いや、けっこうです   作:マッキンガムⅡ

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前書きって何を書いたら一番いいんでしょうか。


○○○は見た! ~346プロダクション編~

○月×日 天気:曇りの中にも晴れはある

 

どうやら料理番組の収録があるらしく、ぴにゃこら太の着ぐるみを着用しての芸の練習に励んでいるといい匂いがしてきた……と思ったら、なんか甘い香りもしてきた。

出演する予定のアイドル達が(主に喜多見柚ちゃん、姫川友紀さん、西園寺琴歌さん、橘ありすちゃんの四人)が事務所内のキッチンを借りての料理練習をしているらしい。

 

確かに湯気に乗っていい香りがしてきたのでパスタ系だと踏んだのだが、なんだか妙に甘い香りもしてきた。パスタに沿えるデザートでも作っているのだろうか?

 

うむむ……練習していると体力使うし、食欲が刺激されてしまった。今晩の夕食は○き屋で少し奮発して英気を養おう。

と考えていると、まるで信じられないものを何とか処理したかのような顔で、事務所の通路を歩いていく柚ちゃんと友紀さんが口を抑えながら歩いていた。

 

いったい何があったのかはわからないが、料理に失敗したか作りすぎてしまったのだろう。

アイドルは体形維持も仕事であるのに料理番組の為に食べなくてはならないとは、かくも厳しい職業である。

 

一頻り芸の練習(チビぴにゃ達の操作練習)をした後、ちひろさんに渡さないといけない書類があったのを思い出した。提出する為に事務所におもむきドアをあけると、

 

 

 

 

『…どうかしら?』

 

 

 

 

とプロデューサーのネクタイを握り、明らかに押し倒しかけて誘っている浜川愛結奈さんの姿を見たが(ぴにゃこら太のままで入っていった)、何事もなかったかのようにスルーして、ちひろさんの机の上に書類を置いてメモを張り付けた。

そして行きと同じように帰ろうとしたところ、こちらを凝視する熱いお二人の姿が。

そういや浜川さんって眼鏡かけてたっけか?

 

 

 

『ぴにゃにゃ~』(おかまいなく~)

 

 

 

 

そう言い残し、颯爽と立ち去ろうとすると背中から誰かが掴んできた。振り向くと、あら不思議でもない真っ赤な顔をしたアイドルが一名。

 

 

こりゃヤバイとすぐさま逃走したが、これがまずかった。

ここから一時間ほど346プロダクション内で大捕り物(対象:ぴにゃこら太)が繰り広げられてしまったのだ。あれはやばかった、真庭忍法を駆使して逃げまくって、騒ぎを聞きつけたちひろ様と柳清良さんの二名によって鎮圧された。

 

 

勿論、原因であるお二人も注意されたが……それ以上に一番注意されたのは俺だった。

何故だ、二人のラブシーンを邪魔しないように配慮しただけなのに……今度そういうシーンを見かけたら気配を殺して速やかに私に知らせるようにしなさい、とちひろ様に厳重注意されてしまった。

 

うむむ…私は傍観者だからいいが、モテる男というのも大変だなとプロデューサーを見て深く感じた一日だったな。

 




忍んでいるから、主人公はぴにゃこら太を通じてしか346プロダクション、ひいてはアイドル達と接することが出来ないことに今更気が付きました。

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