殺し屋だった少年のIS学園生活   作:ナカタカナ

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再開の幼馴染兼許嫁

 寮について僕は、自分の部屋に向かった。

ガチャ僕は部屋に入ると、先に先客が居たようだった。

 

 「はぁ、二人部屋か、この学園って男は二人だったはずだ、しかも織斑君はまだ帰ってきてない

そうなると、ルームメイトは、女子と言うことになる」

「あれ、もしかしてルームメイトの人」と言って誰かが、洗面所らしいところから出てきた。

そして、僕は目を疑った。

 

 「も、もしかして、ルナちゃん?」

「えっ、ソラなの」少女は手に持っていた、タオルを落として僕の愛称を呼んだ。

「そうだよ、ソラだよ、ルナちゃん、久しぶりだね何年ぶりだろう」

「十一年ぶりだよ、もしかして、ルームメイトってソラなの」

「そうだよ、良かったルナちゃんがルームメイトで」

 

 少女の名前は、|大空(おおぞら)月(ルナ)僕の幼馴染である。

でも僕は、親が離婚してから、ルナちゃんとは会ってない。

ちょっと、見ない間にものすごく綺麗になっていた。

 

 黒髪に、ストレートで腰よりちょっと高い部分まである。

そして、瞳の色は薄い黄色、スタイルは・・・滅茶苦茶良い。正直どストレートだった。

 

 「びっくりしたぁ、あんなに、私の後ろをついてきたソラが私より大きくなってしかも、かっこよくなってる」

「それを言うと、ルナちゃんはその、えっと・・・ものすごく綺麗になったと思うよ、正直僕のタイプ」

自分で言ったにも関わらず、顔がパーっと、赤くなった。

 

 ルナちゃんは、僕が殺しの訓練をしている時にいつもお弁当や、いろんなものを持ってきてくれた。

実は、僕の許嫁でもある。

昔から優しかった、ルナちゃんは僕の初恋の相手でもあった。

 

 「何、赤くなってのよ、でも可愛い、そういうところは昔と変わらないね」ニッコリと微笑むルナちゃん

「そのヘアピン、まだ持っててくれたんだ」

僕が気になったのは、僕が昔ルナちゃんにあげた、ヘアピンだった。

「うん、ずっと付けてるよ、これ持ってると、ソラが近くに居るような気持になれるから」

『可愛い、マジで、感情を制御出来てもこの可愛さの前では無意味だ』

僕は、荷物がいっぱいだったから奥のベッドの方へ行って、荷物を置いた。

 

 そして、僕が身に着けてるものを全て外した、

「相変わらず、すごい量の武器だね、よくそんな思い物身に着けてられるよね」

「確かに、重いけど、今となっては無いと落ち着かないよ」

「それと、何で義手なんてはめてるの昔はそんなの付けてなかったのに」

「これは、親戚の人の家に住み始めて、一年後ぐらいに誘拐された時に、逃げ出そうとして自分で切り落としたんだよ」

 

 「そうなんだ、でも良かったソラが無事で、それと今度から私の事はルナって呼んで」

「分かったよ、ルナそういえばルナって何組なんだ」

「一組だよ」「えっ、僕もだけどルナ居たっけ」

「ああ、今日は用事で行けなかったんだ、えっ、てことは同じクラス?」

「そうみたいだね、これからよろしくね」

「うん、私こそまた一緒に居られるねソラ」

そんな感じで会話して、気が付いたら夕食の時間になっていた。

 

 夕食を食べ終わると、僕とルナは部屋に戻って、寝る準備をしていた。

「ねえねえ、ソラ」「なーに」

「ソラって、昔私に結婚しようって言ったの覚えてる?」

ルナの口から出た言葉に少し懐かしさを覚えた。

 

 「お、覚えてるよ、それがどうしたの」

「覚えててくれたんだ」少し嬉しそうな顔をしたルナ

「当たり前じゃん、自分から言ったんだから」

「じゃあ、今も思ってる」「う、うん、でも僕達許嫁だからさ、大丈夫だろ」

「そう言う意味じゃないの、私はソラの気持ちを知りたいの」

 

 頬をプクーと膨らませて怒るルナはメッチャ可愛かった。

「僕の気持ちは昔から変わってないよ」

「そ、そう、だったらいいけど」そっぽを向くと少しシャンプーの臭いがした。

 

 「ああ、昔は私より小さくて、弟って感じだったのにな」

「そうだな、僕も昔はルナの事は家族みたいな感じだったな」

「でも、一応家族になる予定だけどね」

「そうだね、でも今日はもう遅いからもう寝ようよ」

「うん、分かったお休み」「お休み」

 

 

 

 

 僕とルナが初めて出会った時の事

僕は、父親に殺しの技量を教わっている時に、ルナは両親と一緒に来た。

どうやら、ルナの父は僕の父と一緒の殺し屋だったそうだ、だがルナの父は怪我を負い、それを機に殺し屋としての仕事を辞めたそうだ、仕事を辞めた後でも、僕の父と遊んだりしたそうだ。

 

 そして、その時に僕とルナが許嫁となった。

それから、ルナと僕は毎日一緒に遊んだりした。

ルナには、殺しの技術を教えなかった。そりゃそうだろ、ルナが殺しをするところなんて僕は見たくない。

でも、僕は毎日毎日殺し屋として、腕を上げ時には、殺しの依頼を受けた。

そんな中で、僕が唯一心を休めれたのは、ルナと過ごす時間だった。

 

 傷だらけの僕にルナは治療をしてくれた。

たまに、お菓子を作ってくれた、どんなに焦げても、僕とっては美味しかった。

それに、指を切った後を見ると、僕の胸がキュっと縛り付けられた。

それが、恋だと分かったのは両親が離婚して親戚の家に住んでいた時だから、会いたくても会えなかった。

でも、今は会える、だから伝えることが出来る。

 

 遅かれ、早かれ僕は伝える、この胸の気持ちを十一年待った、このIS学園の舞台で伝えて見せる。

「僕はルナの事が好きだ」って、伝えたい、伝えなくちゃいけないだってそれが十一年待ち続けた

僕に出来る最大の感謝だからだ。

 

 翌朝、僕は目が覚めた。

まだ少し、寝ぼけてるのだろうか、だって僕のベッドの中にルナがいるのだから。

少し強めに頬を抓ってみた。

 

 だが、目は覚めない、認めよう、これは夢じゃない現実だと

「ルナさんやーい、なーにしとるのかね」

「う、うーん、あっ、ソラおはよう」と言って僕に抱き着いてきた。

「ちょ、ちょっと、ルナ離して遅刻するよ、織斑先生は時間にはうるさいから早くしないと」

「えー、分かった」と言って、離してくれた。

 

 「それじゃ、顔洗って食堂に行こうか」

「うん、分かった顔洗ってくるね」さて、洗面所はルナが先に使ってるから僕は忍者装備を装備しよう

装備するだけでも、軽く五分はかかる。

まずは、鎖帷子を全身に纏って、その上から忍者服ならぬ、ISスーツを着込む。

そして、暗器の装備、小太刀にまきびし、手裏剣、煙玉、クナイなどを装備して、最後に鉄板と変わり身に使う

丸太を隠して、準備完了だ。

 

 「ソラ、次使って良いよ」装備完了と共にルナは洗面所から出てきた。

「分かった」と言って僕も顔を洗う。

顔を洗い終わり、僕は洗面所から出て、ルナと一緒に食堂に向かった。

 

 食堂に行くと、僕は今日の日替わり定食を頼んだ、ルナも僕と一緒の日替わり定食だ

席を探していると、織斑君と篠ノ之さんが居た。

「お~、ソラタ一緒に食おうぜ」と誘ってくれた。

僕は「良いよ」と言って、織斑君の座ってる席に座った。勿論ルナも一緒に

「おはよう、それと昨日はなんか途中から変な話になったからさ、もしなんかあっても自分の事は自分でするから

大丈夫だよ、それに僕にはルナが居るから大丈夫だよ」

 

 「そうか、俺も悪かったな嫌な事話させちまって」

「ねえねえ、ソラもしかしてこの人が織斑君」とルナが話しかけてきた。

「そうだよ、えーと、こいつは大空月って言って、僕の幼馴染でこっちが織斑君に篠ノ之さん」

「ソラ、間違ってるよ、私はソラの幼馴染兼許嫁でしょ」

 

 「「・・・・・・許嫁ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」」

「そうだね、それと織斑君も篠ノ之さんも同じ一組だから」

「そうなんだ、私も一組だよ、昨日は用事があっていけなかったけど、今日はちゃんと学校行くからよろしく」

「そう言えば、一つ空いてる席があったような気がするようでしないようで」

 

 「あっ、っ遅刻しちゃうよ、早く食べないと」

気が付くと、もう学校に行かないといけない時間だった。その後何とかギリギリ遅刻せずに済んだ。

 

 「あー、皆さん今日は昨日用事でこれなかったこの紹介をします。入ってきてください」

ガラガラ「皆さん、初めまして私は大空月って言います。ルナって呼んでください。

それと、私は空ヶ崎ソラタ君の・・・・・・許嫁です」

 

「「「「「え、ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」」」」」

「というわけで、これからよろしくね」と言ってルナは僕の横にある開いてる席に座った。

「えーい、やかましい、静かにしろ馬鹿ども」

織斑先生は、突然の出来事に焦りながらも、注意していた。

 

 その後、授業は順調に進み今はISの授業を受けていた。

「ここまでで、分からないことはありませんか」

「先生」織斑君が静かに手を挙げた。

「なんですか、織斑君」

「ほとんど全部分かりません」ボカンと織斑先生に生徒簿で織斑君は叩かれた。

「えー、それは困りましたね、空ヶ崎君も分からない事とかありますか」

「大丈夫です、とっても分かりやすいので」というと、山田先生は嬉しそうな顔をした。

 

 「織斑、入学前に渡された、必読って書いてあった物は読んだか」

「あの、分厚い奴ですか、間違って捨てましt」ボカン

「再発行するから、一週間で覚えろ」

「えっ、流石に無理ですよ、あの暑さの物は」

「できる出来ないじゃない、やるんだ、覚えるんだ、分かったか」

「は、はい」織斑君はガクと肩を下げていた。

 

 キーンコーンカーンコーン

次は普通の授業だった。いくらIS専門学校だったとしても僕達は学生だ、数学や他の教科もきちんとしないといけない。

 

 時間は流れるように過ぎていく、そして今は昼休みになった。

「ソラ、昼食べに行こう」と一番に誘って来たのは、言わなくても分かるだろうルナだ

「良いよ」と軽く返して僕は食堂へ向かった。

 

 これから先は長くなりそうなので、放課後までスキップします。

 

 

 

 放課後、僕と織斑君篠ノ之さん、それにルナはISを借りて練習をしていた。

「えーと、最初は手合わせでもしようか」と僕は織斑君を誘ってみた。

「ああ、いいぜ、手加減はしないからな」

僕は、まだ一回もISを操縦したことがない、まあ大丈夫だろ。

僕と織斑君はISを纏い準備をする。

 

 僕は操縦に邪魔だから身に着けてるもの全てを外した。

外していくうちに、篠ノ之さんと織斑君が呆れた顔をしていた。

 

 「どうしたの、そんな化け物でも見たような顔をして」僕は聞いてみた。

「いや、すごいなって思ってさ」「良くそんだけの物を身に着けてられるな」

とか言われた。仕方ないだろ、初めての人は最初大抵こういう。

 

 「それじゃ、始めるわよ」とルナが指示を出し試合が始まった。

「遠慮なくいくぜ」と言って織斑君は突っ込んできた。

「ISでも忍法って使えるのかな、試してみるか忍法 影分身の術」

 

 僕は、とある忍者アニメで有名である、影分身の術を使ってみた。

「な、何」どうやら成功したようだ、数は二十で織斑君の周りをかこっている。

「良かった、使えなかったらおしまいだった」僕は軽くそう言った、だが次の瞬間ISがいきなり壊れた。

「う、うわ、ちょ、まずい」そのまま、僕のISは落下し故障した。

しかも故障の仕方は以上だった。

 

 絶対に壊れないような壊れ方をしていた、それを織斑先生に見せると、専用機を少し改良しなければいけない

やら、言ってあきれていた。

 

 「すごいな、忍術って」と織斑君が話しかけてきた。

「そうかな、でも使っただけで壊れるって改良した方がいいと思うけど」

「そうだ、俺にも忍術教えてくれよ」と織斑君が言ってきた。

「良いよ、じゃあまずはこれ全部身に着けて五十メートル走をして、。九秒台を出せたら教えてあげる。

「そうか、分かった」と言って僕の身に着けていたもの全部身に着けた。

 

 全部身に着けた織斑君は、地面に寝そべっていた。

「ちょ、おま、これ重すぎだろ、よくこんなの付けてられるな」

「織斑君、それと子の義手は軽く三十キロは超えるよ、でも僕五十メートル走六秒台だよ」

「参りました」と言って織斑君を助けてあげた。

「こんなんじゃ、忍術なんて習得できないよ」

「そうか、まあ、出来ないなら頑張るけどさ」

「頑張れ、それと僕は三歳より昔から特訓してるから、一年や二年で習得できると思ってたら大間違いだからね

だから、あんまり無茶せずにした方がいいと思うよ」

 

 僕は軽く忠告をして練習場を出た。

 

 


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