◎月◇日 天気:天野ジャック
そろそろ夏も終わりつつあり、徐々に秋になってきている今日この頃。346プロダクションのアイドル達は【アイドルサバイバル 秋の大運動会】に向けての猛特訓をしている。
平均棒や綱引き、騎馬戦、二人三脚などごく普通の競技ではあるが数々のプロダクションのアイドルたちが競い合う事もあり、非常に華やかな運動会になるだろうなぁ。
自分はぴにゃこら太着て応援するだけだろうと思っていたら、プロデューサーさんに一枚の紙を渡された。【プロダクション対抗 着ぐるみリレー】の用紙だった。
アイドル達にも着ぐるみ着せてからやるんですか?え?自分がアンカーを務めろって?確実に勝ちに行くと。了解であります、目にモノを見せてやりましょう。
で、アイドル達の方は何を着せるんですか?……ああ、なるほど。
上田鈴帆ちゃん特製のアレを私に補修せよというわけですね。どうせならあっと驚かしてやりましょう、走りでも着ぐるみの完成度でも。私も全力で手伝います。346プロダクションが優勝は頂いたッ!
とはいっても普通の競技こそメインと言えるので、アイドル達は特訓しているのでそのサポートも頼みたいとちひろ様より承った。
ぴにゃ印のスポーツドリンクを用意したり、タオル用意したり、準備と片づけを手伝ったりと結構忙しかった。
でもお祭りの準備をするような感覚があり、忙しさよりも楽しさの方が印象強かった。
大西由里子さんは縄跳びで通り抜ける、縄が頭に当たってしまうなど災難があったが一生懸命に練習して、少しずつではあるが飛べるようになっていった姿をみると人は成長できるのだと実感できた。
いいもの見せてもらいました、大西さん。
そしてそれを喜ぶ他のアイドル達……友情って素晴らしいね、連帯感も出てきているし、これはマジで優勝狙えるのではないかと思ったりしている。
さて、本題の着ぐるみリレーの準備である。上田鈴帆ちゃんの体格に合わせて作られているのだが、本番でも体格が同じぐらいのアイドルを起用するとの事だ。
俺に求められているのは着ぐるみの改良と完成度の向上である。制作者である上田ちゃんと打ち合わせを重ねに重ねて、上田ちゃんが手の空いた時にチェックしてもらい逐次変更にしていく形で準備が進められていった。
筆談でのコミュニケーションとはいえ、予想以上にスムーズに準備が行われたこととアイドル達の努力が実ったのか、優勝することが出来た。
勿論、着ぐるみリレーではきれいな出来栄えの着ぐるみと圧倒的な走りで一着であった。でもあんまり驚かれなかった。
どうもアイツならこれぐらいはやるだろう、と思われていたらしい。そんな、驚きを提供出来なかったなんて……残念無念。次こそは頑張ろう。
そろそろ、もう少し他のアイドルとの関りも入れていきたいところ。