俺の霊圧は消えん!   作:粉犬

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お久しぶりです。
拙作の更新をお待ちいただいておりました読者の方々には待たせてしまったことを深くお詫びいたします。
もうめっちゃ筆が進まないこと一か月以上。
数話書いてるんですけどなんか納得いかないので当り障りのなさすぎにもほどがあるこれいるのかよというのを一話上げます。
ちょっと忙しくて原作読む時間が取れてないんですよねぇ。剣豪実装とかハロウィンイベとかアズールレーンとか色々(オイ)
とりあえずお目汚しをば失礼いたします。



新しき場所、変わらない日常。

高校進学の為日本へ降り立った俺は、新しい家の前に立っていた。

 

「へぇ、案外いい感じじゃねーか。聞いてたよりは新しく見えるな」

 

「ここが泰虎との愛の巣かにゃ」

 

「へー、一軒家かよぃ。その年で一国一城の主とはやるねぃ」

 

「トレーニングルームはあるのか?」

 

サングラスにマスクをつけた不審者四人を引き連れて。

 

「なぜそんな恰好をしている。不審者にしか見えんぞ」

 

「言っただろ? ここらは勢力的には悪魔の土地なんだよ。堕天使総督が来てるってバレたら外交問題なんだって」

 

「私も悪魔に見つかったら厄介なことになるにゃん」

 

「むしろ目立つが…… ヴァーリと美猴はなぜだ」

 

「俺っちはノリでつけてるだけだぜぃ」

 

「おい美猴。俺はお前がこれを付けるのがこの国での正装だと言ったからつけていたんだが違うのか」

 

「一体どこの国にそんな正装があるんだ…… いやまあある一定の時期にはマスクとゴーグルつける人間が激増する国ではあるが」

 

主に春と秋あたりに。

 

「それにしてもじいちゃん(アブウェロ)は一体どこからこんな家を融通できる金を持ち出したんだ……」

 

「あ、それについては俺がいろいろ融通したわ。いやぁ、今後の事を考えたらここら辺に自由に出入りできる場所を作っておきたくてな」

 

「おい堕天使総督。悪魔の土地云々はどうした」

 

「いいんだよ、バレなきゃな。図面通りなら地下室もあるからそこを広げてきっちりとしたジムみたいなもんも作ってやるから目くじら立てんな」

 

「どうした、早く入るぞ! そして早速作業に移れ!」

 

「変わり身早すぎだろ…… まあとりあえず入るか」

 

ドアを開け家に入る。

7LDK二階建て。地下に一部屋、一階に一部屋とリビングダイニング、キッチンや風呂、二階に五部屋。

トイレは一階と二階にひとつずつだ。

軽く豪邸である。

 

「思ったより広いな。手配は部下に一任したがいい物件じゃねえか」

 

「とりあえず荷解きをするか。まあ荷物は少ないが」

 

「泰虎ってば服くらいしか私物ないからにゃあ。家具とか重いものは先に運び入れてもらってるしね」

 

「お前はもうちょっと学生らしく色々と手を出せよ。何だってそんな修行僧みたいなことになってるかね。エロ本の10冊や20冊隠し持ってるような年ごろだろうに」

 

「ム、俺はまだ18になっていない」

 

「っかー! そういうクソ真面目なところが面白味がないって言うんだよ。待ってろ今度俺の秘蔵のやつを「フンッ!!!」っづぁああああ!? おい黒歌! なにすんだ!」

 

バチンっ! と子気味良い音が響いた。

黒歌がアザゼルの太ももをパッーンとやったらしい。

 

「泰虎に変なこと教えないでくれる? アザゼルみたいなマダオになったら困るにゃ」

 

「まあ俺っちから見ても心配になる程修行一徹だからねぃ。アザゼルみたいなマダオになるのはアレだけどもうちょっと崩してもいいんじゃないかぃ?」

 

「ム……」

 

そこまでだろうか……

そういわれると少し不安になるな。確かに学校以外はほぼすべての時間修行だったからな。

 

「おい、スルーしてるがそれはいちいち俺を引き合いに出さないといけないことか? ていうかマダオってなんだ。お前ら共通認識なのか」

 

「……ハッ!? まるでダメな男アザゼル」

 

「普段そういうネタドスルーのヴァーリまで感づかせるほどダメなのか俺は!?」

 

「「「「まあそこそこ」」」」

 

「普通に肯定されるより傷つく!」

 

膝から崩れ落ちたアザゼルを無視しつつ、二階に荷物を持っていき一番手前の部屋に入り荷解きを開始する。

 

「じゃあ俺っち一番奥の部屋で」

 

「私は泰虎の部屋の隣だからね。それは譲れないにゃん」

 

「では美猴の隣の部屋でいい。アザゼルは一階に陣取ると言っていたしそれでいいだろう」

 

そんな聞き捨てならない声が廊下から聞こえてきた。

 

「おい、お前たちもここに住むのか?」

 

「え……」

 

その言葉を聞いて絶望した顔をする黒歌に慌てて訂正を入れる。

 

「黒歌の事じゃない! いや、まあ悪魔の勢力下だからどうするのか若干気になっていたが俺としてはいてくれて問題はない」

 

その言葉に安心したのか抱きついてきた。

勢いが強すぎて一瞬息が詰まったがまあこちらの聞き方に問題もあっただろうし何も言うまい。

 

「ひゅーひゅー、見せつけてくれるねぃ」

 

「俺たちは住む訳ではなく一つの拠点としてここを利用したい。今は神の子を見張る者 (グリゴリ)に身を置いているがあそこはハッキリ言って住みよい場所とは言えないからな。こちらにいつでも来れるようにさせてもらえればお前とも戦えて一石二鳥だ。ダメか?」

 

「いや、こちらとしては問題ない。アザゼルはそうするためにこのデカイ家を用意させたんだろうからな。少し気になったから聞いただけだ…… 黒歌、そろそろ離してくれないか」

 

「うーん、あと5時間くらいこうしてくれてたら立ち直れる気がするにゃん」

 

「はっはっは、こりゃこのままいたら馬に蹴られて死んじまうねぃ。俺たちは引っ越しらしくそばでも買ってくるかねぃ」

 

「それはらーめんではダメなのか」

 

「引っ越しらーめんかぃ? 聞いたことはないがまあ食いたいならそれで……」

 

そんな風に話をしながら下に下りて行ってしまう二人。

取り残された俺は未だに離れない黒歌をどうしようか困りながらその場で立っていたが、10分後アザゼルが茶化してきたところで黒歌はアザゼル仕留めるべし! と叫びながら追いかけていった。要するにいつものパターンだった。

はぁ、とため息を一つつき、俺は荷解きを再開するのだった。

 

 

 

to be continued…

 




短いミ☆
とはいえこれでやっと原作の場所にたどり着いた……
あとニ、三話やって原作一巻内容に移行したいと思っております。
その二、三話も是が非でも今週中に上げたいなと思っている次第であります。
ちょっと休みが取れたので、はい。
そういう訳で、これからもこの作品をよろしくお願いいたします。

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