IS《ISの帝王:小説版》 作:只の・A・カカシです
だったら読めばいいだろ!
3時間目。この時間も、山田先生が授業を進める。
「と言う訳で―――作られており―――しています。また、―――します。―――などの機能があって――」
「先生、何か体の中を弄られているみたいで怖いんですけど、大丈夫なんでしょうか・・・。」
教科書に書いてある内容に、生徒から不安の声が上がる。
「大丈夫ですよ。そうですね、身の回りにあるもので言えば皆さんしているブラジャーですね。あれはサポートをする訳で、人体には影響がありません。勿論、自分のサイズにあったものを選ばないと、織斑さんみたいにカッチカチの胸になってしまいます。」
一夏の胸筋を胸と見間違うのも、無理もない。去年まで、IS学園には女子しかいなかったのだから。
「何でブラジャーなんか付ける必要があるんだ?鍛えればいいじゃないか。」
もっとも、この筋肉バカでなければ見間違うこともなかっただろうが。
「・・・!?あ、あ、えー、えっと、そ、そうですよね!織斑君はしませんよね。」
ですが、もっと注意すべき相手がいます。
「山田先生?織斑さんの胸はカッチカチだぁ?」
「ひ、っひぃ!?」
「いくら私でも、胸までは鍛えられんぞ?」
「お、おぉ、お、織斑先生のことをい、言った訳では―――ギャー!」
山田先生の意識が、ログアウトしました。
「お、織斑君、その胸元に見えているのは?」
「これか?・・・コルセットだ。」
服をめくり、本当であることを見せる。腰に2つ、胸付近に1つの布陣だ。
「何で?」
「昨日の授業の後、教室に残って復習を続けていた。今朝、その疲労がやって来た・・・痛かったぞ。」
昨日の授業は殆どドンパチしており、実施されていないに等しい。
「んん!
ブラコンを発揮する織斑千冬。
「はい、かしこまりました。」
「「「!?」」」
生きていようが棺桶の中だろうが、織斑先生に呼ばれれば起き上がるのが山田先生。
「あ、それから大事なことがあって、ISにも意識に似たようなものがあります。一緒に過ごした時間眼に対して、えぇっと、操縦時間に比例してISも操縦者の性格を理解しようとします。」
一周回って冷静になり、何事もなかったかのように授業を続ける。
「つまり、鍛えた分だけ筋肉モリモリになると言うことですか?」
「「「!?!?!?」」」
2日目にして、筋肉に汚染されたクラスメイトがいますね。
「違います!より性能を引き出せることになる訳です!」
山田先生は、急いで訂正を入れる。
「あってるじゃないですか!筋肉モリモリになれば身体能力も上がります!」
しかし、全く聞く耳を持たない。まぁ、考え方としては間違いとも言い切れないが。
「うるせぇ、少し黙ってろ!このオカマ野郎(つまり女)。べらべら喋りやがって!次喋ったら、(一夏が座っている座布団のカバーを頭からかぶせて、カバーの)口を縫い合わせるぞ。」
「篠ノ之さん、怖い。」
真顔で針と糸を持つ。しかし、上手く糸が通らない。・・・締まらねぇ。
「「「・・・・・。」」」
グギッ【0/20】
糸が通せなくて、怒りのあまり曲げたのではない。良く見れば、箒が通そうとしていたのは糸ではなくピアノ線。
刹那、縫い合わされたくなければ目を合わせるなと、全員が黒板の方を向く。その中において約1名。あらぬ方向を見続けている人物がいた。
「山田先生、何で俺を見てるんだ?」
「!!い、いえ、何でもないですよ?」
顔を真っ赤にして否定する。全く否定になってないが。
「(その程度のことで狼狽えるようでは)トーシローですな。」
「織斑先生!酷いですよ!」
酷くないです。クラスを満遍なく見回せないあなたの責任です。
箒の目が、ギロリと山田先生を睨んだ。
「ひっ!」
しかし、そこで大人しくなったため縫い合わされることは回避した。
「ねえねえ、織斑君さぁ!」
休憩時間に突入するや否や、毎度毎度(2日目)の光景が繰り広げられる。
「はいはーい、質問でぇーす!」
「今日のお昼空いてますか?放課後暇ですか?夜も暇して貰って良いですか?」
「?」
しかし、同時に喋られては聖徳太子ではないので聞き取れない。もし仮にこれが、筋肉会話だったら同時に多数と喋る事が出来たことだろう。
「・・・(録音用の)マイクは(ケースに)縛ってろ。その口も閉じとけ。」
その女子達の背後からオーラ全開で現れた箒は、ピアノ線の通った針を突き付ける。
「篠ノ之さん、怖い・・・。」
彼女も慣れたもんだ。今までなら確実に、黙って震えるのが精一杯だっただろう。
「と、ところで、織斑先生って、家ではどんな感じなの?」
この話題なら一夏と箒の2人に脅される(本気で殺しに来てるけど・・・)こともないだろうと思ったのだが・・・
「(生活しているだけで)部屋がドンパチ、賑やか―――」
パァァァンッ!【8987/9999】
Critical Hit・・・いや!真芯で捉えた会心のCritical Hit!
このタイミングで現れる人物と言えばただ1人!
「油断するな!休み時間は終わりだ。散れ!」
織斑先生である!
「駄目だ。」
まだ時間内だと、一夏は主張する。
「ほぉ、口答えするか。また、ドンパチするか?」
それ、あなた方がやりたいだけなんじゃないですか?
「「「いや、結構!!」」」
これが、クラスの総意。
良い合わせだ、どこで身につけた。
「その手に持っている紙は何だ?」
仕方なく、一夏は話題を切り換えた。
「あぁ、お前に用意されるISの準備が遅れている。」
「誰が手配したんです?」
世界にISのコアは467個しかない。まさかと思い、用意した相手を訪ねる。
「学園だ。今、学園の訓練機に予備がない。・・・まあ、(ISごとき)手前ぇには必要ねぇだろうがな。」
「そうか。」
予期した相手とは違い、一夏はホッとした。
「し、指定機!?一年生の素人に!?」
世間的に見れば、普通の反応。
「当然ですわ。
セシリアは、今の世界最強の言葉を聞いていなかったのか?もっとも、トーシローに負けるとは、この時は思っても見なかったことだろう。
「面白い奴だ。お前を倒すのは、最後にしてやろう。」
何処から出したのか、竹刀をちらつかせる箒。
「うるさい奴等だ。気に障った。お前等を叩くのは、最初にしてやろう!」
バゴゴゴォーン!【8970/9999】
【1874/2000】
【53/1500】
一夏、箒は殆ど無傷。しかし、唯一肩書きのあるイギリスの代表候補生は撃沈した。
「何か言うことはあるか?」
ある訳が――
「はい、先生!篠ノ之さんは篠ノ之博士の関係者ですか?」
あった。それも、今の流れからは絶対に出て来ないであろう内容が。
「そうだ、篠ノ之束の妹だ。」
日本の法律、個人情報保護法は、ここIS学園には適用されない。
「篠ノ之さん!質問、質問!篠ノ之博士ってどんな人?」
目をランランと輝かせ、彼女は質問をする。
「手先だけは器用な、ただの
それに対する箒の答えは、褒めているのか貶しているのか、実に微妙なものであった。
「実の姉に対して、それは酷くない?」
彼女は、貶していると取った。
「事実を言ってるだけです。気が向かなければ、あいつはISを作らない。ISが求められていようがいまいが、そいつは関係ない。アイツはサボリ続ける。ISを作らせることが出来るのは、・・・私だけです。」
暗に、自分にはISが必要ない宣言。
「尊敬しているのは、私達じゃなくて篠ノ之さんじゃないの?篠ノ之さんこそ篠ノ之博士を尊敬しているんだわ。」
しかし、彼女はそれに気が付かない。
「勿論です。姉妹ですから。・・・ただし、此方には
このまま放置しておけば収束が付かなくなると、織斑先生は僅かに早く授業を始めた。
「そう言えば。」
お昼休み。昼食を摂りながら、一夏はふとあることを思い出す。
「・・・何だ?」
箒は、口の中のものを飲み込んでから返事をした。
「少しトレーニングに付き合ってくれ。お前だけが唯一の望みなんだ。このままだと、(力がコントロールできなくて)セシリアが(俺に)殺される。箒に頼むしかないんだ。」
慢心しているのではない。寧ろ心配しているのだ。
「
箒は、申し出をあっさりと了解した。
「君を(トレーニングに)巻き込んですまないと思っている。」
「まぁお茶でも飲んでリラックスしな。剣道の面倒(くらい)は私がしっかり見ててやるよ。」
一夏はお茶を受け取り、口に含んだ――
「ねぇ。君が噂の男の子でしょ?」
その時だった。挨拶も無しに、話し掛けられる。リボンの色は、上級生のそれ。しかし。
「多分な。」
飯時ぐらいは羽を伸ばしたいと、必然的に返しが短くなる。
「代表候補生の子と勝負するって、本当なの?」
「あぁ、本当だ。」
暇そうに、割り箸を粉砕(0.1mm以下)していく一夏。
「でも君、素人だよね?ISの稼働時間はどれくらいなの?」
「10分だ。」
「あぁ、駄目、こんなトーシロー初めてよ。」
わざとらしく額に手を当て、天を仰ぐ上級生。
「「・・・・・。」」
2人は、黙ってその動作を見守る。
「(代表候補生と比べて)稼働時間が丸きり違うわ!(向こうは)最低でも300時間は飛ばしてるわよ!」
「だったらISから引き摺りおろせば良いだろ!」
相手が各上なら、有利になる状況に引きずり込む!これぞ筋肉流!
「そんな・・・。それじゃ駄目よ。私がISについて教えてあげる!」
「いや、結構。私が教えるので。」
瞬間的に反論したのは箒だった。
「ええ?でも君だって新入生でしょ?教えられるの?」
腰に手をやり、やや見下した口調の上級生。
「当然です。私の姉は・・・篠ノ之束ですから。」
「っ!そ、そう。じゃあ、私は必要ないかしらね。」
最強(凶?)のカードを切られては、退散する意外に打つ手はなかった。
その背中が見えなくなると、一夏は小声で箒に尋ねる
「・・・どこでISの操縦を習った?」
「はったりを使った。・・・ISから引き摺り降ろす手立てなんかあるのか?」
そっちこそと、聞き返す。
「ISから引き摺り下ろすと言ったな?・・・あれは嘘だ。」
堂々と、考えていない宣言。
「はったりを使っているのは、君の方じゃないのか?一夏。」
「嘘も方便だ。」
その後も先生をしてあげるというカカシが群れを成してきたが、箒の切り札の前に散っていった。
何で5話がただの書き直しですななんだ?ただの駄作ですなにすればすっきりするのに
もーう、作Bったら古いんだ
へっ・・・MADを書いていた頃の暗黒回で、ネタがマンネリ化してて『破壊的だ』って評判悪かったぞ。・・・その通りかもな・・・小説版の中身はなんだこれ!?
ただ小説に直しただけだと思わないほうがいいわ