□月ν日 天気:ぴにゃ・コラーダ
今日も特に変わりはなく、ぴにゃこら太と運搬業のアルバイトが問題なく終わった。
アルバイトであるが、実質的に二つのアルバイトを346プロダクション側からの要請によって切り替えている。まぁアルバイト業務内容が二種類掛け持ち状態なのだ。
実際の所、最初は臨時かつ運搬業だけのはずだったのだが……ぴにゃこら太になってからいろいろやらかした結果、【お前しかできない】(意訳)と上の方から通達が来てしまったらしく(何でも常務さんが扱いに困って頭抱えているらしい)、プロデューサーさんとちひろ様にお願いされてアルバイトを継続している。
そりゃそうだろうな…真庭忍法をつかってないと出来ませんよ、あんな芸当。
出来るとしたらマグロを一閃で三枚おろしにしたり、海の上からパラシュートで落ちてきたと氏家むつみちゃんをサーフィンで颯爽とキャッチしたり、ドラム担当でバンド演奏するぐらいかな?
もちろんぴにゃこら太装備で。
偶に弟子にも別の着ぐるみ(名前:うさぎ)の着ぐるみを着せて動く練習をさせている。
その成果か身体能力が上がってきており、基本的な忍術ならば結構形になってきているのだ。
これは本物のくノ一アイドルとして大成する日も遠くはないであろう。
彼女の自衛手段として真庭忍法:足軽ぐらいは教えてもいいのかもしれない。
そのことを真庭忍軍の先輩方にいったら、それはやめておけと言われた。
何でも真庭忍軍でもないのに術を教えるのはおかしい。今は忍者として最低限の範囲だからこそ許しているが、それ以上となると彼女の体が耐えられない可能性が高いとの事。ここはやはり柔術とか合気道とかにしておけとの事で話がついた。
なるほど、それは確かに――――って、それじゃ俺の体はどうなのでしょうか、先輩方。あれ、なんで海亀さん憐みの視線を向けているの?
さて、今日あったことと言ったら大したことはない。
精々、コーヒーに挑戦していた日下部若葉さんと二宮飛鳥ちゃんに絶妙にブレンドされたコーヒーを入れてあげたぐらいである。
最初は苦そうにしていたが、少し砂糖と牛乳を混ぜてあげると美味しそうにコーヒーを堪能していた。
『ぴにゃは何でもできますねー』
『虚構の存在でありながら、現実において卓越した技能を魅せる……やるじゃないか』
背伸びしたい年頃なのかなと思ったりもするが、片方が成人している事に配慮して筆談で『こうしたほうが、よりおいしく感じるんだよ』と適当にごまかした。
コーヒーは実際の所、苦手な人もいるし飲めなくても何の問題もないのだが二人にはそう言っておいて、慣れてもらった方がよさそうな気がした。
確かにコーヒーは大人の味とか昔の俺も考えていたし、何か格好いいよね。
会話の描写もうまく書けません