あ、はい。ごめんなさい。つい、熱が入っちゃいました。

 

「…割と噂広まっちゃってるな。早めに帰ろう」

 

いつも見ているSNSを覗くと

『金髪の超廃人ゲーマーがまた現れた!』

『今度はアキバから少し外れたところのゲーセン!』

『また色んな台の記録を塗り替えていった!』

『置いてあるキャッチャー系の景品根こそぎ奪って行った!』

『たまたま開かれてたス○ブラ○Pの大会で優勝をかっさらった』

『勝負を挑んできた男をぶちのめして下僕にした』

etc……

 

 

「…なんか、尾ひれがつきすぎてる気がする。私、下僕じゃなくて財布にしただけなんだけど…。…まあいいや、とりあえず戦果はたっぷりと得られたし、映画見て帰ろう」

 

まだ帰らんのかい!ってゲーセンの方からツッコミ聞こえてきた。

何言うてますの。今絶賛F○te HFルートの第2章を上映してるんですよ?行かなきゃだめでしょ。あと一番くじも発売されるからその予約も取っとかないと。

 

 

まあ、英雄王様以外基本的に被ったやつは売るんだけど。

 

 

 

 

 

 

 

「あー、寒っ。早く部屋行こう」

 

イベントも始まったから走らないと…。後新キャラも出てくれたから早く当てに行かないと。

とりあえず宝具5にして、そのあと塵集めなきゃ。ひとまず200個くらい…

 

「ただまー。…って、誰もいないんだけど」

 

部屋に入ると同時にそう言うも人の返事が返ってくるわけがない。だって誰もいないし。

つかいたら怖い。

 

「あ、そういえば英雄王様。メイザースは…というより、あの後は誰にも尾けられていなかったのですか?」

 

『ん?ああ、心配するな。秋葉原…だったか?あの場所から別の意味で尾けられていたが、命を狙う輩はいなかったから安心せい』

 

「そうですか…ありがとうございます」

 

よし、それじゃあ今からは…イベントを走る時間じゃあ!

 

 

 

 

 

 

〜2週間後〜

 

「ぁあ…。あー最近平和でいいね…」

 

メイザースが現れた時は、いつ戦闘が起こるかヒヤヒヤしてたけど、あちらさんもすぐさま戦闘を起すつもりなかったらしいね。

うん、正直抑えれる気がしないし、こちらとしては有難い。

 

 

ピンポーン

 

 

「んー?誰だろ…四糸乃か五河君かな?」

 

念のためのぞき穴から確認すると、そこには五河君が立っていた。

 

「よ、神夏。元気か?」

 

「…学校でも見てると思うけど、まあいつも通りだよ。それで、要件は?」

 

「あ、ああ。それがな…その…」

 

と、五河君は何か言いにくそうな雰囲気になっていた。

 

「何?言いたいことあるならハッキリいいなよ。多分怒らないからさ。五河君たちの素晴らしい自己犠牲で私を救おうなんて世迷い言は聞き飽きてるわけだし?」

 

「い、いや…その、だな…。…これ」

 

そう言って五河君はポケットから何かを取り出した。

 

「んー?天の鎖だね。ていうか…壊れてるね。まあ見事に。ていうか、これだけのことなら別に言いにくいわけじゃないでしょ。何をそんなに怯えてんの?」

 

そこにあったのは、先端の楔のようなものが歪んで、鎖の千切れた天の鎖だった。所々には頑張って直そうとした形跡がある。英雄王様が五河妹さんに貸してたやつだ。

うん、まあこんな風になる未来は見えてた。

 

「一応経緯を聞いても?」

 

「そ、その…。鳶一折紙っていただろ?琴里の霊力を俺の中に封印するために、琴里の好感度を上げるためにデートしてたんだけど…その最中に折紙が襲ってきたんだ。それで、鎖が付いたままだと、どうしてもごてにまわっちゃって…それで…」

 

「あー、攻撃がたまたま鎖に命中しちゃったやつね」

 

「面目無い…」

 

「いやいや五河君が謝る理由ないでしょ。ていうか、これくらいで謝る理由がないと思う。令音さんにも、壊れることはあるって伝えてあるし。それ聞いてないわけじゃないでしょ?なのになんで謝る必要があるの?」

 

「えーと、その、英雄王様がさ。『我が友を改変』って言ってただろ?だからさ…相当大事なものの一つなんじゃないか…って思って」

 

「あー。なるほどね。…だそうです、英雄王様。どうしましょうか?」

『気にするな、と伝えよ。我が貸し付けたものだが、あの程度、大木にある無数の小枝の先のようなものだ。まあ、その姿勢は評価に値する』

「畏まりました。…気にしなくていいってさ。でも、その姿勢は評価してくれるって」

 

「そ、そうか…よかった」

 

そう伝えると、五河君は胸を撫で下ろしていた。

 

「んじゃ…まあこれは宝物庫の中に後でしまうとして…もう用事はない?」

 

「いや、実はまだあるんだ」

 

「…何?」

 

「ただ…ちょっとその前に中に入らせてもらってもいいか…?夜なこともあってすごい寒くてだな…」

 

「えー、どーしよーかなー。襲われるかもしれないしー?」

 

「襲わねえよ!」

 

からかってみると五河君は顔を赤くしながらそう言ってきた。

うん、いつも通り反応面白いね。

 

「ま、別にいいよ。入りなよ。…その代わり、引いた瞬間に叩きだすから」

「引かねえよ…もう神夏の諸事情については慣れた……つもりだ」

「そこ間が空く理由教えてもらっていいかな?」

 

全く、まるで私がやばい人みたいな反応やめてほしいなぁ。

ていうか慣れるて。そんな私奇抜なことしてないよ?

何か色んなところからツッコミ聞こえる気がするけどスルーしよう。

 

「ま、入りなよ」

「ありがとう。お邪魔しまーす」

 

そう言って五河君を部屋の中に入れる。

片付け?んなめんどくさいものをする必要はない。ていうか見られて困るものも無いしね。

 

「…」

「ねえ口開きっぱなしだよ?驚き過ぎじゃない?」

「い、いや…その。ここまですごいとは思ってなかった…から…」

 

今更何を。

この程度で驚いてちゃダメだよ。

 

「あ、普通の本…もあるのな」

「神話だとかその辺ばかりだけどね」

「へー…。ていうか、教科書類一切ねえな…」

「そりゃ捨てたからね」

「捨てるなよ!」

 

だって邪魔じゃん。

 

「…あ、なあ神夏。この本借りてもいいか?」

 

「んー?」

 

そう言って五河君が見せてきたのは『ギルガメシュ叙事詩』の翻訳版だった。

まさかのそれですか。

 

「いやまあ、いいけど。どうしてまた」

 

「神夏のことを知るのはもちろんなんだけど…何より、俺は英雄王について何も知らないに等しいから…。だから、とりあえず書かれてる書物をひたすら読んで知識をつけようと思って。F○teに出てくるっていうやつも、近いうちに全部確認するつもりだ」

 

「ふーん。それはそれは良い心がけだこと。まあ、それなら貸してあげてもいいよ」

 

「ありがとう。にしても…ケルト神話にアーサー王伝説、メソポタミア神話に…日本の神話もあるのか」

 

「ま、有名どころは大体ね」

 

ていうか、話逸れてる逸れてる。

 

「ねえ、五河君は何しにきたの?話って?」

 

「そ、そうだった…。神夏、最近どうしたんだ?」

 

「…どうしたって?何か私変だった?」

 

「ああ、なんかずっと怒っているというか。それでいて哀しい顔を、辛そうな顔をしていたから。…一体、何があったんだ?」

 

「…五河君には関係ないことだよ。聞きたいことはそれだけ?なら帰った帰った」

 

「いや、ちょ…」

 

「どうせラタトスクの方が私の状態を観測してたから来たんでしょ?ほら帰った帰った。プライバシーとか考えて頼むから」

 

()()()が頭をよぎってしまって、勝手にイラついて、五河君を無理やり玄関まで押し出す。ドアからも押し出して、即座に閉めて鍵とチェーンロックまでかける。

 

「…神夏、もし、辛いなら、頼むから相談してくれ。俺は、神夏のそんな姿は、見たくない。見ていて、辛いから」

 

「いいから…帰って。お願いだから。その本は、気の済むまで読んでいいから。この事で、私に関わらないで」

 

無理矢理、喉の奥から声を絞り出して言うと、向こうから足音が遠ざかっていくのが聞こえた。

 

「…やっぱり無理だ、冷静になれなんて」

 

あの顔を思い出すと、どうしようもなくむしゃくしゃしてしまう。

私の中の黒いナニカに手を伸ばしそうになってしまう。

 

でもそれはダメだと直感でわかる。

それに英雄王様にも言い付けられているから、間違ってもやっちゃダメだ。

 

「…はぁ、もうダメだ、寝て忘れよう」

 

 

 

 

 

 

 

「一体どうしたんだろう…?何か分かりましたか?」

 

『ふむ、何かは明確にわからないが、相当タブーなことに当たるようだ。恐らくだが…彼女の過去に関係することじゃないかな?2週間前ほどから急激に機嫌が悪くなっているようだから、過去を思い出す何かを見てしまったか。…話してくれないから推測の域を出ないがね』

 

耳につけたインカムから令音さんの声が聞こえてくる。

ここ最近の彼女の機嫌が悪いと言うのに気づいたのも令音さんだった。

それを聞いて、俺が神夏の元へ赴くことを決めたのだが…結果はさっきの通りだった。

 

「そうですか…。でも、無理矢理聞くのは余計ダメですよね。神夏から話してくれるのを待つしかないか…」

 

『そうだね。ところでシン。君はいつの間に神話に興味を持っていたんだい?』

 

「ああ、元々神夏に少し話を聞いてから興味は持ってたんです。ただ、忙しくてあまり本を読む時間を取れませんでしたから。神夏のことや英雄王ギルガメッシュについて知りたいのもありますが、純粋に読みたかったのもあるんです。この神話について。……ん?何か挟まってる…?」

 

帰っている最中にパラパラと軽くめくって見ていると途中に小さな紙のようなものが挟まっているのを見つけた。

 

「なんだろ…。……?なんだこれ…?え…もしかして、これ小さい頃の神夏か⁉︎」

 

それは、古い写真だった。()()()()笑っている神夏(多分中学生くらいの頃)が写っていた。が……

 

「ね、ねえ。令音さん。見えてますか?」

 

『ああ、はっきりと見えているよ。これは…詳しく調べる必要がありそうだ。彼女の過去を』

 

そう、半分は神夏らしき人が写っていた。が、もう半分には、人の首から下は写っているが、首から上は写っていない。

というよりは、()()()()()()()()()()()

何回も何回も、塗りつぶしたかのようにそこの部分だけ破れていたりぐちゃぐちゃになっていた。

 

そしてその下には【never forgive(絶対に許さない)】と赤い文字で書かれていた。

 

 

「…神夏、頼むから、無理しないでくれよ…」







さて、次からは原作5巻に突入ですかね。

頑張って書き上げますよー。


読んでくださりありがとうございます

サブタイトルあったほうがいい?

  • あったほうがいい
  • 無くてもいい

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。