§月И日 天気:ふんふん、ふふーん!
芸術の秋はまだまだ続くようだ。今回の企画はアイドル写真展とのことで、346プロダクション系列の百貨店にアイドル達が思い思いに撮った写真を展示するというもので、よりアイドル達を身近に感じてもらうと共に魅力を発信していこうという企画である。
もちろん、他のイベントもある。
屋上の特設ステージでライブがあったり、以前あったラ〇ダー光琉のショーがあったりと結構盛りだくさんな内容のイベントである。
以前あった絵画展の様にぴにゃこら太枠で出品をするようにちひろ様より言われたので、今回もぴにゃこら太装備で何処かで面白い写真でも撮影できないものかと346プロダクション内を探索した。
『川島さんぐらいにはじけた方が……いぇい!……どうかしら』
『いやいやいや、川島さんはもっと明るく弾けてるよ、こんな感じかな―――イェーイッ!』
『そうね、やってみるわ・・・いぇい♪』
すると、何故か服部瞳子さんの慌てた声と姫川友紀さんの張り切っている声が聞こえてきたので部屋をのぞき込んでみると………なんということでしょう、瞳子さんの素敵な【いぇい♪】な笑顔があるではありませんか。
この機を逃すまいと瞬時にシャッターを連続で押し、シャッター音で此方に気が付いた瞳子さんたちと目が合った。
すると瞳子さんがみるみる赤くなっていき、友紀さんはよくやったといわんばかりに頷きながら此方の肩を叩いてきた。
理由を説明して、渋っている瞳子さんを二人がかりで説得してこの写真を出してもいいという許可を本人より取りつけた。
もちろんプロデューサーさんにも許可をもらっておいた。
むしろよく撮ったと褒められたぐらいである、これは今回こそ入賞があり得るのではないだろうかと期待に胸を膨らませてしまうな。
と思っていたが、優雅な写真と面白い写真が取れてしまった。
大和亜季さんや片桐早苗さんたちが優雅なお茶会をしていたので一声かけて、これはアイドルの優雅な光景が撮れるかなと思って幾つかの写真を撮らせてもらっていると、
『そのティーセットもいいのを持ってきましたの』
その一言が亜季さんと早苗さんをはじめとする一同の表情を一変させ、面白いぐらいに顔を青ざめさせて手を震わせながら、紅茶を飲んでいた。
同席していた藤原肇さん曰く、雑誌に載るほどの高級なティーセットらしく、その上茶葉も中々のお値段がするセレブな物らしい。
普通に飲めばいいのだろうが……ティーセットのいいものというと割とシャレにならない金額のモノもあるから、思わず緊張してしまったのだろう。
自分では想像もできない味だろうが、アイドル達の茶会はやはり絵になるものなのだな、とつくづく思う次第である。
運動しないとなぁ……