インフェクテッド ヘルシング   作:ゲルググ

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発生

保存日時:2017年09月13日(水) 22:41

 

如月精神病院

ガーディアン社と病院と国が開発した生物兵器パラノイド666の感染拡大によりパニックに見舞われた如月精神病院の扉の付近にフル装備にガスマスクの傭兵達がMP5A5サブマシンガンを装備して潜入準備をしていた。

 

「こちらアルファ6。只今より如月精神病院に潜入する。」

 

「了解。何かあれば一報を頼む。それでは健闘を祈る。」

 

傭兵達は病院の扉をハッキングして開け院内に入った。院内は掃除部隊に一掃された感染者の死体で溢れかえっていた。中には感染者に殺された掃除部隊の隊員の死体も見つかった。

 

「マジかよ。、、」

.

死体で溢れかえっていた先には感染者と奴らと同じ姿になった掃除部隊員の姿を含めた集団が立ちはだかっていた。

 

3日後 黒蛇町

町の中にある質屋のテレビにニュースが放送されていた。

 

『昨日、昼12時頃、黒蛇町の観光スポットである幸花山の自然公園で猟奇的な殺戮事件が発生しました。地元警察は原因を突き止めようとしましたが未だに解明されておりません。』

 

如月精神病院での惨劇を生き延びたガーディアン社の韓国人傭兵ホンはあるだけのお金で黒い帽子を購入して被り街の裏路地を歩いていた。フリント達は別々になりほとんど散らばって行動することにしたのだった。

成人向けのアダルト映画劇場のある通りのパチンコ屋付近の裏路地からよたよたとよろめきながら歩き奇妙なうめき声をあげながら歩いている人を確認した。彼は具合が悪そうな顔をしている。格好はデニムズボンにデニムジャケットを着ていた。そしてアロハシャツの上に背広ジャケットを着たチンピラ風の男とぶつかった。

 

「てめえ、どこ見て歩いてんだコラ。」

 

「う、うあ、う」

 

「まずはすいませんだろうが。クズが!」

 

うめき声ををあげている男に好戦的な態度をとって飛びかかろうとしていた。

 

「兄貴、さすがにヤバイっすよ。こいつに近づくのはやめましょう。」

 

付き添いの手下らしき男が引き止めようとしていた。

うめき声をあげている男は飛びかかろうとしていたチンピラ風の男の腕を掴み上腕に噛みついた。

 

「いてててて。こいつ、噛みやがった。話せこの野郎。」

 

チンピラ風の男は激しく抵抗して振りほどいて男に殴りかかった。顔を何発か殴り張り倒して蹴ってから手下の男と共に逃げた。チンピラに噛みついた男はまた立ち上がって手下の男に掴みかかって首に噛みついていき喰い殺した。

喰い殺されたチンピラの手下は倒れこみ血を口から吐き出しながら苦しみそしてまた立ち上がった。

ホンはまさかと思い近づこうしたところパトロール中の警察官が2人来てチンピラ達の方に向かった。彼らが血で汚れているのを見た警察官はチンピラ達に職務質問をしようとしたところデニムジャケットを着た男とチンピラの手下が2人で1人の警官に襲いかかって上腕や首に食いついて行った。噛みつかれた警官は口から血を出して絶命した。

「クソッ。」

 

もう1人の警官はやむを得ず拳銃を取り出し威嚇した。

「その場で止まれ。」

 

銃口を向けても奴らは反応を示さず襲いかかって行こうとしていた。警察官はやむを得ず拳銃を発砲して何発か胸に撃ち込んだ。

撃たれた男達はびくともせず拳銃を発砲した警察官を襲い喰い殺した。

「まさか、奴らが外に出てしまったというのか?」

 

ホンは事の重大さを悟って野次馬としてその光景を携帯で動画撮りながらタバコを吸っている不良の男に近づいた。

 

「あんたらも今のうちに逃げたほうが身のためだ。」

 

そう言ってその場を離れた。

付近の道路では救急車やパトカーが頻繁に通行して警察官は略帽ではなく白いヘルメットを被っていた。ホンはグロッグ17ハンドガンをバッグに隠し持っておるため下手に行動すると捕まりかねないため裏道を通るようにした。さっきの奴らと同じようなのがホンに近づいて来た。

ホンは前蹴りで倒してその場を走り去った。とうとう感染者が外に出てしまったのだ。

感染者達は棍棒や小型ナイフで立ち向かうチンピラや出動した警察官に襲いかかっていた。そして通りすがりのサラリーマンやショップ店員を手当たり次第に襲って行った。

ホンは近くに落ちていた鉄パイプを拾って感染者に変わり果てた警察官を叩き殺して拳銃M37を手に入れてその場を走って逃げた。逃げた先は大通りの歩道でその先にはヤクザがトカレフで感染者を必死に狙い撃ちしていた。

 

「何で死なねえんだ。こいつら化け物かよ。」

 

ヤクザは投げやりになって感染者を撃っていき最後の弾で自分の頭を撃って自殺した。ホンは動揺しつつトカレフを拾い彼のジャケットのポケットから弾薬を回収して装填すると奴らの頭を撃ってい立ちはだかる感染者を通り抜けた。

トカレフは旧ソ連製のオートマチックピストルでかつてその同盟国の中国や北朝鮮、そしてソ連圏内となっていた東ヨーロッパの軍隊で採用されていた。ホンがヤクザから回収したのは中国製のトカレフだった。中国名は五四式自動手槍と言われており裏社会用語では通称「銀ダラ」と呼ばれている。今では粗末な拳銃でいつ暴発してもおかしくはなさそうだった。

ホンはトカレフをバッグにしまい人が集まっている場所に向かった。

通りの先にはバリケードがされており近くには機動隊達が待ち構えていた。街から逃げようとしている人々が押し寄せて来てそれを盾で押し払おうとしていた。バリケードの後ろにはガーディアン社の武装した警備員が感染予防のマスクをしておりMP5サブマシンガンを構えて立っていた。さらにその後ろには高い塀やフェンスで封鎖していきフェンスの上には鉄条網を張り合わせていた。

バリケードの前に溢れてきつつある人々達は機動隊達に抗議をしていた。

 

「私たちをここから出して。何の権限があってそうしているのですか?」

 

中年の女性が機動隊の人に問いただした。

 

「私達は命令で動いてるのでお答えできません。」

 

機動隊の人がそう言って困った表情をしていた。

 

「このポリ公め。国家権力の紐付き犬め。」

 

1人、喧嘩早そうな半グレの男が機動隊の人に殴りかかっていき怪力の腕前で一人一人倒していった。それと同時に発砲音が高鳴った。

音と同時に半グレの男は額に風穴を開けて後ろに倒れた。少し遠くから赤いベレー帽を被った武装警備員のチーフがグロッグ17ハンドガンを構えていた。

 

「これからこの町は新型感染症の拡大の恐れがあるため隔離エリアとなります。先ほどの暴動からさらに悪化した状態にあるため、住民の皆さんは自宅に戻ってください。」

 

赤いベレー帽のチーフが拡声器を持って機動隊達の前に立ちはだかる住民達に警告した。

赤いベレー帽の男はレイ・杉下。日本とアメリカのハーフで元アメリカ海兵隊の隊員。アフガンテロ戦争でイスラム国を相手に戦った経験あり。今はガーディアン社の傭兵として警備業務についていた。

「おい、そこの赤いベレー帽のお前、何したかわかってるのか?てめえ、聞いてんのか?」

 

中年の男達がレイに罵声を浴びせきた。

罵声が響く中、一発の銃弾が鳴り響いた。レイが空に向かって発砲したのだった。

 

「今からあなた達は自宅に戻りなさい。さもなければ業務、公務執行妨害及び感染拡大に対する処置として射殺する。」

 

レイの拡声器からでてくる声と同時に周りの武装警備員や機動隊の人たちがサブマシンガンを構えた。

押し寄せてきた住民のほとんどが逃げていき立ち向かった者は射殺された。

 

「マジかよ。」

 

ホンは影からガーディアン社と警察の暴挙を目にしていた。

黒蛇町警察署

警察署内では取調室でヤクザ風の男が屈強な強面刑事の腕に噛み付いており他の捜査員や制服警官が男を引き離そうとしていた。男は蹴られても殴られてもビクともせずずっと強面刑事の腕を噛み付いて離れそうになかった。ようやく離れたと他の捜査員が安心すると強面刑事も男と同じように凶暴になり他の捜査員に噛みつき出した。あっという間に取調室は血の海と化していた。

通路や受付の場所では機動隊が警棒で感染者を叩いたりして対抗したり拳銃を発砲したりして応戦しているが感染者の数は一方的に増えるがままだった。中には仲間であるはずの警察官や捜査員の姿もあった。

 

『……こちら本部より、本官の心強い限りなことにガーディアン社の私設部隊がこの町に派遣されるようだ。機動隊の銃器対策班は彼らと連帯を取ってくれ…」

 

無線機からは雑音と同時に朗報らしき情報が入ってきていた。

黒蛇町上空

民間用のヘリコプターが1つのマンションの屋上に到達していきネイビーブルーの戦闘服に黒い防弾ベストに黒いキャップ帽を被りカラスマスクをしたガーディアン社の傭兵がロープを垂らして降下していた。

 

「俺に続け。」

 

分隊長が部下達に声を張って指示をする。

 

「後に続きます。」

 

部下の1人が言うと階段を降りていきベレッタM9ハンドガンで感染者の頭を狙い撃ちしていきながら下を目指して行った。3階に降りた時に大学生ぐらいの青年が腕を押さえながらベランダのところに行って飛び降りて自殺しているところを目の前で見てしまった。

「最悪な日だな。」

 

傭兵の1人が呟いた。

 

「感傷に浸ってる暇はない。行くぞ。」

 

分隊長が怒鳴ると部下達は「了解」と返事して1階に降りて行った。

派遣された傭兵部隊の1人であるアルバニア系のエギーユは照準サイトを取り付けたMP5A5サブマシンガンに弾薬を装填して感染者がいつ来てもいいように臨戦体勢を取っていた。

エギーユはもともと東ヨーロッパで末端のアルバニアマフィアとして紛争地域で武器密輸をしていた。おもに東側から流れてくるベストセラー銃と言われる旧ソ連圏の自動小銃AK47や西側から流れるM16そしてMP5を密輸していた。武器は何かしらと儲かる。エギーユがいた組織は人身売買と売春管理をするマフィア組織と対立しており抗争が絶えなかった。エギーユの組織には戦闘部隊というものがありほとんどの人が迷彩服や緑色の服を着て戦えるように準備しておりまるで軍隊のような集まりだった。しかし抗争の際、謎の部隊に攻撃に遭い敵対する売春管理組織が壊滅して自分の戦闘部隊も全滅してしまった。そして唯一生き残ったエギーユは謎の部隊に捕まった。その相手がガーディアン社の傭兵だったのだ。

捕まったエギーユは新しく人生をやり直すのと高額な報酬を条件にガーディアン社の傭兵として雇われたのだった。

一階に降りた部隊は周りをさまよう感染者の頭を狙って撃ちながら生存者の捜索に乗り出して行った。

分隊長は群れて現れた感染者達に手榴弾を投げた。爆発音と同時に感染者達は弾き飛ばされて動かなくなった。エギーユは動きを止めていなかった感染者を連発でハンドガンを撃って仕留めて行った。

 

「奴らは頭を撃てば、潰せば倒せる。順調にやれ。弾は節約したりして無駄遣いはするな。」

 

分隊長は分隊の全員に叫ぶと他の隊員は「はい。」と返事して感染者の頭を狙い撃ちして行った。そして近くの居酒屋の中に入っていった。

 




ようやく部外編が終わりました。最近、LINE交換できた女の子にいたぶられるのを妄想しながら眠ってしまうことが多いですね。Mながら変態ですね笑
次はどうしましょうかね。今回は韓国人傭兵ホンが登場しましたね。次は誰が登場するか見ものですね

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