最近、ソシャゲもなんだかモチベが出ませんし、ずーっとyoutubeみてますよ。もう。
不健康生活すぎてやばいどす
前置きはこの辺にして、本編どうぞ。
道化が飛び降りた時、何故か我は笑みを浮かべていた。
恐らくは、道化が見せた覚悟の示しが、予想の上を行ったからか。
「んなっ…⁉︎バカじゃないですの⁉︎」
そんな道化を見て狂三の奴は焦り
おそらくは、道化を助けに行ったのだろう。
数秒経った後に何かが壁から登ってくる気配を感じた。
それは道化を、いわゆる逆お姫様抱っことやら(神夏がそんなことを言っていたもの)をして登ってきた狂三だった。
屋上に辿り着いたかと思うと狂三は道化を乱雑に放った。
「あー……死ぬかと思った…」
「あっ……たり前ですわ……!」
道化が息を大きく吐きそう言うと狂三は興奮した様子で声を荒げていた。
「信じられませんわ!何を考えてますの⁉︎何を考えていますの⁉︎わたくしがいなければ本当に死んでいましたわよ⁉︎」
「あー…その、なんだ……ありがとう」
「命をなんだと思っていますの⁉︎」
「はっ、狂三よ。貴様がそれを言ってはお終いではないか。なんだ?貴様もとうとう道化の仲間入りか?」
「あーーもう!」
我がそう言うと狂三はハッとした顔をした後頭をワシワシとかいた。
「狂三、なんで俺を助けてくれたんだ?」
「…っ、それは、あなたに死なれると、わたくしの目的が達せなくなるから……」
「そうか…じゃあ、俺には人質の価値があるんだな?
…さあ、空間震を止めてもらおうか!ついでにこの結界も消してもらう!さもないと…舌を噛んで死ぬぞ!」
「そ、そんな脅し…」
「脅しだと思うか?」
「ぐっ……」
とまあ。なんとも面白いことを繰り広げながら狂三は悔しそうな顔を作った後に空間震の前兆を消し、結界を解除した。
「ふ、ふははははは!ど、道化よ、貴様我を笑い殺す気か!我は自殺するぞ、と言いながら脅迫する輩を初めて見たわ!ふははは!だが!良いぞ!実に、良い。はぁー…道化、いや、五河士道よ。貴様は狂三に何を望む。まだ何かあるだろう?」
「なっ…英雄王ギルガメッシュ!何を勝手に……」
「黙れ狂三。今は我が五河士道と話をしている。それに貴様はもう敗北をしているのだ。敗者は勝者に従うのが道理だろう?」
「っ…ですが!」
「黙れ、と言ったのだ。狂三。我に二度同じことを言わすな」
「ぐ……」
「さて、話が逸れたな。五河士道よ、貴様は狂三に何を望む。申してみよ」
狂三を黙らせ、我は道化に改めて聞く。
「…狂三、一度でいい。お前に一度だけ、やり直す機会を与えさせてくれないか」
「え……?」
狂三は驚いたように目を見開いたが、すぐ眉をひそめた。
「まだそれを言いますの?いい加減にしてくださいまし!ありがた迷惑ですわ!私は、殺すのも、殺されるのも、大ッ好きですの!あなたにとやかく言われる筋合いなんて何処にもありませんわ!」
狂三は拒絶を繰り返した。
何かに怯えているようではあったが、我も空気を読むくらいはする。
五河士道と狂三のやり取りに口を挟まぬように黙って見守る。
「狂三。おまえ…誰も殺さず、誰にも命を狙われずに生活したことってあるか?」
「そ、それは…」
「じゃあ分かんねえじゃねえか。殺し、殺される毎日の方が良いだなんて。もしかしたら、そんな穏やかな生活を、おまえも好きになるかもしれねえじゃないか!」
「でも…そんなこと!」
「できるんだよ!俺になら!」
もう気圧されているようではあの狂三にはこの状況からの逆転は不可能だろうな。さてと…
もうそろそろ来るか?
「お前のやってきた事は許される事じゃねえ!一生かけて償わなきゃならねえ!でも…っ!
お前がどんなに間違っていようが、狂三!
狂三は数歩後ずさり、何かを言おうと……
「駄ァ目ェ、ですわよ。そんな言葉に惑わされちゃあ」
どこからともなく、
それと同時に先ほどいた狂三の胸から一本の赤い手が生えていた。
「わ、たく、し、は……」
「はいはい、わかりましたわ。ですから……もうお休みなさい」
狂三の後ろにいた輩は腕を引き抜き、狂三を地に伏せた。
そこにいたのは…
「あらあら、いかがいたしましたの、士道さん。顔色が優れないようですけれど」
数年前に見せられていたから別段驚きはしないが五河士道は十分驚き、思考が追いついていない様子だ。
「く…るみ?は?な、なんで…」
「全く、この子にも困ったものですわね。あんなに狼狽えて。まだ、
「な…」
「ああ、でも、でも。士道さんのお言葉は素敵でしたわよ?」
「何、が……」
未だ思考が追いついていない五河士道に向かって狂三が笑う。
「さあさあ、もう間怠っこしいのはやめにいたしましょう。ギルガメッシュさんには、まだ早い、と言われておりましたが、ここまで事を荒くするとは思いませんでしたので。早めに事を済ませなければなりませんの。ですので…
あなたの力、いただきますわよ、士道さん。ああ、ギルガメッシュさん。まさかとは思いますが、邪魔をしようなどと思っていませんわよね?」
「戯けが。なぜ我が邪魔をしなければならん。我はまだ早い、と忠告をしてやっただけだ。それを聞き入れるかどうかは貴様次第だ」
「ええ、ですので…その忠告は申し訳ありませんが聞かなかったことにさせていただきますわ」
そう言いながら狂三は五河士道の動きを止め、その頬を撫でた。
ギャンッ!
「ぎっ…」
その瞬間、空から攻撃を仕掛けられた。
それを砲門を一つ即座に展開し武具を出して防ぐが、狂三は伸ばしていた手が切断されていた。
「相変わらず…邪魔をすることだけは長けているな、雑種が」
「うっせーです、アロガン。本当なら貴様も狩るところですが…今回は『ナイトメア』に集中させてもらいますよ」
「ほぅ、相変わらず口だけはでかいな」
そこにはマナがいた。
狂三に集中すると言った割に我の首を掻く気満々だというに。
「しかしまあ、随分と派手な事をやってくれやがったようですね、ナイトメア」
「く、ひひ、ひひ、いつもながら、さすがですわね。わたくしの『
「ふん、わりーですが。そんなもの、私の前では無意味です。大人しく…」
「でぇ、もぉ……
狂三は大仰に手を広げ、その場でくるりと旋回し、そう言う。
「さあ、さあ、さあ、おいでなさい……『
狂三がそう叫ぶと背後に巨大な時計----狂三の身の丈の倍はあろうかという巨大な文字盤----が現れ、中央にある針はそれぞれが古式の歩兵銃と短銃だった。
一度見たことのある天使だったのでさほど驚くことではないが。
「
と、狂三は時計盤のⅣと書かれた箇所から黒いものが出てきて、銃の中に装填されたかと思うと、
が、撃ち抜いた本人はピンピンしており、しかも先ほど切断されていた腕が綺麗に元どおりになっていった。
「ほう、それは初めて見る能力だな…。見た限りは、
「ええ、御名答ですわ。流石は観察眼に優れたお方ですわね」
「「なっ…⁉︎」」
「ああ、ああ。真那さん。今日ばかりは勝たせていただきますわよ。
さあさあ、はじめましょう。わたくしの天使を見せて差し上げますわ」
「ふん、上等です。またいつものように殺してやります」
「きひ、ひひ、ひひひひひひっ、まぁぁぁぁぁだ、わかりませんノォ?あなたに、わたくしを
「よかろう、その勝負、我が見届け人となろう。邪魔者なぞ誰一人として通さないでおいてやろう。思う存分、我を愉しませよ!ふははは、これは面白くなってきたぞ!」
「あらあら、これさえも貴女にとっては愉悦の一環ですか」
「ふん、貴様なんぞに見届けられたくないでやがります」
「よい、よい。威勢が良いのは嫌いではないぞ。蛮勇でなければ、な」
不敵に笑ってやると、二人ともよりやる気を、特にマナが出していた。
「
狂三がアレフとやらを使うと、狂三の姿が突如消えたかと思うと
マナは横に吹っ飛ばされた。
あれは、時間を速める、だったか。
その後は狂三が一方的、かと思ったがマナの方も意地を見せ、時を速めた狂三に対応していた。
「
「無駄だと、言ってるでしょう!」
マナは未知の攻撃である狂三の弾に、愚かにも直接ガードをした。
弾が当たった瞬間、マナはピタリと、
そして追い討ちをかけるように影の弾を何十発もマナに向けて撃ち出していく。
「アァ、ハァ」
狂三が降り立つと同時に、ザインとやらを解除したのだろう。
マナが身体中から血しぶきをあげて堕ちてきた。
「がはっ…」
そのままマナは地面に突っ伏した。
ふむ、これは勝負あったか?あっけないな。期待した我が馬鹿だったか。
「真那!」
「兄…様、危険です、離れやがってください…」
「馬鹿!何言ってやがる!」
五河士道はマナに駆け寄ろうとしていた。
バン!
「シドー!」
「士道」
全く、異物が多いな。少しくらい落ち着いて鑑賞させろというものだ。
扉の方を見ると、いつだったか、どこかで見た雑種2匹がいた。
「大丈夫か、シドー!」
「怪我は…」
「雑種風情が、我の愉しみを邪魔しにくるでないわ」
その二人には宝具を、体を縫うように撃ち込み、その場に、文字通り釘付けにしてやった。
「なっ…何をする!神夏ギル!」
「今すぐ離して」
「何、狂三とマナの勝負にカタがつけばすぐさま開放してやろう。だが…それまでは邪魔をせずにそこで見ていろ。貴様らは、この場に介入するには力不足にもほどがある。ましてや、我が見届けると言ったものに横やりを入れるなど、我が許さん」
「ふっ…ざけるな!」
「ああ、それを外せることができたら介入を認めてやろう。精々励めよ、雑種が。
それと狂三よ、いつまで
我は狂三を見ながらそう言う。
「ええ、わかりましたわ。では…お望み通り、見せてあげますわ。
今日は、本気を出しますわよ。そうでしょう?
狂三の言い方に、疑問を抱いた奴が大半だが、その次の瞬間に、全員が同じ反応をした。
ありえない、そんなものを見るような目だ。
屋上を覆い尽くしていた影から一斉に白い手が現れたかと思うと、徐々にその根本を地面の上に出していった。
白い手たちは、全てが
広い屋上を覆い尽くさんばかりに、何人も何人も、霊装を纏った狂三が姿を現した。
「さあ。終わりにいたしましょう」
「ッ、舐めんじゃ…ねーですっ!」
先に叫んだのはマナだった。
テリトリーとやらで無理やり傷ついた身体を持ち上げたのだろう。
空に舞い、装備を可変させ、幾条もの光線を放つ。
が、攻撃を逃れた狂三が一人、また一人とマナに襲い掛かった。
「ふん、我の時よりは
そこからは時間にして五分にも満たない攻防だった。
「マナを殺さず無力化か。ま、及第点だな」
「ええ、ありがとうございますわ。それでは…わたくしは士道さんをいただきますが、よろしいですか?」
「我に聞かずとも、好きにやれば良いではないか。そこまで躊躇うと言うことは、我の忠告を素直に聞き入れたほうがいいか、迷っていると言うことではないのか?狂三よ」
「ぐっ…痛いところをつきますわね。ええ、そうですわよ。ギルガメッシュさん、実際のところ、今の士道さんではどうですの?
「さあな、貴様の天使のことは貴様が一番よく知っているだろう。我は予測を立てているだけに過ぎん」
そう切り返してやると狂三は五河士道の前に立ち、しばらく悩んでいた。
「…まあ、足りなければ節約して、補充を繰り返せばいいだけですわ。それでは…士道さん、いただきますわね♪」
全員が、抵抗をしているが、誰一人として無力だった。
なんとも滑稽である。
「いい加減にしてもらうわよ、時崎狂三」
「…また乱入者か。道化は余程皆に好かれているのだろうなぁ」
「っ、何者ですの?」
上空を見上げると、空が赤くかった。
炎の塊が浮遊しており
その中に少女の姿があった。
「あれは…道化の妹か。しかしまぁ…彼奴もか。なるほどなぁ」
しかし、いつもと装いが違う。
和装とやらに似た格好をしており、袂は半ばから炎と同化しているようなみためだ。
どうみても、霊装だった。
「おにーちゃんを返してもらうわよ、時崎狂三」
とうとう英雄王さん、士道を認めたぞ!(デレたとは言っていないぞ)
しかし…また無双は描けなかった……
次は…次はきっと……
読んで下さりありがとうございます
サブタイトルあったほうがいい?
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あったほうがいい
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無くてもいい