あれから1日たった博麗神社、時刻は昼
最近何かと多い博麗大会議の時間です
「さぁ、誰に渡されたの?」
「わ、私...」
神楽が一通の手紙をテーブルの上に置いた
手紙の差出人は、時雨兼狂
同一人物である彼女らしいかわいい表記だと思う
「はぁ、で問題は...あなた一人で行くの...?」
霊夢が普段聞かないようなような凄みのある声で言うものの、その目には少しの戸惑いが見て取れる
これがもし俺ならどうするだろう、いつもの時雨なら多分一人で行って勝てると思うんだけど、あの時のような狂の場合は...どうだろうか
俺には勝てないかもしれない、いや、
知っての通り、俺には人を殺せないし、覚悟もない、おまけに幻力も使えないし
それで...それであんな奴と戦うなんて...一切の装備なしで戦争の最前線に行くようなものだ
これに対して、今まで幾度となく幻想郷を救ってきた霊夢の判断はなんなのだろうか
「私は...一人で行く...」
神楽が俯きつつ、しかししっかりとした芯を持つ声で言う
俺は昔の神楽や時雨に何が会ったのか知らないが、きっと彼女らには何か大きなトラウマを背負っているのだろう
昔背負ったことがあるものとして、何か同じ匂い、というか雰囲気がするのだ、なんでかは...よくわからない
「そ、そんなの無茶だぜ!」
テーブルに手をバンッ!と叩きながらガバッと立ち上がり魔理沙が叫ぶ
それを見た霊夢はため息を一つ漏らした
今日あいつため息をしすぎじゃね?
「落ち着きなさい、魔理沙。これは神楽の生死が関わるの、権利なら彼女にある、私たちには...残念ながらないのよ」
「それにしたって────」
「いいの!私は時雨を守るって決めた、だから!私は一人で時雨の精神を救い出す」
神楽はスッと立ち上がると、博麗神社を出て行く
なんだか、昔の自分を見ているような気分だな。昔俺のように、全てを背負っている、いや、背負いすぎているのだ
時には人に頼ることも必要だ、俺はそれを妖夢たちから教わった
なんだか自分と重なるな...
「はぁ、魔理沙、あなたが余計なこと言うから出て行ったじゃない」
「わ、私のせいかよ!」
「当たり前よ、他に誰がいるのよ」
「だってあれは神楽のことを思っての行動で────」
あー、なんか口喧嘩を始めたな
俺は妖夢の方を向くと、妖夢も俺の方を見ていた
俺たちはこっくりと頷くと、ばれないようにそーーっと博麗神社を出たのだった
多分オリジナル小説ができるのはあと...一二カ月?いや半年?ぐらいかかると思います